彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ   作:XX(旧山川海のすけ)

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第4話 いざ、精神世界へ

「ミキ、見てくれ」

 

 俺は彼女に希望を与えようと、自分のスマホを見せた。

 彼女はよくわからない顔でそれを見て

 

「……どういうことなの?」

 

 当然だけど、そう訊き返して来た。

 俺は

 

「他人の精神世界に踏み込むアプリだこれ」

 

 直球でそう言った。

 俺の言葉に

 

「えっと」

 

 ミキは混乱して目を泳がせ。

 やがてこう、一言。

 

「……それ、本当?」

 

 俺は頷いた。

 明確な根拠は無いけど、この状況でいつの間にかスマホに入ってたアプリだ。

 

 ……まともなものであるわけがない。

 

 それが根拠だった。

 ウイルスである可能性はほぼ無いだろ。

 だって、ネットワークが死んでるわけだし。

 

 だから多分……ヒトじゃ無いものが作ったアプリだと思う。

 

 この状況を切り抜けて見せろ、って。

 

 その辺を説明したら、彼女は

 

「……魔界に学校ごと飛ばされることが現実に起きたんだから、それぐらいあってもおかしくないかもね……」

 

 納得してくれた。

 

 彼女の理解を確認した俺は、自分の計画を話した。

 

「このアプリを使ってハザマの精神世界に入り込み、俺がハザマ本人の精神と会話して、こんな非道を止めさせる」

 

 ……それが俺の考えていることだった。

 

 俺はこれまでの人生で、何人も友達を増やして来た。

 中には不良っぽい奴とか、何もしゃべらない奴もいたけど。

 

 ちゃんと会話したら、意思疎通出来て相手がどういう人間なのかは理解できたんだ。

 

 そして友達になり、俺は自分の世界を広げて来た。

 

 俺はハザマの普段の振る舞いに閉口して、彼と交流を持つことはしてこなかったが。

 ちゃんと話せば、俺たちと意思疎通が出来るかもしれない。

 

 難しいかもしれないけど、俺はやれる気がした。

 

 俺の言葉にミキは

 

「……ヨータなら出来るかもしれないね」

 

 頷いてくれる。

 信頼してくれているんだ。

 

 俺はそのことに喜びを感じ

 

「じゃあちょっと、他人に見られない場所で試してみる」

 

 そう言い残し、教室を出て行こうとしたけど

 

「待って」

 

 そんな俺の袖を掴み

 

 彼女は

 

「私も行くよ」

 

 そう言ってくれたんだ。

 俺だけに働かせたくない、って。

 

 俺は感激したよ。

 すごく嬉しかった。

 

 ……そう、このときは。

 

 

 そして。

 

 俺たちは2人、人気が無い3階への階段の踊り場で

 

「……じゃあ、起動するぞ」

 

 俺の言葉に、ミキが頷く。

 

 ハザマの名前をタップして

 

『ナビゲーションを開始しますか?』

 

 その最終確認についても。

 俺は「YES」を選択。

 

 すると一瞬眩暈を感じ。

 

 俺たち2人は……

 

 気が付いたら古い石の通路……

 牢屋が立ち並んでいる、湿った石の通路に居たんだ。

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