探究者の為の世界樹 作:ロングコート
"!!みんな!空が晴れた!"
シロコ「!てことは…。」
ホシノ「もう一人のシロコちゃんが…。」
セリカ「勝った…のね…!」
リン「セリカさん、目が覚めたばかりですので無理しないで下さい。」
ノノミ「でも…連絡が来ません…。」
キヴォトスの雷雲が晴れたことにより、別世界のシロコが勝利したと確信していた。しかし何時まで経っても連絡が来ない。その時…
ピコン!
アヤネ「み…皆さん…大丈夫ですか…!?」
ホシノ「アヤネちゃん?どうしたのそんな鬼気迫る様な勢いで。」
アヤネ「!す、すみません。予定の時間を過ぎても何時まで経っても帰ってこない上、さっきまで天気予報に無かった筈の落雷が響いていて…おまけにDUで凄まじい戦闘が起こってたようですが、そちらで何があったんですか!?」
ホシノ「…アヤネちゃん、落ち着いて聞いてね…。」
ホシノはアヤネに事の一部始終を伝える。
アヤネ「ら…雷帝が襲って来たんですか!?も、もう一人のシロコ先輩は…!」
シロコ「ん、多分勝った。証拠に空が快晴だから。」
ホシノ「あの雷雲は奴の神秘が創り出したものだからね〜。それが晴れたということは………。」
"…ゼラも無事だと良いんだけどね…。"
先生が発した言葉、それはゼラの命に何かあれば、もう一人のシロコがまた罪の苦しみを負う事についての懸念であった。故に先生としてはもう一人のシロコの無事は勿論、ゼラの無事も大事である。
シロコ「探してくるよ。」
ホシノ「シロコちゃん…。」
シロコ「ん、雷帝は強かった。だからつよシロコも無事じゃないかもしれない、最悪死にかけてるかもしれない、だから探してくる。そして雷帝も見つけて病室にブチ込み…助ける。もうつよシロコに苦しんで欲しくないから。」
"シロコ…分かった。私も探すよ。"
リン「此方もキヴォトス中の防犯カメラを解析して捜索します。」
サオリ「なら私達はスラムやブラックマーケットで捜索しよう。」
アル「わ、私たちも探すわ!こ、今回はサービスで無料で引き受けてあげる。」
アリス「勇者と魔王の救出クエストですね!アリスも始めます!」
ホシノ「シロコちゃん、おじさん達も一緒に探すよ。」
ノノミ「人が多ければ多い程良いでしょう?」
セリカ「私もアヤネちゃんと一緒にアビドス自治区で聞き込みしてみるから!」
アヤネ「はい!任せて下さいシロコ先輩!」
シロコ「ん、皆ありがとう。それじゃあ始めよっか。雷帝&つよシロコの捕獲作戦」
一同「開始――」
その時は訪れた
ガラガラガラガラ…
ホシノ「!!」
扉が半分開き、何かが入ってくる。入ってきたのは…
セリカ「シロコ先輩!?帰ってきた――」
ビチャッ!!グチャッ!!ドチャッ!!
"え??"
アヤネ「し、シロコ先輩…??」
セリカ「う…嘘よね?」
ノノミ「な…なんですか…?これは…」
ホシノ「う、う…うへ〜…し…シロコちゃ〜ん?それは冗談きついよ〜……」
シロコ*テラー「………………」ピクッ…ピクッ…
シロコ「つ…つよシロコ…?」
"う、うわぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!"ダッ!
ホシノ「せ、先生!?」
"ごめん!ごめんね!私が向かえなかったばかりに…!ごめん…"
頭蓋は砕け眼は虚ろ、両脇腹は貫通し身体のあちこちから血が止めどなく流れている変わり果てたシロコ*テラーの姿だった…。その時。
ゴロゴロ……ゴロゴロ……
セリカ「な…何で雷雲が元に戻ってるの…?」
雷雲が再びキヴォトスの空を覆ってしまった。
シロコ「…まさか!」
ジャキ!
