レイカ(特設戦艦艦娘、現・司書)
「ノストラダムスの大予言、覚えてる? 一九九九年七の月、空から恐怖の大王が降りてくる、ってやつ。大外れもいいとこだった」
顔を合わせるなりそう言われて、私は目をしばたたいた。
黒い、というより蒼い瞳の奥に暗く明るい光を湛え、私を見つめて彼女――レイカは言葉を続ける。
「空からじゃなくて
「……懐かしいです。世界が終わるならテスト勉強なんてしなくていい、って、本気で思っていました。本当はそんな、舞台の幕を引くみたいな一瞬の終わりなんてあるはずないのに」
「え、マジで? そんなに信じてなかったよ。や、あたしのほうがちょっと……だいぶ?年上だからかもしれないけど」
真顔になりかかった私にブレーキをかけるように、わざとらしく引いた顔をしてみせるレイカ。
緩急のついた話しぶりに、一瞬で引き込まれる。
こちらが小柄なためもあるが、私より頭ひとつは高い長身に、くっきりとした目鼻立ち。
肩のあたりまであるまっすぐな黒髪は光の加減で不思議と青みがかって見え、私に鋼鉄の
薄い酸化被膜――つまりは錆を纏わせて、その奥を保護する処置を。
彼女と待ち合わせたのは、東北新幹線の駅から小さな私鉄でひと駅のところにある、ささやかな緑地だった。
駅前の県営美術館と図書館を横目に少し歩き、新幹線の高架のすぐ下。
レイカは純白の長袖シャツ、濃紺のデニム、白いスニーカーというシンプルな服装で、木陰に佇んでいた。
頻繁に行き交う高速列車の音も、不思議と彼女に似合う。
「アカネから、話は聞いたよ。何について知りたい?」
「――え?」
恥ずかしい話だが、また、私は目をしばたたき言葉に詰まった。
これまではアカネもシズも、三枝さえも、自分から語り始めてくれたので。
分かりやすい授業をする教師のような口調と雰囲気で、レイカが言葉を継いでくれた。
「ツカサさんが、そうだな、犬の専門家だとしてさ。犬のことを調べていますっていう人が来たらどうする?」
「え、ええと……犬の特徴を説明します?」
やはり、私の語尾は疑問で上がってしまう。
レイカが、ひとつうなずく。
「専門家を訪ねて来る人が聞きたいのは、たぶんそれだよね。――でも、何の犬について? 犬種によって、大きさも個性も全然違う。
あのころウチにいたポメラニアンは、どう見てもたぬきだったけど」
レイカのスマホに映る犬は、確かにたぬき顔だったがとてもかわいく、思わず顔がほころんだ。
犬と飼い主は似るというけれど、と、ちらりとレイカのほうを見る。
つと、レイカが顔を近づけてきた。
「似てる?」
心を読んだように言われ、にっかりと笑われて、私はどぎまぎした。
「この写真はあたしが訓練に行く前に撮った、十八歳のときのだけど、子犬みたいでしょ。
あたしより年上だから、頭が上がらなくてさあ……それで戦争が終わるまで、家を守ってくれてた」
空を仰いで、レイカが言う。
犬の十八歳といえば、人間なら九十歳くらい。
さらにそれから約二年だから、前代未聞とは言わないにせよ、相当な長寿犬だろう。
それでいて確かに、毛艶がよく子犬のようだった。
「それで――っと、何について聞きたい、の話だっけ」
ぽんと手を打ち、レイカが話を引き戻した。
「仮にポメラニアンだとしても、これから保護犬を迎えようとしている人なのか、いま家にいる犬が病気かもしれなくて心配なのか、犬種の歴史が知りたいのかで、答えかたは全然違ってくるよね。
ましてポメでなければ、神話とか食文化とか警察犬とか、ほかにもいろいろ切り口がある」
そう言われて、私は納得してうなずいた。レイカの笑みが深くなる。
「そして人面犬なら犬じゃなくて民俗学の専門家が必要かな。人面犬って話はアカネから聞いてるよね?」
「あ……はい。意外ですけど、ぴったりな言い方だなって思いました」
「ま、そんなわけで。人面犬だったあたしにどんな切り口から話を聞きたいのかな、ってこと」
