無事に…とは言いがたいがHR、そして最初の授業が終わって休み時間になるとタマモとプリムラが横島達の教室へとやって来た。
男共はプリムラの隣にいるタマモを見た途端に『うおおっ、可憐だ』『何と、誰なんだあの美少女は?』『可愛ゆすぐる!』、女子連中は『キャー、可愛い!』『何々、誰なのあの娘?可愛すぎ!』などと黄色い声を上げていた。
似たようなセリフだが、男共のキモさは段違いだ。
そしてタマモは”女子”にペコリと頭を下げるとそのまま横島の所に駆け寄る。
第四話
「激震!嵐のバーベナ学園」(後編)
「ヨコシマ、新しい学校はどう?」
「まあ今の所は問題なしだな。タマモの方はどうだった?」
「プリムラと同じクラスになったわ、クラスの女子とも仲良くなったし楽しくなりそう」
”クラスの皆”じゃないのはまあ、そう言う事らしい。イ㌔男共。
「そうか。プリムラ、タマモをよろしくな」
「うん、タマモは友達だから」
そう言って横島はプリムラの頭を撫で、プリムラもその手を拒む事無く大人しく撫でられている。
照れているのか、その頬はほんのりと赤く染まっていた。
「あれ、横島君ってひょっとして楓だけじゃなくプリムラちゃんまで落としたの?」
麻弓は手帳片手にニヤニヤと笑いながら問い掛けるが黙っていないのが男共だ。
その光景を見ていた男共の遂に怒りは限界を超えて眼はギラリッと紅く染まり、その背後にはしっとの総帥の幻影が浮かんでいて、何気に2号も激オコの様だ。
「「「横島忠夫ーー!人誅の時間だーー!」」」
「何じゃ、お前らはーーっ」
「「「問答無用ーー!大人しく地獄に召されろーー!」」」
「冗談じゃないわーーい!」
嫉妬に駆られた男共は怒涛の勢いで横島に襲い掛かるが横島はすぐにその場から逃げ出す。
「「「逃げたぞ、追えーー!他のクラスからも援軍を出すんだ!異端審問じゃーーーーっ!」」」
「「「応ともよ!」」」
そうして男共は横島の追撃戦へと入って行き、タマモ達はその光景を呆れ顔で眺め、稟は嘗ての自分の姿を思い出していた。
「…何なのアレは?」
「アレは楓とプリムラちゃんの親衛隊で『きっときっと楓ちゃん』KKKと『プリムラちゃんプリティープリティー』PPPよ」
「バカみたい」
「そのうちタマモちゃんにも出来るかも」
「全っ力で遠慮したいわ!」
「それにしても横島さまは大丈夫でしょうか?」
「あんな有象無象(ザコキャラ)がいくら集まってもヨコシマの敵じゃないわよ」
「忠夫くん、そんなに強いの?」
「まあ、見てなさい。ほら」
タマモが指差す先、窓の外を見下ろしてみると逃げ出して来た横島が校舎の間の通路で親衛隊『KKK』と『PPP』に挟み撃ちにされていた。
「「「「はーーーーははははははっ!これで最後だな横島忠夫!さあ、皆の者!止めだーー!」」」」
「「「「おおおおおおおおおーー!」」」」
同時に両側から襲いかかって来た親衛隊を横目に見ながら横島はほくそ笑みながら"パチンッ"と指を鳴らした。
「平安京エイリアンの術ーーー!」
――――――――――――――――――――――
・ KKK→【穴】(゚∀゚)【穴】←PPP
――――――――――――――――――――――
「「「「うわあぁぁーーーーーーっ!」」」」
突然足元に現れた穴に親衛隊達はなすすべなもなく落ちていく。
「「「「こ、これは、隠居掘りだとぉーーーー!?」」」」
「わはははははっ、正義は勝ぁーーーーつ!」
横島はそのまま穴の中でもがいている親衛隊の頭を踏み台にして走り去った。
【※隠居堀り>自分の両側に穴を掘り、迫ってきたエイリアンが穴に落ちるのをじっと待つ技】
「あいつ、何時の間に穴なんか掘ってたんだ?」
「あはは…確かにすごいね」
(こんな事に文珠を使って、ばれたらどうするのよ。もっとうまい方法あっただろうに)
(タダくん、不用心です)
稟や桜達はただ単純に驚いていたが、横島の能力を知っているタマモと楓はその迂闊さに飽きれていた。
その後も休み時間のたびに忠夫は追いまわされたがのらりくらりとかわし続け、残りの親衛隊、『SSS』『SSSⅡ』『RRR』は忠夫の動向を監視する為に待機していて、稟はおそらく入学以来初めてあろう平穏な休み時間に一人涙する。
そして昼休みになると昼食は屋上で取ろうと横島達は弁当箱を手に教室を後にする。
当然、男共の視線は楓が作ったであろう横島と稟の弁当箱に注がれるが彼らはそれに気付く事は無かった。
母親に弁当を作って貰える者はまだ救いはあるが、それ以外の者は購買でパンを買うしかない。
もっとも、今から購買に走ったとしてももはやアンパンぐらいしか残ってはいないのだが……。
「ヨコシマー」
「お兄ちゃん」
屋上に上がる階段でタマモとプリムラと合流すると其処に亜沙とカレハが弁当箱片手にやって来た。
「あれ、亜沙先輩?」
「はろー稟ちゃん。私達も一緒していいかな?」
「別にかまいませんよ」
「じゃあ、レッツゴー♪」
そして、青空と心地良い風の中で食事は始まった。
《続く》
キャラ設定2
《麻弓=タイム》
魔族と人族のハーフ。それ故に子供の頃に迫害にあってきた。
自分の小さな胸とオッドアイにコンプレックスを持っていたがそれらを全く気にしない忠夫に気を惹かれていく。
彼女の手帳には様々な情報、そして様々な弱みなどが刻まれており、一旦記載されてしまえば脅え続ける毎日を送る事となる。
横島への呼び方は「横島くん」
《紅薔薇撫子》
横島達のクラスの担任。
生徒達からは紅女史と呼ばれている。
緑葉二世となりそうな横島に頭を抱える今日この頃。
横島への呼び方は「横っち」
《緑葉樹》
バーベナの諸星あたる……以上!
樹「ち、ちょっと!幾らなんでもこの説明は酷くないかい?」
乱「酷くない。むしろ分かりやすくて良い」
樹「ま、まあ、諸星なら…」
乱「ちなみにラムちゃん枠は居ないから」
樹「……だろうな…」
横島への呼び方は「忠夫」
次回予告
学園を駆け巡る「芙蓉楓に恋人現る!」の大ニュース。
稟ちゃんから忠夫ちゃんに移ったKKKの追撃戦。
そしてお昼休みに聞かされた忠夫ちゃん達の生い立ち。
平行世界?GS?妖狐のタマモちゃん?
でも二人ともいい子だから問題なし♪
《NEXT・第五話「赤い夕日に思いを寄せて」》
面白くなりそうな予感!
(`・ω・)使い古されてはいるけれど、どうしても使いたくなる平安京エイリアンの術。