彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ   作:XX(旧山川海のすけ)

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第3話 謎のアプリ

「よ、ヨータ、どう言うことだろう……? 魔界って……」

 

 ミキは不安げマックスだ。

 俺も不安だったけど、ここは踏ん張らないと。

 

「……良く分からないけど、異世界ってことかもしれない」

 

「異世界……? アニメで良く出て来るやつ……?」

 

 不安に揺れる瞳で俺を見上げて来る彼女に。

 俺は頷く。

 

 異世界転移。

 

 アニメだったら主人公がチートスキル与えられて、モンスター相手に無双するんだけどな。

 こう言う場合は。

 

 ……現実にそうなったらそんなわけないわ。

 当たり前だ。

 

 帰りたいよ。

 

 俺の脳裏に家族の顔が浮かんで。

 強烈に帰りたいと思った。

 

 ……でもそれは、ミキも同じはずなんだ。

 

 彼女を家に帰してあげたい。

 彼氏として。

 

「とりあえず、電算部に行こう」

 

 そう言って行動を起こし、彼女の不安を少しでも拭おうとしたとき。

 

 今頃だけど、スマホの通話機能を試していないことに気づいたんだ。

 なのでもう1度、自分のスマホのロックを解除した。

 悪あがきかもしれないけど、家に電話を入れられるか試すために。

 

 するとだ。

 

「え……?」

 

 何か、見慣れないアプリが2つ、入ってた。

 目のドアップに見えるアイコンのアプリと、サングラスのヒゲ老人の顔に見えるアイコンのアプリ。

 

 ……何だこれ?

 

 一瞬、2つとも捨てようかと思ったけど。

 何だか強烈に

 

 これをちゃんと確認しないと終わる。

 

 そういう思いが無根拠に湧いて。

 

 それ以上何も考えずにタップしてしまった。

 2つあるアイコンの片方……赤い目のドアップデザインのアイコンの方を。

 

 アプリを起動させると。

 メニュー画面が表示されて

 

 アプリの名前が分かった。

 

 アプリの名前は……イセカイナビ。

 

 メニューにあった説明書を読むと、これは人間の精神世界に踏み込むためのアプリらしい。

 

 ……ヒトの精神世界……

 

 興味はあった。

 俺は他人の人間性に触れるのが好きで、友達を増やすのを信条にしていたくらいだ。

 他人の精神世界……本音を言えば興味はある。

 他人の領域に勝手に踏み込むことに、抵抗感はあるけどな。

 

 だけど。

 

 今は関係無いよ。

 他人の精神に興味を示してる場合じゃない。

 俺たちが家に帰るのが最優先だ。

 

 しかし

 

 アプリの機能で、現在踏み込める人間の精神を検索してみたら……

 

 5つ名前が出たんだ。

 

 それは……

 

 鴨志田(かもしだ)(あたる)

 

 大岡(おおおか)素一郎(すいちろう)

 

 赤根沢(あかねざわ)玲子(れいこ)

 

 矢野(やの)暁子(あきこ)

 

 そして

 

 狭間(はざま)偉出夫(いでお)

 

 これを見たとき。

 俺はこの状況をなんとかできるかもしれない。

 

 そう思ったんだ。

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