彼女がゾンビになったので、俺は魔神皇に抗議しに彼の精神世界に行くよ   作:XX(旧山川海のすけ)

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エピローグ
第75話 帰還


 事件は唐突に解決した。

 

 俺たちがハザマの精神世界を出ると、数秒後に地震が起きて。

 それが収まると、外の様子が元に戻っていたんだ。

 

 元のように普通の空があり、学校の外には街並みがある見慣れた世界に。

 

 ……まあ、さすがにもう夜になっていたから暗いことは変わらなかったけどな。

 

 

 

 ハザマは学校内に居たらしいが、誰も近づかなかったようだ。

 当然だな。

 

 学校を丸ごと魔界に転移させられる人間に、文句言いに行けるようなクソ度胸のある人間なんかそうそういるわけないから。

 

 俺はできれば実際に会って、本当に親交を結びたかったけども。

 

 それは叶わなかった。

 

 ……学校が元に戻って10分くらいで、俺とミキは黒づくめの男たちに拘束されたから。

 

 

 

「大人しくしてください。君たちに関しては、抵抗したら殺害していい許可が出ています」

 

 学校が魔界から再転移して、人間界に戻って来た後。

 フラフラと校舎内を歩いていた俺たちを、いきなり取り囲んで拘束しに来たのは政府の人間だった。

 

 銃を突きつけられたので、抵抗できなかったよ。

 

 ミキが一瞬、変身してやり過ごそうとしたけど。

 それは俺が言って止めさせた。

 

 ……彼らが俺らを拘束しようとするのは、出来れば殺したくないからだろうし。

 だったら暴れない方が良い。

 

 

 

 彼らはヤタガラスという政府の秘密組織の人間だった。

 どうも古来から、日本には悪魔問題に関する秘密組織がずっと存在したようで。

 

 今回の事件も、発生後すぐに政府は原因に悪魔が関わっていると判断し。

 即座にヤタガラスを派遣したらしい。

 

 ……世間では無能無能って言われてるけど。

 見えないところでは迅速にやってんだな。政府。

 

 この分野ではそうしないと対処できない問題が多いから、色々すっ飛ばして動いているだけかもしれんけど。

 

 

 

 そして俺たちは、車に乗せられてどっかに連れていかれて。

 そこで別々の個室に押し込まれ、俺とミキで別々に事情を訊かれた。

 根掘り葉掘り。

 

 ……嘘を吐くとマズいなと思ったから、正直に全部話したよ。

 

 それが良かったのかどうか知らんけど、数時間後に俺たちは解放されて。

 時間は深夜近かったけど、なんとか家に帰らせて貰った。

 

 家に帰ってから気づいたんだが、人間界では丸1日経っていたらしい。

 

 ……魔界では数時間しか過ごして無いと思ったんだけどな。

 精神世界では数か月くらい居た気がするが。

 

 家に帰ったとき、俺の両親は「無事でよかった」と言ってくれた。

 俺も、無事に帰れて良かった、と思ったよ。

 

 

 そうして俺たちに、日常が帰って来た……。

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