探究者の為の世界樹 作:ロングコート
ナギサ「み、ミカさん…。」
襲撃犯A「な、何をするんですか!誰のせいでって私達は!」
両腕からしとどに血が流れるも、構わず続ける。
ミカ「アンタたちのせいで!アンタたちがイブキちゃんを傷つけたせいで!!私もこんな傷を負う事になって!!ナギちゃんの心にも大きな傷がつく事になって!!部室会館が壊れて!!治安が悪くなって!!…全てアンタ達のせいで…アンタ達のせいで!!!」
襲撃犯B「急に何を言い出すんだ!!只の穴埋めってだけでパテル派のトップにふんぞり返る魔女のくせに、いい気になってるんじゃ―」
ナギサ「ツルギさん!!」
ツルギ「キシャアァア!!!!」
ドヴァン!ドヴァン!
ナギサ「貴女方はトリニティに戦乱をもたらしかけた…もうトリニティの敷居を跨ぐ事は許しません。この方々をヴァルキューレまで輸送して下さい!」
正義実現委員会の部員が、あのゴキブリのビチグソ未満の生徒たちをヴァルキューレまで輸送していくのを見て、羽沼議長は口を開いた。
マコト「キキッ、トリニティのお嬢様があんな鬼の様な顔を出来たのだな。」
ナギサ「友をあんなに醜く罵られて怒らないほどお人好しじゃあありません。貴女もそうでしょう?イブキさんを侮辱された時…恐ろしい程の眼光を向けていたではありませんか。」
イロハ(…誰かに似ていると思ったら、催眠術にかかっておかしくなった時のマコト先輩じゃあ無いですか…。この二人は性格は真逆でも。)
イロハ「似た者同士…なのですね。」
ナギサ・マコト「誰が似た者同士だ(ですか)!」
ジル「…フフッ。」
イブキ「あはは〜!似た者同士ー!」
マコト「なっ!?い、イブキまで!?」
ミカ「確かに似ているね〜!!」
ナギサ「ミ、ミカさんまで!?」
久方ぶりに笑いが起こった…あの日からは考えられない程の笑いが…。
ジル(ここ暫くは凄絶な日々だった…いや、あの1日が特別凄絶だっただけか、この雷も祝福の音にも聞こえるよ…。)
かくして、ゲヘナ、トリニティを巡るいざこざはこれにて終焉を迎えた。
万魔殿 専用車の中
ジル「………」
全てが一通り終わり学園への帰路についている時、あの日聞いたナギサの言葉を思い出していた。
ナギサ(回想)「セイアさん…何処に行ってしまったのですか…。」
マコト「どうした?考え事か?」
ジル「…あ、いえ只ぼーっとしてただけですよ。」
ジル「…しかしですね。」
マコト「ん?」
ジル「…セイアさん、何処へ行ってしまったんでしょうかね?」
マコト「…さあな。」
ジル(それに、未だ止まないあの雷を見てると、何故こうも胸騒ぎを覚えるのか…別に雷は怖くないと言うのに…。)
一方その頃
フウカ「ここ暫くあいつら来てないから、作業がどんどん捗ってるわ。これで天気も良かったらどれ程晴々とするか。」
ゲヘナ食堂、愛清フウカは自らの邪魔をする美食研究会が来ない事で、外は作業が進んでいる事に満足していた。その時、一人の来客が来た。
???「へぇ…軽く2年ぶりにここへ来たけど、ここは何も変わっていないのね…。」
万魔殿のコートに似たそれを羽織ったその者は食堂のカウンタ席に座った。
フウカ「(え…この人誰?)す、すみません。どちら様でしょうか?」
???「あぁ私?私はここのOG、言わば"卒業生"ね。故郷が恋しくなって今日戻ってきた次第。」
フウカ「あぁ!OGさんでしたか!失礼しました。」
???「それよりこの香り…味噌汁かな?一つ注文して良い?お代は払うからさ。」
フウカ「まぁ数に余裕はありますし、どうぞ!」
そうして味噌汁が出される。
???「んん!美味しい!」
フウカ「そう言ってくれて何よりです…なにぶんハルナ達が来ないから久しぶりに美味く作れたから…。」
それを聞きOGの目つきが鋭くなる。
OG「そうか…こんな実力を持つ者を潰すような真似は些か…。」
フウカ「あ!でも直ぐに風紀委員長が助けてくれますので心配は無用ですよ。」
OG「もしかして、ヒナくん?」
フウカ「は、はい!そうです!」
OG「まぁあの子は当時のゲヘナでも五指に入る程の実力は持ってたからね…。妥当な役職ではあるよ。所で君の名前は何ていう?」
フウカ「愛清フウカです!OGさんは?」
OG「わたし?私の名前は…」
ゾクッ
ジル「!?」
マコト「?どうした、顔色が悪いぞ。」
ジル(何だ…急に胸騒ぎが強くなった…。)
ゼラ「ゼラ、霹靂神(はたたがみ) ゼラって名前。」
その日1日、雷雲が晴れる事は無かった…
To be continued
どうもこんにちは、作者です。意味深なエンドで終わりましたが、一章のエンドは前半に、後半はニ章へ続くエンドになりました。
第二章のタイトルは「覇帝再来」です。恐るべき力、過去の因縁、そしてどうしようもない選択がジルを襲いますが、よろしければこの物語も最後まで楽しんで下さい。キャラクターもどんどん出てきます、沢山出てきます。多少強引な部分はあると思いますが、何とかハッピーエンドで終われて良かったです。
それでは次の物語で会いましょう。