扉がもう半分開き、部屋に入ってきた人間。それは…
ゼラ「キヴォトスの皆さん!こぉぉんにぃぃちぃわぁぁ」ギロリ
一瞬の静寂…それが過ぎた刹那
ホシノ「う、うわぁぁぁぁぁ!!!!!」ジャキ!ズダァン!ズダァン!
半狂乱になりながらも照準が正確に合った弾丸を放つも…
ゼラ「シュウッ…」
それは儚くも空を切った。そしてなんとゼラは避けた勢いのままホシノの方へ前進し
ゼラ「ハァァァ…」ビキキ…
右拳に小さな稲妻が走る程に力を込め、それを
ホシノ「!!!」
ゼラ「ドルゥア!!!」ドゴォォォォン!!!
ホシノの"IRON HORUS"に直接殴りつけた!そして盾は…
ピシ…ピシピシ……
音を立てて
ホシノ「…え?」
バガァァァン!!
崩れ去った…
ゼラ「終わりだ。」
宙に浮く銃口をホシノに向けた…その時!
シロコ「はぁっ!」ドカッ!
ゼラ「む……」
シロコがゼラに体当たりを行った!それにより少し体勢が崩れる。
ゼラ「…お前たちはまだ立ち向かうのか。力の差は歴然だというのに…。」
シロコ「信じられないけど…つよシロコが負けた…。それでも私達は先生を守る…!」
"シロコ…みんな…"
ゼラ「そう………ちなみにソイツの最後がどうだったか知りたい?」
ゼラ「最後は絶叫してたよ。そして私の一点集中の一撃を受けて…絶望の目をしたまま死んだ。いや厳密に言えばギリギリ脈は有るから死んで無いが早いとこ処置しないと、マジで死ぬよ〜?w」
そう言ってゼラは血塗れの少女を嘲笑った。
シロコ「!!おまえ…!!」
シロコはゼラへ飛びかかるも…
ゼラ「フウッ…!」
ドカッ!バキッ!ドゴッ!
シロコ「がっ…ううっ!」
ゼラ「これで終わりだ…。」
ドガァン!
シロコ「ゲフッ!」ドサッ…
ノノミ「シロコちゃん!」
アヤネ、セリカ「シロコ先輩!!」
連続ラッシュを浴びせられ、最後にOriginsの銃床による叩きつけの一撃により沈んだ…
ゼラ「貴様はアビドスの生徒か。何故あんな限界高校に所属している?ホシノが此処に居る理由は何となく分かるがお前達は分からない。何故だ?こんな所を捨ててしまった方がお前達の為だろうに何故こんな所に居る!?…まぁ2年生は十中八九ホシノが関係しているだろうがそもそもこんな限界集落になっているのに此処に居るお前達一年生のお前達の方が分からんな、何故だ?」
アヤネ「わ、私たちですか!?」
セリカ「そ、そんなものこのアビドスが好きだからに決まってるじゃない!」
それを聞いたゼラは意外なことに少し動揺した。
ゼラ「う…き、郷土愛か…。」
モモイ「こ…これってさ、攻撃のチャンスだよね…?ゼラは此方に注意を付けてないし…」
アリス「わかりました…!モモイ、ミドリ、ユズ…!離れて下さい。…光よ―」
ゼラ「ゲヘナ・イシュ・ボシュテ」
ギュルルルズガガガガガガガガガ!!!!!!!
