探究者の為の世界樹 作:ロングコート
2章プロローグ うたた寝
???「ギ………ニ゙………ァ!」
???「ム゙………ァ゙………ォ゙…。」
???「………こ……ふ……け……………い…………よ。」
???「く………い………ま………そ………も………い……。」
???「………り………ま………き………い……。」
―――――――――――
マエストロ「黒服…黒服…?」
黒服「ん?あぁ、うたた寝していました…。」
マエストロ「幸せそうな寝顔だったぞ?何かいい夢でも見たのか?」
黒服「…分かりません、しかし妙な懐かしさがありました。そういえば今日はジルを呼んでいましたね。彼女は?」
ジル「どうもこんにちは、呼んでおいてうたた寝とはいい度胸ですね。」
黒服「これは失礼、それはそうと怪我の様子は…。」
ジル「もう完治した。ゲヘナの温泉本当に凄い、湯治にはもってこいだ…!」
ジル「あと、病室暮らしで苦労かけた氷室セナって娘と一緒に入った。結構デカいの持ってた、そんでまじまじと見つめてたから即シバかれた。痛かった。」
マエストロ「思春期男子か。」
黒服「クックック…楽しんでそうで何よりです。」
ジル「それで?まさかこの為だけに呼んだんでないんでしょうね?」
黒服「…以前、キヴォトスを覆った雷雲、覚えていますでしょうか?」
ジル「あぁ、あれから数週間が経ったけど、正直忘れられないよ。その雷雲がどうかしたの?」
黒服「結論から言いましょう。アレは神秘由来の雷雲です。」
ジル「!?」
黒服「まさかあれ程の神秘の塊が現れたとは、人生何が起こるか分からないものです。ですがそれも1日で消えてしまい気づいた時には消える数分前でした。」
ジル「時既に遅し…と言うやつですか…。」
黒服「ですがまたあの雷雲が現れた時は、アレの正体が何なのかはっきりするでしょう。というのが話の内容です。」
ジル「そうですか…。確かにアレには何か悪寒や胸騒ぎを覚えましたが、判明すると良いですね。それでは失礼します。」
そうして私は部屋を出た。
――――――――――
マエストロ「…黒服よ…。」
黒服「…これは憶測、いや、確信に近いというべきですか…。あの規模の神秘由来の雷雲を生み出せるのは…」
・・
黒服「彼女しか居ないでしょう。」
マエストロ「そうか…帰ってきたのか…。」
・・・
黒服「あまりの強大さ故に私達が断念せざるをえなかった最高神の神格…」
・・
黒服・マエストロ「ゲヘナの雷帝が…!」
―――――――――――――
ゲヘナ自治区 市街地
ジル「チアキさん…いきなりカフェに行きましょうって…一体どういう…。」
チアキ「私だってジルちゃんと交流を深めたいです!マコト先輩やイブキちゃん達だけずるい!」
ジル「そんなこと言われたって、それならサツキ先輩とかはあまり交流して無いですよ。」
チアキ「嘘言わないで下さい!私知ってるんですからね!?サツキ先輩の催眠術の研究に付き合ってるの。」
あれか…確かに付き合っているが、私自身催眠術に詳しく無いから殆ど力になれず、やる事といえば実験台になってるだけなんだよな…そう思ってると。
チアキ「でも、私は嬉しいです。だってこんなにも美少年にも美少女にも見えて、とても強い娘が入ってきたのですから、写真映え間違いなしです!」
それはどうも…と思った所で、私に電流が走る。
ジル(ここで…キスしたらどうなるんだろう…w)
一方、少し離れた所。
マエストロ「黒服よ…急にどうしたんだ?ジルのあとを付けて…。」
黒服「年頃の娘の青春を遠くから観てみたくなりまして…ほら、あの子も女の子とカフェに言ってますよ…!」
