Re Take of Evangelion   作:Air1204

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RE:EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO その2

「ここが…NERV?ヤケにボロボロだけど…。」

 

「…。」

 

「にしても人っ子一人居ないと気持ち悪いなぁ…。おぉーい誰かいないの??」

 

「…。」

 

綾波によく似た女の子。だがその子は僕の行動に関心を示すことも、言葉に反応することもない。まぁ…。最初の綾波もそうだったもんな…。

 

「ねぇ、アヤナミさん。ここでは何が起きたの??」

 

「…。」

 

だめかぁ…流石は初期ロット…。わざわざ新たな関係値を築く必要も無いか…。

 

最奥へと案内されここに立ち止まれと言わんばかりに立ち竦む。

 

「まったく…ここまで全部独り言みたいじゃないか…。」

 

轟々と唸りをあげている目の前の疑似子宮。その表面には13の刻印が見える。

 

「あぁ、これが…第13号機…。」

 

「そうだ…。」

 

スポットライトが灯り第13号機の上に佇む男が一人。

この世界をダメにした元凶、碇ゲンドウの姿。

 

「あら…父さん…イカすねそのサンバイザー。」

 

「…?。まぁ良い。時が来たらその少年と共にエヴァに乗れ。話はいj…」

 

「ちょっと待て。なんの説明もなしに乗れるかよ。首にゃこんなもん着いてんだぞ?乗ったら首が飛ぶんだぞ?息子の首だぞ?それでもいいのかよ。」

 

「…。あぁ」

 

野郎、一発ぶちのめしてやる。頭にきた僕は第13号機の製造プラントをよじ登る。1発でもぶちかましてやらないとあのお気楽な頭は治らんようだからね…。

 

「な、何をする気だッ!」

 

「何って…。矯正?人語がちゃんと喋れるように…。古い機械は叩きゃ治るじゃん?そゆこと。」

 

登り終えた僕はこの髭面の前に立つ。如何せん汚い無精髭に訳の分からんメカニカルサンバイザー。趣味を疑うよ。

 

「ふんぬ!」

 

握り固めた拳を顔に向け振るう、だがその拳はATフィールドによって阻まれる。

 

「ATフィールド!?なぜこの私がッ!」

 

驚きたいのはこっちだよ…。お前人じゃないんか。

 

「ふむ…。もう1発…。おりゃァ!」

 

2発目はもう少し力を込める。バリンと砕けたATフィールド、拳はしっかりとバイザーの中心、鼻を捉えている。

 

「ふぅ…。とりあえず1発だクソ髭…。」

 

にっこりと微笑み崩れ落ち鼻を押さえているクソ髭を見下す。

 

「何故だっ!私は神に…。シンジを恐れているというのかっ…!?」

 

理解できない状況で頭がバカになっているようだ。

眼前で話しかけてもその言葉に対する答えが返ってこないとは…。我が親ながらもみっともない…。

 

「息子が眼前に来ても無視かよ!」

 

顔を蹴りあげる。張られたATフィールドは意味無く砕け額へと爪先が当たる。勢いのままに上に顔が跳ね上がる。苦悶の表情を浮かべているが…。反省の色はないようだ…。

 

「や、やめろ!シンジ…。」

 

「ならそれ相応の言葉があるだろう!?説明しろってんだよ!これだけ人類死滅させて何がしたいってんだ?」

 

「魂のコモディティ化…。それこそユイに会うための手段なのだ!!何故分からぬ!」

 

「説明しねぇからだよクソマザコン野郎!何よりもそこまでして母さんに会いたい意味がわからないよ!」

 

「お前にはわかるまい!ユイは私の全てだ!何者にも代え難い存在なのだ!」

 

反撃、と言わんばかりに肩を掴まれる

ここで手を上げられれば僕はもうお構い無しで暴力に訴えるところだったが、そうでは無いようだ。

少なからず親としての良心が残っているからなのか肩を大きく揺さぶられる。

 

「何故だ!なぜ私の息子なのに私を理解しようとしない!」

 

「僕は僕だ!父さんじゃない!母さんに会いたい気持ちは同じだとしても人を殺してまで会いたいとは思わない!だったら唯一の肉親である父さんと仲良く暮らしたかったさ!」

 

「ッ!」

 

面食らった父さんは肩を揺さぶる手を離す。今まで口にしなかったその言葉を聞いてたじろぐ。

 

「…。それが僕の本心だよ。僕は父さんと仲良く暮らせればよかったんだッ!母さんは死んだッ!もう居ないッ!たとえエヴァに残っていたとしたってそれと無理に会ってどうする!?その先は!?未来は!?」

 

「未来永劫ユイとひとつになれるのだ!なぜ理解出来ぬ!」

 

「僕は命が尽きるまで好きな人と添い遂げたい。そして何度も繰り返す輪廻の中もう一度その人と出会えるならそれでいいッ!儚く散りゆく有限な命だからこそ輝けるんだ!人は生きていこうとさえすればどこだって天国になるッ!生きているからッ!誰だって幸せになるチャンスはあるんだよ!月と太陽と地球がある限りッ!」

 

「…だとしても…。もう後戻りは出来ぬ…。お前が正しいとて…。」

 

「…大人しく投降してくれ…。それ以上は望まない…。また世界が直った時に一緒に居れればそれで構わない…。」

 

「…どう足掻こうがもう変わらぬ。ヒトはヒトを憎み生きていくしかない。それが例え親であれ…な。」

 

そう言い残してそそくさと逃げるように去っていく父さん。

なんとも言えぬ苛立ちが込み上げてくる。

 

「逃げるなァ!卑怯者ォ!」

 

