ウルトラワールド:Scramble Engage   作:おろさん

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芸術少女ケミストリー 04

 

 

 

「それじゃ、れっつふぁいと。」

 

 合図と同時に、ガッチャード(アルテ)がガッチャージガンを引き抜く。

 即座にカード弾を装填し、先制射撃。

 

 メモリアとプリズマは、ほぼ同時に左右へ跳んで回避した。

 

「こっちも、銃なら――!」

 

【『メモリアライドシューターU』!!!】

 

 メモリアはクロステラノベルを押し込み、武器を召喚。

 反撃として銃撃を返す。

 

「そっちも銃かぁ。

 二人で一人の戦士って時点で十分驚きだけど……まだ何か隠してそうだね。」

 

 一瞬距離を取り、アルテは楽しげに続ける。

 

「じゃあ次は――接近戦で勝負!!」

 

【ベロソル!】

 

 カードを一枚切ると、和傘が召喚される。

 アルテはそれを盾のように構え、銃弾を弾きながら一気に距離を詰めてきた。

 

「えいっ!」

 

 突進はかわされたが、アルテは和傘を放り捨て、そのままクロステライザーを振り抜く。

 メモリアも咄嗟にクロステライザーを斜め上へ振り上げ、防御。

 

 ――ガキンッ!

 

 剣同士がぶつかり、金属音が美術館に響いた。

 

「GIAAAAAAAA!!!!」

 

「ジキッ!?」

 

 その直後。

 ケンチク世怪がツタの拘束を強引に引きちぎり、咆哮を上げる。

 その声に反応し、眠っていたウォークロック達が一斉に起き上がった。

 

【『プリズマアックスセイバーU』!!!】

 

「こっちは私が引き受ける!」

 

 プリズマが割り込み、斧へと変形させた武器を大きく振り下ろす。

 ケンチク世怪と正面から交戦を開始した。

 

「私もいるわよっ!!」

 

「ギッ!!?」

 

 銃を向けるウォークロック達に、凛が踏み込み、格闘で次々と叩き伏せていく。

 

【ガッツショベル!】

 

 ガッチャード(アルテ)が新たなカードを切る。

 ショベルカーのアームが展開され、横薙ぎの一撃が放たれた。

 

 防御は間に合ったが、衝撃は凄まじい。

 メモリアは美術館の外まで吹き飛ばされる。

 

「いっててて……!

 だったら、これ――試してみよっと!!」

 

 体勢を立て直し、メモリアはメモリアライドシューターUの前輪部分を展開。

 後輪へと変形し、全体が大型化。

 乗用可能なバイク形態へと移行した。

 

「とりあえず、様子見で!」

 

 メモリアはそのまま跨り、周囲を走りながら相手の動きを探る。

 

「武器がバイクに……。

 やっぱり、まだ何かあるよね。」

 

 そう呟きつつ、アルテは壁を突き破って外へ。

 

【ゴルドダッシュ!】

 

 金色を基調としたバイクを召喚し、即座に搭乗。

 メモリアを追走する。

 

「来たわね……!!」

 

 メモリアはスピードを上げ、追いつかれまいと加速する。

 

「様子見なら、こっちにも手があるよ。」

 

 アルテはカードを三枚取り出し、ガッチャージガンへスライド。

 

【バレットバーン!】

【バンバンブー!】

【マケンタウロス!】

 

「一発で、決める!」

 

 ガッチャージガンを構え、エネルギーを急速充填。

 

「大技放つつもり!?

 え、えーと……何か――!」

 

 メモリアは腰のツメガバックルへ手を伸ばす。

 

 殻を割るようにバックルが展開され、中からクロスタルリングが一つ。

 『ひだまりスケッチ』の指輪を取り出し、絵柄を回転させてクロステライザーへ装着。

 

【CROSSTAL RING!!!】

 

【ガガガガッチャージバスター!】

 

 次の瞬間、ガッチャード(アルテ)が発砲。

 高速の竹弾丸が一直線に迫る。

 

 メモリアは音楽に合わせ、手拍子。

 

【『ひだまりスケッチ』!!!】

 

 周囲に四本の絵筆が召喚され、それぞれが自律して動く。

 空中に四つの太陽が描かれ、盾のように展開。

 

 太陽は竹弾丸を受け止め、粉砕し、焼き尽くした。

 

「……こういう形で発揮される力もあるのね。」

 

 感心する間もなく、

 

「なら、次はこれ!!!」

 

 アルテは走行中のバイクから立ち上がる。

 青いバッタを思わせる『ワイルドモード(スチームホッパーワイルド)』へ変形し、跳躍。

 

「そんなのもアリなの!?

