伝道者を破壊せよ!   作:欠けたチーズ

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灰島

第八についた、箒で掃除をしている森羅とアーサー、作業をしているヴァルカンの姿が見えた

 

リヒトこいつ何してんだ?

話している森羅の後ろに立っている

 

驚かせようとしてるのか?

 

「職員は子供を実験対象としか見てなくって優しさのカケラも感じなかった不自由は無かったけど居心地は無かったな」

 

「森羅君」

 

「リヒト捜査官!?輪廻も!?」

 

「よ」

 

突然真後ろから名前を呼ばれたせいか驚き距離をとっていた

 

「今からちょっぴり大事な話があるので皆んなに集まって欲しいんだ」

 

「わ、分かりました」

 

「ほな」

 

さっさと歩いていってしまうリヒトの後を、親鳥の後を追いかけるヒヨコのように着いていく

 

ーー

 

集まった面々

 

「それで大事な話っていうのは」

 

森羅の言葉にリヒトが口を開く

 

「非常に言い難いことなんですけど、僭越ながら私、ビィクトル・リヒトは第八に潜り込んだ灰島のスパイなんです」

 

何言ってんだこいつ

そう思っていたがアイリスだけは驚いたような声をあげていた

 

「あ、あれ?反応薄くない?」

 

「うん知ってた」

 

その言葉に驚いたように吐息を漏らしていた

 

「…何言ってんの?この人?」

 

とリヒトを指差して他のメンバーに聞く

何でバレてないと思ってたの?

 

「何を今更そもそもお前は第八所属じゃない灰島の人間だろ」

 

大隊長の言葉に大きく深く頷く

 

「ですよね」

 

頭がいいはずなのになぜ時々こんなふうにIQが下がるのだろう

 

「え、リヒトさんは仲間じゃないんですか…じゃぁ輪廻さんも…」

 

「いいのシスターはそのままで」

 

「アタシは灰島所属じゃないぞ」

 

リヒトとは違うアピールをしておく

アイリスとはかなり仲がいい、今ここで仲間じゃないとアイリスの中で決められるとかなり精神的にくる

 

「それなら話は早い、僕が第8に来た1番の目的はアドラバースを持つ森羅君の監視です」

 

森羅の背後に周り森羅の頭に手を置いていた

 

「灰島は伝道者と同じく新たな持ち主を探していてそれが理由で森羅君をスパイしていたんですよ」

 

「森羅はもともと灰島にいたんだろ?アドラバースを持つ森羅をよく逃したな」

 

灰島関係に警戒しているのか、言葉からでもわかるほどに警戒心剥き出しのヴァルカンの声

 

「そうまさに今回話したいのはその件です森羅君は実家の火災の灰島の能力開発施設に保護されましたよね」

 

「はい、5歳から12歳まで13歳からは消防の訓練学校に入っていたので」

 

「実はこの施設アドラバースの研究をしていたんです、にも関わらず灰島の研究員はその頃の森羅君の炎にアドラバース確認できなかった」

 

「ふっ雑魚が」

 

「何がおかしい、お前だけは笑うな」

 

「別に生まれついてのアドラバース持ちはそうそう居ないから…雑魚ではないと思うけど…」

 

生まれた時からのアドラバース持ちは居ない、象も赤子ではあったが生まれつきではないハウメアも同様だ

 

「それで問題はここから、森羅君を見落としていたと言う事実が分かってから施設の実験は負傷者が出るほどまでに一気に過激化していった」

 

「今まで無かったのか…」

 

おかしいな一年前にズタボロにされた記憶がある

 

「中には再起不能な障害を負う子が出るほどにね全ては森羅君を逃したのがきっかけだ」

 

「そんな俺のせいで」

 

優しすぎる故に傷ついているのかと考えてしまう、優しいから皆を救おうとするのか、それとも生まれつきのヒーローなのか

 

「そしてついに森羅君を連れてこいと命令がでた」

 

「団員を売るような真似ができるわけないだろ」

 

「確かに危険です、灰島が森羅君のアドラバースを狙っているのは明らか、ただこれは灰島を調査するチャンスだと考えています、僕含め灰島の人間でも能力開発施設詳細は知らない、今回出動すればもしかしたら施設と伝道者との繋がりが見つかるかもしれない」

 

「あんたは灰島のスパイだろ、そんな簡単に信用なんてできねぇ」

 

「待てヴァルカン、リヒト捜査官の言うとおりなら辛い目にあっている子供たちを放ってはおけない、大隊長俺は構いません子供を守れなくって何がヒーローだ」

 

「森羅決断を早まらないで」

 

