彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ   作:XX(旧山川海のすけ)

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第28話 ネメシス

「魔神皇だって? ハザマの奴がここを攻めているってのか!?」

 

 俺は動揺した。

 この、校長の精神世界はいわばランク2じゃ無かったのか……?

 

 なのにハザマが、この状況を作り出した張本人が攻めて来るなんて……!

 

 そのときだ

 

「ヨータ、それって変じゃ無い?」

 

 ミキが俺の袖を引っ張って、俺にそんなことを。

 変? 何で?

 

 そう思い、視線を向けると。

 彼女は迷いのある表情だったけど

 

「だってさ、校長をどうこうしたいなら、精神世界を攻めるんじゃなくて、直接狙えば良いと思うんだけど」

 

 そんなことを。

 

 ……確かに。

 

 そこを指摘されて、俺も理解した。

 

 確かに変だ。

 例えば丑の刻参りは、表の世界で恨みがある人間に直接仕返しができないから、呪いという手段で仕返しをする行為だろ?

 

 現実世界で一方的に恨みがある人間に仕返しをする手段があるのに、わざわざ呪いを使って復讐をする人間はあまりいないだろ。

 

 明らかに正攻法の方が楽に済むのにさ。

 

 魔神皇は、明らかに直接仕返しできるだけの能力を持ってる。

 なのに、この世界では魔神皇の襲撃があるという。

 

 ……ってことは。

 

「魔神皇に攻められているというのは、この世界の設定なのかもしれない」

 

「かもね」

 

 俺の呟いた内容に、ミキが同意をする。

 

 ならば

 

「俺たち、魔神皇と戦うよ」

 

 俺はそう切り出した。

 俺たちを出迎えに来た緑色の肌の女悪魔たちが、そんな俺の言葉に困惑の表情を見せた。

 

「えっと……本気ですか?」

 

「弱きを護り、強きを挫くのが俺のモットーだ」

 

 ……おそらく攻めてきているハザマは偽物で。

 本物ほどの強さは無いんじゃないか?

 

 そういう予想と共に。

 

 俺は困惑する女悪魔たちを取り込むつもりでそう返す。

 

 まぁ、半ばくらいまでは本気だし。

 ハザマの幻影と戦う気があるのも本気だから。

 

 嘘を言ってるつもりは毛頭なかった。

 

 それに

 

 多分、本人相手でも。

 多少は戦わないと会話する流れにもいかないだろうしな。

 その辺、俺はここまでの出来事で理解しつつあった。

 

「大変ありがたいです」

 

 緑色の肌の女悪魔たちは俺たちに頭を下げた。

 

「そのために」

 

 俺はそんな彼女たちに

 

「魔神皇の勢力について分かってることを教えてくれ」

 

 ……情報開示を要求した。

 

 

 

「……ネメシス、か」

 

 そして。

 

 俺たちはその緑色の女悪魔たち……妖精シルキーたちの説明で。

 襲撃して来ている魔神皇について知ったんだけど。

 

 襲撃して来る魔神皇は、直接戦ったりはしてこなくて。

 引き連れて来ている悪魔を嗾けて攻撃して来るらしい。

 

 その悪魔の名前が「女神ネメシス」

 

 ネメシスって……

 

 どっかで聞いたことがある。

 と、なるとだ

 

 俺たちはそこで1回、校長の精神世界を出ることにした。

 理由は……

 

 当然、オカ研の意見を聞きに行くためだ。

 準備は入念に行わないとな。

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