赤と青の螺旋   作:タヌキソード

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第5話 ショウト、かく戦えり

 

科学企業ノヴァイオ 本社ビルにて

 

 

社長室

 

 

?1「昼食後、当社研究班とミーティング。14:00、大洋経済新聞からインタビュー。15:00、イギリスのニューロライフ社とリモート会議。出席者は…」

 

?2「待って、そこで瞑想の時間を。リラックスが必要だ。」

 

?1「承知しました。30分遅らせるよう、先方に伝えます」

 

?2「君が来てくれてからストレスがないよ、藤野君。前の秘書は融通が利かなくてねぇ」

 

藤野?「ありがとうございます。ところで社長、明日の広報に使いますのでお写真を一枚。」

 

?2「ああ、そうだったね」

 

 

ここは東京にある科学商品を主力商品として扱う企業[ノヴァイオ]。社長の山幡博茂は『若きやり手の経営者』として近年、業界から注目を集めていた。ノヴァイオの株価も日に日に右肩上がりなそうだ

 

 

藤野?「3…、2…、1…」

 

 

(シャッター音)

 

 

藤野?「ありがとうございます」

 

 

最近になって山幡の新しい秘書となった男性、藤野。仕事ぶりは非常に優秀である。山幡も彼が来てからストレスフリーになって仕事の効率が良くなったと太鼓判を押している

 

 

だがこの藤野という名は実は偽名である。彼の正体は特殊怪獣対応分遣隊[SKaRD]のルカワ・ショウト隊員である、情報収集を主要な任務としているショウト隊員は『ある目的』の為にノヴァイオに潜入しているのである、ショウト隊員改め藤野は広報に使う山幡社長の写真をタブレットで撮影した……その時だった

 

 

(謎の衝撃音)

 

 

謎の怪獣「キュロキュロキュロキュロキュロキュロ…」

 

 

地震と見間違う程の衝撃がノヴァイオ本社ビル近くで発生、市街地のビルをなぎ倒しながら前進する、生理的嫌悪感を感じさせるくすんだ白と黄色の半透明な体表に粘菌のような無数の球体がついたぐにゃぐにゃとした前脚部、花の蕾のように見える頭部、そんな風貌をした50m級の怪獣が現れた。GGF(地球防衛隊)日本支部はこの怪獣の名称を『レヴィーラ』とつけていた

 

 

藤野(ショウト)「社長!避難を!」

 

山幡「いや、大丈夫だ。見なさい」

 

 

藤野(ショウト隊員)は山幡に避難を勧めるが、山幡は避難しようとしない、山幡に促されるままに、怪獣レヴィーラが町を破壊している現場を見つめる藤野(ショウト隊員)。すると複数機のGGF(地球防衛隊)の軍用ドローンが怪獣レヴィーラの頭上に展開していた。ドローンから緑色のミストが散布されると怪獣レヴィーラはまるで苦しむような動きで悶えて、体をアメーバ状に変化させて流れながら、その場から消え去った

 

 

山幡「我が社の製品が、再び町を救った…」

 

 

誇らしげな表情でそう言った山幡を藤野(ショウト隊員)は怪訝そうに見つめていた

 

 

 

~OP : 僕らのスペクトラ

 

 

 

GGF(地球防衛隊)日本支部・教江野基地内部、SKaRD CPにて

 

 

怪獣レヴィーラの対処についてSKaRD CP内で作戦会議が行われていた

 

 

ヤスアキ「3ヵ月前に突如現出した軟体怪獣レヴィーラ、発生源も目的も不明な上に神出鬼没、強力な肉体再生能力を所持しています、大手科学企業ノヴァイオ製の新型殺菌剤『FK1』、レヴィーラが偶然コンテナを襲った事で効果が判明、以来、防衛隊はレヴィーラ現出の度にFK1を使用しています」

 

 

監視カメラの映像を見ながらスヤマ・ヤスアキ副隊長がシンボリルドルフ隊長に説明した

 

 

ユキ「もっとも致命傷は与えられず、追い払うだけ。その場しのぎってやつですけど…」

 

 

もどかしいという表情で嘆息するアヤセ・ユキ隊員

 

 

ルドルフ「それで、そのFK1が何か気になるのかい?」

 

ヤスアキ「現出の度に使用量が増えているんです、当初は約1tで追い払えたのが、今はその二倍…」

 

ルドルフ「ひょっとして、レヴィーラに殺菌剤への耐性が…?」

 

ヤスアキ「その可能性は高いと思われます、短期間で大量に浴びてますから」

 

 

生物には抗体という自身に害をなす存在に抵抗するシステムが備わっている、レヴィーラも怪獣とカテゴライズされているだけで生物であることに変わりないので、殺菌剤FK1の効果を減退させる為の抗体が体内で作られている可能性は高い

 

