■ ■
———其処は、地獄と成り果てた。
冷たく、熱く。氷結と燃焼が繰り返され、呼吸すらもままならない状態へと引き摺り込まれながら、カズマ達一行はその絶望に茫然自失になりつつあった。
だが、何となく、心の内では分かり切っていた事ではある。なんせレイドボスだ、第一形態のみで終わる訳もない。ボスであるならば、当然の如く第二形態くらいは持っているだろう事は、予想出来た。
だが、信じたくはなかったし、当たってほしくもなかった。レイドボスというだけで、カズマ達にしてみれば危険極まりない存在なのだ。そんな奴との戦闘が長引くなんて、思いたくなかったのは至極当然と言えよう。
しかし、現実は非情だ。
「吾、天淵氷炭覆シ———将ヲモ獲ラン」
漆黒が半身を覆い尽くし、その左手には触れるもの全てを焼き斬らんと主張し続ける黒炎の大太刀。白銀の本身には見るだけで身を震わせる冷気を漂わす白雪の太刀。
紛うことなき二刀流。引きこもりながら、様々なゲームを遊んできたカズマにはよく分かる。
こういった侍系のボスの二刀流は———凄まじく理不尽で、初見攻略なんてほぼ不可能な存在であると……!!!!!!
「
「ダクネス前! アクアはずっと回復! 出来るだけ回復量高いやつ!」
「少しは保てば良いが…!」
白刃と黒炎を交差し、冬将軍の姿が消え失せた。それを認識する事が出来たのは———ダクネスの眼前に、白と黒が迫ってから、暫くの事だった。
「—————————————————————」
鎧なぞ無意味。白刃と黒炎はそれがさも当然であるかの様に、一切の防ぎも揺るぎも見せる事なくダクネスの身体を中心から斬り裂いた。
肉と骨が全く同時に切り裂かれ、その魂自体が煉獄の炎に焼き尽くされたかの如くに熱を宿した頃には、既に意識が崖から落ちる寸前だった。
しかし———攻撃は止まなかった。
一の太刀、二の太刀、三の太刀、四の太刀、五の太刀、六の太刀、七の太刀、八の太刀、九の太刀、十の太刀。
怯み、余裕、それら一切が無く、ダクネスの五体には斬撃が浴びせられる。何故この身体が原型を保てているのか、それが不思議でならない。もう自分は死んでいるのでは? そう思えば、さらに意識が傾いていった。
だが、女神は決してそれを見殺しになどしなかった。
「《
何度も何度も積み重ねた回復が、寸での所でダクネスの意識を繋ぎ止めた。だが、
「ぁ—————————」
燃える。
身体ではなく、魂が。或いは、精神が。
熱く、熱く、熱く、熱く、熱く。
釜で茹でられるより、火で炙られるより、熱く。もはやこの世の言葉では形容する事すら憚られ、それを誰かに理解される事すらも拒む程の煉獄が、ダクネスの存在を焼いていた。
絶叫すらあげられない激痛に、再び意識が遠のく。いっそ、あのまま死んでしまえたのならば楽だったのに———そんな事を、死の間際に思ってしまうくらいに。
「《
「っは、」
視界が開け、熱が消え失せた。
自分でもうるさいと思える程の鼓動が、今も加速して止まない。だが、つい先程までの燃焼はまるでそれ自体が無かった様に消えていた。
《セイクリッド・ハイネス・ヒール》。回復系魔法の最上位に位置する魔法であり、対象者の傷だけでなく、身体に害を及ぼす事象すらも消し去る事が出来る、『万能』を体現した最高位の回復魔法だ。
《
「
「悪いけど休んでる暇ねぇぞ! 全員退避! 構えの速度的に、多分威力が高いやつだ! アクアのバフで出来るだけ距離を取れ!!!」
「《
「かっ、はっ…!」
「僕とクレメアが肩を貸します! ダクネスさん、早く!」
「す、まないっ、……」
「良いから早く! まだ死にたくいないでしょ!」
「《フラッシュ》!」
「———
眩い光が動きを一瞬止めた後———衝撃が地獄に迸る。
冷気と熱気が混ざり、大気中の酸素の全てを消し飛ばす。凄まじい斬撃などに気を取られる暇すらも与えられない強撃は、しかしアクアという存在のお陰で無駄に終わる。
