…まあ、秘密と言うよりかなり強引な設定なのでそこは見逃して下さい。
「よ、横島さんのご両親…」
「申し訳ないがもう一度詳しい説明を頼む」
そうワルキューレに言われ百合子は大樹に肩を抱かれながら辛そうな顔で語り始めた。
第六話
「広くて狭い世界」(後編)
「忠夫は…、あの子は私達夫婦の実の息子ではないんです」
「そ、そうなんですか?」
「はい、私は妊娠がしづらい体で色々治療を受けていたんですが…」
「そんなある日でした。病院からの帰り道で突然目の前の空間に放電が起こったんです、そして放電が収まった後に傷だらけの子供が横たわってました。それが忠夫です」
「あの子は忠夫という名前以外の記憶を失っていました、だから私達が養子として迎え入れたんです」
辛そうに目を伏せる二人の説明を引き継ぐように美智恵が話す。
「そこで私の時間移動能力を使ってヒャクメさまに当時の状況を霊視してもらったの。そして解ったのはその時の時空震も今回と同様に別の世界からの移動らしいという事」
「つまり小僧はもともと別の世界の人間じゃという事か」
そうカオスは聞き返す。
「あんた居たの?」
「居ちゃ悪いのか!ワシだって小僧の事は心配しておるんじゃぞ」
「はいはい。…ちょっと待って、それっておかしいわよ。横島クンの前世は高島っていう陰陽師でれっきとしたこの世界の住民だったわよ。なのに何故別の世界に横島クンが転生してるのよ?」
小竜姫が呆れた顔で答えた。
「それなんですけど、どうやらヒャクメが原因らしいです」
「え~~ん、あれは事故だったのね~、私だけが悪いわけじゃないのね~」
「どういう事ですか?」
「あの時アシュタロスを嬢ちゃんの力を使って時間移動させた時に高島の魂もそれに巻き込まれたと言っておったな」
「ええ、でも横島クンはちゃんと無事に転生していたんだからあまり気にしてなかったけど」
「どうやらその時に高島さんの魂は別の世界に飛ばされていたらしいんです」
「…つまりそれって、下手したら横島クンと私達は永遠に出会えなかったかもって事?」
「はい…」
「だからあれは事故なのね~」
ポン
肩を叩かれたヒャクメが振り返ると其処には…
「ちょっと向こうでO・HA・NA・SIしましょうね~」(●▼●)
「お、おキヌちゃん?」
「さぁ、逝きましょう」
「じ、字が違うのね~、(●▲●)「え、違ってませんよ?」嫌~~~!おキヌちゃんから何か黒いモノが~。見えないモノまで見えてしまうこの目が憎いのね~。小竜姫~、助けてほしいのね~!」
「い、嫌ですよ。諦めなさい」
「い~~や~~」
(●▼●)クスクス
「…話を戻しましょう。以上の事から考えると横島君は神魔の過激派から攻撃を受けた際におそらく文珠で転移を試みたと思うわ。でも攻撃の影響を受けて別の世界へと飛んでしまった。多分だけど、もと居た自分の世界に」
「じゃあ、もうヨコチマには会えないって事でちゅか?そんなのパピは嫌でちゅよ!」
「落ち着かんか。今も神魔両陣営の調査部隊が全力を上げて二人を捜しておる所じゃ」
そこにハンカチで手を拭いているおキヌが戻って来る。
……ハンカチが赤く滲んでいるのはおそらく気のせいだろう。
「おキヌさん・お帰りなさい」
「横島さんにもう一度会える可能性はまだあるんですね」
「勿論です。諦める理由など何処にも有りません!」
(そうですとも、諦めてたまるものですか!横島さんは私のものです)
と、小竜姫。
(何を考えてるか丸わかりよ!アイツは私の…そうよ!アイツは私の丁稚なんだから)
と、美神。
(美神さんには横島さんは似合いません。横島さんは誰にもワタシマセン。クスクス)
と、病…おキヌ。
(式神の子達も~横島君には懐いてるの~。お母様も~横島君なら六道を任せてもいいって言ってくれてるし~、私も横島君好きだし~)
と、冥子。
(私には横島さんが必要なんです!私も横島さんに必要な存在になって見せます。諦めてたまるもんですか!)