 

ルドルフ「新兵器の開発状況は?」

 

ユキ「完成間近、ユナさんが急ピッチで進めています」

 

ヤスアキ「あ、そういえばショウトの任務は上手くいってるんでしょうか?そちらも気になります」

 

ルドルフ「ショウト?…あっ!今、何時だい!?」

 

 

☆☆

 

 

都内のどこかの水族館

 

 

都内にある水族館で落ち合うルドルフ隊長とショウト隊員。ショウト隊員はルドルフ隊長に経過を報告する

 

 

ショウト「山幡社長の信頼は掴みました、これからどんどん探り入れていくんで」

 

ルドルフ「手慣れたものだね」

 

ショウト「ま、チャチャって感じで」

 

ルドルフ「ヤスアキが心配していたぞ、『自分のせいで君が勇み足してるんじゃないか?』って」

 

ショウト「何で?副隊長の見つけたこのネタ、極上じゃないですか!」

 

 

ショウト隊員は自分用のSKaRD専用スマホを操作、ルドルフ隊長のSKaRD専用スマホにデータが送信された、それはクリオネの写真と怪獣レヴィーラの比較データだった

 

 

ショウト「害魚を駆除する人工クリオネが見れば見るほどレヴィーラにそっくり!しかも、調べてみたら製造元はノヴァイオの孫会社!謎の怪獣とその特効薬を独占する企業が、一本の線で繋がりかかっている。どうみても怪しすぎでしょ」

 

ルドルフ「ただの偶然という可能性もあると思うが?」

 

ショウト「世の中に偶然なんてありません、裏を返せばどこもかしこも真っ暗」

 

ルドルフ「まあ、そう言わないでくれ」

 

ショウト「実感です、俺、16歳からこの世界にいるんで」

 

ルドルフ「実感…か。まあ私もソレに賭けたのだが。人工クリオネについてはヤスアキが解析を続けているが、詳しく分かるまで時間がかかりそうだ。こうなったら、やるだけやってくれ」

 

ショウト「Wilco(了解)

 

ルドルフ「あ、そうだ。それと…」

 

 

今度はルドルフ隊長が自分のSKaRD専用スマホを操作してショウト隊員のSKaRD専用スマホにデータを送信した、画面に写し出されたのはGGFの制服を纏った山幡社長の写真だった

 

 

ルドルフ「山幡社長は元地球防衛隊科学部所属。18年前に突然退職して、経歴を全ての記録から消去している。どうもきな臭い、気を抜かないように」

 

ショウト「あの…どうやってこの情報を?」

 

ルドルフ「まあ、チャチャって感じだよ?」

 

 

ルドルフ隊長は答えをはぐらかしながら水族館から立ち去っていった

 

 

☆☆

 

 

数日後、またしても怪獣レヴィーラが市街地に現出したという通報が入った、通報を受け、SKaRDの新戦力[23式特殊戦術機甲獣・アースガロン]が怪獣レヴィーラを排除するために出撃。操縦はマドカ・ユナ隊員が務める事になった

 

 

ユナ「目標、レヴィーラを捕捉!」

 

ヤスアキ「相対距離200でランディング!」

 

ユナ「200でランディング!」

 

 

ビル群をなぎ倒すレヴィーラの背後にアースガロンが着陸

 

 

レヴィーラ「キュロキュロキュロキュロキュロキュロ…」

 

 

レヴィーラもアースガロンの存在に気付き振り向いた、睨みあう両者

 

 

ヤスアキ「新規搭載のアンプル弾を使用、目標の表皮を貫き、体内にFK1を直接注入する!」

 

ユナ「了解、ここでカタつけましょう!」

 

 

機長のヤスアキ副隊長の命令を受けて、操縦士のマドカ・ユナ隊員が105mm機関榴弾砲[アースガン]を使用、アースガロンは左腕を持ち上げ、新型アンプル弾を数発、レヴィーラに向けて発射した

 

 

レヴィーラ「キュロキュロキュロキュロキュロキュロッ!」

 

 

アンプル弾はレヴィーラに命中、しかしレヴィーラは身を捩らせただけで活動を停止しなかった

 

 

ユナ「効いてない!何で!?」

 

ヤスアキ「攻撃続行!」

 

 

アースガロンはアンプル弾を連続発射。しかしレヴィーラはアンプル弾の連続直撃を受けながらも前進、アースガロンへ迫り来る。花の蕾のような頭部を花弁のように開きアースガロンを威嚇するが

 

 

レヴィーラ「キュロキュロキュロ…」

 

 

ようやくアンプル弾に搭載されたFK1が効果を発揮したらしく、レヴィーラは激しく体を震わせながら、体をアメーバ状にさせて逃走。

 

 

ヨシト「…」

 

 

