戦記絶唱シンフォギアの世界で俺は・・・復讐する 作:天空翔太
いったい何があったんでしょう?
真司君は、これからどうなってしまうんでしょうか………
ーーー2040年ーーー
………そこでは、一人の少年と少女が、運命を裂くように戦っていた。
「ふざけるなァァァァ!!私が…?パパの命題を歪めてるっていうのか…?パパの思いを、痛みを、願いを――誰よりも理解してるのはこの私だ!!それを、貴様ごときが語るなど、これ以上の冒涜はない!!」
「訂正の機会をくれてやる。…もう一度、言ってみろ!!」
――どうして、こんなことになったのか。少しだけ、時を戻そう。
「一つ訊こう、真司。平行世界では、オレとお前の関係はどうだった?…さあ、答えろ!」
ついにこの話題が出たか。
正直、何もなければ俺から切り出すつもりだった。 だから問題はない。
だが、どこまで話すべきか――俺の知っているとおりの道筋を辿らせるよう誘導するのも一つの手ではある。…そうするなら、情なんてかけるべきじゃないんだけどな。
…マスターが、この2年間で、俺に悪い感情を持っていないことは、ずっと感じ取れていた。
だが、それゆえにこそ、真実を告げる覚悟が必要だった。
「平行世界のマスターは…父イザークの遺した言葉を、歪めてしまったんだ。いや――歪めたというより、信じたかった形に、無理矢理押し込めたのかもしれないな。
あの頃のマスターは、それ以外の解釈ができなかったのかもしれないって…思いたい気持ちもある。だけど…」
ここからは、俺自身が描いた――伝えたい物語だ。
「…結果的には、マスターは自らを否定し、“世界を識る”という名の復讐を始めてしまった。
父親の残した言葉の意味に縛られながら、それを都合よく解釈して、自分の痛みを正当化しようとしてた。俺には、その気持ちがわからないとは言えない。ただ――それでも、間違いは間違いだ」
俺は苦しみながら目を伏せ、そして言葉を継ぐ。
「最後まで、説得しようとしたよ。本気で。
何度も言葉を尽くして、マスターを正気に戻そうとした。でも…狂気に飲まれたマスターは、もう誰の声にも耳を貸さなかった」
「守りたいものがあった。大切なものが、あった。
だから……俺は、マスターを殺した。自分の手で。予備躯体も、シャトーも、全部!!
マスターを止められなかった俺には、他の道なんて見えなかった。…あれが最善だったと思いたい。でも――それでも、後悔していないと言えば嘘になる」
俺の話を聞いたマスターは、俺の胸倉をつかんで言ってきた。
「ふざけるなァァァァ!!私が…?パパの命題を歪めてるっていうのか…?パパの思いを、痛みを、願いを――誰よりも理解してるのはこの私だ!!それを、貴様ごときが語るなど、これ以上の冒涜はない!!」
「訂正する機会をくれてやる。…もう一度言ってみろ!!」
……どうやら俺の言葉は、届かなかったようだ。
「…何度でも言ってやるよ。キャロル・マールス・ディーンハイム!!!