 ひゃああっ!?」

 

 メモリアは急旋回で回避。

 しかし着地の衝撃波に吹き飛ばされ、バイクから転倒する。

 

「――と、見せかけてっ!!!」

 

 即座にメモリアライドシューターUを銃形態へ戻し、チャージ射撃。

 さらに、残っていた絵筆の一本が絵具の斬撃を飛ばし、弾速を強化。

 

 その一撃が、隙を晒したガッチャード(アルテ)に命中した。

 

「……フフ。」

 

 軽く吹き飛び、元の人型へ戻りながら立ち上がるアルテ。

 仮面越しでも、楽しんでいるのが伝わってくる。

 

「GIIIIIIII!!!!」

 

 割って入るように、ケンチク世怪がブロックを投擲。

 メモリア達は銃撃で迎撃し、破壊する。

 

「ええいっ!!」

 

 その背後から、プリズマが上空より急降下。

 セイバーモードからアックスモードへ変形し、斬撃を叩き込む。

 

「GIHIHI!!」

 

 背中のブロックが砕ける。

 だが、距離を取ったケンチク世怪の背後から新たなブロックが生成され、再生が始まる。

 

「再生……!?」

 

「さっきから、何度壊してもああなの。」

 

 プリズマがメモリアの元へ戻りながら説明する。

 

「ふーん……調整済みって感じか。」

 

『キング・オブ・ハートのエンブレム』→『ドモン・カッシュ』

『ゴッドガンダム』

 

 アルテはツメガバックルからクロスタルリングを取り出し、クロステライザーへ装着。

 

【『Gガンダム』!!!】

 

 その力を纏い、接近。

 『ゴッドストライク』の連続パンチが叩き込まれる。

 

「GIGIGIGIGIIII!!!」

 

 ブロックが次々と破壊され、内部のスティーブヘッド状の核が露出する。

 

「お、これが本体かぁ。」

 

「GIGALTU、GIIIII!!!」

 

 反撃として、ケンチク世怪は身体を覆うブロックを強制分解。

 爆発的な衝撃で、アルテは吹き飛ばされる。

 

 本体も同様に弾き飛び、周囲のブロックを取り込みながら再生を始めた。

 

「ジリリリリ!!!」

 

 時計を通じて、新たなウォークロック達が出現。

 再生中のケンチク世怪を守るように立ちはだかる。

 

「す、すごい数……!」

 

 プリズマ達は即座に迎撃に入る。

 

「あの……本体を壊せば倒せるなら……

 じゃあ、これ使います!」

 

 メモリアは、再びツメガバックルへ手を伸ばす。

 

「ジギャッ!?」

 

「これで粗方――……ん?」

 

 一方、ウォークロック達と交戦中の凛が、その光景を目にする。

 

 メモリアが手にした指輪を見た瞬間、

 

(Σニ□ニ)

 

 そんな表情になる。

 

 ――それは、先日、凛自身が蓮子とメリーに渡したクロスタルリングだった。

 

 

『黄/緑/青/ピンクのキラメイストーン』→『キラメイレッド』

『魔進ファイヤ』

 

再変身(エンゲージ)!!!」

 

 メモリアは『魔進戦隊キラメイジャー』のクロスタルリングを取り出し、クロステライザーに装着した。

 

【CROSSTAL RING!!!】

【『キラメイジャー』!!!】

 

 軽く手拍子を打つと、胸部アーマーと腰のツメガバックルを残し、全身が『キラメイレッド』の姿へと変化する。

 

「ひらめキーング!!!」

 

 再変身した瞬間、何かが閃いたように、キラメイレッド(メモリア)はどこからともなくスケッチブックを取り出した。

 