この時、レヴィーラに倒されなかったビルの近くにいたミカミ・ヨシト隊員は見ていた

 

 

レヴィーラが地面に染み込みながらある場所を目指して移動している所を

 

 

ヨシト「…やはりあそこか」

 

 

ヨシトはそう呟くと彼はどこかへと消えた

 

 

☆☆

 

 

ノヴァイオ本社ビル

 

 

一方その頃、ショウト隊員は藤野としてノヴァイオに潜入、山幡社長のPCからレヴィーラに関する情報を引き出そうとしていたが…

 

 

藤野(ショウト)「やっぱり、データは全て暗号化されてるか…」

 

 

高度に複雑・暗号化されたデータを解析するのは片手間では不可能。さらに山幡社長が社長室へ戻ってきた、ドアが開く音を聞いたので藤野(ショウト隊員)はすぐにパソコンを閉じた。幸い、山幡社長は藤野(ショウト隊員)が自身のPCを探っていた事に気づかなかったようだった、山幡社長の視線はデスクの傍らに置かれている花が挿してある花瓶へと向けられていた、

 

 

山幡「ダリア、だね?花言葉は…」

 

藤野(ショウト)「『優美』、『気品』、『栄華』。社長にピッタリかと」

 

山幡「いつもありがとう、藤野君」

 

 

藤野(ショウト)のささやかな気遣いに山幡社長も気分を良くしたようだ

 

 

藤野(ショウト)「先ほど、防衛隊からFK1の追加納品について問い合わせがありました」

 

山幡「わかった。30分後に」

 

 

スケジュールを決めた山幡社長は、瞑想用のプライベートルームへとやってきた、コードレスイヤホンを両耳に嵌め、部屋の中心の台座に座禅を組んで座り、イヤホンをタップして音楽を流し始めた

 

 

〔スゴイぞ俺(俺!)♪︎、ヤバいぞ俺(俺!)♪︎、最高俺(俺!)♪︎、山幡オレオレ~♪︎〕

 

〔イケるぞ俺(俺!)♪︎、やれるぞ俺(俺!)♪︎、極上俺(俺!)♪︎、山幡オレオレ~♪︎〕

 

 

山幡社長は自身を称える自画自賛の曲をわざわざ作り、それを瞑想の時に聞き耽っていた

 

 

☆☆

 

 

ヤスアキ「レヴィーラが耐性を持つスピードは、こちらの予想をはるかに超えていました」

 

ルドルフ「上層部はFK1の買い溜めをしているらしいが…」

 

ヤスアキ「無駄でしょう、まもなく効果ゼロになるかと」

 

 

SKaRDのレヴィーラへの対処に限界が来ていた、強力な肉体再生能力で通常攻撃では効果がなく、唯一の対抗策であるFK1もレヴィーラが完全耐性を持ってしまったら役に立たなくなる

 

 

ユキ「その場しのぎも限界、ですね…」

 

 

思わしくない状況にユキ隊員はため息をついた

 

 

ヤスアキ「それともう一件報告が、解析を進めていた人工クリオネですが採取済みのレヴィーラのDNAと遺伝情報の一部が一致しました。通常、あり得ない事です」

 

 

この解析結果から、怪獣レヴィーラと科学企業ノヴァイオに関係性があることはほぼ確定になった

 

 

ヤスアキ「事態は切迫しています、これまでの経緯を参謀長に報告すべきでは?」

 

 

ヤスアキ副隊長は上層部への報告をルドルフ隊長に具申する、ユキ隊員とユナ隊員も同じ気持ちだった

 

 

ルドルフ「参謀長…」

 

 

ルドルフ隊長は苦い顔をした、レヴィーラ、ノヴァイオ、山幡社長を巡る一件に防衛隊の上層部が関与している可能性があるとしたら、ナガヤ・リツ参謀長からSKaRDに対してレヴィーラ案件の調査中止が命令されるかもしれないからなのだ

 

 

☆☆

 

 

数日後、都内の水族館にて、ルドルフ隊長はショウト隊員にノヴァイオへの潜入調査の中止を通達した

 

 

ショウト「中止!?」

 

ルドルフ「シッ!声が大きいよ!」

 

ショウト「DNA検体の件でノヴァイオは真っ黒じゃないですか!なのにどうして!?」

 

ルドルフ「事が大きくなりすぎている、一度計画を練り直して、何なら上層部に協力を…」

 

ショウト「そんな事したら横槍が入って滅茶苦茶ですよ!分かりきった事でしょ!ああ、もう!」

 

 

腹に据えかねたのか、ショウト隊員は足早に何処かへ向かって歩き始めた

 

 

ルドルフ「待て!どこに行くんだ!?」

 

ショウト「今すぐ会社中ひっかき回して決定的な証拠を掴んでやります!」

 

ルドルフ「やめろ!落ち着くんだ!」

 

