罪の世界からの贈り物   作:タン塩

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咲「お前のような1面ボスがいるか」
謎の影「大丈夫、超接待するから」

追記……前話削除はミスです。大変お騒がせしました。申し訳ありませんでした。


第4話

目が覚めると、私は紅い廊下に立っていた。

 

「また……夢?」

 

 いや、違う。夢にしては鮮明すぎる……風景自体は、霧が濃くて足元ぐらいしかわからないけどね。

 

「こっちです……こちらまで来なさい」

 

 遠くから、声が聞こえる。この声の主が私をここに誘ったのか!

 

 後ろを振り返り確かめてみるけど、どうやら道は無いようだ。帰りたくて仕方ないけど、どうやら進むしかないようだ。

 

 道を歩んでいくと、私の胸がざわめきだした。歩を進めるたびにそのざわめきは強くなり、それはやがて鼓動となって私の胸を打つようになった。まるで、警戒するようにと警告するように……

 

 やがて道は無くなり、扉のような壁にたどりついた。が、私が目の前に立つとその壁は開いた。

 

「入って来いってこと?」

 

 警戒しながら奥に入ると、開けた場所に出た。その奥には霧が濃くはっきりとは分からないが人影があった。

 

「君のその力は、一体何なんだ?」

 

 人影が私に問いかけてくるが……力?一体何のことだろう?確かに、私は妙な夢を見ることが多いけど、そのことなのかな?

 

「力?なんのこと?」

 

「ふむ、君に自覚は無いか。だが、今から私が行う事に、どんな影響を与えるかわからない。だから、確かめてさせて貰うよ」

 

 人影から漂う雰囲気に、殺気を感じる。

 

 <ジオ>

 

 雷が私に向けて放たれる……私は、思わず目をつむり身構えた。今冷静に考えると、身構えても雷が見えてからじゃ遅そかったと思う。

 

 いつまでも、躰に衝撃が来ないことを訝しみ目を開けると……

 

 私の躰から、昨日夢で見たオーラのようなものがまるで広がりわたしを守っていた。

 

 『我は汝…汝は我…

 我は汝の心の海より出てし者…

 夜と静寂の防人…レト…なり…』

 

 黒衣の女性のシルエットが私から湧き出てきた。

 

<夜の帳>

 

 半透明な黒いヴェールが私を包む。それに伴い、恐怖心がやわらいだ気がする。

 

 「やはり、力を隠し持っていましたか……」

 

 いや、今初めて知ったんだけど……

 

<ジオンガ> 

 

 先程より、大きい雷が放たれた。恐怖心がやわらいたとはいえ、やはり恐いものは恐い。だが、もう目はつむらない、避けようと飛び退くが……

 ダメだ、避けきれない、当たる。そう確信するが、そうはならなかった。

雷は、私の服に当たるスレスレで霧散した。

 

 

「その力は……では、これでどうです」

 

<メギド>

 

 目の前に、強大な力を秘めた光の珠が現れ、そして弾けた。

 

 その光も、私に当たらず霧散した。

 

 人影は、先ほどの比ではなく驚いていた。

 

「馬鹿な、今のはあらゆる属性耐性を無視する技だったのに何故……」

 

 そうだったのか、凄いなもう一人の私。でも、今ので私を優しく包み込んでいた黒のヴェールが消えてしまった。

 

「貴方の攻撃は私には通用しない。もういいでしょ、私を帰して」

 

 精一杯の虚勢をはり、声を張り上げて言うが、相手は意に介さず言い返してきた。

 

「確かに、君は万能と言える属性の攻撃を完全に防いでみせた。だけど、それは全ての攻撃を防げるという証明にはならないよ。それに、その防御は何らかのスキルだろう?この手のスキルというのはね、長続きしないのが相場なんだよ」

 

「そもそも、なんで私なの?私が貴方に何をしたって言うのよ」

 

「君の力は、私の計画には邪魔なもの。イレギュラー足り得るものだ」

 

「貴方の計画がどんなものかは分からないけど、私に危険がない限りは何もしないわ。約束する。だから返してよ!!」

 

「もう既に計画の賽は投げられ、私の手を離れた。後は見守るのみとなっている。君が関わる関わらないは彼等次第だ、私の裁量ではない」

 

「そんな……どうしろっていうのよ」

 

「ふふ、だから死んでくれないかな?君が死ねば、私の計画は安泰だ。そうすれば、人々の心の奥にある願いがわかる」

 

 人々の心の奥にある願いがわかると言われた時、私の手にはいつの間にか白い本が現れ握られていた。そして、私は無意識のうちに問いかけていた。

 

「そんなの知って、どうするのよ」

 

「決まっている、願いは叶える物。人が心の奥底で望んでいる物を成就させ人々を幸福にしたい。それだけだ」

 

 人の望みを叶え成就させる。そういった瞬間、本から大量の怒気が私に流れ込んできた。

 

「さて、話は終わりだ。そろそろ、お呼びではない役者には消えてもらおう」

 

「貴方が勝手に呼んだんじゃない」

 

 

 

 

 次の攻撃であいつは私を確実に潰すための攻撃をする、そんな気迫がヒシヒシと感じられる。だけど、今の私に対処できない……さっきのをもう一度やろうと思っても、レトはうんともすんともいわない。

何故、どうすればいいかと考えると、本から知識が流れ込んでくる。精神力不足、ペルソナの熟練不足が原因、先のものは死が間近だったゆえの生存本能からのものである。今、必要なものは目の前の脅威を排除する手段ではなく、確実な逃走手段。そして、それは既にある……銀の鍵。それを使えばこの場から逃げれる。

 

 

 

 

 銀の鍵……あの蝶蝶仮面が渡した鍵か、でもどこにあるんだ?そう思ったが……いつの間にか本を持っていないもう片方の手には銀の鍵が手にあった。

 

 

 

「さぁ、これで終わりです」

 

<ムドオン>

 

 滅びの闇が私に向かって放たれた。

 

「お願い、私をもと居た場所に帰して」

 

 銀の鍵を握り締め強く念じると、体は光に包まれた。

 

「逃がしましたか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を開けると、そこは自分の部屋ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリジナルペルソナ簡易解説
レト……ギリシャ神話において、ゼウスとの間にアルテミスとアポロを産んだ女神。レートーとも呼ばれる

オリジナルスキル解説

夜の帳……劣化版闇夜のドレス、万能属性含むあらゆるスキル(自身、味方は除く)をブロックする。但し莫大なSPを消費するため多用できない。
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