比企谷 八幡の異世界漂流記(沈黙)   作:Lチキ

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そういえばふと、ランキングを見たらなんと乗っていた!?

もう自分の作品が乗ることはないと思っていたが‥まさかのまさかだった

これからも皆さん応援のほどお願いします。

感想も待ってマース。






IS 転校生は幼馴染 9

学生寮の一室、その部屋の住居人ティナ・ハミルトンは購買部で買ってきたキノコの形をしているチョコ菓子を食べながらルームメイトである一人の少女に目を向け、首を傾げていた。

 

 

この少女はつい先日1年2組に転校してきた子だ。それで一人部屋だった私のところにルームメイトとしてやってきた。

 

IS学園は入学するだけで大変難しく、その中でも自分のような日本以外から来た留学生の数は少ない

 

それにはもちろん理由はある。例えば、言葉の弊害

 

ISの開発者が日本人であることからIS関係の多くの論文などは日本語で記されている。世界共通語は英語であり日本語に精通した外国人というのは結構少ない。その上、日本語は世界難題語学の一つとも言われている

同じ言葉で読み方や意味が違っていたり、ひらがな、カタカナ、漢字にローマ字、英語となんかやたら種類がある。英語なんか和製英語というよくわからない使いまわしの言葉もあるわで頭がこんがらがる

 

その上、IS学園は何処の国にも属さない治外法権となっているが領土は日本であり買い物一つ行くのにも日本語は必須なのだ

 

読み書きだけでも大変なのに、それにプラスして日常会話とか手が回るわけがない

幼いころから日本の言葉に触れていればいいのだろうけど、そんな者は稀だ

 

国ごとに違えどもIS適性試験は、十代を越えてからおこなわれる。

 

なので仮にISの適性が高くともそこから学園の入学に向け勉強するのには4~5年くらいしか時間がない

ただでさえ難しいISの勉強、それに加え頭を酷使する日本語の勉強、その他普通の一般教養etc――

 

 

普通に考えて並大抵の人間なら無理な話だろう。脳の容量を超えている

 

逆に日本人は有利である。外国人がひらがなの読み書きを覚えている間、ISの勉強に集中できるのだから。必然的にIS学園に外国人が少なくなり、逆に日本人の割合が大半を占めるのだ

 

 

 

 

そんな中での転校生となれば興味もわく

 

短い歴史の中でもIS学園はあまり心が広い学校とは言えずむしろ軍隊に近い

 

遅刻やサボりはもちろんNG、勉強についてこれないものはせっかく入学しても1年としない間にやめていくものも多いらしし

 

中途半端な時期の転校生とは珍しく、恐らくは自分と同じようにどこかの国の代表候補生で、何らかの事情で入学に間に合わなかったところを国が無理矢理入れ込んだのだろう

 

まあ、いきさつはどうあれ数少ない外国人仲間が増える事は望ましい。一人部屋も快適だったが、この豪華すぎる部屋に一人というのも結構寂しいし

 

正直いって割と楽しみである

 

 

 

ルームメイトになった少女鈴は、若干小柄だがその性格は非常にいい。活発で明るくルームメイトになったその日の内に友達になったレベルだし

 

そんなルームメイトであり友達の彼女は数分前に部屋に戻ってくるなり制服のまま布団を頭からかぶってダンゴムシのように丸まっている

 

 

一体なにがあった‥‥…?

 

 

放課後になり初めに戻ってきた鈴が、朝登校する時と違い体中に包帯やら絆創膏がある事には驚いたが、本人はまったく気にした様子がなく明るかったので、まあ大丈夫か?と思いスルーした。

 

そしたら財布と洗濯したてのほぼ新品タオルを持ち、瞳に炎を揺らしながら部屋を出ていった。その時なんとなくどこに行くのか聞いたら

 

 

「ちょっとあの唐変木のウスラトンカチな勘違い男の誤解を解いてくるのよ。フフフ・・・」

 

 

「そ、そう・・・頑張ってね」

 

 

「ええ、少し遅れるかもしれないから先に寝てていいわよ・・・フフフ待ってなさいよ一夏!」

 

 

などと据わった瞳で言っていた。深く聞いてはいけないと私の本能が呟いたので黙って見送ることにしたが、数分すると行く時とは打って変わり耳まで・・・というより顔全体が真っ赤になり頭から煙が立ち込めてる鈴が帰ってきた

 

 

一体何があったの!?