ショウト「行きます!」

 

 

ルドルフ隊長は止めるが、ショウト隊員は聞く耳を持たない

 

 

ルドルフ「駄目だ!」

 

ショウト「行きますっ!!」

 

 

結局、ルドルフ隊長はショウト隊員を止められなかった、しかも衆人環視の中で大声で極秘任務に関する会話をしていたのは特殊部隊として悪手だ、そんな二人の様子を、不審な黒い人影が見ていた

 

 

☆☆

 

 

その日の深夜、藤野(ショウト隊員)は宣言通り、ノヴァイオ本社ビルの社長室をひっかき回し、レヴィーラ案件にノヴァイオが関わっている証拠を入手しようとしていた、だがそれらしき書類もデータ媒体も、いたる所をくまなく探したが一向に見つからない。その時藤野(ショウト隊員)は社長室の壁に掛かっている山幡社長が写っている雑誌の表紙に目がいった。まさかと思い、藤野(ショウト隊員)は手持ちのタブレットをスライドして、広報用に撮影した山幡社長の写真を出した。山幡社長の目を拡大、虹彩のデータを出力してタブレットの山幡社長の写真を壁掛けの雑誌の表紙に翳した。すると、社長室の一角の壁面がスライドして隠し通路が現れた。虹彩認証でしか入れない隠し部屋があったのだ

 

 

藤野(ショウト)「よし!やった!」

 

 

藤野(ショウト隊員)は喜色に顔をほころばせながら、隠し部屋へと入った

 

 

隠し部屋は一種の資料庫だった、藤野は陳列されていたファイルの一部を取り出した

 

 

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【タイトル : オレの2020~ ③】

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藤野(ショウト)「…」

 

 

自分のインタビュー記事が載っている新聞や雑誌の記事を切り抜きした、すごくどうでもいい内容のファイルだった、藤野はゴミを見るような顔でファイルを投げ捨てた。次に取り出したファイルのタイトルは…

 

 

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【タイトル : 新種不定形生物経過観察報告書】

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藤野(ショウト)「『2001年、隕石に付着して地球に飛来。強い肉体再生能力を持ち…』、これって…!」

 

 

ファイルの中に収められている報告書には『V99』という意味深なコードネームの存在が明記されていた。『V99の当該生物との関連性は見当たらない』という一文が記されていた

 

 

藤野(ショウト)「嘘だろ…!?これ、防衛隊の機密資料じゃないか…!?」

 

 

企業において機密資料の外部への持ち出しはコンプライアンス違反として厳重に禁止されている、破れば犯罪を犯したと見做され、社会的に厳しい罰則が与えられる。ましてや防衛隊の機密資料なら尚更だ、事の重大さに藤野(ショウト隊員)は戦慄した、すると…

 

 

山幡「残業ご苦労様」

 

 

背後から聞こえた山幡社長の声、振り向くと当の本人が2人のSPを連れて資料庫の入り口に立っていた。山幡社長は藤野(ショウト隊員)が床に投げ捨てたファイルを拾い上げた

 

 

山幡「今の防衛隊は書類をこんな風に雑に扱うのかね?…ルカワ・ショウト君?」

 

 

山幡社長は既に藤野(ショウト隊員)の正体を看破していた。探りを入れられている事に気づいていたのだ

 

 

山幡「おい」

 

 

2人のSPに拳銃を突きつけられ、藤野は資料庫から連行された

 

 

☆☆

 

 

SKaRD MOP内にて

 

 

ルドルフ「かかった!」

 

ユナ「ここまではショウトさんの想定通りっすね!」

 

ルドルフ「私まで演技させられてしまったよ…」

 

ユナ「ブフッ!水族館での芝居、中々でした!」

 

 

その頃、ノヴァイオ本社ビル近くの駐車場に停車しているSKaRD MOP内部でルドルフ隊長とユナ隊員が事態の推移を観察していた。なんと、潜入がバレて連行されるのもショウト隊員の想定内だったようだ、自分を囮にして、隠しカメラで言い逃れ出来ない悪事の決定的証拠をあぶり出そうとしているのである

 

 

ユナ「あっ!社長室出ました!」

 

 

ユナ隊員の言葉でルドルフ隊長は運転席に身を引っ込めた。その時、天井の照明の格子にぶつかった

 

 

ユナ「どうしました?」

 

ルドルフ「何でもない」

 

ユナ「何してるんです?」

 

 

ルドルフ隊長は戦闘装備を装着していた

 

 

ルドルフ「ここからは私の想定で行く」

 

ユナ「え?でも、ショウトさんは『合図するまで待て』って…」

 

ルドルフ「ユナは監視を続けて、ショウトの移動先を私に伝えるんだ!いいな!」

 

ユナ「え!?ちょ!むっちゃ自由やん…」

 

 