と、めぐみ。
(横島先生は誰にも渡さぬでござる。先生と添い遂げるのは拙者でござるよ)
と、シロ。
(引き離された二人が運命によって再び巡り合う。ああ、青春だわ)
と、愛子。
(横島さん、小鳩は横島さんが帰って来るのを信じて待っています。そして今度こそ本当の結婚式を……ぽっ♪)
と、小鳩。
(ルシオラちゃんの為にもヨコチマはパピが貰いまちゅよ。だがらどんな世界に行ったとちても逃がちまちぇん)
と、パピリオ。
(マリア・横島さんと・離れたくない・一緒に居たい)
と、マリア。
《フフフフフフフフフフフフ》
「横島君は帰って来ない方が安全と思うのは僕だけでしょうか?」
「いえ、僕もです」
「モテモテの筈じゃのに羨ましい気がしないんジャー」
「マリアも成長したのー。嬉しいやら寂しいやら」
ジーク、ピート、タイガー、は女性陣を見つめながら何処となく怯えていた
て、カオスは成長したマリアを見ながら感慨にふけていた。
「神よ、彼を救い給え」
唐巣神父は横島の為に祈りを捧げていたが………
『え~、でも面白そうなんですが』
神(キーやん)はその祈りを投げ捨てた。
「奴は愛されてると思ってよいのだろうか?」
「どうでしょう」
「愛されすぎるのも問題なワケ」
ワルキューレに美智恵にエミはそんな光景を溜息交じりで見つめていて、
「忠夫の奴め、まるでハーレムじゃないか。うらやm……
言い終わる前に大樹は百合子の折檻を受けていた。(残酷すぎる描写の為文章に出来ません)
「横島よ、早く帰って来い。じゃないと…胃が痛い」
そんな中、猿神は一人胃を押さえながら俯いていた。
再び彼女達が彼に会える日は来るのだろうか?
この世界に彼が帰って来る日はあるのだろうか?
それはまだ、解らない。
―◇◆◇―
そして此処、SHUFFLE!世界では。
ゾクゾクッ
「ひいっ!」
「どうしたのよ、ヨコシマ?」
「いや、何だか向こうの世界から殺気めいたものが」
(どうせ、美神達が諦めてないんでしょうね。でも無駄よ、ヨコシマは私の物よ。この世界ならライバルは…増えそうね)
《続く》
「で、出番が無かった」
俯きながら涙を流す西条の肩にタイガーが優しく手を乗せる。
その目には慈愛が満ちていたといふ。
キャラ設定3
《美神令子》
美神除霊事務所の所長にして横島の上司。
前世はアシュタロスに作られた魔族メフィスト・フェレスで横島の前世である高島と恋仲になるがその事は本能で記憶を封印している。
本心では横島が好きだが高すぎるプライドが邪魔して素直になれない。
実は子供の時に横島と出会っていて初恋の相手だったりする。
横島への呼び方は「横島クン」
《氷室キヌ》
300年前に死津喪比女を封印するために人柱となった少女。
幽霊の時から横島に想いを寄せており生き返ってからも想いは変わっていない。
しかし、どこか一歩引いた感じがあり今一つアピール不足。
怒らせると病キヌに進化する。
横島への呼び方は「横島さん」
《六道冥子》
GS業界でも屈指の派閥を持つ六道家の一人娘。
12体の式神を持つが霊力が不安定になりがちですぐに暴走させ周りに甚大な被害をもたらす。その為友達が少なく令子やエミに頼りがち。
男の中でも横島だけは普通に女の子として接してくれる為、いつの間にか彼に想いを寄せるようになる。
横島への呼び方は「横島くん」
《魔鈴めぐみ》
すでに失われていた魔法を現代に蘇らせた女性。
だが、現代においても彼女を魔女と蔑む者が居る中で変わる事なく女の子として扱ってくれる横島は彼女にとって無くてはならない心の拠り所になっていく。
横島への呼び方は「横島さん」
《小竜姫》
妙神山修行場の管理人で竜神の女性。
横島の才能をいち早く見いだし、心眼を与えて霊能力を目覚めさせるきっかけを与えた。