マエストロ「いやまず娘じゃあ無いだろ。拾い子なんだから。」
黒服「ん…?拾い子?そういえば…あの子と知り合ったのは何時からでしたっけ?」
マエストロ「何を言って…あれ、私も思い出せない…いやそもそも拾い子だったか?」
私を遠くから見てるとは露知らず、悪戯心を昂らせていた。
ジル「……」
チアキ「ん?どうしました?急に黙り込んで…。」
ジル「……確かに顔は良いかもしれません。」
チアキ「良いかもじゃなくて良いんです!…ハッ!もしや…嬉しくて照れちゃいましたか〜?」
ジル「……はたからみたら私達は、カフェで楽しく談笑してるカップルですね。」
チアキ「え!?そ、そうですか?確かにそうとも見えなくも無いで―」
はむっ…すぅ…
チアキ「!?!?!?!?!?」
黒服「こ、ここでキスですか!?」
マエストロ「人目も気にせず平然とやってのけるッ!そこにシビれる憧れるぅッ!」
黒服「は、早くカメラを!あ、あれかなりディープなキスじゃあないですか!?舌を入れてません!?」
マエストロ「なあっ!?こ、こんな公序良俗の場でそれは…!エッチなのは駄目だぁ!」カシャカシャ
黒服「芸術家がそれ言っちゃあダメですよね!?あとしれっと撮ってる!」
私は彼女の唇から離れ、顎を上げた。
・・・・・
ジル「こんなカッコイイ後輩…煮るなり焼くなりしても良いんですよ。」
そう言い、妖しく笑った。
チアキ「か……こ……いい……や?」パクパクプシュー
信じられないくらい顔が紅潮してて、可愛いなぁ…そう思ってると。
ジル「あれ、そういえば人おったっけ…あ。」
視線が…此方に集まっていた。
ジル(ひ、人が居たのを…考慮してなかった…!)
たちまち私の顔も紅潮する。いたずらするにも場所を選んで無かった…それを後悔してると、外に見知った二人が此方を見ていた。
ジル(え?黒服?マエストロ?え何、ずっとみてたのって何あのカメラ…え?なにぶっ殺されたいの?シロアリの餌になりたいなら何時でも言ってよ〜(#^ω^))
マエストロ「…不味い。」
黒服「どうしました…あ。」
マエストロ「こっちを見て…女の子に何か語りかけ…銃を持って…此方に来るぞぉぉ!!!」
黒服「やべぇですね!逃げましょう!!!」
ジル「写真消せやぁぁぁぁ!!!!!」
ジル「ちっ…逃がしたか…。」
チアキ「ポケー……あっ!そ、そろそろ帰りましょうか!」
ジル「……さっきはごめん。」
チアキ「良いんですよ!わ、私も、その…。」
ジル(完全に落としてしまったな…)
周囲の目線もあり早く立ち去ろうとした、その時。
???「あれ?君等ってもしかして生徒会の子?」
ジル「ん?まぁはい、そうですが。」
???「やはりか!その服だとここらでは生徒会しか無いよね!」
チアキ「すみませんが、どちら様でしょうか?」
ゼラ「私はゲヘナのOGですね、名前は霹靂神ゼラと言います。」
ジル「はたたがみ…格好良い名字ですね。」
チアキ「私は元宮チアキです、この子は智神ジルと言います!」
ジル「それで、どういった要件ですか?」
ゼラ「2年ぶりに此処へ戻ってきたので、キヴォトス案内をして欲しいのですが…」
私はチアキさんと顔を見合わせ、
ジル「良いですよ。丁度暇ができていますし。」
チアキ「週刊万魔殿の編集長にお任せください!」
ゼラ「それじゃあ、宜しくお願いしますわね。」
To be continued
どうもこんにちは、作者です。二章が本格的に始まり、この物語はここからが本番と言えます。次回は現役高校生による卒業生に送るキヴォトスツアーです。それにしても、この卒業生…誰なんでしょうか…。
それでは次の物語で会いましょう。