彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ   作:XX(旧山川海のすけ)

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第16話 オカ研に相談

 俺たちは、鴨志田先生の精神がいるであろう建物から離れ、安全圏まで退避してから

 

「あのスフィンクス、どうしようか……?」

 

「まともに戦ったら絶対強いと思う……」

 

 話し合った。

 

 あんなオッパイ丸出しスタイルの悪魔が弱いはずがない。

 弱いくせにオッパイほりだしてたら、ただの馬鹿だろ。

 

 なんとなくそう思う。

 

 なら、どうするか……

 

 あそこ、一発帰還が出来ないエリアだし。

 一念発起で立ち向かうのは危なすぎる。

 

 こちとら普通の高校生だ。

 

 しばらく悩み。

 

 俺は

 

「……いったん帰ろう」

 

 それをミキに提案する。

 

 オカルト研究会に戻って、ジンさんに相談する。

 俺の手持ちの知識では、何も出て来ないし。

 

 こういうときに、他の人と相談することが大事なんだよ。

 

「うん、そうするのが良いと思う。休憩した方が良いよね」

 

 ミキも賛成してくれた。

 なので俺は、アプリの「帰還」ボタンをタップした。

 

 

 

 一瞬の眩暈の後、学校に戻って来た。

 様子はあまり変わっていない。

 

 向こうに跳んだときの階段の踊り場だ。

 

 良くも悪くも。

 

「ミキ、オカ研に行こう」

 

 そう言って俺は彼女に手を差し出した。

 

 

 

 校舎を出て、木造旧校舎に向かう。

 外の世界は変わらず暗かった。

 

 暗かったけど……

 

 足元が見えないほどじゃない。

 

 何でそうなのかよくわからないんだよな……

 

 空には太陽も月も星も無いのに。

 

 これが「ここが魔界である」ってことなのか。

 

 

 

「ジンさん、ごめん」

 

 ちょっといい?

 そう言って、中から「ヨータか?」って返事があったので

 

 再びガラガラと引き戸を開けて部室に入ると。

 

 中にはジンさんと、ジンさんの彼女のアヤメさんがいた。

 

 (みそぎ)菖蒲(あやめ)さん。

 色白の可憐な美人。

 髪型はロングのストレート。

 無論染めてない。

 

 真面目な正統派美人って感じの人だな。

 

 まぁ、なんというか。

 ジンさんの性格には合ってる気がする彼女さんだ。

 ジンさん、芯が真面目な人だし。

 こういう人が合うと思う。

 

「アヤメさんこんにちは」

 

 挨拶をすると彼女は、俺たちに同情するような視線を向けて

 

「ヨータ君、一応事情は聞いてるよ」

 

 俺にそう言ってくれる。

 そうなのか。

 

 だったらいきなり話を切り出してもいいのかな。

 

「ありがとうございます」

 

 礼を言って、ミキを部屋に入らせて

 

「……実は」

 

 ジンさんとアヤメさんの前の席に腰を下ろして、話を切り出した。

 

 

 

「なるほど……鴨志田先生の居場所を、スフィンクスが守っているのね」

 

 全部聞いて、アヤメさん。

 ジンさん曰く、元からオカ研に居たのはアヤメさんの方だから。

 

 多分、アヤメさんの方がこういうことには詳しいんだろう。

 

 彼女は続けた

 

「姿がピラミッド守護獣としてのスフィンクスじゃなくて、ギリシャ神話の方なのね」

 

 そう、興味深そうに。

 俺は

 

「スフィンクスって2種類いるんですか?」

 

 知らなかったのでそう訊ねると

 彼女は頷いて

 

「ええ。起源は同じだけど、結果として2種類いるわ。……王家の守護獣としてのスフィンクスと……旅人に謎かけをして、答えられない人間を餌食にする怪物としてのスフィンクス」

 

 ……そしてアヤメさんは、スフィンクスについて語り出した。

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