アリス「駄目でしたー!!!!!」
モモイ「注意をつけてたー!!!!!」
ゼラ「銃身を盾にして防いだか…ロボットっぽいが見た目は人間、こんな物が今のミレニアムで作られたとは聞いてないし、そんな情報が入ってなかった。…もしや司祭の尖兵か?何故破壊してないのだ?調月リオ。」
リオ「…一時期は破壊しようとしてたわ。でも、アリスが…アリスが居なければ今頃キヴォトスは更地だった…!色彩の到来によりキヴォトスは滅んでいた…!」
ゼラ「ふぅん…お前が言うのならばそうなのだろう。お前の発言には絶対的な信頼があるからな。」
ゼラ「そしてぇ!次はテメェだシャーレ顧問!テメェはこのキヴォトスに相応しい人間では無い、キヴォトスを穢す癌細胞だ!」
リン「いい加減にしなさい雷帝!この人が居なければ今頃キヴォトスは…」
ゼラ「だぁからそのキヴォトスを守る役目があんのは大人じゃなくて子供だろうが!」
"そうだよ"
リン「!?」
ゼラ「んん??」
"確かに子供達にキヴォトスを守る役目が有るのはそうかも知れない。けど、彼女達は子供だ。迷うし、立ち止まってしまう。だから、その子供達を守り、導く大人が居なければいけない。"
ゼラ「…………」
ゼラがほんの少し試す様な表情をしており、先生に手を伸ばす。
ゼラ「……そうか。」スッ…
シロコ「ッ!?先生に何を…」
シロコが止めに入ろうとした…その時!
バチィン!!
ゼラ「ッ!!!」
アロナ「先生に手出しはさせません!」
プラナ「同意。出力全開のバリアでお守りします…!」
しかしそのバリアがゼラの逆鱗に触れた…!
ゼラ「ッ〜!!!"Gehenna・adamas"!!」
ガヒュン!!!!!
パリィィィン!!!
アロナ「なあっ!?」
プラナ「驚愕…!出力は全開なのに何故!?」
ガシッ!
"なっ!?何を―"
バキイッ!!!
"ガアッ!"
ゼラ「なぁんで他所のテメェがアイツのバリアを使ってるんだぁ!!!!!」
シロコ「!!」ジャキ!
ホシノ「先生!」ジャキ
サオリ「先生を離せ!」ジャキ
アリス「光―」
ゼラ「動くんじゃねぇブチ殺すぞぉ!!!!!」
シロコ「ッ!?」ビクッ…
ホシノ「うっ…」ビクッ…
サオリ「ひっ…!」ゾクッ…
大人の女性の本気の怒声により怯んでしまう。アリウスにいたサオリはなおさらだ。
ドガッ!ドガッ!ドガッ!
ゼラ「ふざけんじゃねぇっ!!!んなもん認めるかあっ!!!アイツがテメェを誘っただなんて死んでも認めねぇぞ!!!」
"グフッ!ゲフォッ!ガバッ…"
ゼラ「はぁ…はぁ…いけねぇいけねぇ、危うく殺す所だった。生け捕りにしないとならんのに…。」
さっきの怒声により子供達は動けない中、ゼラは続ける。
ゼラ「黒服に言われたんだ、お前をゲマトリアに入れろって。来てくれるか?」
"ゲホッ…こ、断らせて…もら―」
ゼラ「こんな事言うのも何だが、泣いてる子供が居るんだ…。」
"え…?"
ゼラ「…板挟みの苦しみの中、仲間を裏切ってしまいずっと…泣いてるんだ。どうしようもない選択で…どっちも地獄の選択でね…。」
ゼラ「黒服からは少し聞いていたが、全ての生徒の味方ならソイツも救ってくれるだろうな…ってね。黒服が言っていた、私達では晴らせないから。」
"……その子は、その子は何処にいるの?"