「そうだよ、最悪森羅のアドラバースよりも美味しい情報を流せばいい」

 

「それは駄目だろ」

「駄目だよ」

 

星の使徒が現在いることを、もし灰島が伝道者と繋がっていても繋がっていくとも、食いつく話だが、それは秒で却下された

 

「天照の真実を公表するのに3年も掛かるんだその間にも伝道者は着々と計画を進めている、ゆっくりなんてしてられない、象だっていまだに」

 

「リヒト捜査官、まだ1番大事な質問がある君は第八と灰島どちらの味方だ」

 

真剣な大隊長の話に突然リヒトの手が頭に乗っかる

 

「そりゃどっちもですよ、灰島にいたのは真実を研究できるから今は第八贔屓ですよ、第八の方が真実に近づけそうですし」

 

「本当のお前はどちらでも無さそうに見えるがな」

 

勘がいいな

 

リヒトが1番肩入れしているのはジョーカーや輪廻だ、それは輪廻でも分かっていた

 

「鋭いっすね」

 

「お前を1人で灰島に向かわせられない、ましてや、輪廻が星の使徒であると言う情報を流すなんてもってのほか、第八全員で灰島重工の調査に向かうぞ」

 

「灰島重工調査作戦開始だ!」

 

「了解」

 

ーー

 

「と言っても実は少しだけ能力開発施設について知っているんですよね」

 

「え」

 

またポンと頭に手を置かれる

 

「一年前に輪廻が目をつけられた事がありましてそこで一悶着あったんですよ」

 

「あったな」

 

「それって大丈夫だったんですか!?」

 

「大丈夫だからここにいる」

 

胸を張りえっへんとでも言えば安心したような顔をされる

 

「能力開発施設に行けばアドラバースを見る為に実践を持ちかけられるかもしれない、それでも輪廻」

 

「でも、あのヤバヤバ変態おじさんと森羅が戦うかもわからないんだぞ」

 

「まて、ちょっと待て!輪廻」

 

大隊長に肩を掴まれる

 

「お前何された!?」

 

「発火能力を見せて欲しいって言われたけど、アドラバースを感知されたら不味かったので肉体戦で戦った」

 

「何でそんな言い方になる」

 

「痛めつけるのが好きだと言われボコボコにされた。でも!勝った!」

 

途中から皆が見る目が心配そうになったのを察知して必死に言い訳を並べる

勝ったと言ってもまだ心配そうな眼差しに焦りを感じ始めるていた

 

「大丈夫だったのか?」

 

「…」

 

大丈夫では無かった、唇を噛み締め口を閉じる

 

「右手はしばらく使えないほどの骨折、肩を大きく切られる、普通なら重症でしたよ。輪廻は元気に走り回ってましたけど」

 

代わりにと言わんばかりにリヒトが説明してくれた

 

「重症だったんだ」

 

案外平気だったからなと考えていたが

 

「余計不安になってきた…そもそも何で輪廻はそんなところに」

 

「輪廻に荷物を運ぶのを手伝ってもらってたんですよ、その際にいろいろありまして、100キロ近くの重さのドアを軽々足で退かしたからですかね」

 

「そんなに重いのかあのドア!?」

 

嘘だろと、新事実に驚かせられる

 

「いろいろ心配になってきた」

 

目を手で覆い天に顔を向けている大隊長

 

それに同情するかのように見つめてくる面々

 

心配が森羅にも向いているが大半が輪廻に向いていることを察知する

 

ーーー

 

マッチボックスの中は緊張に包まれていた

 

リヒトには一応盗聴器を付けてるが、輪廻の話から心配なものは心配なのだ

 

「あの時はギリギリで何とか勝ったが、今の森羅なら多分平気だと思う死にはしない」

 

「問題はリヒト捜査官なんだがな」

 

「あいつはもやしだが、しぶといもやしだ」

 

それに多少の護身術はジョーカーと教えたし

 

「輪廻も案外心配しているんだね」

 

「…」

 

マキに言われた一言に何も言えなくなる

 

「まぁいなくなったら困るからな」

 

頭お花畑なマキならいつもならきゃきゃと騒ぐのに、微笑み見つめてくる姿に首を傾げる

 

それに気づいたのか口を開いた

 

「リヒト捜査官って輪廻のこと妹みたいに接してるでしょ?」

 

「そうなんだ」

 

「気づいてなかったかよ」

 

よく見ているんだなと感心する

 

ブザー音が頭の中で響き渡り、景色が変わる

 

ー助けて誰かー

ー家に帰りたいよー

 