 そして迷いのない動きで、二人ずつ並ぶメモリアとプリズマの姿を一気に描き上げる。描き終えた直後、そのスケッチは淡く光り——『青い人形』のような姿をしたアイテムへと変化し、実体化した。

 

「よしっ。イリヤちゃん、これの手を握ってみて!!」

 

 実体化した青い人形——キラメイジャーの『代役ン』を一体、プリズマの方へ放る。

 

「えっ!? こ、こう!?」

 

 キラメイレッド(メモリア)とプリズマが、それぞれ代役ンの手を握った瞬間、人形は光を放ち、二人そっくりの姿へと変身した。

 

「性能は少し落ちるけど、それでもこれでそれぞれ二人分! 撃つべし撃つべし!!!」

 

 キラメイレッド(メモリア)はメモリアライドシューターUと『キラメイショット』を構え、代役ンのキラメイレッドと並んでダブルの二丁拳銃でウォークロックを撃ちまくる。

 

「だったら私も!! いっくよー!!」

 

 プリズマもまた、プリズマ(代役ン)と息を合わせ、ウォークロックへと攻撃を叩き込んでいく。

 

「ホント、便利なこと出来るわよねぇ……」

 

 その光景を見ながら、凛は呆れ半分、感心半分といった様子で呟いた。

 

――なお、蓮子とメリーがバイトを抜け出して美術館に来られたのも、キラメイジャーの指輪で召喚した代役ンに仕事を任せていたためである。

 代役ンはコピー元の意思や身体能力を完全に再現できるわけではない(そのため接客では声に抑揚がなく不自然になる)が、荷物運びなどの単純作業であれば十分すぎるほど役に立つのだ。

 

「芸術家の前でそういうの、躊躇なくやっちゃうなんてねぇ。……まあ、面白いけど」

 

 ガッチャード(アルテ)もそう言いながら、引き続きウォークロックとの戦闘を続けていた。

 

「GI……GIGIGI……!!!」

 

 ケンチク世怪が、明らかに焦り始める。

 ウォークロックは銃撃や斬撃によって次々と倒され、増援の数は目に見えて減っていた。

 一方で、自身の身体再生は追いついていない。

 

「えええええいっ!!!」

 

【『プリズマ』BERSERKER IMPACT!!!!】

 

 プリズマとプリズマ(代役ン)が同時に跳び上がり、プリズマアックスセイバーUのアックスフォームで地面を叩きつける。

 凄まじい地響きが走り、その衝撃で周囲のウォークロックがまとめて宙へと吹き飛ばされた。

 

「IIIIIIII!!!??」

 

 完全に隙だらけとなり、ケンチク世怪は焦ったように動こうとする。

 

「今だよっ!!」

 

 プリズマの呼びかけに、キラメイレッド(メモリア)は力強く頷いた。

 

「準備オッケーよっ!!!」

 

【『メモリア』RIDER SHOOTING!!!!】

【FINISH CHARGE『キラメイジャー』!!!】

【チェックメイト!】

 

 メモリアライドシューターUとキラメイショットから放たれた必殺のレーザーが、一直線にケンチク世怪を貫く。

 

「I,IYAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」

 

 直撃と同時に大爆発が起こり、ケンチク世怪は粉砕された。

 

「やった!!!」

 

 戦闘終了と同時に、メモリアはキラメイレッドの姿から元に戻る。

 それに合わせて、プリズマを含めた代役ンたちも元の人形へと戻り、光となって消滅していった。

 

「フフ、見事だね」

 

 そう言いながら、ガッチャード(アルテ)がメモリアの前へと歩み寄る。

 

「……邪魔者がいなくなったし、まだ戦うってことでいい?」

 

 メモリアがそう問いかけるが、アルテはすでに変身を解いており、首を横に振った。

 

「今日はこの辺にしておくよ。楽しみは、取っておきたいからね」

 

 そう言って、アルテは背を向けて歩き出す。

 

「お姉さんたちのおかげで、なかなか良いインスピレーションをもらえた。だから……次は邪魔者抜きで、全力で戦おう。その時に決着をつけるってことでさ」

 

 一瞬立ち止まり、振り返る。

 

「その時に……お姉さんたちに見せられるといいな。ぼくの最高傑作を、さ」

 