 

 

尋常ではない様子の鈴に何事か問い詰めると、ボンッという音と共に顔から大量の煙を発生させすぐさまベットに潜っていった

 

それからずっと、布団にこもり

 

 

「~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!!」

 

 

などと、奇声をあげながらもぞもぞとしている

 

私は手に持った空の箱をゴミ箱に捨てながら、次にコアラの形をしているチョコ菓子の箱を開け口に放り込む

 

本当に何があったのか?

 

疑問に思いながらも今食べたやつが先ほどのものよりおいしいと吟味しながら、悶える友人を見つつもぐもぐと食べ続ける

 

 

今度は、カントリー的なマムのうようなお菓子を食べようと心に誓い夜は更けていく

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

第3アリーナからの帰り、オルコットに付き合っていたら、家に帰るには遅すぎる時間になっていたので仕方なく今日は、学生寮に泊まる事にした

 

この学園に来てから一度も自室となっている部屋に行ってないのでそこがどこだか分からないが、確か一夏が1025室とか言ってたし俺も同室だろうと思い学生寮の廊下を進む

 

部屋番号が1000台に入ったところの廊下を進み、流し見ながら25の番号を探していると、目の前に生まれたての小鹿がいた

 

 

「・・・何やってんだお前?」

 

 

「お‥おぅ‥は、八兄・・・」

 

 

生まれたての小鹿もとい一夏は壁に両手を付き内またでフルフルと震えながらおぼつかない足取りでゆっくりと一歩一歩と進んでいる

 

声をかけると振り向き、振り向いた顔は真っ青で若干涙目だ。声もかすれ気味のうえ覇気がない

イケメンといえどこのような状態だと全くイケてないな。むしろイケメンだからこそ情けない感が半端ねー

 

 

「ハハハちょ、ちょっとな・・・八兄こそどうしたんだ?いつもは真っ直ぐ‥家に帰ってるのに‥」

 

 

「別に、たまには寮で寝てみようと思ってな。お前の部屋って1025であってるか?」

 

 

「お、おう‥ここをもう少しいったとこの部屋だぜ‥」

 

 

話ながらも体を震わす一夏を無視して、その隣を通り過ぎ先を進む

 

そこでふと、後ろを振り返り一夏を見て考える。こいつに何があったかは知らないが今日は、というかいつもだけど一人で寝たい気分だ

 

そうするとこのイケメン(笑)状態の一夏は非常に邪魔だ。だからと言って部屋意外に寝る場所もない‥‥よし、ここは仕方がない

 

 

「一夏、ちょっとこい」

 

 

「?」

 

 

手招きしながら一夏を呼ぶと頭にハテナを浮かべながらよちよちと歩いてくる。

 

 

「どうした‥んだ?」

 

 

「まあ、あれだ。とりあえず恨むならオルコットを恨め」

 

 

「え?セシリアがど――――ッッッ!?!?」

 

 

射程範囲に入るや否や俺は、一夏の急所(股間)めがけて思いっきり足を振り上げる

 

効果音にするならキーンとかチーンという愉快な音をたてたであろう蹴りが炸裂すると、一夏は前かがみのまま倒れ伏す

 

横から覗く顔は先ほど以上に顔色が悪く、白目を剥いており口からはブクブクと白い泡が出ている

 

完全に意識がない事を確認し、ポケットの中より部屋のキーを抜出しその場を後にする

 

え?もちろん一夏は放置だよ?

 

まあ、気温も生暖かい感じだし風邪はひかないだろ‥‥多分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、邪魔者もいなくなったしこれで一人で寝る事ができる。と思った矢先の事だ

 

 

「なぜ貴様がここにいる!?」

 

 

それは俺のセリフだ

 

 

 

1025室の扉を開け中に入るとそこにはなんとクラスメイトであるモップさんがピンク色の浴衣を着用していたのだ

 

髪型も普段のポニーテールではなく髪を下ろしているし、ふとその紙や頬の若干の赤るみを見るとつい数分前まで風呂に入っていたと予想できる

 

ここで問題だ。この部屋は学生寮唯一の男(俺は家通いなので除外)一夏の部屋であり、外は最新式の電子ロックで侵入するには扉の破壊か、キーを使わなければまず不可能。俺はロックのかかってる部屋に一夏のキーで侵入した。

 

では、このモップはなぜここにいる?

