戦記絶唱シンフォギアの世界で俺は・・・復讐する 作:天空翔太
…これからどうなってしまうんですかね?
…もちろん。黒い鎧を身にまとった状態だけどな。
事故が起きそうだったら、未然に防いだ。火事が起これば、すぐに消化して逃げ遅れた人を助け出した。周りのことを考えず、悪いことをする奴がいたら、捕まえて警察に突き出してやった。
・・・そんなことを繰り返していると、世間から注目されるようになった。
俺は、俺の存在を広く知らせるために、テレビなんかにも映ったりして、人々の目に触れるようにした。世間では、俺のことを、ヒーローと呼ぶ声もあれば、人気取りをしているだけの危険な奴という声もある。
まあ、何て呼ばれようがどうでもいい。重要なのは、俺の存在を知ってもらうことなんだからな!
……こうして人を救う謎の黒騎士が、世間に誕生した………
ーーー ツヴァイウィングのライブ当日 ーーー
「未来今どこ?私もライブ会場着いたよ。・・・ええっ!!今日来られないの!?」
「ごめんね響、親戚のおじさんが急に倒れたらしくて………」
「…それじゃあ仕方ないね。でも、私ライブのことよくわかんないのに~~」
「大丈夫!とてもすごいから!!!」
「う~~、わかったよ~~~」
私は、来れなくなってしまった親友の分も楽しむために、観客席に向かった。
ーーー ライブ直前 ーーー
「つーばさ!なにそんなにしょぼくれてんだ?」
「ひゃあ!もう~!奏~~!!」
「あはは!どうした翼?緊張してるのか?」
「…うん。やっぱりこれだけ大勢の観客の前で歌うのは緊張する」
「はは、翼も可愛い反応するじゃん!」
「む~~、奏は意地悪だ!」
「意地悪じゃないって。ほら、翼が真剣な顔してると、つい、からかいたくなるっていうかさ」
「もう…奏のそういうところ、ずるいんだから。緊張してたのに、ちょっと笑っちゃったじゃん」
「それが作戦よ。笑えば声も出る、表情も柔らかくなる。ほら、今日の主役は私たちだろ?」
「……うん。この瞬間を、最高に輝かせよう。私たちの“今”を」
「よしっ、じゃあ行くよ!思いっきり飛ぼう、ツヴァイウィング!!」
「……奏、ありがとう。隣にいてくれて」
「バカだな。隣じゃなきゃ意味ないだろ?」
「5分前です!ステージ準備お願いします!」
「「はい!!」」
ツヴァイウィング史上、最も大きな会場で行われるライブで…二人はそこで大きなつばさを広げようとしていた………
集まった大勢の観客は、ライブを今か今かと待ちわびていた。
…会場の照明が一斉に消える。そしてライブ会場のスピーカーからメロディーが流れてきた。
ライブ開幕の知らせと受け取り、歓声に湧く会場。
いよいよ待ちに待ったライブが、始まった。
「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」」」
会場の叫び声とともに、ツヴァイウィングが空から舞い降りてきた。
ワイヤーによる演出だと頭では分かっていても――本物の翼で舞い降りたように見えた。
着地する二人。一斉に観客席がオレンジ一色に染まった。ペンライトの色だ。
響も急いでペンライトを光らせ、熱気の波に身を任せた。
周りのファンたちは合いの手なども寸分違わぬタイミングで入れてくる。
ペンライトを隣の観客の邪魔にならない程度に振り回していく。
そこからは圧巻の一言だった。息の合った踊り、天羽奏の力強い歌声と風鳴翼の優しい歌声、歌詞からは何か力がわいてきたようにも感じた。
(ドキドキして目が離せない。すごいよ、これがライブ!)
(これが、ツヴァイウィング!!)
響はコールやサイリウムを振るタイミングなどは全く知らなかった。しかしそんな自分でも会場と一体化しているように感じた。そんなことを感じている内に、最初の曲『逆光のフリューゲル』は歌い終わったようだ。
しかし、会場の熱狂はおさまることを知らないのか、ヒートアップしていった。
「まだまだいくぞーーー!!!!」
ツヴァイウィングのひとり、天羽奏が叫ぶ。その声は、観客の熱狂にさらなる火を灯す――ライブの本番は、ここからだ!
そして会場はそのテンションのまま次の曲『ORBITAL WING』が始まろうとしていた。
だが次の瞬間……
ドォォォン!!