彼の師匠としての誇りもあるが神魔の闘いに引き込み、その心に消える事の無い傷を与てしまったという自責の念もある。
気づいた時にはすでに彼を愛していた。
横島への呼び方は「横島さん」
《犬塚シロ》
人狼族の少女。本来ならまだほんの子供の筈だが犬飼に傷つけられた際、令子と横島の霊波によるヒーリングを受けた時に超回復によって急成長を遂げた。
タマモとはお互いを認め合ってはいるが恋のライバルでもある。
横島への呼び方は「先生」
《愛子》
机の九十九神。50年以上前から学校の生徒を本体の机の内部に作り上げた異空間に取り込んで自分の学校を作り上げようとしていた。
横島と令子を取り込んだが令子によって自分が自分勝手な学校を作ろうとしていた事に気付き、取り込んでいた生徒をそれぞれの時代に帰した。
その後は一生徒として学校に住み着いていて、妖怪である自分を普通に仲間として扱ってくれる横島に想いを寄せる様になる。
横島への呼び方は「横島くん」
《花戸小鳩》
横島が住んでいるアパートの隣の部屋に住んでいる少女。
悪徳高利貸の祖父のせいで貧乏神にとり憑かれていたが、横島が無自覚に受けた貧乏神の試練に打ち勝ったおかげで長年の貧乏神の呪いから解き放たれた。
その恩とは別に、横島が本来持っている優しさに触れて彼に心より想いを寄せている。
横島への呼び方は「横島さん」
《貧乏神(福の神)》
花戸家に取り付いていた元貧乏神。
忌み嫌われている筈の貧乏神なのにそれでも家族として扱ってくれる小鳩を心より大事に思っている。
横島が試練に打ち勝ったおかげで福の神に反転した。
外見は福の神ではなく貧乏神だった頃に戻っているが、花戸家には若干の福が戻って来ている。
一応、貧乏神としての力も未だに使える様である。
横島への呼び方は「小僧」
《ヒャクメ》
心眼の能力を持つ神族の女性。
神界の仲間達も心を読まれるのを恐れて近づかない自分に普通に接してくれる横島に想いを寄せている。
横島への呼び方は「横島さん」
《パピリオ》
ルシオラ、ペスパと共にアシュタロスに作られた魔族。
今は妙神山で小竜姫の下で修業中。
最初から横島には結構懐いており、今も彼の事が大好きである。
横島への呼び方は「ヨコチマ」
《マリア》
カオスが作り上げたアンドロイドで、人工魂(メタ・ソウル)を持っており、横島や令子達と過ごすうちにその心は人間の物とさほど変わりないほどに成長している。
横島の事もカオスと同じくらいに大切な存在と認識している。
横島への呼び方は「横島さん」
《横島百合子》
GS世界での横島の母。
養子とはいえ掛け替えのない大事な息子として横島を愛している。
魔神大戦において横島を巻き込んだ美智恵達に確執はあるが横島自身が彼女達を責めようとして無い為気持ちを抑えている。
横島への呼び方は「忠夫」
《横島大樹》
GS世界での横島の父。
百合子同様に息子として横島を愛している。
だが、横島があの様な性格に成長したのは紛れもなくこの男の責任。
横島への呼び方は「忠夫」
以降はまたの機会に。
《次回予告》
何時も一緒に居た。
何時も一緒に歌ってた。
何時も一緒に笑ってた。
何時も一緒に…なのに…
《NEXT・第七話「この歌はあの娘の物だから」》
だから私は歌が嫌い
(`・ω・)前世が陰陽師の高島だった横島がSHUFFLE!世界に転生していたのはこういう強引な設定でした。
旧版、リメイク版を読み直した際、「あれ?西条がいない」と気付いたけど「まあ、いいか」と最後にちょっとだけ出番を足しました。
後、パピリオは原作では普通に「横島」と呼んでいたのに二次小説ではヨコチマ呼びが定番になっている。
誰が定着させたのでしょうね?お世話になっています。
Q・キャラ設定に大樹以外の男性陣が居ない様ですが?
A・こまけぇ事はいいんだお。(AA略)