お前は、自らの復讐心に囚われて、父の遺言を都合よく歪めた、哀れで愚かな
もう伝えたいことは全部伝えた。これ以上の言葉は、もはや不要だった。
「いいだろう、真司。1時間後、ジェムで転移した場所へ来い。身体で“関係”を思い出させてやる。2年前のような情けは――期待するな」
そう言ってマスターは、ポイント登録済みのテレポートジェムを、俺に投げ渡した。
俺は、与えられた1時間の猶予の中、マスターの目的を考えながら、エルフナインを探していた。
マスターにとって、今の俺は、
その枠が壊れるのが怖いから、再教育という名の
俺が語ったあの真実を、都合のいい噓だと思っていてくれてるならまだいい。
けど…マスターはたぶん、もう受け入れの落としどころを作る気もないんじゃないか。
そして、あの目だ。あの声だ。
間違いなく戦闘躯体で来る。
場所を変えての決闘………それは、彼女が俺を
でもマスターはまだ少し油断している。準備ができるのは、貴女だけじゃないんだ。
俺が貴女を侮ることは絶対にない。…最初から全力でいかせてもらう。
そんな風に考えていると、探していた人物であるエルフナインを見つけた。
その姿を見つけたとき、胸の奥が少しだけ軽くなった気がした。
「真司さん!?どうしたんですか、そんな険しい顔をして」
「ああ、マスターと…喧嘩しちゃってな。少ししたら、決闘することになってる」
エルフナインは唖然として立ち尽くす。
「どうして!?あんなに仲が良かったじゃないですか!!」
「そう見えてたなら、少しは救われるな……マスターも、そう思ってくれてたらいいな…」
その場の空気が急激に重くなる。窓の外では風が吹き、何かが変わろうとしていた。
「エルフナイン、ひとつ頼みたいことがある」
彼女は小さく頷いた。「……いったい、なんですか?」
「…たぶん、俺はもう戻れない。だから、マスターのことを頼みたい。キャロルを――
エルフナインは声を詰まらせていた。何も返せないその瞳には、涙が浮かんでいた。
俺はそれ以上、言葉にしなかった。背を向け、戦場へ向かって歩き出した。
…俺は、テレポートジェムを砕いた。
転移した場所は、2年前に初めてマスターと戦った場所だった。
「逃げずに来たことは認めてやろう。だが、貴様に勝機は無いぞ!真司!!」
あれは、確か、ダウルダブラのファウストローブだったか。
どうやら、本気で俺のことを、潰しに来てるようだな。
「…使うつもりはなかったんだけどな、そっちがその気なら、俺も本気でいかせてもらう!」
俺は、懐から、ドライバーとナックルを取り出した。
ベルトを装着すると、ボトルをナックルに挿して、それをスロットへ差し込んだ。
『ボトルドーーン!!』 『リゾルヴサンダー!! !』
俺は、ボルテックレバーをゆっくりと回した。
『Are You Ready?』
「……変身……」
『電撃襲来!!』 『リゾルヴサンダー!!!』
『バリバリバリバリバッリーン!!』
「それが貴様の本気か!そんなものが…私を止められると思うなよ!!」
キャロルが叫ぶと同時に、俺の足元に魔法陣が浮かび上がる。
反射的に飛び退く。直後、魔法陣から爆炎が噴き上がり、辺りを焦がす火柱が夜空を裂いた。
「そうか…これなら、遠慮はいらないな!!」
俺は、全身に電流を巡らせる。稲妻のような音が肌の表面で弾けると、俺は雷鳴のごとき速さでキャロルに詰め寄り、思い切り蹴り上げた。
「ゴフッ…!」
彼女の口から漏れた声が、内臓をえぐる痛みを物語る。
俺は一瞬で背後へ回り込み、拳を振り下ろした。その一撃は地へ叩きつける容赦なき一撃だった。
「なめるなーーーーーーーッ!!」
地面に衝突する寸前、キャロルの周囲に紫紺の光が閃く。
瞬時に展開された防御結界が衝撃を殺し、彼女の身体を浮かせた。
怒気に満ちた瞳で睨み据えながら、空中で身体を捻る。
彼女の両腕が一閃し、地・水・火・風の四代元素の魔法陣が空間に並び立つ。
その中心に立つキャロルが、魔力を炸裂させた。
大地が揺れ、尖鋭な岩が地中から噴き出す。
水流が渦巻き、俺の足を絡め取ろうと暴れ狂う。
灼熱の炎が竜となって天を駆け、斬撃のような風が空を裂いて飛来する――!
俺は、サンジェルマンが教えてくれた光のキューブをアレンジしたクリスタルを10個展開した。
俺なりに名づけるとミリアドクリスタルってところだな。
6個は、キャロルの技を相殺するために使い、残りの4個で、キャロルにレーザー攻撃をした。
「ガアアアアァァッッッ」
全ては防げなかったのか、キャロルの悲鳴が夜空を引き裂く。
爆風に巻き込まれた彼女の姿が一瞬、炎と光の中に飲み込まれる――が、次の瞬間。
ミリアドクリスタルのレーザーが直撃したはずの空間から、異様な魔力の波動が噴き出した。
薄暗い煙を払いながら現れたキャロルの姿は、傷だらけでありながら――まだ完全に沈んでいなかった。
「ハァ…ハァ……この程度で…終わる私じゃないッ!!」
彼女の身体から黒紫の魔力が立ち昇る。周囲の元素が再び乱れはじめ、結界が砕けた魔方陣を再構築していく。傷口からは血が滲んでいる。しかし彼女の眼は鋭く、決して折れていない。
「オレは殺す!奇跡を殺す!!真司!!!邪魔をするなら貴様も殺す!
