彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ   作:XX(旧山川海のすけ)

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第30話 女神との対面

「ただいま戻りましたァ」

 

 そして再び校長の精神世界に舞い戻り。

 軽子坂飯店のドアを潜る。

 

「お早いお帰りですね」

 

 すると妖精シルキーたちが奥から出迎えてくれた。

 

「ネメシスのことを調べて来た。あとは俺たちに任せてくれ」

 

 そう俺が彼女らに言うと。

 妖精シルキーたちは

 

「助かります!」

 

「何か出来ることはございますか!?」

 

 ……だいぶ喜んでくれる。

 

 だったら……

 

 

 

「これでどうかな……?」

 

 俺は助けになることを訊かれたので。

 仲魔になって欲しいと訴えた。

 

 で。

 

 俺の仲魔になってもいい、と立候補してくれたのは

 

 髪に白いスカーフを巻き、赤いエプロンドレスで身を包んだ女悪魔の妖精シルキー。

 

 背が低く二頭身という歪な体格を持つ、蝙蝠の羽根を持つコック風中年男性の姿をした堕天使ニスロク。

 

 燭台を持ち、頭部が骸骨になっている執事風衣装の男悪魔・堕天使ビフロンス。

 

 そして翼を持つアラビア風乙女という姿の妖魔ペリ。

 

 ……ありがたい、というしかない。

 

 俺の仲魔はグーラーとネコマタ。

 

 グーラーはまずいだろ。

 幽鬼……つまりアンデッドだし。

 だったらミキを後ろに下げたくらいなんだから、グーラーも下げないと。

 

 なので俺は、立候補してくれた悪魔のうち

 

 妖精シルキーと堕天使ニスロクを合体させて

 

 天使プリンシパリティ……凛々しい筋肉質の身体を持つ、成人男性の姿の天使……を合体召喚をした。

 

 この仲魔なら、ネメシスに対抗できるんじゃなかろうか……?

 だって天使だし。

 正義の怒りってものと、一番程遠いんじゃないのかな……?

 

「準備は済みましたか?」

 

 そこで。

 

 シルキーの1体が、俺に確認を取って来た。

 準備が出来たら魔神皇が襲撃を掛けて来ている、このレストランの裏口に案内する。

 そう言って来てたんだ。

 

 なので俺は

 

「ああ。案内してくれ」

 

 そう言って頷く。

 

 

 

 客を入れる場所……ええと、確かダイニングエリアって言うんだよな?

 

 そこには大きな丸テーブルが1つだけ。

 椅子も1脚しかなかった。

 

 これは多分、客が1人しかいないからかな。

 

 校長だけ……

 

 って。

 

 それ、おかしくないか?

 俺は気づいてしまった。

 

 ……校長、自分が食べることしか考えてないのか……?

 

 他の人間が満腹になることも望んでいたら、ここがこういう状況になることは無いのでは……?

 

 ……ウチの校長、かなりアレな人なのかもしれない。

 精神世界に、俺は校長の本性を見た気がした。

 

 何だか、見てはいけないものを見てしまった気がして、落ち着かなくなる。

 

 そのとき

 

「あれです」

 

 シルキーにレストランの奥に案内され、開け放たれた勝手口を見せられる。

 そこではニスロクとペリ、シルキーたちが。

 勝手口から中に侵入しようとする賊と戦い続けていた。

 

 その賊は2人居て。

 1人は勝手口の入り口付近でふんぞり返っている、純白の学ランを身に纏った高校生男子……ハザマ。

 

 そしてもう1人は

 

 漆黒の長い髪を持ち。

 黄金色の瞳、褐色の肌、髪と同じ黒い翼を持ち。

 純白のドレスを身に纏った、危険な雰囲気の乙女。

 

 その手には、自分の身体より大きな刃を備えた大剣を握っていて、ブンブン振るっている。

 

「ホホホホ! 自己保身で傷ついている少年を見捨てた大岡素一郎! 天罰の時間じゃ!」

 

 その台詞で確信した。

 

 ……こいつが女神ネメシスか。

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