ライブ中央から、まるで終焉を告げるような爆発音が響き渡った。
それが演出の一環などではないことは、誰の目にも明らかだった。
爆心地から
それに気づいた観客たちは、恐怖に震えながら悲鳴を上げ、逃げまどい始める。
ノイズが近くにいた人物に触れようとしたその瞬間、空から黒い影が舞い降り、瞬く間にノイズを両断した。その黒い影は、周囲にいたノイズたちを一瞬で斬り捨てていった。
観客たちは息を呑む――それは世間を騒がせていた“黒い騎士”だったからだ。
黒騎士は、次々と現れるノイズから人を守るように、怒涛の如く切り裂いていく。
『俺の名前は、リゾルヴ!ここにいるノイズを全て倒す!!!』
『突然現れた俺を、なんだコイツって思ってるだろう。信じてくれなくても構わない。逃げてくれて構わない。だけど――恐怖に負けるな!!』
『
リゾルヴの叫びは、逃げ惑う観客たちに希望をもたらした。
そして彼の声に応えるように、会場の一角から叫びが起こる。
「頑張って!リゾルヴ!!」
「そうだ!ヒーローはここにいる!!」
「信じてる!お願い、倒して――!!」
「生きて帰るんだ!おれたちは、助かったんだ!」
観客たちの心に灯る希望。
リゾルヴの姿は見えないほど高速で動き続けていたが、轟音と雷鳴、彼の声が確かにその存在を証明していた。
『慌てなくていい。落ち着いて避難してくれ。そして、俺を見ていてくれ!!』
リゾルヴは次々とノイズをなぎ倒す。しかし、敵の数は圧倒的だった。
特にノイズを生み出す大型個体には接近できず、小型や飛行型の殲滅に専念するしかなかった。
そして――彼とは反対側の観客席にも新たなノイズが発生する。
「翼!アタシ達も行くぞ!」
「でも司令からは何も!?奏!待って!!」
奏と翼は息を合わせてギアを纏い、歌いながら戦闘に身を投じる。
小型ノイズを次々と倒し、大型個体も撃破。だが、奏のギアに異変が生じていた。
「くそっ!時限式じゃ、ここまでかよ!」
ギアの出力低下――それを見逃すはずもなくノイズが奏に猛突進、彼女は吹き飛ばされる。
崩れ落ちる瓦礫。まだ避難していなかった響の座席も崩れ、彼女は地面に叩きつけられた。
響に近づくノイズ。だが――奏の一閃が、ノイズを炭化させる。
観客のほぼ全員が避難した今、俺はためらわずに本気を出す。
体全体から電撃を放ち、残っていたノイズたちを一瞬で焼き払った。
そのとき――俺は見てしまった。
響を庇っていた奏の背後で、破損した武器の破片が、響の胸に突き刺さり、鮮血が飛び散る瞬間を。
「おい!死ぬな!頼む……目を開けてくれ!!」
奏は傷付いた響に駆け寄り、意識を失わないよう言葉を投げかける。
「生きるのを……諦めるなッ!!」
その叫びに、響がわずかに反応する。
瞳が震えながら少しだけ開き――奏の顔を捉える。
安心した奏は、最後の力を振り絞って“絶唱”の構えをとった。
「……させるかぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
俺は、体への負担なんか気にせず、高速で近づいて電撃を放って、ノイズを消し炭にする。
そして奏に近づくと、力いっぱい頬を叩いた。
「なんでだ!なんで絶唱なんか歌おうとした!!」
訳がわからず茫然とする奏。だがその言葉の意味に気づいた途端、俺に攻撃を仕掛けてきた。
「なんで……なんでなんだ!あたしから家族を奪ったお前が……!なんで人を守ろうとするんだよ!!」
アームドギアを発動し、武器である槍で突いて殺そうとしていた。
だが俺は、その鋭い一撃を……かろうじて、避けた。
「何でだ、何でお前はそんな簡単に全部掻っ攫っていくんだ!!そんなに力があるのをアピールしたいのか!?私たちを馬鹿にしているのか!?今までやってきたことは、全部無駄なことだって言いたいのか!?」
武器を振るいながら感情を吐露する奏。
八つ当たりも甚だしい。怒りの矛先が違うなんてことは本人がよく分かっているが、
それでも言わずにはいられなかった。
「なんでそんなに強いのに、あたしの家族を助けてくれなかったんだ!!!」
奏の怒りを乗せた槍が俺に迫る。だが、俺は――避けなかった。
そのため、槍は俺の胸を貫いていた。
「…なんで、避けなかったんだ!お前なら、簡単に避けられたはずだろ!!」
武器を振るう手は震え、目は涙を耐えている。
その感情の根は、怒りではなく――傷ついた想いだった。
「お嬢ちゃんの家族を奪ってしまったのは、俺だ。俺は、その責任から逃げるつもりはない。
やるべきことが終わったらこの命は、お嬢ちゃんに差し出そう。…でもな、
リゾルヴの声は低く、静かだった。
胸から血が滲んでいるのに、彼の声は揺るぎなく、どこか優しさすら滲ませていた。
「誰かを助けることで、失ったものを背負い直せる気がした。だから、俺は動いた。誰にどう思われようと、もう立ち止まれないんだ」
奏は動けなかった。
槍を持つ手が震えていた。彼の血が、彼女の手に触れる――その感触に、怒りが泡のように消えていく。
「俺のことは、いくらでも恨んでくれて構わない。けどな、お嬢ちゃんが死んだら、生きるのを諦めるなと言ったあの子はどうなる?残された人たちのことを考えたことはあるのか?
