探究者の為の世界樹   作:ロングコート

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3章3話 混沌を纏いし自由の翼

 

ヒナ「え…?」

 

マコト「何だと?もう一回言ってくれ。」

 

パンデモブ「し、シャーレの先生が雷帝に拉致されました…連邦生徒会本部は急遽対策本部を―」

ダッ!

 

マコト「ヒナ!何処へ行く気だ!?」

 

ヒナ「決まってるでしょ!連邦生徒会本部に行かないと!もし先生に何かあれば!私は…!」

 

マコト「落ち着け!確かに先生は心配だ、だがそれで動くとアイツの居場所はどうなる!?ここで動けばアイツにトドメを刺すことになりかねんだろう!それに先生はどんな困難に直面しても生き延びてきたではないか…。エデン条約の時も瀕死の状態から生還したり、アコ行政官にも聞いたがアトラ・ハシースの件にて大気圏からの落下にも耐えたと、…服以外な。だから今回も大丈夫だ…。」

部屋には2人が言い争う声のみが響く。そんな中…

 

ズオオオオオ…

マコト「ん…?」

 

ヒナ「あれは…!?」

 

アコ「ワープホール…?でしょうか。」

その時、そこに居た全員の思考が一致した。この先にジルと先生は居ると。

そこから思考は分岐した。先生の安否を思考する者、敵襲の可能性も考える者、その中でマコトは思考を巡らせていた…

 

マコト「(ワープホール…ジルと先生が居る!しかしどうする?このまま待ってやっても良いが負い目を感じているだろう…直前になって崩れるやもしれん。しかし此方から無策で行ってもかえって逆効果になるかも知れない…まずはアイツの心を和らげる第一声を考えねば!さぁどうする?さっき連邦生徒会本部に対策本部が立てられたと聞いた、恐らくキヴォトス全土を巻き込む戦争になるだろう。待て…もしやキヴォトスを征服するチャンスでもあるのか?いやそれよりまずはアイツに合わせる顔を…そうか!キヴォトスを征服すると言って「お前の裏切りなぞ許そう。むしろこの状況を作ってくれて感謝する。」と言えば奴の負い目も軽くなる!現在の戦力は此方は風紀委員会、万魔殿共に健在、向こうの戦力は雷帝に荒らされ動けるものもそう多くないはず。加えてジルの居る組織には多くの力があると聞いているし先生が事実上の人質状態…仮に宣戦布告しても勝機は大いにある!何よりジルの心を救うにはそれしか道は無い!)」

そしてワープホールに突入しようとした…その時!

 

ヒナ「先生ぇ!!」ダッ

 

アコ「委員長!?」

 

マコト「!?待てヒナぁ!」

ヒナのワープホールへの疾走を皮切りに次々とワープホールへなだれ込む。勢いのままに駆けたため押しくらまんじゅうの様な体勢で突入した。

 

マコト「うぉぉぉぉ押すな押すな!!!」

 

イロハ「早く、早く出て下さい!」

 

イブキ「ジルちゃあああん!!!」

 

ヒナ「先生!!!」

 

サツキ「ちょっと!押さないでちょうだい!」

 

チナツ「行政官!そんなに焦ると転びますよ!」

 

イオリ「アコちゃん落ち着いて!前が詰まってるから!!」

 

アコ「委員長!そんなに焦って出ると!」

 

チアキ「ジルさん!」ダッ

 

ツルッ

 

チアキ「あっ」

 

ドンッ

 

ゲヘナ一同「「「「「「「「あっ」」」」」」」」

 

 

ジル「ふぇ…」

 

"あっこれはまず―"

 

 ドンガラガッシャーン!!

 

人がなだれ込み、私はその下敷きになる。

 

ジル「ぐぇぇ…!」

 

"ま、マコト…ヒナも…!?"

 

ヒナ「せ、せんせぇ…。」

 

マコト「う、うぐぐ…よ、ようやく帰ってきたか…智神ジル」

 

ジル「ぎ、ぎちょう…つ、つぶれ…」

 

下を見ると自分達の元から去った人間が居た。すぐさまここに来る前に考えた言葉をかける。

 

マコト「積もる話もあるだろうが…今からキヴォトス征服計画を開始するぞ…!支度を始めろ…!」

 

「"えっ………?"」

 

マコト「?何を呆けてる、早く始めろ!」

 

アコ「議長!?何を血迷って―」

 

ヒナ「……!そうね…アコ、早く始めましょう。」

 

イロハ「き、急にどうしたんですか二人とも―」

 

マコト「ジル!お前は私の野望、キヴォトスの征服のためにあえて各方面の戦力が壊滅状態に陥ったこのタイミングでこの様なピエロを演じたのだろう!?お前は私の忠臣だ!何も気に病む必要はない!!我らの元へ戻るのだ!」

 

"マコト………"

 

無理筋な事なのは百も承知、だがこれ以外にかける言葉、慰める言葉が見つからなかった。

 

ジル「………その言葉、嘘じゃないんですね。」

 

真偽の確認、無論答えは決まってる。

 

マコト「あぁ、私は仲間を切り捨てん。…風紀委員会を除いてな。」

 

アコ「なっ!?」

 

ヒナ「……マコトらしいわね。」

 

ジルは周りの人間を見る。その顔は何処か弱りに弱った子供のようだった。そして私達は嘘ではないと分からせる眼差しを向けて答えた。

 

ジル「………良かった。」ガクッ

 

マコト「…眠ったか、まぁ準備は後からでいいだろう。」

ひとまず目先の問題は解決したが、この行動の意味する事は分かっていた。皆が覚悟を決めた、その時

 

ゼラ「…その道に進むのか、混沌を纏いし自由の翼の使徒。」

 

ヒナ「雷帝…!」

 

マコト「キキッ、良いとしこいて厨二病か?元はと言えば貴様が来なければこんな事には―」

 

ゼラ「でも君にとってこの状況は絶好の機会なのは事実だろう?マコト君。まぁでも私はこの子の味方、腹はくくってるし後輩との共闘もしたことが無くて新鮮な気分♪…まぁ私もその戦いに入るには資格がない…。所でゲヘナって」

おもむろに胸元から一枚の紙を取り出した。

マコト「それは…!?」

 

ゼラ「再入学できたっけ???」

 

ヒナ「雷帝…まさか貴女!?」

 

 

ゼラ「2度目のアオハルを過ごしたいので再びゲヘナに入りたいんですけど、試験の日にちはいつでしょうか?羽沼マコト議長殿。」

 

 

入学届をひけらかして、ゼラは…雷帝は不敵に笑った。

 

                To be continued




どうもこんにちは、作者です。
遅くなってすみません、モチベーションの回復方法…それが知りたいと思う今日この頃…。しかしアオバ可愛いですね、あにまんに立っていた泳者生活アオバスレが面白くて腹筋がいくらあっても足りないです。
次回は雷帝が本領発揮します。それでは次の物語で会いましょう。
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