浄化の力が常に作用するアクアが居なければ、この場に居る全員が窒息死していた事だろう。
「……」
「動きが止まった! 隙だ!」
「クレメア、全部出し切るぞ! 短期決戦で挑まなきゃ全員死ぬ!」
「あぁ、もうっ!!!」
かなりの貯めを要した一撃が、ようやくマトモな隙を生んだ。
韋駄天をも超えうる速度を保ちながら、ミツルギとクレメアは息を揃える様に剣と槍を構えた。
「魔剣解放———『グラム・デモリッション』!!!!」
「『ライジング・レイン』!!!!」
魔剣グラムの本質を呼び覚まし、攻撃力を増大させた強力な一撃と槍系スキルでは上位の位置する連撃が組み合わさり、煉獄に包まれた冬将軍の体へと打ち込まれていく。
「え…? 今のって」
「最初の冬将軍の攻撃を喰らった時の氷結? なんで———」
「
「2人とも下がれ! ダクネス、もう1回頼む!!!!」
「くっ…! 流石にこれは、快感なぞ微塵もないな! 全く嬉しくないぞ私はァ!!!!」
白刃と黒炎を逆手に持ち直し、無い鞘へと走らせたかと思えば———その構えは、皆伝・万冬と全く同じものであった。
「———
再び、疾走と斬撃が重なる———
「アクア、今!」
「まさかこんな状況で使う事になるなんて…! 《
「———ハァっ!」
「……!?」
がんッッッ!!!! と、鈍い音が鳴り響いた。
その光景は、あまりに突拍子がなく、それでいて信じ難いものだった。
《ヴァーサイタル・エンターテイナー》。それはアクアが所有している……と言うよりは、彼女の友人である弁財天から教えられたスキルであった。
簡単に言えば、それは芸達者になる事が出来るというスキルだった。勿論それは、本来ならば戦闘において何の役にも立たないものである。
しかし、冬将軍前の作戦において個々のスキル、魔法を確認し終えていたカズマは、こうも考えた。
芸の一つとして、日本では真剣白刃取りが存在する。新陰流の奥義である無刀取りから派生され、見世物として有名になったものだ。
であれば、そのスキルに《
「今だ、畳み掛けろ!」
「ははっ! 君は本当に凄いことを考えるね!!!」
《ハード・アクセル》による超加速を得たからこそ成せたパリィ。それによって体勢が崩れた冬将軍へと、ミツルギとクレメアが畳み掛けていく。
スキルと通常攻撃を幾重も叩き込めば、冬将軍から苦悶の声が漏れ、体勢を立て直すと同時に二刀で振り払い、大きく退いた。
「っ……!!!」
「効いてる、効いてるぞ!!! やっぱりだ、俺達は皆あの特殊バフ持ってんだ!」
「特殊バフと言うと……あの氷結状態?」
「多分な。アイツの言葉から取るなら、『八寒』になるのかな? ダクネスへの攻撃を見るに、多分あの冬将軍からは『八寒』が無くなってる。このフィールドを展開した時点で、アイツは自分に別のバフかデバフを重ねてて、それに呼応する様に俺達にバフを持たせてる……と思う」
最後は自信無さげだったが、しかし概ねその通りである。
凍獄の剣主、冬将軍はその形態移行と同時に特殊フィールド———『
自身は八寒を喪失し、その代わりとして『七獄』が、バフとデバフの両方の性質を持った特殊効果『無間』へと変化している。
『無間』は冬将軍の攻撃時はプレイヤーへのデバフとして付与され、最大HPと最大MPの合計値を参照した割合ダメージを3秒間継続で受ける状態異常となる。
仮に最大HPが1000であったとし、最大MPが250だった場合はその合計値……つまり1250の割合として50%に相当する625ダメージが3秒間継続で与えられる。
肝なのは3秒間継続という点であり、これは
あまりにもクソ過ぎる仕様だが、しかしその代償として、冬将軍は『無間』が自身へのデバフとして、自身の最大HPを参照した割合ダメージ×2を食らうという効果を得てしまう。
推定レベル120のレイドボスの膨大な体力を以てしても、例え100万相当のHPがあって無傷だろうが、十数ターン保てるかどうかという瀬戸際。
つまり———もうこの短い時間の中で、冬将軍は追い詰められつつある!