レイカに言われ、私は考え込む。
情けない話だが、あらためてそう問われると言葉に詰まった。
戦争中のお話を聞かせてください、だけでは駆け出し記者にもなれないとは思うのだが、
「誘導になってもいけないかと思って……」
もごもごと、言い訳にもならないことを口の中でつぶやくだけだった。
レイカが困ったように頭を掻く。
「いや、困らせるつもりはなかったんだ、あたしの職業病かな」
「お仕事?」
「――ん、そこ」
「そこ、って……ええっ?」
レイカが私の背後を指す。
私が先ほど横を通り過ぎてきた、県の美術館と図書館が併設された建物。
「図書館のほうね。県の公文書で図書館って書いたら、県立図書館のこと。
そりゃそうだけど、美術館長殿へ、図書館長……なんて文書こしらえてると何のことかって思うよ。世の中に美術館長が何人いるやらなのに」
愉快そうに言うレイカの前で、私は固まっていた。
ぽかんとした自分の表情が、よく考えると――考えなくても――とても失礼だと気づいて、わたわたと手を振る。
「し、失礼しました、でもアカネさんたちから聞いた印象とは……」
レイカが笑った。少し照れたように、そしてとても嬉しそうに。
「ああ、それは、トワのせいだな。ちゃんと勉強しろとか本を読めとか、あたしより年下のくせにいっつもうるさくてさ――
『とはいうものの、彼がデヴリンの忠告を真剣に受け止めて、はるかに格の高い仕事についたことは明らかだ』ってやつ。トワにしちゃ珍しいチョイスの本だけど」
「鷲は舞い降りた、ですか?」
「おっ、知ってるんだ。考えてみれば、あれも記者が過去を追いかける話か」
同志を見るような目で、レイカが私を改めて頭のてっぺんからつま先まで眺めた。
知っている理由を聞かれると恥ずかしいので、少し冷や汗をかく。
適当にごまかせばよいという考えは、不思議と頭から飛んでいた。
「ま、あたしの場合、格が高いかどうかは怪しいもんだけど。あのころも今も、やってることは大して変わらない気がするし」
幸い、レイカはその質問はしてこなかった。
ほとんど無意識に、口から言葉が滑り出ていた。
「それじゃあ、お仕事の話を聞かせていただいてもいいですか?」
「人面犬に話を聞きに来て、特設艦娘時代じゃなくて、今のこと? ――好きだな、そういうの」
レイカが笑う。
わけもなく、私の頬が赤くなった。
県立図書館ってのは、第二線図書館なんだよ。
じゃあ第一線がなにかって言えば、市町村の図書館とか公民館図書室。
県立は、たまたまこのへんに住んでる人に本を貸すのが本質じゃなくて、第一線の手助けをすることで、県内全体のサポートをするってこと。
だから毎週あちこちに本を送って、戻ってくる本も受け取って。
あっちの市にしかない本をこっちの町で読みたいってなれば、そのハブをするのもウチだしね。
それだけじゃなくて、巡回相談や出前講座であちこち行ったり、職員研修を企画したり。
ま、船団護衛と違って、深海棲艦は出てこないから。せいぜいイノシシくらい。
選書とか曝書――蔵書点検とかも、市町村立とはちょっと違う。
第一線では新しい資料を揃えるために古い本は除籍するのも仕事のうちだけど、県立ではほとんど捨てないからね。
調べものの本とか古い雑誌だって、県内に一冊はあると、昔はこうだったってことを調べたいときに使えるでしょ。戦争中の雑誌もあるよ、もちろん。
そういうのなら慣れてるけど、鳥インフルのときはね……図書館なんて手が空いてると思われてるのか、増援で駆り出されたことがあってさ。
あれは辛かったな。
必要だってのは分かるけど、密閉容器に鶏をどんどん入れていって、炭酸ガスを注入して、パレットに入れる。
……一方的な虐殺、とか書かれたときは、ちょっとはたきそうになったけど。
深海棲艦相手みたいにこっちが死ぬ危険を冒せばいいってものでもないでしょ?
