一般転生ザラモドキ〜ホロウの中でコンパスを添えて〜 作:どうしようもない人
アスラン・ザラ
一般転生者
アスランを演じようと努力しているがメンタルが弱ると案外素が出る
普段はある程度完璧にこなせる辺り素養が高い
ヘリオポリスやザフトの彼らが平和に生きているからこそ自分の孤独が際立つように感じてしまった
まだ強くない
例えるなら今のメンタルはイージス自爆後
キラ・ヤマト
変わりはなく、危なっかしくて訳わかんなくて甘ったれで泣き虫、でもいい奴のままだった
昔のアスランの唯一の友、それはキラにとっても...。その頃でもアスランに甘えて宿題を手伝ってもらっていた
今は少し雰囲気が変わった友に慣れようとしている
平和に生きて穏やかだったが、友を失いそうになる恐怖を前に一皮剥けた
もう覚悟はできた。今の弱っているかつての友に涙は見せれない
例えるなら今のメンタルはフリーダム受領時
...SEED100%のお話です。次回からはゼンゼロになるのでご安心ください
「はぁ!?助けになりたい?」
「お願いだアスラン!僕はもう!」
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あの事件から数日
「...」
今日も俺はやる気もなくボーっと過ごしていた
「もしあのことを誰かが言えばすぐに俺は捕まるはず、何だけどなぁ」
「優しんだな、あいつら...」
「今日は...というかしばらくはのんびりしていようかな」
「迷っていちゃあ駄目なんだろうけど...なぁ...」
あの時のことがまだ忘れられない
平和に生きてきたであろうザフト組とヘリオポリス組を巻き込んでしまった
更にキラとは関わりがあった
「俺は...どうすれば」
その時
ピンポーン
「?今日は特に何も頼んでないはず...」
「はい、どちら様です...か」
「あっ、えっとこんにちはアスラン」
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俺は大人数で来たキラたちに茶を出していた
...地下室で
「何の用だ?それに学校...は無いか」
「うん...あんな事があったから」
キラ以外は皆黙っている
おそらくキラが連れてきたんだろう
「話に来たって感じでもないよな」
「...うん」
「早くしてくれないか?俺だって...」
この状況は苦しいんだがと言おうとしたがその前にキラが口を開く
「アスランの助けになりたいんだ!あれが何なのか、なんのためにあれに乗るのか、全部!教えてほしい!」
キラが真剣な顔で話す
「っ!......っく、お前たちには関係ないことだ」
言われた言葉に驚きと喜びを感じてしまいそれを必死に隠す
「おいおい、俺達には権利があるだろ?知る権利ってもんがな」
ディアッカがおちゃらけたように言ってくる
「ない...いいから、帰ってくれ」
このままだと爆発してしまいそうになるため帰るように促す
「嫌だ!僕は君をこのままにしたらもう消えて居なくなりそうだから帰らない!」
「っお前を巻き込みたくないんだ!このまま平和に暮せばいいじゃないか!」
動かないキラに対してついに感情が爆発しだした
「僕だって友達を失いたくない!でも君が頑固だって知ってる!だから、だったら!力になりたい!」
君は一度決めたことは絶対に変えないから
「これは俺の、俺だけが背負うものなんだ!気にする必要ないだろ!」
キラを
「ええいさっきからウジウジウジウジ!話が進まないだろ!」
「イザークだって!こんな事に巻き込まれなくたっていいじゃないか!」
事態を変えようとしたイザークにもつい当ってしまい、それを聞いたイザークは激昂した
「っ!貴様ぁ!」
「イザーク!落ち着いてください!」
そんなイザークを服を掴んで止めるニコル
「...なぁ」
「なんだよ...」
今度は真剣な顔をしたディアッカが聞いてくる
「お前はさ...俺達を巻き込みたくないんだろ?」
「そうだ」
こればっかりは本心だった
「だったら、俺達があの機体に乗り込んで助けに来たときに降ろせば良かっただろ」