これがオレの
何もかも、消え失せろーーーーー!!!!!」
そこに現れたのは、碧の獅子機であり、巨大な火球を放ってきた。
「このおお馬鹿野郎ーーーーーーー!!!」
俺は、ベルトのボルテックレバーを急いで回した。
『Ready Go!』
俺の背後に、雷を纏った大きな狼が現れると、碧の獅子機に向かって、ボレーキックを放った。
『ライトニングフィニッシュ!』 『バリバリバリバッリーン!!』
その一撃は、碧の獅子機をいとも簡単にかみ砕いた。
雷を纏った狼が獅子機を切り裂いた瞬間、辺り一面が閃光に包まれた。
爆風が吹き抜け、瓦礫が舞う中――煙の先に立つのは、俺一人だった。
闘気がまだ空間に残る中、キャロルは荒く息を吐きながら、俺を睨みつけていた。
――だが、その眼にはさっきまでの狂気と怒りに、ほんのわずかに“迷い”が浮かんでいた。
「なぜ…とどめを刺さなかった?」
彼女は問いかけながら、一歩だけこちらへ踏み出す。だがその足取りは、傷の痛みか、それとも…心の揺らぎか。
「
「…なら、なぜあんなことを言った!私の……パパへの想いを踏みにじるようなことを!!!」
「…そんな風にしか考えられない今のお前を、俺は、倒そうとは思わない。
だから、この言葉を残してやる。《キャロル、愛を知るんだ!》この言葉の意味を理解出来たら、その時は……俺の全てを使って倒してやる」
「…たった2年だったが、俺は楽しかったよ。じゃあな、キャロル・マールス・ディーンハイム」
俺は、自前のテレポートジェムを使い、その場を後にした。
風が止んでいた。
爆風の名残に舞っていた瓦礫すら、今は静かに地に伏している。
その中心――灰色の地面に、キャロルが膝をついていた。
身体には傷がいくつも刻まれ、魔力も尽きかけていたはずなのに、何よりも彼女を動けなくしていたのは“感情”だった。
拳をぎゅっと握りしめ、俯いたまま、震える唇から小さな声が漏れる。
「うぅ……っ……なん、で……っ……こんな……ッ」
涙がぽたり、と頬を伝い、地面に落ちる音がした。
誇り高くあろうとした彼女の中から、鋼鉄の意志が崩れていく。
その代わりに顔を出したのは――父への想い、自分の痛み、真司の残した言葉……そして、溢れる孤独だった。
「パパぁ……ごめんなさい……わたし、わたしは……ッ!」
声にならない叫びを、彼女はその場に押し殺す。
嗚咽に変わる呼吸。泣き声はあまりに幼くて、まるでかつてのキャロルが、あの日の記憶に戻ってしまったかのようだった。
ひとりぼっちで、傷ついた心を抱きしめて。誰にも届かない場所で、ただただ――泣いていた。
…俺は、あの後、父さんが日本に作った組織に来ていた。
「真司!?ひどい顔をしてるぞ!いったい何があった!!」
「…バカなガキと喧嘩してきただけだよ」
「はあ、…あまり無理をするんじゃないぞ。…錬金術はもういいのか?」
俺は、机に置かれた錬金術の資料をぼんやりと眺めながら答えた。
「……もういいかは、わからない。だけど、今の俺にはこれしかない気もする」
父さんは黙って頷いた。
何も言わず、ただ背を向けて歩き出す――その背中が、少しだけ頼もしく感じられた。
「……ここからは、英雄幻想だ……負けることは許されない……」
俺は、誰にも聞こえないように、
どうでしたか?
最近は忙しくて、思ったように書けない日々が続いています。
もしかしたら投稿頻度がかなり遅れるかもしれません。
事前に誤っておきます。すいません。
さて、過去編もあと少しで終わります。
早く本編に入れるよう頑張るので、応援よろしくお願いします。
次回は、どうなるんでしょうか?真司が言っていた言葉の意味とは?
1話の長さはどれくらいが好きですか?
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1話を濃密にして話数を少なくする
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このままでいい
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1話を短くして話数を多くする