叫んだ時にはもう遅く、その声は暗闇に吸い込まれるように消えてしまった。

 

「碇…シンジくん…。だよね?」

 

懐かしい声がする。とは言えどこの世界では初めて会うことにはなるが…。

 

「渚…カヲル君…。」

 

何やら訝しむような表情を浮かべている。そりゃそうか…ここまで気が強い僕を見たことないもんな…。

 

「びっくりしたよ。内向的だと聞いていた君がこんなにもアグレッシブだなんてさ。いいものを見させてもらったよ。」

 

「…いいものでは無いけどね…。」

 

深く溜息をつき項垂れる。どうやらどう頑張ってもあの親父とは袂を分かつ必要があるようだ…。

 

「しかし…。碇…シンジくん。君は何故僕の名前を知っているのかな?」

 

げ…。余りにも自然に彼の名前を呼んでしまったせいで何やら疑われてしまっているようだ…。

 

「あー…まぁ…その…。」

 

「ふふっ。冗談さ。あの様子、君はこの世界の碇シンジ君では無いようだね?すると…。もしや…あの時の…?」

 

「あの時がどの時か分からないくらい出会っては居るけれど…。きっと、アルミサエルと零号機がぶっ飛んだ後に第二芦ノ湖の湖畔で会った僕だとは思うよ。」

 

「ああ!あの時の!久しぶりだね。すまなかったよ、あの時は君に握りつぶしてもらう他無かったんだから。」

 

「まったく…。」

 

微笑むカヲルくん、気楽そうで敵わないや…。

こちとら頭が痛いってーのに…。

 

「でさ…。時が来たらコレに乗って何すんの?」

 

「リリスが14年前に我が身を守るために張った結界を突破するんだよ。それが彼、リリンの王たる君のお父さんの作戦さ。」

 

「…。それをした結果どうしたいの?」

 

大体はリリスをどうこうしたいっていうのがオチだろうが…。

何よりも僕と使徒であるカヲル君の相乗りというのが腑に落ちないのだ。

 

「さあね?でも第13号機の操作系は僕らの手の中にある、僕と君、2人の魂があれば2本の槍を持ち帰ることが出来るんだよ。」

 

「ロンギヌスの槍を2本?」

 

嫌な予感しかしないが?

 

「違うよ。ロンギヌスとカシウスだ。その2本があれば世界をやり直せる。」

 

オヤジギャグかよ。

 

「槍で世界をやり直せるってか…。そう上手くはいかないとは思うけどね…。」

 

「大丈夫、僕と君になら出来るさ。」

 

言わんこっちゃない!この人も説明も足りない人なの忘れてたよ!

そこからはダラダラと第13号機ができるまでピアノを叩いてみたり、地上の様子を見に行ったり、綾波っぽい何かとのコンタクトを図ってみたり…。特筆すべき面白い点はなんにもなかった。

 

あぁ…。ただ1つ、冬月副司令が過労か加齢か頭が禿げ上がって居たのが1番の驚きではあったね…。

 

 

「ふぅ…。やっとその日か…。」

 

「そうだよシンジくん。時が来たね。」

 

いや、、なんだよそれ。別に乗りたか無いんだけど…。

 

「いやぁ…。乗る気にはならないなぁ…。あの髭の事だしロクでもないこと考えてるのに違いないからさ…。」

 

「そう、辛い気持ちばかりをリフレインしても良いことは何も無いよ?」

 

「それはエゴだよカヲルくん。辛い思いがあるからこそそれをどうにか打破しなくてはならないと気持ちが動くんだ。」

 

「…エヴァで変わってしまったことはエヴァで書き換えればいい。」

 

「そう簡単に行くかな?ってところだよ。君が言ってる事が正しくともあの髭にはお見通しってこと!何せ首にはこれがあるしね…。もし覚醒でもしたら首チョンパだよ。」

 

DSSチョーカーに触れながらそう伝える。

 

「元々は僕を恐れたリリンが生み出したものだからね…。僕がそのリリンの呪いと覚醒リスクは引き受けるよ…。」

 

そう言ってDSSチョーカーに触れるとロックが外れる。

oh.....。流石はカヲルくん…。でも…なんで…?

 

「…いや、君がつける必要あった?」

 

「え、いや…。エヴァの覚醒リスクを引き受けると…。」

 

「だからって自分に付けたら首チョンパだよ!?死にたいの!?」

 

「でも…ほらシンジくんの言うようにお父さんが何かしでかすってなった時に…。」

 

「はぁ…。わかったよ…もうそれでいい…。」

 

余計に頭が痛くなってきた。仕方ないちょちょっと細工を加えてしまおう…。隣で首飛ばれたらさすがに気持ち悪いし…。

 

「Wエントリーシステム。僕とカヲルくんならあの槍で全部やり直せるんだね?」

 

「その通りさ!僕と君になら…ね?」

 

隣で首が飛ぶようなマネだけは避けなければならない。

何よりもマリさんが言っていた事が本当なら…。堪ったもんじゃない…。なーにが僕と君の希望の槍だよ…。

 

「…仕方ない、兎に角地下のリリスとMark6に巣食う第12の使徒はどうにかしないとならないからね…。あーあ…アスカに叱られちゃうよ…。」

 

そんなことも意に介さず。ニッコニコで第13号機に向かうカヲル君。畜生め何とかならんもんかねぇ…?

 




シンジの転生2回目です。もう少し怒らせても良かったのですが余りに絡みが少ない映画でカヲル君とのBLがとってもメインです。
何よりもギャグテイストをが多めになってしまう今章ですが、よろしければお付き合いをお願いします。
次回3.33編クライマックスです。
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