一般転生ザラモドキ〜ホロウの中でコンパスを添えて〜 作:どうしようもない人
初見の人ぉ!この作者結構間があくことあるから長い目で見てぇ!そしたら感謝ぁ!
はい
覚えてはいる。
この体の、俺の意識が入る前の記憶は。
「両親は事故による死、原因は勤め先の工場がホロウに巻き込まれたこと...か」
まだ若いこの体を動かしてニュースを読む
うちの親は有名で、機械の部品を作る工場の社長だった
この世界のことは覚えている...ゲームとしてそこそこやっていた
「...まだ15だぞ、俺は」
ぽつんと俺の声以外に音が存在しない家で佇む
ふと、幼い頃の俺が書いた絵を見る
絵には俺の親と俺らしき人物が描かれていて
「よりにもよってこの名前かよ...」
絵の裏には"アスラン・ザラ"と書かれていた
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「...はぁ」
絶望と雄叫びならさっきした
もう狂う気もなくなった俺は状況を整理する
「学校には行ってないんだな...」
どうやら俺は小さい頃から会社を継がせようとしていたらしく学校よりも会社のことを学ばさせられていた
それでもそこらの同年代より賢い自覚はある、たぶん
「んで一番の問題は...生きていけるか、だな」
「金...はまぁある」
「飯...もまだある」
「...無いな問題」
転生したという自覚をしてまだ1時間
この世界は把握できた
ゼンレスゾーンゼロ
まだ世界観の全貌は見えていないが奥の深いゲームだった
ついでのように治安も悪い(C.Eよりはいい治安である)
物語は動いていないはず、列車のことがニュースになってないから
把握できてないのが俺の周りである
名はアスラン・ザラ
機動戦士ガンダムSEEDで準主人公のポジションだった男だ
自分の行いが正しいか迷うことがあり一時期ブレッブレだったせいでオモチャされたこともあるキャラだ
そんな男に俺はなった、ということだ
「見た目まで一緒じゃあ、ねぇ?」
同姓同名の別人かと思いたかったが、過去の記憶の立ち振る舞いと見た目がまんまアスランだった...
「しかも父上の名がパトリック・ザラ...確定だな」
ここまで来たらもう逃れることはできない
俺はこれからアスランの名を背負って生きていくことが確定した
「...とすると」
身の振る舞いをどうするか、という話になる
「別にこの世界でアスランにならなくてもいいけどさぁ」
なんかそれは違う気がした
「というか、これまでの振る舞いが出てきて自然にアスランになりそうだし」
「まぁ気にせず行こう、その時その時で」
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「にしても、結構広いなこの家」
小さい頃の記憶で父上が社員を呼んで飲み会をしていたので広くはあるが、一人で彷徨ってみるとより広く感じる
「今いるのが2階でここから下に行けたはず」
階段ではなくハシゴがある我が家に疑問を感じつつ1階に降りる
「うん、そうだな」
1階は2階より狭くすぐに玄関が視界に映る
「1階には特に何も無いんだよな、物置しか」
そう言いながらも物置部屋を開けてみると
「ん?こんな配置だったか?」
少し部屋の物の位置が変わっていた
「いやもしかしたら、父上か母上が整理したんだろう」
「...少し見てみるか」
好奇心と冒険心で物置の中を進む
袋に包まれた食器や、ホコリを被った古着
普通の物置といった感じだが
ところどころ普通ではないものがあった
「これは...巨大だな...」
大きい金属製の板材?が見つかった
「これは多分会社のものだろうな...にしても、大きいな」
このときは知らなかった
この大きな板材が後に見つけたもののヒントになるとは
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「ん?床扉?」
薄暗い物置をグルグルしていると、なにかに足が引っかかりなにかと思えばマンホールのような扉があった
「この家地下があったのか...」
15年生きてきて初めて知ったことだった
「見てみるか」
もしかしたら会社のものがあるかもしれないと思い下へと向かう
「...小部屋だし、エレベーター?」
はしごを下って地下室についたと思ったらそこにはエレベーターしかなかった
「...なんかきな臭くなってきたな」
恐る恐るエレベーターに近づいてみると動くことがわかった
「こいつ、動くのか」
この先のものを見てみたいという好奇心が引き返そうという恐怖心を消し去りエレベーターへと足を進める
「何があるんだ?もしかしたら、新製品とかか?そしたら気になるな」
逸る気持ちで待っていると小さい衝撃が体を走った
「着いたか」
「...暗いな、当たり前だが」
ついた地下室は明かりがなくどのぐらいの広さかもわからなかった
「とりあえず慎重に進んで、電気のスイッチまで辿り着こう」
壁伝いで、そしてゆっくりと歩いていると何らかの基盤を見つけた
「これか!?」
はやく明かりが欲しかった俺はとにかくスイッチを押しまくり部屋の電気をつけようとした
「っ!?」
5つくらい押したとき目に強い光が入り体が驚く
「やっと付いたか...さて、何がある...か......な...?」
俺が想像していた地下室は広めのリビング程度だと思っていた
しかし現実はまるで家一つ分の空間が広がっており
「おい...なんで、連合の機体がここにある...?」
俺が目線を下にやると
一階層分くらいの高さから
5機の灰色の人形兵器が見つかった
「待ってくれよ、俺の親はザラだぞ?会社名だってモルゲンレーテとかハインラインじゃなかったはずだ...っ!?」
近くにコンピュータを見つけそれの電源をつけデータを探す
「ホロウ用探査兼戦闘兵器...ストライク、イージス、デュエル、バスター、ブリッツ...あぁ、全部ある...さっきのって予備パーツかよ...」
「設計者...パトリック・ザラ...」
もう叫ぶ気がなかった体から自然と何かが込み上げてくる
その場にへたり込み涙さえ出てきそうになった
「...っ、父上の裏切り者ぉ!!!!!」
ついでだが、デザイン担当は母上だった
母上も裏切り者ぉ!!!!
次回「動き始める彼の物語」