探究者の為の世界樹 作:ロングコート
あれからどれだけ時間が経っただろうか。ゼラをゲマトリアに引き入れたあの日、皆の前から去ろうとする私をチアキさん達が引き止めようとしたあの日…あの日から私は自身の部屋の中で死骸のように横に転がっている。反転したのにもかかわらずいつまでたっても声が聞こえない…いや、それで良い、何もかも破壊せずに済むのだから。そんな事を考え続けていると、ある時ドアをノックする音が聞こえた。
"やぁ、久しぶりだね。ジル"
ジル「あ……せんせ……え…なんで…此処に…?」
"黒服にジルを救ってほしいと言われてね、此処に来…うぐっ…"
ジル「だ…大丈夫…ですか…?」
"こ、これくらいどうということはないよ…ちょっと腹パンと腹蹴りされただけ…"
ジル「それ十分重傷じゃないですか…。」
"それより…話を聞かせてくれるかな…?"
ジル「話を聞かせてって…私と貴方は敵同士なのに…、どういう腹づもりですか?」
"何も腹づもりは無いよ。"
"泣いている子供がいるなら手を差し伸べるのが大人だから…。"
"それが…大人の責任だから…。"
ジル「………」
"話してくれるかな…?"
ジル「…辛くなったんですよ。」
ジル「あの戦いの後、みんなの元から立ち去った後…みんなの顔を思い浮かべる度にこの選択は良かったのかって。あの人は言ってくれましたよ、辛い任務だから無理に遂行せずとも良い、こっちで遂行するから、それまで彼女達に付いてあげて、全て終わったらまた戻ってこれば良い…って。でも出来なかった、あの人達と共にありたいし、かと言って議長達とも共にありたい。でもそれができない、出来ないから…これからの戦いという名の障壁を勝って乗り越えて日常を再び再開させれば良いって…でも後ろから受けた大声、最後に背中に受けた言葉……。内容は分からない、でもこんな裏切りをしたから失望したのだろうなって…それに気づいてもう…私にはもう戦う気力が無い…。ハハッ、嫌われてまでやったのに…こんな姿になってまでやったのにね…笑えちゃうな…。」
自分の姿…目は元々白い所が黒くなり、瞳孔を除くそれ以外の部分は白くなっている。右目はボヤけて見えるくらいしかなく、髪の色も肌の色もアルビノを彷彿とさせる程の白さになって、以前とは比べ物にならない程の力を感じる…それと同時にかつての姿はもう存在しないのだと、戻らないのだと分かった。
ジル「こんな事なら…マコト議長の側につけばこんなに苦しく無かったのかな…?あの人はなんだかんだ生き残ることは分かるし…」
"大丈夫だよ、マコト達は君を嫌ったりしない。"
ジル「!?何を根拠にそんな事が…!」
"あの子達はジルが思ってる以上に逞しいし、仲間は死んでも大切にする。それに最後に通信した時に元気が無かった、それはジルが大切だという事の裏付けにもなる。だからそんなに思い詰めなくても良いんじゃないかな?"
ジル「……………」
???「そんなに心配なら、直接会いに行かない?」
"貴女は…!"
ジル「ぜ、ゼラ…!いつの間に…!?」
ゼラ「ん〜、君の独白辺りから。」
To be continued
どうもこんにちは、作者です。スランプに陥ってたりリアルが忙しくてこれ程までに遅れてしまい申し訳ございませんm(_ _)mこれからは遅れても月1には投稿出来るようにします。それでは、次の物語で会いましょう。