って、まあ、それは措いといて。
いちばん変わらないなって思うのは問題利用者対応かな。
第二線図書館だって言っても、近くの人にとっては第一線図書館でもあるからね。当然いろんな人が来るし、中には、若い職員とか相手に居丈高になる輩もいる。
そういうときはあたしの出番、ってわけ。
でかいし、ほら、勲章もあるしね。
――見る?
あくまで陽気に、レイカが問いかける。
いくら私でも、彼女の言う“勲章”が何のことか分からないわけではなかったけれど、息を詰めてうなずいた。
レイカが袖をまくり、再生医療の努力は分かるがはっきりと残る、一面の火傷の痕を示す。
「最後の戦いで、ちょっとね。ま、今じゃ便利に使ってるけど」
痛みの片鱗さえない、からりとした笑い声。
「税金泥棒、とか言う奴いるじゃん? これ見せて、それなりのことはしたつもりだけどね、って返すとだいたい黙るよ」
「そ、それは……そうかもしれません」
端整な顔立ちと、それゆえにいっそう凄惨に映る傷跡。
――それが何を意味するか分からないほどには、まだ戦争は風化していない。
けれど笑う彼女の表面では、それはすっかり
「ホントはそういう話でもないんだけど、まともに取り合うのも面倒だし」
袖を戻し、レイカが肩をすくめる。また新幹線の音がして、少し風が吹いた。
「ちなみに黙らなかったら、深海棲艦の鳴き声はこんなだったかなとか思いながら十五分聞いて、それから帰れって三回言って、帰らないから犯罪者がいるって警察呼ぶ。帰れ三回で不退去罪ってね」
「それは、聞いたことがありますけど、記者にやらないでくださいよ……?」
「おっ、言うねえ。大丈夫だいじょうぶ、館内で撮影さえしなきゃね。
ツカサさんなら大丈夫だけど、問題利用者のときは、どうせ余所でも問題起こしてるから、通報したら警察も喜んで来る。警察は悪党が嫌いであるってね」
そして
見抜かれている気もしたけれど。
「そんなわけで、総括主任司書なんて肩書がついても、今でもやってることは変わらない――や、そうでもないか。今じゃあたしが艦娘役」
「……え?」
少しだけ、レイカの言葉に違和感があった。
何の話を聞きに来たのか、すっかり忘れかかっていた頭を整理して、その理由に気づく。
「ほかの職員の方を助けるから、ということですよね?
特設戦艦として、輸送船への攻撃を代わって受けられたという話はシズさんから伺っていますが、艦娘はあなたたち特設艦娘と接触しなかったのでは」
青みがかった黒髪が、揺れる。
だがそれは一瞬で、長い指で髪をかき上げて、レイカは変わらない口調で言った。
――いや、それはさ。
わざわざ魚雷受け止めて、痛い思いなんてしたくないじゃん?
ツカサさん、飛行機に乗ったとき最初の安全ビデオを真面目に見るタイプだよね。
だから分かると思うけど、あれでも、親が先に酸素マスクを着けてから子供につけてあげましょうねってなってる。
エチオピア航空だと、そのあと子供がぬいぐるみにつけてるけどね。
図書館の避難訓練でも同じ。
避難誘導する人がヘルメットかぶって、利用者のぶんはない。
誘導する人が倒れたらどこ行けばいいか分からないから、さ。
もちろん認めるよ。あたしは、死にたくなかった。
艦娘からすれば人面犬かもしれないけど、人間様としちゃ、生きるために考えることだけは捨てられない。でしょ?