子供の泣き叫ぶような声

森羅を経由してアドラリンクしたのだと悟る

 

景色が戻る

 

「どうかしたのか」

 

「アドラリンクした」

 

盗聴器の方ではいないと言っていた、だがいる

それは森羅の方でも分かったのだろう、まぁ森羅経由だ分かって当然だが

 

あとはタイミングを待つだけだ

 

ーー

 

「柱が産まれた」

 

「は!?それは本当か!?」

 

輪廻の言葉に桜備が驚いたように声を上げていた

 

「それはどこで!」

 

言葉を言おうとした時、機械から聞こえてくる声に邪魔をされた

 

『もしもし、桜備大隊長聞こえますか状況が動きました』

 

機械越しに聞こえる声にマッチボックスのエンジンがかかる

 

リヒトからこう言った連絡が来ると言うことは何かあったと言うこと

 

「森羅とリヒトがピンチだ!急げ!ヴァルカン!」

 

柱よりも2人の方を優先したらしい、内心安堵する

 

「2人に何かあったら許さねぇぞ!灰島!!戦争だ馬鹿野郎!!」

 

怒り奮闘中のヴァルカンを見てどんどん冷静になる

 

荒い運転で進んで行っているのがわかる

 

突然マッチボックスが回転した

 

「にゃ」

「きゃ!」

 

2人の悲鳴が聞こえた

 

「みんな無事け!?」

 

無事着地したのだろう

 

目を瞑っているせいか黒く見えないが何かが顔に乗っかっているのがわかる

 

だが当の本人は先の衝撃で伸びている

 

続いてマッチボックスに振動が走った

 

「今度は何!?」

 

外に出れば小さな人形だけがいた

あとアーサーの頭に大きなタンコブができていた、痛そうなのにすごく平然としている

何だこいつ

 

「まさかあいつがやったのか」

 

「どう言うこと」

 

「あれがマッチボックスひっくり返したんだ、あの小ささでどんな筆力してんだ、灰島のジェネレータはどんなの使ってやがるんだ」

 

「待ってあのケーブルの先を見て」

 

言われたとおり見る

青っぽい髪を一つにした女性

 

「あらあら、こんなところでどうちたの黒野くんが怖いから子供のお守りをやらされているのに消防隊の躾までさせられるなんて」

 

「知らない人」

 

火縄中隊長に何か知っているかと言いたげな顔で見られる首を横に降りながら答える

 

ーー

 

あのままヴァルカンとマキが天使のお姉さんと名乗った人物の相手をするこことなった

 

「リヒト今どこだ!リヒト応答しろ!」

 

ノイズ音が走る

 

『ここは特別保護室で…灰島の会社員と戦闘中』

 

「建物の特徴は」

 

『すみませんそれがなんて視界が悪くって」

 

途切れと切れ聞こえてくる声

 

「視界が悪い…」

 

『ゲートから北西の…方向です」

 

「森羅!リヒト!」

 

「黒煙!?」

 

「やっぱりアイツか!」

 

黒煙、その間から見える男

自分のことを死神のおじさんと名乗った変人

 

攻撃によって森羅が飛ばれて来た

 

「大隊長、ナタクを見つけましたが灰島の社員に確保されました」

 

「第八の団員どもか」

 

黒煙から見えた2人の姿

幼く不安げな顔のナタク

黄色の目目があったと思えば相変わらず獲物を見るかのように見つめてくる

 

「離してよ!僕は何もしてない」

 

「お前たちの児童虐待は判明しているその子を離せ」

 

「虐待かもしれないが仕事でね」

 

黒煙の攻撃を思い出しアイリスの前に出る

 

「アイリス下がって」

 

その行動を見たのか環もアイリスを下がらせる

 

アイリスと環を見て攻撃を放って来た

クナイが2つ投げられた

 

「2人に当たったらどうしてくれる!」

 

2つとも掴み投げ返す

 

「また会えて嬉しいよ。俺が初めて君みたいな強い子をいたぶりたいと思った相手だ…あの時の続きをしよう」

 

「しねぇよ!この変態クソ野郎がよ!」

 

中指を立て言い放つ

相変わらず黒煙を固めたクナイを投げてくる

 

「何度も言うが俺は変態じゃない」

 

掴もうとした瞬間爆発した

 

後ろに吹き飛ばされるが、アーサーにキャッチされる

 

「馬鹿!2人を」

 

2人の前に立つ死神のおじさん

クナイを振り上げていた

間に合わない、今から体制を整えて走ったって

 

「大ガード!」

 

そういい2人を守ったのは大隊長だった安堵しながら、ヴァルカンに作ってもらったハンマーを構える

 