いいや、お前のそれは本音じゃないね
「っ!」
「今のお前の声はさ、なんつーか迷ってて情けないんだよ、俺と話してたときはもっと優しくて元気だったぞ」
「でもあの時は!」
「緊急事態だったからってか?だったら厳しい声になるだろ、前に出るな死にたいのかって」
なのにお前は咎める程度だった少し呆れる程度だった...ホントならあとで説教食らってもおかしくないはずなのに
「...!」
「お前嬉しかったんじゃないのか?一緒に戦ってくれるやつがいて」
「そんなわけ!」
まるで俺が嫌なやつみたいな言い方だった
「あるね、だって戦いが終わって降りてきた時」
『初めましてだな、ディアッカ』
『...マジか』
『どうしたんだ』
『俺と歳変わんねぇだろ...』
『意外か?』
「あのときのお前の顔、笑顔だったぞ」
あんな顔してくれたやつがこんな嫌なやつだと思わない
「......」
「普通、自分のに勝手に乗り込まれたらいい顔できないだろ」
「...言うな」
「なぁ、いい加減認めろよ。一緒に戦ってくれって、少なくとも俺は」
「もういいだろ!言わないでくれよ!」
一歩一歩詰められるような言葉についカッとなって叫ぶ、その目からは涙を流して
「...」
「分かってるよ...本当は共に戦ってほしいって」
「でも、嫌なんだよ...それで誰かが傷つくのは!」
俺のせいで...そんな事になったら俺は...
「巻き込みたくない、でも一人だた遠い」
そして...寂しい
「...俺はどうすればいいんだ...俺は」
「迷わなくていいと思う、そんなに一気に」
「...っ!」
「確かに危険だと思う。だってホロウでの活動が主になりそうだし」
戦うなんて怖くてできないしアスランを追いかけてホロウに入ったときもエーテリアスに追われて怖かった
「だったら!」
「でも、そんな事を考える前に僕はアスランを助けたいって思った」
それはあのときも一緒だった...そして今も変わらない
「!」
「君は?どう思ったの?」
「...」
「嬉しかった」
「ただ一人で使う予定がないMSの調整をして」
「誰かと楽しそうに誰かが生きていて」
「それをただひたすら眺めて」
「そんな中で自分の道を行くんだなって思ってたのに」
「......眺めてた景色がなくなっていって」
「最初は気が紛れると思ってた」
「一人でも、戦っていれば...巻き込まれた人を助けていたら...気にならなくなると思って」
「でも!いきなりキラ達が現れて、一緒に戦ってくれて!」
「険しい道がそうじゃなくなっていって!」
「っ...嬉しかった」
「じゃあそれでいいと思うよ」
「え?」
「嬉しかった、また一緒に戦って欲しい...それでいいと思わない?」
「でも、これは俺が選んだ、俺の道で」
「道半ばで困ってる人を...更には友達を...放っておける?」
「キラ...」
優しい顔で手を差し伸べてくる
「...お前は危なっかしいやつだな。短い付き合いの俺でもわかるぞ」
「イザーク...」
呆れたような顔で腕を組んでいるがどこか優しげで
「優しんですね、アスランは」
「ニコル...」
慈しむような微笑でこちらを見てくる
「なぁ、俺はお前のことが放っておけないんだ。後方支援になるけど手伝わせて欲しい」
「ディアッカ...」
ちょっと不安そうな顔で
「なぁ...俺はよくわかんないけど...キラの友達なら俺の友達でもあるからさっ、俺にも手伝わせてくれよ」
「トール...」
そうだ、よろしくなと笑いかけてくる
「私もよくわからないけど...あなたを見捨てることはできないから...よろしくね?」
「ミリアリア...」
ミリィでいいわよと言ってくる
「君のことこれから教えてくれないか?あぁ、えっと...俺はサイ・アーガイルで...」
「サイ...」
こんな状態の俺にどう声をかけたらいいのかわからないのかぎこちない声を出す
「私、フレイ。あなたみたいな人が嫌いなの、だからさっさと立ち直ってくれない?」
「フレイ...」
恐らく彼女なりの励ましなのであろう言葉をくれる
「...危険だぞ?」
本当に?