 

答えは簡単、それはこの部屋のもう一人の主がこいつだからだ

 

 

「・・・もう一発蹴っとけばよかった」

 

 

女子と同棲していることが発覚したイケメン(怨)野郎の股にもう一発くらいレールカノンをくらわし再起不能にしてやろうかと本気で考えていると、目の前のモップは肩を振るわし次の瞬間には立てかけてある竹刀を手に取りこちらに向け構える

 

 

「無視をするな!答えろ、なぜ貴様がここにいる!!」

 

 

激怒しながら今にも殴りかかってきそうな勢いで竹刀を構えるモップ

 

おいこら、なんだこいつ。いきなり人に凶器向けてきたぞ。

これが最近のキレやすい若者なのか、だとしても沸点が低すぎないか。普通一応クラスメイトのやつにこんな態度取るか?

 

こいつ絶対友達いないだろ

 

 

「なぜも何もお前の方こそなんでいんだよ。ここは一夏の部屋だろ」

 

 

「ここは一夏と私の部屋だ!分かったらさっさと出ていけ!」

 

 

あ、だめだこいつニホンゴガツウヨウシナイヨ、ワーオ!

 

 

いけないいけないあまりの事につい外人風になっちまったぜ。あん?外人を馬鹿にするなって?

 

知るか、こちとら根っからの日本人だ。日本に来るなら日本語くらい勉強してこい

道端でいきなり声をかけられたと思ったら自分より背の高い外人が英語でなんか言ってんのて凄い怖いんだぞ

 

地図持ってるし多分道を聞いてるんだろうけど「の、ノーイングリッシュ、ジャパニーズOK」とかっていっちゃうだろうが

 

なんかOKだけ妙に発音いいし、言った後に妙に恥ずかしくなるしで散々だこんちきしょう

 

 

「何思春期の男女が同じ部屋で寝泊まりしてんだよ」

 

 

「し、仕方ないだろ!部屋の空きがな仕方なく同じ部屋で過ごしてるだけだ。仕方なくだぞ!」

 

 

「仕方なくじゃあやるなよ。男女7歳にして席を同じうせずっていうことわざ知んねーのか?」

 

 

「そ、それくらい知っている!!」

 

 

なんか今、微妙に反応が遅れたな

 

ちなみにこのことわざ最近では席を同じが同衾とかで言われがちだが正しくはこうらしい

まあ、両方とも同じ布団で寝るという意味では同じだけどな

 

 

「知ってんならやるなよ。これだからビッチは・・・」

 

 

「誰が、び、び、ビッチだ!!」

 

 

モップは、顔を赤面させ俺の発言に食い入るような否定をする。

 

ここで汚い大人からの若者に向けたアドバイス

女子高生とかに「お前ビッチぽいな」とかいうと大体6割がキモイ物を見るめで見てきて、2割が「は?」とか威圧してくる。残りの2割がこいつみたいな反応をするが

 

断言しよう。上2つはともあれ最後のやつは高い確率でムッツリ耳年増処女である。

 

なので、もし周りにこういう反応をする女子がいたら興味津々の初物だ。積極的にアプローチして告白すれば、最終的にクラス内にその話が出回り女子からは「まじないわー」「自分の顔とかみえないわけ、あいつ?」「○○さんがかわいそうだよ~・・・」なんていう罵倒や生理的に受け付けないような物を見る視線を3年間くらい続けられる

 

これで君もボッチの仲間入りさ!歓迎はしないけど強く生きろよ。ガンバー(棒)

 

 

この情報のソースは・・・ソースは企業秘密だ。個人情報保護法とかプライバシーの侵害とかいろいろあるしな。でもかなり信用度の高い情報だとは思ていてくれ

 