…その苦痛を押し付けて、お嬢ちゃん自身が、生きるのを諦めてんじゃねぇぞ!!!」
「………!」
その言葉に何も言い返すことが出来なかった。
俺はこっそりと、レバーを回していく。
「今のお嬢ちゃんは力があるから、対抗できる手段があるから、立ち向かう術も、覚悟も無い奴の気持ちが分からないんだろう。…だったらそんな力、俺が奪ってやる」
『Ready Go!』
『ライトニングブレイク!』
俺は、右手に雷狼を纏うと、奏に向けて殴りつけた。
「きゃああああああああ!?」
奏は、雷狼に嚙みつかれ、少し遠くに飛ばされていた。
彼女のシンフォギアは解除され、鈍い音を立てて砕け散った。
「そ、そんな……私の、私の槍が………!!」
奏の視線が、散らばり残骸と化した自身のシンフォギアに向けられる。
ソレが今、粉々に砕かれ、まるでその努力さえ否定されたようだった。
「これで、もう二度とその力は使えない」
「ガング、ニール…!私の…私のシンフォギアが………!」
泣きながら
だが、上手く動けないのか、這いずるようにしながら残骸へと手を伸ばす。
そんな時だった、彼女の頭部スレスレに青い閃光が横切ったのは。
反射的に身を竦める奏。今の彼女はシンフォギア奏者でも何でもない。
無力なただの少女なのだから。
「な……なに……?」
奏が顔を上げると、彼女の前に立っていたのは──翼だった。
その瞳には静かな怒りと、決意の炎が宿っていた
「貴様!………よくも奏を!!!」
駆け付けたツヴァイウィングの片割れである風鳴翼が、リゾルヴに斬りかかる。
だが、それは横槍が入ってきたため、リゾルヴに当たることはなかった。
「済まない。ビルド。助かったよ」
「…また、無茶ばかりしていい加減にしないと、私も怒るぞ!」
「…今後、気を付けます」
「なら、よろしい」
静まり返った一瞬の空気。
その中で、風鳴翼の剣を間一髪で受け止めた“ビルド”の剣が、軋んだ音を立てた。
「なんで、なんで攻撃したのよ!?奏は、皆の為に戦ってたのに!!!」
「…このお嬢ちゃんが、間違った道に進もうとしたからとでも言えば満足するか?」
「貴様!!!」
「落ち着け!リゾルヴ!!青髪の子も落ち着きなさい!!」
「…わかったよ。ビルド」
「落ち着けだと!!ふざけているのか!!!」
「…防人だったか?その怒り、否定はしない。だが――今、救える命がある。あそこで倒れているあの少女を、お前は見殺しにするのか?」
翼の剣が震える。眼前に立ちはだかるビルドは、理屈も感情も突きつけてくる。
「……あの子を、助けなきゃ……」
奏が絞り出すように声を漏らす。這うようにして響へ手を伸ばそうとするが、力が入らない。
散らばったシンフォギアの破片が、その指先に答えるようにきらめいた。
防人と呼ばれた青髪は、必死に助けようとする奏の姿を見ると、俺をにらみ付け、少女を助けに向かった。
「…よし、ビルド、ずらかるぞ」
「…わかった」
『四コマ忍法刀!』『隠れ身の術』
刀身から噴出された濃い煙幕が、リゾルヴとビルドの姿を覆い隠す。
煙が晴れた頃には、もう二人の姿はなかった。
ーーー 数時間後、組織にて ーーー
「まったく、無茶をして!なんで
「…俺のやってきたことを忘れないため……かな」
「それで死んだら元も子もないだろうに…」
「それよりも、ライブの避難状況はどうだった?うまくいったの?」
「ああ、真司が建てた計画通りだ。けが人は多少出てしまったが、
「…あそこにいた人たちは、何の関係もないからな。誰も死ななくて本当に良かった!!!」
「…けど、よかったのか?そのせいで、シンフォギア奏者には恨みを買ってしまった。これからは二課も相手にしないといけなくなったということだぞ」
「構わないよ。今回の勝負は、
「真司がそれでいいなら、私も構わないが、これ以上は無茶をするなよ!!私の心臓が持たなくなってくるから!!!」
「そんなに強く言わなくてもわかってるよ!父さん!!!」
…これで、準備は整った。後は、時が来るのを待つだけだ。俺の全てを使ってでも、世界を救ってやる。 そのためならどんなことだってやってやるよ!!!
「本格的に動き始めたようだね。さてと、これからどう動いていくのか、見せてもらうとしよう。
嵐田 真司!」
どうでしたか?
今回は自由な時間が少なく、急いで作ったので、展開に無理があるところがあったかもしれません。
そう感じた人は、感想で教えていただけると助かります。
今回で、過去編は終了となります。
やっと、本編に入ることが出来そうです。ですが、今週中に投稿するのは難しいと思うので事前に誤っておきます。すいません。
これからも戦記絶唱シンフォギアの世界で俺は・・・復讐するをよろしくお願いします。
あと、お勧めのマンガ、小説なんかあったら感想で教えてほしいです。
1話の長さはどれくらいが好きですか?
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1話を濃密にして話数を少なくする
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このままでいい
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1話を短くして話数を多くする