「——————七獄、八寒……!!!!」
「やっばいやっばい大技だッッッッ!!!!!!!!!!!!!!! 全員警戒しろ! めぐみん、遂にお前の番だ! 爆裂魔法の詠唱始めとけ!!!!」
「ふ、ふふ、ふふふふふふふふ!!!!!!!!!!!! 遂にですか、漸くなのですか!!!!! 全く待ちくたびれましたとも!!!! 相手に取って不足は無し! 我が最強最大の攻撃魔法をご覧に入れましょう!!!!!」
あと少し。その予感がカズマにはあった。
だが、同時に———上手く行き過ぎているとも、思った。
◆
「
はんの僅かな静寂の後———ソレは動き出した。
「
「はっ!?」
「カズマ!」
片手に握り締め、大きく振りかざされた白刃。カズマの身体を真っ二つに両断するその寸前で、ダクネスのカバーが間に合い、その唐竹割りが弾かれる。
だが———一呼吸の間も無く、それは続く。
七獄八寒・紅蓮阿鼻。
その内容は———初伝から羅刹に至るまでの技を矢継ぎ早に繋げる、最悪の連続技である。
「中伝———凍天戦火」
「嘘っ、だろっっっ!?!?!?」
「ミツルギ殿、フィオ殿、援護を!」
「任された!」
「あと少しでバフが切れるわ! 気を付けて!」
「了解!」
「———我が血よ滾れ。我が身よ凍れ。我、今この一筋の極光を握り締めし暁星なり。勝利の凱歌を叫ばん翔きなり」
重厚な闘気に気圧されながら、解き放たれたソレを紙一重で弾けば、直撃でないにも関わらず横薙ぎへと派生される。
斬撃は防ぐ術無く、ダクネスの脇腹を斬って抉る。だが、これまでの数々の激痛に、ダクネスであるが故の耐性が着いたのか、彼女は雄叫びをあげながら食いしばってみせた。
「皆伝———万冬」
「《
「《バインド》!」
「ダクネスさん、下がろう!」
「ぐっ、分かった!」
「全を止める氷炭、零を燃やす煉獄。我らをいと苦しめし災厄に軛を穿ち、我ら遂ぞ活路を抜けて約束されし頂きを昇らん」
極端に落とされた腰から解き放たれる神速の抜刀が、やはり前衛の皆の皮膚を切り裂く。
———また、燃える。
「あぁ、ほんっとうに理不尽なデバフ吹っ掛けくるわね!!!! 《セイクリッド・ハイネス・ヒール》!」
「アクアさん、魔力は大丈夫なのっ!?」
「流石にちょっと危ないわ! あと50回ぐらいが限度!」
「あれだけ使って後50回っ!?」
「おいコラ無駄口叩くなぁ! 次来るぞ!」
「極伝———雪走」
神速は衰える事を知らず、消失と出現を全く同時に行ってみせる。三連の斬撃を喰らえば、さしものアクアでも死は免れないだろう。
だが———間違っている。冬将軍の強さは、その寒冷にこそあったというのに。
「今度はこっちに来たわね…! でも、お生憎様———火を選んだのは間違いよっ! 《
「時はきたれり。赤なるかな、赫なるかな、朱なるかな、紅なるかな。此処に刻むは地獄をも焼き尽くす災禍。我が一撃、我が野望を以てして貴様の大望を打ち砕かん」
水の女神であるアクアだからこそ、その寒さへの耐性の無さが弱点となっていたのだ。しかし今となっては、ソレが無くなってしまっている。
相手が火であるならば、女神アクアの独壇場。まさしく百戦錬磨である。
聖なる大海は瞬く間に冬将軍を飲み込み、アクアから遠く遠くへと離れていく。『無間』の影響による自傷に苦しみながら、しかし尚も冬将軍は倒れない。
白刃と黒炎を突き立て、その水を瞬く間に蒸発させてしまえば、
「夜叉———氷火」
再び、白刃と黒炎を交差させる。
標的は、現状最もやり易い相手———即ち、注意ががら空きとなった盗賊の女……!!!