って、悪い、ちょっと置き去りにしてるね。
目的はそれとして、手段の話。
当たらずになんとかできないかなって、雷跡に主砲から機銃までぶちこんでみたり、熊よけみたいに敵も見えないのにぶっ放してみたり。
それで……効果はともかく「感じた」んだよね。
――あいつらの気配を。
その感覚が、ル級だったか、深海棲艦の戦艦級が出たときにあとさき考えずに主砲と副砲を乱射したとき、確信に変わった。
そう、「来てくれた」んだ。
あいつらって言ったのは、深海棲艦じゃない。
理解できない点では似たようなものではあるけど――艦娘。
ま、あっちも特設艦娘を理解できないと見てたんだろうから、お互い様。
ともあれ艦娘からすれば、別にあたしらのためじゃないだろうけど、海が騒いでるのは分かるんだろうね。
ましてこっちが派手に抵抗すれば、深海棲艦のほうも早くから砲門を開いて、結果的にもっとうるさくなるわけだし。
偵察機だったり電探だったりで、深海棲艦を察知すれば、そりゃ艦娘は敵と戦うためにやってくる。
向かう先に鎮守府があれば、何も見えなくても撃ったことさえあった。
艦娘がやってくるなら、航路は「掃除」されるから。
潜水艦が潜んでるかもしれないと思ってびくびくしながら行くより、先に艦娘に踏んでもらえば儲けもの。
まかり間違ってこっちの弾が艦娘に当たりそうになっても、向こうはちゃあんと識別してくれるし、さ。
もちろん、みんなに伝えた。
ただ、これも今のレファレンスも、カスハラ対応もそうなんだけど、毎回違うんだよね。
レファレンス、調べものの手伝いなら、さっき聞いたみたいにどんな切り口でってインタビューして、自分の主題知識と突き合わせて、書架やデータベースを見て、でもそれだけで毎回同じ対応をできるわけじゃない。
もうちょっと掘り下げようかなとか、この先は自分で調べてもらうしかないなとか、話してるうちに分かる。
こっちなら――砲火を交わして、今の場所と鎮守府の位置関係や鎮守府にいるはずの艦娘戦力、この深海棲艦はどのくらいやばいか、とか。
艦娘をおびき寄せるしかない状況もあれば、無駄撃ちせずに逃げたほうが安全なときも、自分たちで脅威を始末できる戦況もある。
何隻以上なら艦娘頼みで何隻以下なら始末しようとか、マニュアルにはできない。
今の仕事もだけど。
アリスなら分かったんだろうけど、さ。
うん、ウチのポメ。
うっかり床に置いてた靴下をかすめ取って、あたしひとりだとなんか文句あるかって顔で近づいてきた。
……あたしがまだ小さいころだよ?
で、そう来るなら、あたしが釣り出して母親が後ろからさっと回収しようとしたら、今度は靴下のうえに座り込みやんの。
別のときに、ひとりだけど出てきた横をすり抜けてやるって決意で行ったら、あっさり見抜かれて籠城されたし。
深海棲艦は、アリスが艤装を纏わなかったことに感謝するといいんじゃない?
――だから、うまくいったときも、いかなかったときもあった。
それに、最後の戦いだけは、そもそもそんな可能性はなかった。
特設艦娘が道を切り開く以外にはね。
手がこんなになって、艤装が力を失ってたら泳ぐこともできなかっただろうから――ま、トワのおかげかな。
「ふたつ、質問してもいいですか?」
先ほど言われたことを思い出して、私はおずおずと問いかける。
ん、とレイカが眉を上げた。
「艦娘について、どのように考えていますか?」
「便利な道具」
きっぱりと七音で言い切ったレイカに、思わず吹き出してしまう。
「そ、それは、どちらかというと今の“艦娘役”を他人の目から見た評価――とレイカさんがいささか悲観的に位置付けているもののような」
「前の半分はそうかもだけど、後ろ半分は別に悲観でもないよ。上司なんて道具だよ道具、便利に使ってくれればいーの」
「……では、当時の艦娘については――」
「それも同じだって。便利な道具。特設艦娘にとっても……世界にとっても、ね。
まあ、人面犬としては、艦娘様が何を思って、何のために戦ってたのか、ちょっと聞いてみたくはあるけど。まさか今のあたしと同じじゃあるまいし」
また、軽く、レイカが肩をすくめる。