 

「くっ・・・貴様は昔からそうだ!ふざけた言葉で私をおちょくって!」

 

 

昔・・・

 

恐らくそれは俺がここに来る前にいた織斑 八幡の話なんだろうけど。今の俺にはお前なんかと話した記憶はない

 

 

「ふざけたも何も本当の事だろ。男が帰ってくる部屋で浴衣を着てスタンばってる女・・・どうみてもただのビッチじゃん。たく、うちの弟をたぶらかすなよな」

 

 

「ええい!私はビッチなどではないッ」

 

 

すると箒は持っていた竹刀を振り上げる

 

 

「はあぁッ!!」

 

 

剣道でいう面打ちが俺の脳天に直撃する寸前、竹刀は動きを止める

 

 

「な!?こ、これは・・・!!」

 

 

はい、皆様おなじみ停止結界です。

 

俺は右腕部分にのみ部分展開させたレーゲンを使い攻撃を止める

 

 

さてさてこのヤロウ

 

脅しならまだしも本気で打ってきやがった。今の勢いじゃあ寸止めもできないだろうし、もしもこれが生身の人間だったら本気で危ない所だ

 

直情的にも限度がある。仏の顔は2度まで殴って許してくれるが、俺は1回どころか未遂でさえも許しはしない。受けた悪意にはそれ以上の恨みを募らす。これぞボッチの極みの一つ。だから同窓会とかであのころはまじ悪かったて~みたいな事を酒を飲みながら言ってきても絶対に許さない

 

それ以前に今まで一度も同窓会とかに呼ばれたことなかったは・・・

 

 

マジ許すまじモップ!!

 

 

「ええい!離せッ正々堂々勝負しろ!!」

 

 

いきなり生身の人間に奇襲を仕掛けてきたやつが何をほざいていやがる。つーか、こいつ反省とか微塵もしてねーし。下手すると人殺しになる5秒前だったんだぞ、お前

 

まあいい、今日の俺は寛大だ。というより早く寝たい

 

ので、動けないこいつを2組あるうちの一つの布団で簀巻き状態にする

 

 

「何をする!というかどこを触っているッこの変態!!」

 

 

無視無視

 

かなりボリュームのある2つの膨らみがヒット・アンド・アウェイしているが無視だ無視

 

 

荷造り用のひもでまきまきと

 

そういえば昔、い~と~まきまき、い~と~まきまき、ひーてひーてバンバンバンとかってあったな。最近じゃあすっかり聞かなくなったけど

 

 

「はーなーせー!!まくな!ぐぁッ‥強く巻きすぎ‥だ!ゆ、ゆるめろッッ」

 

 

離すのかゆるめるのかどっちだよ。どっちもしないけどな

 

さらに強く絞めて、と

 

 

俺は簀巻きになったモップを展開したワイヤーブレードにて部屋の外に押しやった。何気にこの装備これが初使用だな

 

 

「うああああああああああ!?」

 

 

廊下まで転がったモップを見下ろす。

 

モップは目をまわし視点があってない目でこちらを睨みつける。だがそんなのどこ吹く風というふうに一言

 

 

「じゃあな、馬にでも蹴られて死んでろボケ」

 

 

「なんだと!!」

 

 

おっと、そういえば最後の仕上げを忘れていた。

 

流石にこのままでは何かといかんので俺は一度部屋る

 

 

もう一度廊下に出ると、持っていたガムテープでモップの口を塞ぎ再度部屋に戻る

 

 

「!?~~~~~~ッッ!!!」

 

 

流石に、このままではうるさくて近所迷惑もとい俺の睡眠妨害につながるんでな

 

部屋に入ると中からロックをかける。

 

そのまま俺は体をベットに預けすやすやと寝息を立てる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方そのころ

 

 

「‥‥‥来ない」

 

 

いつも八幡が家に帰るのを阻止している(成功したことは今だない)織斑 千冬は、今日も校門前で弟が来るのを待っていた。

 

 

 

 

一人悶え

 

一人気絶し

 

一人簀巻きで

 

一人安眠

 

一人待ちぼうけ

 

 

それぞれの夜はさらに更けていくのであった

 

 

 


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