協力する代わりに、遊び場(伝道者のアジト)などを用意してくれるらしい。なんなら後片付けの手伝いもしてくれるぽい
空調が効いていて、下水特有の匂いがしない部屋の中
「…」
無言のまま爆弾を作る
「お前見ていると、ストレスがどれだけ性格を変えるかよくわかるな」
ソファにねっ転がり、煙草の煙で笑みを作っているその姿に何か文句を言おうと思ったが正論なので何も出ない
ジョーカーと出会って早、数ヶ月
あの時のように荒れた性格はかなり落ち着いた
落ち着いたと言うよりかは、爆弾をただ爆発させるよりももっといいストレス解消を見つけたから。と言った方がいいのだろうが
何も言えず拗ねたように爆弾を作り続けようとした時
ブザー音が頭の中に響く
地獄のような風景
真っ白なベールを被る神のような何か
笑い手を差し出している
ー壊せ壊せ壊し尽くせー
ーあがっ痛い、痛いー
ー伝道者の為にー
いろんな声が頭の中に入ってくる
「…」
「どうした?」
突然動きが止まった姿に不思議に思ったのか声をかけられる、
その声で現実に戻って来れた
「人柱、聖女、天使。絶望…災害、悪魔」
「輪廻?」
「…ああ、めんどくさいことになったなぁ」
困った、とでも言いたげに頭を掻く
「なぁ、ジョーカー…引き入れたい研究者がいるって言ってたよなぁ」
「ああ?」
突然の言葉に不思議そうに見つめている
「早めに引き入れておいた方がいいぞ」
「なんでだ」
話の意図が見えず、聞き返す
「半年ぐらいかな?大災害が起きる、馬鹿みたいに人が死ぬ」
「おいおい、なんでそんな事、アドラリンクのおかげか?」
「それもあるだろうけどよ」
ため息をつき頭を掻く
言うべきか、面倒だな、そう思いやめた
「何だよ、急にやめるなよ…気になるだろうが」
「うける」
「うけるな」
見つめてくる一つの瞳を無視して爆弾を作り続ける
まだいいだろう、アタシがこの星の終わりたくないと言う願望から生み出された、と言うのは
かなり重要なことだと言うのにそれを軽く見て後回しにした
ーー
聞いたことない足音がアジトの外から聞こえ、不思議に思いつつ目を向ける
開いた扉から見えたのはジョーカーと見たことない、白衣姿の男
前に話していた引き入れたい科学者とはこの男なのだなぁと理解しつつ嫌に刺さる視線に首を傾げる
「ビィクトル・リヒトっす」
そう名乗った、リヒトの目は獲物を見るような目だった
嫌な予感がした
「お前のこと話したら簡単について来た」
さぞ当たり前かのように煙草の煙を口から出し、そう言い切ったジョーカー
その言葉に怒りが爆発し勢いよく立ち上がりゆっくりと向かってくるジョーカーを指差して
「売りやがったな!この野郎!」
やると思った!やると思ったよ!
そんなことを考えていたが、突然ジョーカーに捕まれ待ち上げれる
「この子がアドラリンクの!」
目を輝かせる近づいてくる
正確にはアドラリンク保持者ではないのだが、今はそれを否定する暇もなかった
体で隠れて見えなかったカバンを漁り始めたリヒトに酷く嫌な予感がした
「…なぁまさかだけどよ…」
冷や汗をかきながら、ジョーカーの顔を見る
「後でクレープ奢ってやるよ」
ジョーカーの顔も、煙も笑みを浮かべていた
リヒトを見れば注射器やら実験道具が出されていた
コイツ騒音のことまだ根に持ってやがるのか!?
ネザーには珍しい愉快な声が響いた
ーー
血液などを取られた
痛い。
2人から一定の距離を取りつつ睨み、クレープを頬張る
クレープは多分好きな方だ、友達とよく学校帰りに食べるから、美味しいから理由は分からないが何となく好き
だからこそいつからジョーカーにクレープが好きだと言う事が知られていたのか…分からないが好きな物である、クレープを準備していた時点でジョーカーはこうなることを想定していた所ではない、計画してやがった
後食べ物で釣られると思ってやがる
リヒトを睨みつける輪廻の視線なんて気にしていないのか採取した血液を楽しげに見つめている
アイツは並んだって意味ない、そう思い椅子に座り煙草を吹かしているジョーカーを睨む
「拗ねんなよ」
視線に気づいたのかそんな事を言われる
「…」
黙り続けていたら近づき座っているソファの隣に腰掛けていた
子供をあやすかのように頭を撫でられる、その手を払い退ける
「お子様が拗ねてやがる」
ニマニマと笑みを浮かべる姿に腹が立った
「やんのか!」
「キレんなよ」
馬鹿にするような笑い声に我慢出来ずジョーカーの方を向いたが開いた口にクレープを入れられ大人しくなる
別に美味しいからと言うわけではないと自分に言い聞かせている
「ふふふ」
その姿を見てから楽しそうに笑っているリヒト
覚えてやがれよ!
2人に怒りを覚えつつも今は我慢してやろうと、大人の対応をする
口に入ったクレープがすごく美味しかったからとかではない