☆☆

 

 

ショウト隊員が連行された先はFK1製造工場の地下。そこには軟体怪獣レヴィーラが暴れる事もせず、ただ身を潜めていた、山幡社長はまるで我が子を見るかのように慈しみ深い目でレヴィーラを見ていた

 

 

山幡「どんなに暴れても、地下を通じて必ず『ここ』に帰ってくる、帰巣本能ってやつさ」

 

ショウト「こんな立派な施設を使って、わざわざあんな化け物を作ったのか?」

 

山幡「心外だな、レヴィーラは丹精込めて育てた『私の子供』だよ、防衛隊から拝借した細胞サンプルを培養し、人工クリオネを合成して攻撃力を強化、FK1を嫌うように遺伝子操作もした」

 

ショウト「偶然を装いコンテナを襲わせ、商品アピールも抜かりなし。でも、FK1はもうすぐ効かなくなる」

 

山幡「想定済みさ、その時は日本を捨て、新たな子供達と一緒に世界に羽ばたく」

 

 

山幡社長が差した手の先には、無数のレヴィーラの幼体が培養カプセルの中で眠っていた

 

 

山幡「FK1を求める声は永遠に絶えず、私は救いの手を差しのべ続ける」

 

ショウト「そんなにお金儲けがしたいのか?」

 

 

ショウト隊員の声は怒気を孕んでいた、怪獣から身を守る防衛隊員にとって、怪獣を私利私欲の為に利用して町の被害の賠償もしない山幡社長のような人物は最も許せない存在である、16歳で警視庁警備局公安部に入り、諜報任務を担当、GGFに入って諜報部員となってからも引き続き人間社会・ウマ娘社会の腐敗した暗部を沢山見てきた、それだけにショウト隊員の山幡社長に対する怒りは凄まじかった。しかし山幡社長はどこ吹く風といった感じの態度だった

 

 

山幡「金?金だと?フッ、ハハハハハッ!私が欲しいのは『尊敬(リスペクト) 』だ!私を称える、民の声だよ!ハハハハハッ!山幡博茂は日本の、いや、世界の救世主になる!防衛隊ごときに埋もれていては絶対に叶わなかった夢だ!スゴいぞ、俺!ヤバいぞ、俺!最高、俺!山幡、オレオレ~ッ!ハハハハッ!」

 

 

…詰まるところ、山幡社長の犯行動機は『承認欲求』だ。マッチポンプを画作し、怪獣の被害に困る人々に手を差しのべる事で称賛を得たいという子供じみた幼稚な行動原理で、山幡社長はレヴィーラを操り、人々に損害を与えていたのである、実に許しがたい話である

 

 

ショウト「チッ…自分の事好き過ぎだろ…」

 

 

ショウト隊員は舌打ちしつつ吐き捨てるように、山幡社長に対する侮蔑の言葉を放つ。その瞬間、山幡社長の表情が無表情になった、このようなタイプの人間は自分を侮辱されると簡単に逆上する

 

 

山幡「彼を冷凍装置にご案内しろ、ほとぼりが冷めるまで眠っていてもらおう」

 

 

案の定、山幡社長は冷酷非道な所業を企んでいた、ショウト隊員を冷凍睡眠させようとしているのだ、山幡社長はショウト隊員に近づき指を立てた

 

 

山幡「そうだな…、200年程」

 

 

つまり、冷凍睡眠させたあとは起こすつもりなどないという事、殺人と同じである、下卑た笑みを浮かべる山幡社長……その時だった

 

 

バァンッ!

 

 

地下施設の扉を蹴破り、何者かが駆け込んできた、それはルドルフ隊長だった

 

 

ルドルフ「山幡!」

 

ショウト「まだ合図してないのに…」

 

 

そう言いながらも、ショウト隊員はどこか安堵したような表情を浮かべていた

 

 

ルドルフ「話は全て聞かせてもらった!諦めろ!」

 

山幡「これはこれは七冠の皇帝シンボリルドルフじゃないか、こんな間近で見られるとは思わなかった…、でもまあいい…ソイツも捕えろ」

 

 

山幡社長…いや、山幡はSPから拳銃を奪い取ってショウト隊員に向ける、2人のSPがルドルフ隊長に殴りかかるが、ルドルフ隊長はMMA(軍隊格闘技)を駆使してSP達の攻撃を捌く、だが一人で二人を倒すのはやはり難しい

 

 

ルドルフ「ショウト、力を貸してくれ」

 

 

ルドルフ隊長がそう言うと、ショウト隊員は山幡の銃を持つ手を払いのけて、腕を掴みつつ、顔面にエルボーを食らわせた

 

 

山幡「ぐわっ!」

 

 

