彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ 作:XX(旧山川海のすけ)
「ネメシスですって?」
旧校舎に行き。
オカ研部室でジンさんとアヤメさんに、校長の精神世界であったことを話した。
そして女神ネメシスの話を出したとき。
アヤメさんが驚きの声をあげた。
「ネメシスって何ですか? 何かどこかで聞いた覚えはあるんですけど」
アヤメさんがここまで驚くということは、どういうことだろう?
そう思ったから、俺は突っ込んでそう訊ねる。
するとアヤメさんは
「ギリシャ神話の女神の名前だけど……一般には復讐の女神ってことで有名ね」
顎に手を当てて、少し難しい表情でそう教えてくれた。
俺は
「復讐の女神?」
思わずそう訊き返す。
アヤメさんは頷き
「まぁ、厳密には違うんだけどね。一般にはそう思われているわ」
「そうなんですか……」
その辺の事情はまあ、今は置いておいて
「ということは、校長はハザマに何か復讐されかねないことをしていたってことですか?」
あの世界は精神世界。
そんな世界で、校長に危害を加えようとしている存在が復讐の女神。
それは……そういうことだろ?
俺の言葉にアヤメさんは頷いた。
「きっとそうだと思うわよ」
……そっか。
校長、何をやったんだろうか……?
「ヨータ、どうするの?」
「……ハザマの姿をしたものと、会話してみようと思う」
オカ研を後にして。
俺たちは校庭を歩きながら方針を話し合った。
アヤメさんの補足説明……
ネメシスは厳密には復讐の女神では無く、神罰の女神。
神に対する狼藉に罰を与える女神なんだそうで。
本来その名前に込められた意味は「義憤」らしい。
ということはだ。
……おそらく校長は、ハザマの復讐心に正当性があると認めているってことだと思うんだわ。
知っておいた方が良いだろ。
最終的にハザマの精神体と話をすることになるんだし。
ハザマの情報は多い方が良い。
でないとハザマと会話をすることなんて出来ないだろ。
「そっか」
俺の「ハザマの姿をしたものとの会話」って言葉を聞くと同時に
「どうやって会話するの?」
「まずネメシスを倒すことが必須だな」
俺は即座にその質問に答えた。
ネメシスは……
弱点は何なんだろうな?
生まれとしては、夜の女神ニュクスの娘らしいけど。
でも……義憤だから。
その本質は正義の女神だとすると
「ミキ」
俺は隣を歩く彼女に目を向けて。
事前に警告しておくことにした
「戦闘になってもあまり前に出ないでくれ。君にとってネメシスは特攻の可能性があるから」
正義の女神なら、アンデッドを瞬殺する技を持っているかもしれないから。