「いまっ…!?」
「フィオ!!!!」
「《
「最後の瞬きは其処へ」
二重の斬撃が柔肌を斬って捨てる。魂が尽く燃やし尽くされ、その意識が放り出さられる。
間一髪で回復こそ間に合ったものの、しかしその意識までは守り通せなかった。この状況に陥ってようやく、カズマ一行の中から脱落者が出てしまった。
「クソッッッ!!!!」
「落ち着け! 安心しろ、まだ生きてる! この戦いが終わったらすぐ治すぞ!」
「っ、あぁ!」
「修羅———凍獄」
「ダクネス!」
「あぁ! もう終わりが見えてきたんだ、全力で行く!」
「もはやこの爆炎、止められる者無し」
がんッッッ!!!!! と、再び鈍い音が鳴り響き、
「羅刹———天抜」
間髪入れず、繋ぎ。
「魔剣解放———『グラム・デモリッション』ッッッッ!!!!!!」
「よくもフィオをっ…! 『ライジング・レイン』!!!!!」
「さぁ、しかとその目に焼き付けよ———我らの勝利を叫ぶ爆裂を!!!!!」
魔力が爆ぜる。
地獄なぞ、もう見飽きた。
いい加減に消え失せろ、芥の様に燃え尽きろ。
お前は———最悪で、最強の敵だ。
「全員、退避ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「——————《
「嗚呼、見事也」
—————————————————————せかいが、こおった。
「
◆
「………………………………………………は」
ぽつりと、誰かが言葉を漏らした。
何も動かない。誰も動いていない。だが、それは当然の事だ。何が起きた———誰も、それを理解できなかったのだから。
「——————よき、いくさであった」
もはや、身体は無いも同然だった。
鎧も身体も砕け散り、その顔だけが地面に捨ておかれた様に存在している中で、冷たい声が響き渡った。
ただ、それだけだった。
白刃と黒炎はその場に残り、消えることはなかった。
そこには———歓声など、存在しなかった。
「——————ぁ、な、え?」
動いたのは、アクアだった。
ざ、ざ、ざ、と。雪に埋もれながら、確かな足取りで、前へ歩いた。
———あか、だった。めのまえのゆきには、たしかなあかがあったのだ。
「…………………………………………………………………………」
「な、に。ぇ? だって、」
「くあ————」
「なんで……?」
「アクアさんっ!」
呼び掛けは、大した意味をなさなかった。
「ねぇ……なにが、おきたの…?」
「分かりません! アクアさん、今はカズマの治療を優先してくださいっ!」
「え…? なに、どういう」
「アクアさんっ!!!!」
いしきが、おぼろげだった。
だって、そんなはずがないから。
だって、だって———ついさっきまで、かれはいきていたじゃない。
「早く治療しないと——————
「 」
前を見れば、一目瞭然だった。
斜めに、一太刀で。
肩から腰にかけて、一閃で。
鮮血に染まった雪の上で。
佐藤和真は———とっくに、息絶えていた。
「——————は、はっ、は、は……!!!!!!! 《リザレクション》!!!!」
《リザレクション》———それは、蘇生の魔法であった。
たった一度だけ、死んだ人間を蘇生する事が出来る魔法。この世界ではそう認識されているが、しかし実際のところは、天界でそう定められているからだ。
蘇生とは人の手に余る神の奇跡。故にそれは滅多に起こすものではなく、仮に起こしたとしても、たった一度であるべきだと、規定が作られていた。
だが、アクアはその女神そのものである。天界の規定などねじ曲げるくらいの事は、今の彼女でも容易であった。
……しかし。
「なんで…?」
「アクアさん、どうしたんです?」
「蘇生、できない……魂が、みつからない…! なんで、なんでっ…!?」
「どういう事ですっ!?」