たまらず倒れた山幡、元防衛隊員でも年月が経てば身体能力は現役隊員には劣っている、ショウト隊員は山幡が持っていた銃の弾倉を抜き捨て、銃身に残っていた弾も抜いて銃を無力化した

 

 

ショウト「ハッ!」

 

 

ショウト隊員は消防設備の上に無造作に置かれていたロープを手に取り、SPの一人に近づいた。SPは殴りかかるが、ショウト隊員はSPの腕にロープを絡めてSPを振り回し、最後にSPの腹部に膝蹴りを連続で決めた

 

 

無理矢理ロープをほどいて殴りかかってきたSPの腕を取って今度は鳩尾に膝蹴りを食らわせた。

 

 

銃を取り出したSPにショウト隊員は回し蹴りを食らわせて銃諸ともSPを吹っ飛ばした

 

 

SP1「ぐあああっ!」

 

 

残っていたもう一人のSPはルドルフ隊長がヘッドロックで取り押さえた、しかし、SPの銃を拾った山幡がショウト隊員に向けて発砲、ショウト隊員は体勢を低くして走り、銃撃を回避、銃撃の一発が配電盤に当たりショートを起こした

 

 

山幡「!!」

 

 

それを見て顔が青ざめた山幡、その一瞬の隙を付いて、ルドルフ隊長が山幡を殴り飛ばした

 

 

山幡「うあっ!」

 

 

壁に叩きつけられて気絶する山幡、山幡を見下ろすルドルフ隊長とショウト隊員。しかし大人しくしていたレヴィーラの様子が一変した、配電盤がショートした影響で暴走を始めてしまったのである

 

 

レヴィーラ「キュロキュロキュロキュロキュロキュロ…!」

 

 

頭部を花弁のように開き、レヴィーラはルドルフ隊長とショウト隊員を威嚇

 

 

ショウト「ヤッベェ…!」

 

 

アースガロンなしでこの状況は不味い。ルドルフ隊長の左腕に光が集まりブレーザーブレスが出現したが、ルドルフ隊長は咄嗟にそれを隠す。そのあと2人のSPは暴走するレヴィーラを見て逃げていった

 

 

ルドルフ「ここは私が食い止める!君は山幡を連れて逃げるんだ!」

 

ショウト「いや、食い止めるってどうやって!?」

 

 

ルドルフ隊長の言葉に対しショウト隊員はおもわずツッコミを入れた

 

 

ルドルフ「え、えっと…、コレでだ!」

 

 

ルドルフ隊長は左足につけていたホルスターから拳銃を抜いてショウト隊員に見せた

 

 

ショウト「いや、無理でしょ!」

 

 

ショウト隊員はまたしてもツッコミを入れた、そうこう言っているうちに気絶した山幡が起き上がった

 

 

山幡「ううん…」

 

ルドルフ「いいから行くんだ!」

 

ショウト「うぃ、Wilco!ほら、立つんだ!」

 

山幡「え?えっ?」

 

 

山幡は状況が飲み込めずにショウト隊員に強引に引っ張られて連れていかれた。ルドルフ隊長は物陰に隠れ、ブレーザーストーンをポケットから取り出し、ブレーザーブレスのスリットに挿入し、反対側のスイッチを掌で押した、するとルドルフ隊長の体が光に包まれた、

 

 

ブレーザー「ルウウウウウウオオオオオオアアアアアアアアアアイッ!!」

 

 

山幡「ひぃ、ひぃ…、あっ!」

 

ショウト「大丈夫か!?」

 

 

命からがら、必死にFK1製造工場の地下から逃げてきた2人のSP、山幡、そして、ショウト隊員。次の瞬間、ウルトラマンブレーザーとレヴィーラが巨大化してFK1製造工場を突き破って夜の町に姿を現した

 

 

ブレーザー「ルウオアッ!」

 

 

ブレーザーは強烈なパンチをレヴィーラに撃ち込み、はるか後方へと飛ばした、そのあとにブレーザーはまるで祈祷のように夜空を仰いで祈りを捧げた、レヴィーラは頭部を花弁状に開き、ブレーザーを威嚇

 

 

ユナ「ノヴァイオ本社にレヴィーラ現出!至急、アースガロンの支援を要請します!」

 

 

SKaRD MOPからユナ隊員がSKaRD CPにアースガロンの出撃を要請。次の瞬間、ブレーザーは大地を蹴って跳躍、そこからレヴィーラに強力な膝蹴りを食らわせた

 

 

レヴィーラ「キュロロロロ…!」

 

 

レヴィーラは後退るが、すかさず両腕を振り回してブレーザーに攻撃、ブレーザーは腕の動きを見て回避した

 

レヴィーラの片腕を掴んで連続チョップを食らわせるブレーザー、しかし振りほどかれ、反対の腕でなぎ倒されてしまう

 

 

ブレーザー「ルアアッ!」

 

 