大隊長から距離をとった死神ののおじさんを睨むように見つめる

 

「弱きものを守ったって無駄なだけだぞ」

 

「お前恥ずかしくないのかよ!」

 

「もっと言ってやれ森羅!」

 

「強気を助け弱きをくじくそんな世であれと俺は思っている」

 

全く真逆な人間

世界は平等であり不平等だが、意思のある輪廻は平等に人を助ける、それは弱きものから助けるだからこそ、目の前にいる人間が理解できなかった

 

無数の視線を感じ建物の上を見る

 

「伝道者」

 

「何!?」

 

降りて来たカロンに目をやり構える

 

「お前は!」

 

死神のおじさんに近づき、ナタクを奪おうとしているらしい

 

「共倒れになってくれないかな」

 

2人とも厄介な相手だ、それ故に共倒れになってくれればかなり楽になる

 

「また来やがったがカロン!」

 

「またあったな火鼠、六柱目を貰いに来たぜ」

 

カロンのせいで散々怒られた、リベンジ戦を申し込みたいが今は2人で潰し合って欲しい

 

カロンは森羅と戦い、死神のおじさんはナタクを拘束している白装束の方に行ってしまった

 

森羅の方に行こうとした時、死神のおじさんは白装束の方ではなくアイリス達の方に向かっていることに気づき、足を森羅の方からアイリスの方に向ける

 

「邪魔するなまずのそう貧弱そうな奴からやらせろ」

 

「ぶっしね」

 

ハンマーを振り下ろす、相変わらず分かっていたように防がれるがすぐに丸い面から火花が散り爆発する

 

「アイリスと環に怪我一つさせてみろ、マジで殺す」

 

「それは困る、俺はまだ弱いものを虐めていたい」

 

「ならあっちと戦ってろ!」

 

「強い奴と戦ったて楽しくない」

 

「何この人!」

 

黒い剣を振り上げられそれを躱し、ハンマーをぶつける今度は爆発などしないただの打撃

 

アーサーと共に攻撃を入れる

 

「…結構めんどくさいな…」

 

突然攻撃を止めたと思えばそんなことを言いながら黒い煙を口から吐いている

 

「何だよお前!めんどくさいのはお前だよ!馬鹿!」

 

やることが渋滞している今輪廻の頭は混乱していた

星の使徒の優先順位的には伝道者の破壊が先であり白装束への攻撃を優先すべきなのだが、輪廻としてはアイリス達を守りたい

 

それ故に優先順位と私情が混ざり合い、こんがらがっていた

 

ナタクを拘束している白装束を見つめ始めた

白装束に向かって手を振り黒煙を放った

 

黒い煙を吸い込んだ白装束たちは内側から燃えていった

 

大隊長がナタクを確保したと思えばカロンに取られる、かと思えば死神のおじさんにとられ

アーサーと森羅が確保して

 

「伝道者の破壊でも、アイリス達を守りたいし、あわあわ、破壊…でも守らなきゃはわあわあばあば」

 

「輪廻!?」

 

混乱し切った頭を落ち着かせんように頭の中の考えを言葉に出す

 

「輪廻アイリスは私が守るだから行って!」

 

「環!ありがとう!すごく好き!」

 

「にゃ!」

 

頭の中の考えをそのまま出したせいか、要らないことを言い環の顔は真っ赤になっていた

 

ハンマーを持ちカロンに向かい走る

 

「リベンジ戦、受け付けてもらう!」

 

ナタクを奪い合っているカロンに向かってハンマーを振り上げる

 

「よし!輪廻そのまま足止めしといてくれ!」

 

「お前のせいでめちゃくちゃ怒られたんだぞ!」

 

「星の使徒今は!」

 

ハンマーの丸い面がカロンにあると同時に爆発する、勢いのままカロンの体に打撃を入れる

 

「邪魔はさせない、伝道者側の嫌がることしかしない」

 

吹き飛び距離ができたが何かすれば詰められるように目を離さずにいる

 

「くそ…」

 

ナタクに目をやった瞬間に距離を詰める

 

「マジか」

 

ハンマーを振りかざし、迷いなく顔に当てる

 

「っ」

 

攻撃を止めるべく火を纏った拳を腹に入れらるが構わず当てた

 

お互いの攻撃がモロに入り転がる

 

立ち上がる

 

「怒られたくないな…」

 

ため息をつく

 

「…死体が」

 

突然死体が動き出し始めた、死体は警備だった焔人に襲い掛かった

 

死体を操る、世界からしてみれば肉で遊んでいるだけなのだろう

 