だが、あるいは同じなのかもしれないと、ふと私は思った。
可能性は薄いし、確かめようもないことではあったけれど。
「それで、もうひとつは?」
通り過ぎる列車と車の音にかき消されない、はっきりとしたレイカの声。
その色のせいか、表情のせいか、私は、考えていたのとはまったく違う質問を口に出していた。
「――アリスさんは、不思議の国のアリスですか?」
一瞬、レイカがぽかんとして、それから大笑いした。
「アリスさん? ま、アリスちゃんって柄でもないからね――ちなみに違うよ、ワンダーランドじゃない」
「違うんですか? レイカさんより年上ということですから、名づけたのはお父様かお母様なのかなと」
「がさつなこいつだったら不思議の国のアリスなんてメルヘンチックな名前はつけないだろうけど、そうじゃないなら、って? ますます言うようになってきたね、ツカサさん」
「そ、そんなつもりじゃ――」
「冗談冗談。目が強いからかな、どうもこう、アカネだのトワだのを思い出してからかいたくなっちゃう。似てるのかもしれないね、あたしたちに」
けたけたと、レイカが笑う。
シズにも似たようなことを言われたと、私はぼんやりと思い出した。
海に立てなかった私に、そんなことを言ってもらえる資格があるのかは分からない。
「ま、ルイス・キャロルにもけっこうメルヘンと言えない毒はあるけど――うちのアリスはアリストファネス。女の平和」
その名前は、私にも理解できた。
古代ギリシャの喜劇作家と、彼が書いた、女性たちがいささか奇想天外な方法で平和をもたらす戯曲。
もっともアリストファネスは男性だったはず、と思っていると、レイカが続けた。
「ウチのアリスは女の子だけどね。どうせなら図書館で読んでいく? 案内するよ」
もちろん、私はうなずいた。
そのあと、時間単位の休みをとって近場で話したあと仕事に戻るつもりだったらしいレイカに連れられて、県立図書館を案内してもらった。
本を棚に戻したり整理したりしている司書に目を向けられたので、事情を説明すると、
「99パーセントの利用者さんにはとても親切丁寧に対応するんですからね、この人に騙されて悪いふうに書いたら大変ですよ」
と言われた。それもふたりに同じことを。
騙されて美辞麗句を書いたら、ではなかったのは間違いない。
正確には後ろは違って、ひとりは「大変ですよ」で、もうひとりは「ただではおきませんよ」だったと思う。
横でレイカが噴き出していたけれど、さっき彼女が言ったことが少し理解できた気がした。
それと、アリスを名付けた親御さんとも別の場所で話をさせていただいた。
内容ぜんぶは掲載できないけれど、これだけは書いてよい、いや書いて娘に見せろと言われたので、書く。……少しだけレイカの反応が怖い。
三枝が――分かりやすくだったのは悔しいが認める――説明したとおり、レイカやアカネたちは、まだ候補者を広く探す段階ではなく、省庁職員や艦娘顕現の母体となった女性などの身内。
レイカは陸上自衛隊佐官の娘で、転勤が多く、真面目な父親とは少々衝突することもあったらしい。
そんな父親に頼みがあると言われて事情を説明されると、レイカは、
「ふざけんな、そんなこと頼むなよ」
と言ったそうだ。
父親はうなだれたが、そのあと、レイカは珍しく照れたように目をそらして、母親によればこう続けた。
「やれって言えばいいだろ。あたしが進んで行ったなんてかっこ悪い」
ぶっきらぼうな声が、聞こえるような気がする。……帰れ三回は許してください。
私の構成力不足で、うまくまとめられなかったが――それも、レイカらしいのかもしれないと思う。
だからこのまま、筆を擱く。
図書館ですか……例によってツカサだけでなくつかさも驚いています。とまれかけあいの楽しい人なので語りパートよりツカサパートが長めで、ツカサの口調もいつもより軽くてつかさ的にはふふっとなりました。
なお、次回投稿は試験的に火曜日としてみます。7/8(火)、特設艦娘としては珍しい艦種の記録をお届けする予定です。
投稿日についてのご意見などもお気軽にお寄せください。