地面に倒れ伏すブレーザー、レヴィーラがブレーザーに乗りかかるも、ブレーザーはレヴィーラの首を両足で挟んで倒し、転ばせた。そのまま今度はブレーザーがレヴィーラに馬乗りになって何度も殴り付けた。だがレヴィーラは起き上がり、体当たりでブレーザーを撥ね飛ばした、その勢いでブレーザーはビルに衝突した

 

 

ブレーザー「ウァッ!?」

 

 

ビルを壊してしまった事に動揺しているように見えるブレーザー。レヴィーラがブレーザーめがけて突進をしてくるがブレーザーはそれを側転で回避。次の瞬間レヴィーラは体をアメーバ状に変えて姿を消した

 

 

ブレーザー「ハッ!?」

 

 

突然レヴィーラの姿が消えた事に驚愕するブレーザー。するとレヴィーラが体を再構築してブレーザーの背後に現出、レヴィーラはブレーザーを殴り飛ばし、頭部中央の目から怪光線を放った

 

 

ブレーザー「ルグアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

 

たまらず吹っ飛ばされてしまったブレーザーはノヴァイオ本社ビルに激突、ビルは粉々に倒壊した

 

 

山幡「ひぃっ、ひぃっ…」

 

 

ショウト隊員に見せていた自信満々で傲岸不遜な態度はどこへやら、山幡は情けなくショウト隊員にしがみつく、ショウト隊員が後ろを振り向くとそこには『DANGER LIQUID NITROGEN』と書かれた建物があった

 

 

ショウト「液体窒素か…」

 

 

ここは液体窒素の貯蔵施設である、その時、ショウト隊員の脳裏に一つの秘策が閃いた

 

 

☆☆

 

 

ブレーザー「ルアアア…」

 

 

カラータイマーが点滅をはじめて、ブレーザーはグロッキー状態だった、そんなブレーザーに迫るレヴィーラ

 

 

ユナ{ショウトさん、無事ですか!まもなくアースガロンが到着します!}

 

 

ユナ隊員からの報告を聞いたショウト隊員は、しがみついていた山幡を押し退けた

 

 

山幡「ひぎゃあっ!」

 

 

またしても情けない声を上げる山幡

 

 

ショウト「ユナ、お願いだ!急いで、この無線をアースガロンに繋いでくれ!」

 

 

どうにか立ち上がるブレーザー、しかしレヴィーラはまたしても姿を消していた、そしてまたしてもブレーザーの背後に現れるレヴィーラ、花弁状の頭部でレヴィーラはブレーザーに食い付いた

 

 

ブレーザー「ヒァッ!ウアアッ!、ヒアッ!」

 

 

食い付いたレヴィーラの感触が気持ち悪かったのか、ブレーザーも情けない声をあげた……その時だった、上空から何者かがレヴィーラに対して榴弾砲の狙撃を敢行

 

 

レヴィーラ「キュロキュロキュロキュロキュロキュロッ!」

 

 

それをやったのは当然、戦闘区域に現着したアースガロンだった、逆噴射して地上へと降り立ったアースガロン

 

 

アースガロン「ワオオオーンッ!!」

 

 

対怪獣ロボットなのだが、アースガロンはまるで犬の遠吠えのような電子音声を発した

 

 

ユキ「ほ、本当にいいんですね!?」

 

 

アースガロンのコックピット内で、操縦士のユキ隊員がショウト隊員と無線通信でやり取りする、機長はヤスアキ副隊長だ

 

 

ショウト「いいよ!やっちゃってくれ!」

 

ユキ「い、いや、ショウトさんじゃなくて…副隊長!」

 

 

ユキ隊員はヤスアキ副隊長に確認を取る

 

 

ヤスアキ「FK1が効かない以上、ショウトの提案に賭けるしかない!やれ!」

 

ユキ「Wilco!おりゃああああああああああああっ!!」

 

 

(破壊音)

 

 

山幡「ひいい!」

 

 

なんとアースガロンは液体窒素貯蔵施設の屋根に直接アームを突っ込んだ、そして液体窒素が入った容器を取り出し、アースガロンはレヴィーラめがけて投げつけ、ぶつかって跳ね上がった容器をアースガロンは左腕のアースガンで撃ち抜いた

 

 

ユキ「ふっ!」

 

 

(撃ち抜く音)

 

 

液体窒素がレヴィーラの体に降り注ぐ、するとレヴィーラは今までにないほど苦しみ始めた

 

 

レヴィーラ「ギュロギュロギュロロロロロロロロ…ッ!!」

 

 

液体窒素を浴びた事でレヴィーラの体細胞が全て凍結したのである、液体窒素がレヴィーラに有効である事がこれで立証された

 

 

ブレーザー「ルオラアアアアアアアアアアッ!!」

 

 