「いいよ、怖いけど君と一緒にいられるなら、ホロウの中でもどこだろうと」
「まだ、平和は戻ってくるぞ?」
一緒に?
「ふん、平和など退屈でつまらん」
「もう、人とは関われないかもしれないんだぞ?」
戦ってくれるのか?
「いいんです。僕はもう大切な人が沢山できました、あなたを含めて」
「...正しい道じゃないんだぞ?」
俺の道についてきてくれるのか?
「元より俺とイザークは喧嘩三昧だったしな、今更だな」
「......っ!」
立ち上がって手を差し出す
「俺と一緒に戦ってください...!」
決して大きくはないがはっきりとした声
「「「「「「「「喜んで(!)」」」」」」」」
覚悟はできた
絶対に守って道を進む
傷つけさせはしない
イージスの名にかけて
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「ねぇ、なんか名前欲しくない?」
「名前?」
あのあと俺は機体を知ってもらうためにみんなでG5機の整備をしていた
「お〜い、これってどうするんだキラ?」
「ここは...」
「どうしていきなりそんなことを?」
「だってさ、なんかかっこいいじゃん秘密結社みたいで」
「トール...遊びじゃないんだぞ?」
「分かってるって、でも俺は欲しいな」
「...後で決めるか」
「へへっアスランもわかってるじゃん!」
「ちょっと、持ってくるのってこれでいいわけ?」
「あぁ、ありがとう」
「サンキューフレイ」
「もう疲れたわ...あ、手伝いはするけど私オペレータとかやるから」
「それでも大助かりだ、ありがとうな」
「...そ」
どうやら差別意識がなくキラたちと関わっているとフレイは王道ツンデレ系になるらしい
「ええぃ、こんなのわかるわけ無いだろ!」
「う〜ん...ここはこうしたほうが...」
「へぇ...そんなんなんだ」
「...賑やかだな」
「いっつもこうなんだぜ?いいだろ」
「そうだな、いいな」
「あっこれか!ディアッカが言ってた優しい笑顔って」
「...あまりジロジロ見るな」
「あっ、ごめんって〜ジュースあげるからさぁ」
「俺の家のやつだろそれ」
「ヤベバレた」
「はぁ...まったく」
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「名前?」
「あぁ、トールが決めたいらしい」
「なんかいいなって思ってね」
「う〜ん」
「くだらん、そんなものいるものか」
「まぁまぁ、いいじゃないですかイザーク」
「こいつそんな否定的じゃないぞニコル」
「そうだよ、こういう時イザークはもっと大きな声を出すから」
「何だとぉ!」
「逆効果よ?それ」
「なんでもいいじゃない、早くしない?」
「なら...」
「ん?なんだキラ、言ってみろ」
「イザーク案外ノリノリじゃん」
「なんか言ったか?」
「いえなんでもないですごめんなさい」
「えっと...コンパス、なんてどうかな?」
「...!」
「へぇ...道標の道具だっけ」
「方角を確認するための道具だ馬鹿者」
「それだとマップだね」
「僕達はこれからどうすれば良いか分からないでしょ、アスラン?」
「...そう、だな」
「そんな僕らにはピッタリだと思うんだ」
「方角を...要は進むべき方向をってことか」
「いいですね、いい名前だと思います」
「ふ〜ん...キラにしてはセンスあるじゃない」
「ふん、反対はせん」
「いいわね、私はこれでいいと思うわ」
「いいじゃん!グゥレイト!」
(生グゥレイト!だ!)
「おぉ!かっこいい名前じゃん!いいね!」
「うん、俺もいいと思うよ」
「なら決まりだね」
「僕達は、コンパスだ」
次回「商機×怪奇×仁義×こちらホロウ内秩序監視機構コンパス!!」