 意味深な笑みを浮かべ、アルテは結界の外へと去っていった。

 

「……結局、真意は分からないままね」

 

「まあ、向こうは最初から戦う気満々だったみたいだし。その時はその時よ」

 

 メモリアから元に戻ったメリーと蓮子は、困惑しつつも、どこか面白そうな相手だったと感じていた。

 

「今回も何とかなって良かった……また色々ありすぎて疲れたけど……」

 

 そこへ、同じく変身を解いたイリヤが歩み寄ってくる。

 

「一時はどうなることかと思ったけど……とりあえず、侵蝕世怪人を倒して、また指輪を手に……ん?」

 

 三人の姿を見て、凛も合流しようとした、その時だった。

 違和感に気づく。侵蝕世怪人を倒せば解除されるはずのクロスタルプロテクターの結界が、まだ消えていない。

 

「あれ……そういえば……指輪……っ、三人とも!!! まだ終わってない!!!」

 

 凛は慌てて駆け出す。……その瞬間。

 

「IGIGIGIGIGGGG!!!!」

 

 背後から響く咆哮。

 振り返った先にいたのは——ケンチク世怪だった。

 

「うそ……なんで倒れてないの……!?」

 

「もしかして、直前に生成したブロックで防いだってことじゃ……!?」

 

 動揺するメリーと蓮子をよそに、ケンチク世怪はブロックでツルハシだけを生成する。防御を捨て、突撃するつもりらしい。

 

「っ、だめっ——」

 

 イリヤが慌てて変身しようとするが、ツルハシを振り回しながら突っ込んでくるそのスピードは凄まじく、間に合わない。

 

「GIIIIIIIIII――ILTU!"!!?!?!?!」

 

 万事休すかと思われた、その瞬間。

 

 背後から何かが突っ込んできて——ケンチク世怪の身体を、貫いた。

 

「I……A……???」

 

「散って」

 

【『サファイア』LANCER STRAIGHT!!!!】

 

「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」

 

 その一撃で、ケンチク世怪は完全に爆散した。

 

「えっ……!!?」

 

 あまりにも唐突な展開に、四人は言葉を失う。

 

 蝶をイメージした、黒を基調とした装甲を纏う戦士。

 それは——『守護者』だった。

 

――そして、変身を解いて露わになったその姿。

 ハーフアップの黒髪、黄色い瞳。

 イリヤと同年代ほどの、無表情な少女。

 

「……だれ……?」

 

 その姿を見つめ、イリヤは思わず呟いた。

 

 

――続く。

 

 

 

 








=NEXT=

蓮子「新たに現れた、3人目の守護者!イリヤちゃんと同年代だけど、かなり物静かね……

そうしてまた新たな戦いが展開される……と思えば、まさかの事態が巻き起こる!

次回第4話『祭る出逢い、物言わぬ少女は何モンじゃ?』。お楽しみに!」


・今サブタイトルの元ネタ:仮面ライダーガッチャード
ケミー、OP『CHEMY×STORY』

***


=クロスタルリングカセット=
『仮面ライダーガッチャード』
イラスト:ケミー(レスラーG、スケボース、ライデンジ)→ガッチャード
固定絵:ホッパー1とスチームライナー
指輪能力:合成
所有者:アルテ・クリープ(元ネタ:玄口むうる(ドルフィンウェーブ)、クリーパー(Minecraft))

『機動武闘伝Gガンダム』
イラスト:キング・オブ・ハートのエンブレム→ドモン・カッシュ
固定絵:ゴッドガンダム
所有者:アルテ・クリープ

『魔進戦隊キラメイジャー』
イラスト:黄/緑/青/ピンクのキラメイストーン→キラメイレッド
固定絵:魔進ファイヤ
所有者:遠坂凛→蓮子&メリー


侵蝕世怪人(ワールドロイド)
『ケンチク世怪(ワイルド)
使用指輪:Minecraft
憑り付いた人物:無し
侵蝕スキル:お手軽ブロック建築スキル





―――――

*注釈:本作品は、自著の文章をAI(ChatGPT等)で推敲・校正して投稿しています。ストーリーや台詞はすべて作者が作成したものですが、読みやすさ向上のために文章の整理を行っています。

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