すかさずブレーザーは右腕に発生させたブラックホールのような所から光の槍『スパイラルバレード』を取り出し、レヴィーラめがけてオーバースローで投げつけた

 

 

(爆発音)

 

 

もはや為す術もなく、スパイラルバレードに貫かれたレヴィーラは爆散した

 

 

アースガロン「ワオオオーンッ!」

 

 

ニコニコした顔でブレーザーに向き合うアースガロン、ブレーザーもアースガロンに視線を返す

 

 

ブレーザー「ルロッチ!」

 

 

そしてブレーザーは空へと飛び去った、アースガロンは唖然とした表情でブレーザーを見送った

 

 

ショウト「やったぜ…」

 

 

レヴィーラが倒された事に安堵するショウト隊員。一方で野望の終焉を悟ったのか、力なく座る山幡、傍らに落ちているコードレスイヤホンから山幡のくだらない自画自賛の曲が空しく鳴り響いていた。スクラップの記事を集めたファイルも燃えていく、無事な姿を見せたルドルフ隊長に対して、ショウト隊員は微笑んだ

 

 

☆☆

 

 

ルドルフ「20年前、防衛隊はデジタル化に伴い、古い資料の大量廃棄を行った、そのどさくさで山幡は機密書類を手に入れて計画を思い付いたらしい」

 

ショウト「才能はあったかもしんないが、どうしてそっち行っちゃうかねえ?」

 

 

後日、都内の水族館、ルドルフ隊長とショウト隊員は今回の事案の総括を行っていた、山幡は逮捕、証拠資料は全て押収、地下にあったレヴィーラの幼体は全て液体窒素で殺処分、防衛隊がレヴィーラ事案の裏側を市民やマスコミに明かした事でノヴァイオの株価は暴落し、本社ビルも倒壊、ノヴァイオの倒産は当然免れないだろう

 

 

ルドルフ「元隊員が起こした大事件だ、これからしばらく、上層部は責任の所在を巡って揉めるだろう」

 

 

今回の事件はGGF(地球防衛隊)の不祥事でもあるため、日本支部の上層部は各部署で責任の押し付け合いをしている

 

 

ショウト「ったく、現場の苦労も知らないで…」

 

 

上層部の醜態にショウト隊員はおもわず嘆息した、そのあと…

 

 

ショウト「これ」

 

ルドルフ「え?私にか?」

 

 

ショウト隊員はルドルフ隊長にキレイな花が入ったバスケットを手渡した

 

 

ショウト「ご家族に、ルドルフ隊長、お花には詳しくなさそうですし」

 

 

ルドルフ隊長個人ではなく、ルドルフ隊長の家族へのプレゼントらしい

 

 

ルドルフ「ガーベラ、だろ?ピンクの花言葉は…」

 

 

ところがルドルフ隊長は一発で受け取った花の名前を言い当てた、続けて花言葉を言おうとすると…

 

 

ショウト「ああ~!はいはいはいはいはいはい!じゃあ、俺は可愛いクリオネでも見て帰りまーす!」

 

 

照れ隠しなのか、大声でルドルフ隊長の言葉を遮り、ショウト隊員は足早に立ち去った、残ったルドルフ隊長は…

 

 

ルドルフ「『感謝』、だね。…こちらこそ」

 

 

聞こえないような小声で、去っていくショウト隊員の背中に頭を下げて礼を述べた

 

 

☆☆

 

 

深夜

 

「キュロ…キュロ…」

 

 

FK1の製造工場の跡地の地下にて、液体窒素で殺処分されたはずのレヴィーラの幼体が一体うごめいていた、動きから見て長生きはもう出来ないだろう

 

 

そんな弱々しく動くレヴィーラの幼体の前に何者かが現れた、彼は拳銃を取り出すとレヴィーラの幼体に向かって引き金を引いた

 

 

バンッ

 

 

拳銃から放たれたのは液体窒素が含まれた特殊な弾丸、液体窒素が含まれた弾丸が体に着弾したレヴィーラの幼体は数分苦しんだあと、体が凍りつき動きを止めた、そのあとに正体不明の何者かは、ブレーザーとは毛色の違う謎の青いウルトラマン(黒い装飾がついている)へと姿を変え、そのあとに右手から光の剣を生成し、凍ったレヴィーラの幼体を切り裂いた、切り裂かれた幼体は木っ端微塵に爆散、爆散したのを見ると謎の青いウルトラマンは暗闇の中へと消えたのだった

 

 

~ED : BLACK STAR

 





予告ナレーション「アヤセ・ユキの故郷に伝わる伝説、1000年の眠りから目覚めた山怪獣ドルゴを前に、ユキは幼なじみであるアユミの願いを叶える事が出来るのか…」

予告ナレーション「次回、赤と青の螺旋 『山が吠える』 その封印を解いてはならない」
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