死体と焔人が集まり合体し始めた

その最中にナタクを巻き込んだ

 

「巨大、焔人…」

 

ため息をつきやったであろう女に向かって走る

 

ハンマーを振り下ろす

 

「けふ」

 

横から何かがぶつかる

 

「カロン!!」

 

横から殴り飛ばした奴の名前を叫ぶ

 

壁にぶつかり血を吐く

 

「怒られたくない…チッ」

 

「悪いが星の使徒、お前には死んでもらう」

 

見下ろしてくるカロンに向かって口を開く

 

「死ねー死ねー伝道者側の奴ー皆ー死ねーばーかーばーか、まぬけー、祟ってやるー呪ってやるー滅べー破壊しとけー自滅しろー仲間割れしろー」

 

リズミカルに恨みつらみ思っていることを言い放った

 

「変な歌、歌うのやめろ」

 

近づき拳を振り下ろそうとしたところをハンマーで叩き潰してやると、片手でハンマーを強く握る

 

「輪廻は殺させないぞ!」

 

その声と共にカロンに切り掛かったのはアーサーだった

 

「馬鹿!近づいたところをハンマーでぶっ叩いて不意打ち狙おうとしたのに!」

 

そう言いながらもハンマーで殴りかかる

 

「でも助かった!ありがとう!」

 

一応お礼は言う

 

「騎士として弱きを助けるのは当たり前だ!」

 

「まずはアタシに勝とうな」

 

2人でカロンと戦おうとした際、巨大焔人が暴れ出した

 

「なっ」

 

「ちょ」

 

光線のようなものが乱雑に放たれる

 

それを避ける

 

「輪廻!巨大焔人からナタクを救出する!手伝ってくれ」

 

「分かった」

 

そう言いつつもまた頭は混乱していく

 

目の前に獲物がいると言うのにそれを我慢しろと言うのだ

飢えた獣の目の前にご馳走を用意して待てと言っているのと同じだ

 

「輪廻!黒野!俺がレーザーを引き寄せるその隙に!」

 

「破壊救出守るあばばば、まかば任せときゃ」

 

「輪廻お前大丈夫か!?」

 

世界からの支持がデカすぎるため、脳みそは簡単に混乱する

 

だが行動は実行する、森羅が引き付けている間に走り巨人の足をハンマーで思いっきり叩く

 

爆発させ、右足を破壊する

 

「っ、かは」

 

抵抗さらるのは当たり前だ残った左足で蹴り飛ばされる

 

霞む意思、見えたのは森羅がレーザーに当たりかけている光景

 

駆け出そうにも先のダメージが重く立ち上がれない

 

やばい

やばい

 

無意味に手を伸ばした

 

だがレーザーと森羅の間にカロンが入ったのが見えた、そのままレーザーを跳ね返していた

 

「輪廻言ったこと忘れてないよね」

 

「このまま退却します」

 

どうやら吹き飛ばされすぎたらしく、避難していたリヒトの近くに転がっていた

無言の圧に負け、従うことにする

 

ーー

巨大焔人の頭上に浮かぶ熱の塊

 

「あれやばくない?流石に無理だよ?」

 

喰らった所で、あのエネルギー量は無かったことにできない

 

諦めたかのように呆然と立ち尽くすしか無いのだ

 

「出来ることはやるから」

 

そういいリヒト達を逃し、戦場に戻る

 

「カロン、お前どうにか出来るだろやれ」

 

「何だよ突然」

 

「このままだと人類の保護が出来ない、困る、お前ら側に物を頼むのは癪だすごく癪だ、だがここで死ぬわけにもいかない」

 

出来るだろ?と付け加えて見つめる

動かず見つめてくる

 

「守り人ならばこの場にいる柱を守れよ」

 

「そんなことお前に言われなくったって分かってる」

 

発射されたエネルギーの着地点にカロンが向かった

 

「俺は守り人だ!」

 

エネルギーを掴み抑えている

 

「ハウメアもインカも森羅も失うわけにはいかねぇ!」

 

カロンの周りの地面が凹む

 

「絶対に柱を守り通す!」

 

その言葉の後、エネルギーを月に向かって反射させた

 

倒れ込むカロン

 

「よくやった、敵だが褒めてやる」

 

「何様のつもりだ」

 

「星の使徒」

 

と返せば鼻で笑われる

 

「今回は見逃してやる、次は殺すからな」

 

「星の使徒様は甘いな」

 

「優しいんだよ」  

 

黒野が巨大焔人からナタクを救出した

 

その後カロン達には逃げられた

 

追いかけるつもりもなかったがなんかむしゃくしゃする

 

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