「カズマの魂が見つからないのよっっっ!!!!! 死んだら死者の間に魂が移る筈なのに、死者の間の魂が無いの!!!! これじゃあ、蘇生できないっっっ!!!!!!」
「——————そんな」
「なんで、なんでっ!! なんでなんでなんでなんでなんでなんで、なんでッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
……痛ましい絶叫が、木霊した。
この世界における転生者は、死ねば再び死者の間へと移される。そこで暫くの間を過ごし、時が来れば新たな人生をやり直す。
カズマとて、そこに例外はない筈だった。
だが、そのカズマの魂は———
「…………………………みつけ、なきゃ」
「アクア…」
「あたしが、みつけなきゃ……」
その姿には、生きる意志が無く見えた。
ふらりとした足取りは———白刃へと向かっていた。
「っ! アクア!!!」
その行動を即座に察知したダクネスが、強引にアクアを引き止める。だが、それこそが引き金となってしまったのだろう。
「——————はなして、はなしてッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
つんざく様な声が、爆ぜた。
彼女の心の中にあった安全弁が、壊れてしまった。
「なんでとめるのっ!? あたしが向こうに行かないと、カズマが探せないのよっっっ!?!?!?」
「ダメだ…! 絶対に、ダメだ!!!!」
「なんでよッッ!!!! ダクネスはっ、カズマが死んでも良いって言うのっ!?」
「違う! だが、今のアクアがやろうとしている事は見過ごせない!!! ミツルギ殿、手伝ってくれ!」
「あ、あぁ! アクアさん、落ち着いてください!」
「いやっ、いやァ! はなして、はなしてよぉ!!!!!!! おねがいだから——————はなしてよッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ごめんなさい……それは、できませんっ…!!!」
もはや痛々しくすらあった。
その姿が。その顔が。その絶望が。
あまりにも……見ていられなくて、目を背けてしまいたくなる程に。
「あたし、めがみなのにっ……めがみなのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! だいじなひとも、たすけられないっっっ…!!!!!!!」
「アクア…!」
「やだ……やだぁ、やだぁぁぁ!!!!!」
「頼む、アクア…! もう…やめてくれ………………」
「ぁ、あ……」
「カズマは、もう……」
「———————————————————————————ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
寒空の下、何もかもを飲み込むような白銀の世界で。
喉が張り裂けて、血を零して、尚も止まらぬような慟哭が———虚しく、鳴った。
秘伝・凍
凍獄の剣主、冬将軍の最終攻撃。自傷ダメージ以外で自らのHPが0になる攻撃を受けた際に自動で発動するカウンター技。
この技が発動すると、冬将軍はこの戦いで最も活路を見出し、戦士を導いた貢献者に対してのみ斬撃を与える。
この斬撃は自身に与えられた攻撃力×15のダメージを、相手の防御力を無視して与える。この攻撃は如何なる魔道具、防具の効果も受け付けない。
「あちゃー、ダメだったかぁ。でもある意味では結果オーライ的な? んっふふっ、いやぁアイツあんなに泣くんだねぇ。さてさて、それでは
「————————————あンのオタク魔王めが邪魔しやがってよォォォァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」