探究者の為の世界樹 作:ロングコート
何故でしょうか…この姿でも一発で私だと気付いてくれたのがこれ程嬉しいのか…本当に…
イブキ「ジルちゃん…なんで泣いてるの?」
イロハ「それはですねイブキ、ジルが自分が何者なのかすぐに分かってくれたからですよ。」
ジル「イブキ先輩…。」
イブキ「?なあに?」
ジル「…トリニティの生徒達と、仲良くなりたいですか?」
イブキ「…うん!一緒にプリンを食べて仲良くなりたい!」
・・・・・
ジル「そう…ですか…、ありがとう。」
マコト「キキッ、ならば奴等への要求を書き換えなければな。」
イロハ「そうですね。さて、どう変えましょうか。」
マコト「そうだな…まずは名前から変えようか。」
ジル「名前?」
マコト「そうだ、お前がトリニティへ行っている時に皆でどんな和平交渉の要求をしてやろうか考えていたんだ。その時に名前を決めたのだ、『ソロモンの要求』とな…。」
マコト「だがイブキがトリニティと仲良くなりたいと言った以上、こんなものは罷り通らん。だから一から考え直す。」
ジル「それでまずなまえから変えると?」
マコト「そうだ、そしてそれも既に考えてある。」
マコト「名付けて"メイド・イン・エデン"だ!」
ジル「楽園で作られた条約か…良い名前ですね。」
マコト「それでは早速取り掛かるぞ!!」
ジル「その前に…医務室へ向かいますね。」
マコト「あ、あぁ。そうだったな。セナにも伝えようか、その姿。」
ゲヘナ学園 医務室
セナ「マコト議長から聞きました。確かに…不気味な姿ですね。」
ジル「…驚かないのですか?」
セナ「ジルさんと分かるので別段驚くものでは無いですね。」
身体に付着した血液を拭き取り、病院服に着替える。そして、姿を変える準備を終えた。
ジル「ふーっ。…覚悟を決めるか…。」
ジジッ…ジッ…
セナ「姿が戻っ―」
ジル「ゴブッ!!!」
セナ「!?吐血…!横に寝かせて下さい!」
医学部モブ「は、はい!」
ジル「ヒューッ!ヒューッ!」
ポタポタ…タラー…
医学部モブ「今度は鼻血と血涙が始まりました!」
セナ「鼻血は圧迫止血、血涙はガーゼで拭き取って!」
処置は2時間にわたり行われ、次に目覚めたのは2日後だった。
マコト「セナ!ジルは大丈夫か!?」
セナ「はい、一時は危険な状態でしたが現在は半分死体で済んでます。」
マコト「そ、そうか…良かった。目が覚めないと聞いた時はイブキが泣いて大変だったが、ちなみに見舞いは出来るのか?」
セナ「現在は落ち着いていますし大丈夫でしょう。ですがもし出血がみられたらその時は出ていただく事になりますので。」
マコト「分かった、ご苦労だったな、セナ。」
病室
ジル「あ、羽沼議長。」
マコト「まるでミイラ男だな、怪我の様子はどうだ?」
ジル「暫く戦闘は出来ませんが…まぁ車椅子で移動は出来ます。ところで」
マコト「?何だ、言ってみろ。」
ジル「トリニティはどうなってます?」
マコト「主戦力は重傷、部室会館は半壊状態、兵力も壊滅的…はっきり言って治安は史上最悪を記録した。現在、連邦生徒会主導で治安維持の協力に当たってるが、中々ひどい有り様だ…。」
ジル「…怒りに囚われた結果、彼女達には酷いことをしてしまったものだ…関係ない人間もいたのに…。」
マコト「…トリニティから謝罪文が届いた。」
ジル「なんて返しました?」
マコト「謝罪は要らぬ、金も要らぬ、要求する事はイブキを傷つけた者の退学処遇だ…と返した。」
ジル「…そうですか。ちなみに正式な和平交渉は何日からですか?」
マコト「三日後には始めるつもりだ、それまで少しでもその傷を癒せ。イブキ達と共に待ってるぞ。」
ジル「拝命しました。」
トリニティ総合学園 病室
ハスミ「イチカ、マシロ、直ぐに来れずすみません。」
イチカ「良いっすよ、あの怪物に遅れを取らなければこうならなかったのですから。」
マシロ「それにしてもツルギ先輩…もう前線に戻ったんですね。」
ハスミ「本当に…凄い人ですよ。」
すると、
正実モブ「ハスミ先輩!例の人物達を特定しました!」
ハスミ「!」
イチカ「やっとっすか…。」
マシロ「見つけれて良かったです。」
ハスミ「早くナギサ様に報告しましょう、ゲヘナとトリニティに不幸をばら撒いたこの、パテルの不届き者を。」
写真には、あの日、イブキ先輩を襲った人物達が書かれていた。
To be continued
どうもこんにちは、作者です。これで怒涛の三話連続投稿、このままエピローグまで行けたら良いなと思っています。次回は吐き気を催すタンカスが出てきます。誰なのかは本文のラストを見れば分かりますが、アイツラです、元凶です。それでは次の物語で会いましょう。