ソードアートオンライン 〜こちらアインクラッド解放軍攻略組~   作:シマート

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お待たせしました。
少し長く書きました。


殺人者は消えない

「なんでこんなこと引き受けたんだ…。」

俺は今、軍の本部のある一層、《始まりの町》でもなく、自宅のある48層、《リンダース》でもなく、55層の《グランザム》にいる。《グランザム》にあるものといえばーーーギルド、血盟騎士団の本部である。

なぜこんなところにいるのかというと、以前ヒースクリフとデュエルをした時に、『負けたら訓練に付き合う』という約束をしてしまったのだ。なので来たのだがーーー

「まさか新人研修のお手伝い、とはな…」

そんな事をぼやきながら入ると、研修する新人は2人いてーー1人はキリトだった。

「新人ってキリトの事かよ!! 俺来た意味なくね?」

「そんなことはないよ。君には働いてもらおう。」

いきなり後ろからヒースクリフが出てきた。なんでも今回の訓練は、ダンジョンでの戦い方を学ぶために、クリスタルの所持を禁止するらしい。

「では、任せたよ。」

 

こうして訓練が始まった。俺が教えるのは、キリト、クラディールの2人だ。キリトはギルドに入って間もないから、クラディールはギルドでマナーを守らなかったためにここにいるだけらしく、初心者はいないらしい。

そして俺たちは55層のダンジョン、『罠外しの洞窟』へ入った。

 

 

ーそのころー

「リズーー!!あーそーぼ!!」

「アスナ、あたしは仕事が休みだからってそこまで暇なわけじゃないの。わかる? 」

「いいじゃない『罠外しの洞窟』とかの未踏破エリアにスッゴイお宝があるかもよ〜 それを探すだけでレベリングもできるんじゃない?」

「仕方ないなぁ〜 いいよ。行こ。」

女性陣もこのダンジョンに入ることが決まったわけである。

 

俺たちの潜ったダンジョンは、トラップの多いダンジョンだ。探索をしているだけで、早速引っかかってしまった。

「さて…どうしたものか…」

完全に生徒たちと引き離されてしまった。すると、何か嫌な予感が俺の体を駆け巡った。

「ーーーッ!?」

回避しようとしたのが少し遅く、攻撃をくらってしまった。だがHPはあまり減っていない。まだ大丈夫なはずーーと、思ったが、俺はHPバーが黄緑に点滅しているのを見て愕然とした。これは麻痺状態だ。だが、誰が、どうやって。俺の中で沸き起こった疑問は、攻撃者を見て怒りに変わった。

「みっともねえなぁ、イスティ? 」

「ーッ…【シン】…お前か… 【笑う棺桶】は捕まってる…はずだが… 」

「バぁ〜カ、俺はあの掃討戦の時は別の場所に居たんだよ…ったく、ザザもジョニーも残念だぜ。幹部が2人もやられちまったら、俺らの顔がたたねぇよ。」

「まだ…poh は…生きてるのか…? 」

「ヘッドが死ぬ訳ねぇだろぉ。ヘッドはなあ、この作戦がうまくいったら、俺とクラディールを幹部にしてくれるんだってよぉ!!」

クラディールも裏切りものだったか。このままじゃキリトも危ない。どうしたことkーー「どっせえええい!!」

!?この聞きなれた気合はーー

「リ…ズ…? 」

「ごめんね。遅れちゃった。」

リズが解毒クリスタルを使ってくれた。

「あぶねぇじゃねぇかぁ、嬢ちゃんよぉ。こいつの知り合いかぁ?ならお前から先に殺してやるぜぇ!!」

「リズにーー触れさせるか!!《コリドー、オープン》!!【渡し舟】、【地這う蛇】!!」

「なにぃ!?グハァッ…覚えてやがれ、いつか必ズッ…」

そこまで行ったところで、コリドーが閉じた。

2人でへたりこみ、ため息をつく。

「死ぬかと思ったーー」

「あんた感想が軽すぎよ。」

「なんで俺の場所が?」

「女のカンってやつよ。」

ウインクを決められ、納得することにした。現に助かったわけだし。

そして俺たちはーーキリトとアスナはアスナの家に泊まるらしいがーーはそれぞれ各自の家に帰ってから、寝た。

翌日、キリトとアスナはギルドの活動を休むことにしたらしい。軍にも、血盟騎士団の偉い人が謝りにきた。

 

そのさらに次の日、キリトとアスナは結婚し、盛大にパーティが執り行われたのだった。その時のリズの「いいな〜」という呟きが、なぜか俺の胸にチクリと刺さった。

 

現在突破数74。死者3986。

俺も少し休もうかなあ、と考えた日だった。

 




やっとキリトとアスナが結婚しました。
最強夫婦誕生です。長く書いたのですが、テンポがあいかわらずはやく、読みづらいかもしれませんが、何卒ご容赦ください。作中で出たキャラは、キャラネームがsinというオリキャラです。また出番はあると思います。
良いお年を。ではでは。

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