ホシノ「せ…先生!?」
ゼラ「…ゲマトリアのアジトに居る。行くなら今から向かおうか
」
"…皆…ごめん。"
ゼラ「……ワープホールを開く、先に行け。」
"ごめん…シロコ…"
すると…
シロコ*テラー「………せ、せんせ…。」
ゼラ「!その状態で目が覚めるのか…!?」
"………ごめん。"
シロコ*テラー「謝らないで………先生なら………そう…す……る…。泣く子供を……助ける……。」
"………"
そうして、先生はワープホールの中へと消えた…
ゼラ「行ったか…そしてもう一人。」
カヨコ「!!」ビクッ…
ゼラ「久しぶりぃカヨコちゃぁん!!!」
ゼラ「どうしたのぉそんな所で足踏みしてぇ!君は私が連邦生徒会長になる様仕組んだはずだよぉ!?なぁんで連邦生徒会じゃあないのかなぁ!!!」
狂った笑みで元気よく語りかけるゼラ。カヨコは怯えたまま顔を上げることが出来ない
ゼラ「留年してるから人生をキヴォトスに捧げて感心感心してたのに便利屋?そんな所で遊んでたなんてゼラちゃんショック―」
ズダァン!!
ゼラ「…痛ったいなぁ…君らがカヨコを誑かした女狐か?」
アル「か、カヨコ課長から離れなさい!」
ハルカ「カヨコ課長の目から消えて下さい!」ジャキ!
ムツキ「カヨコっちに指一本触れてみろ!即座に爆破してあげるから!」
カヨコ「駄目…皆…!」
ゼラ「ゲヘナ・イシュ・ボシュテ」
ギュルルルズガガガガガガガガガ!!!!!!!
小悪党共に襲いかかるは黄金色の弾幕…一気に崩れる…!
ハルカ「うああああああ!!!」
ムツキ「きゃああああ」
吹き飛ばされるハルカとムツキ、ゲヘナの強者すら塵扱い…!
しかし、この女は違った!
ゼラ「!(突っ切って…此方へ来る…!)」
アル「私達のカヨコから…」
アル「離れろぉぉぉ!!!!!」
ドゴオッ!!!!
ゼラ「ゴハアッ!!!」
この女…陸八魔アルは弾幕を真正面から受けながらゲヘナの雷帝の鳩尾に強烈な右ストレートを食らわした!
たちまちゼラの口から血が流れる…しかしそれで沈むほど、雷帝は優しくはなかった。
ゼラ「…返すわ。」
アル「うっ…!」
バキイッ!!!
アル「ゴフッ!!!」
アウトロー
ゼラ「…中々どうして強い後輩だ…。何故小悪党なのか、惜しいものだ。"Gehenna・adamas"!」
一撃必殺の弾丸が放たれようとしている…
ハルカ「アル…様…。」
ムツキ「アルちゃん…!避けて…!」
アル「う…うぐっ…。」
ゼラ「地獄へ往くがいい、勇気と無謀を履き違えた小悪党―」
カヨコ「辞めて…!」
ゼラ「ん〜?どうしたカヨコちゃん。」
カヨコ「わ、私が貴女に付いていけば…社長達にはもう手を出さないんでしょ…?」
ゼラ「勿論」
カヨコ「なら……私は、貴女について行く…!」
アル「!?」
ムツキ「ちょっと…!?カヨコっち…!?」
ハルカ「カヨコ課長…!?」
ゼラ「よく言ったカヨコ。それでこそゲヘナ、それでこそ我が両翼だ。」
再びワープホールが開かれる、行先はゼラのみが知っている。
アル「待って…待ってよカヨコ…!」
カヨコ「…ごめん社長、でも…信じてるから…きっと…」
アル「カヨコォォォ!!!!!」
きっと…助けに来てくれるって…。
To be continued
どうもこんにちは、作者です。遅れてしまいマジですみません…
スズミ新衣装来ましたね、シミコの新衣装フラグも立ちブルアカに蠢く無数の蝉の多くが死滅したと思います。
次回は最終章「忘れられた神々の黄昏《ロスト・ラグナロク》」です。仲間と共に望む最終決戦、雷帝ゼラの最後にして最強の遺産、あの生徒とゲマトリアの登場、そしてジルの正体と過去が明かされる章となっております。そしてこれは…新たな物語の零章でもあります。それでは、次の物語で会いましょう。