ウルトラワールド:Scramble Engage 作:おろさん
一方、その頃。
「環境保護オオオオオオオオオオオ!!!!!」
「……対処法は、もう分かった。
無秩序に木々を生やし続けながら、叫びを繰り返すリサイクル世怪。
対するサファイアはクロスタルリングを取り出し、クロステライザーにはめこむ。
【CROSSTAL RING!!!!】
【『フォーゼ』!!!】
【Radar ON】
【Wheel ON】
手拍子と共に、『仮面ライダーフォーゼ』へ再変身。左腕と左足にモジュールを装備する。
「位置情報、行動パターン把握……距離を……詰める!!」
レーダーモジュールで敵の動きを解析し、ホイールモジュールで一気に加速。
「タイヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!!環境破壊イイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」
リサイクル世怪は大橋へ移動し、橋を叩き壊しながら、欠けたコンクリートを握って次々と木を生成。
「物体を木に変える時……突き出すまでに、必ず時間差がある……その起動を読めば!!」
フォーゼ(サファイア)は複数の腕の動き、生成時の手元。すべてをレーダーで捉え、突き出される方向を正確に読む。
そのまま木々を避け、時には踏み台にしながら、橋の上のリサイクル世怪へと接近。
「ガアアアアア!!!ナンデ当タラナイイイイイイイイイイイイ!!!ナラバ――」
「もう、同じ手は通じない。」
リサイクル世怪が腕に大砲を装備しようとした、その瞬間。
【Flash ON】
フォーゼ(サファイア)が右腕にフラッシュモジュールを装備。自ら目を覆った直後、強烈な閃光が放たれる。
「ギャアアアアアアアアア!!!?目エエエエエエエエエエ!!!白熱電球ウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!」
「……刈り取る。」
【Chainsaw ON】
右足にチェーンソーモジュールを装備。ホイールモジュールで高速回転しながら、蹴りと斬撃を叩き込む。
「ギッ……ギャッ……ベラアアアアアアアアッ!!アアアアア腕ガ!! 腕ガホトンド持ッテカレタアアアアアアア!!!!!」
衝撃をもろに受け、リサイクル世怪は大きく吹き飛ばされた。立ち上がると、その木の腕はほとんどが刈り取られていた。
「手で握ったものを木に変えるなら……手を取り除けばいい。二本取りこぼしたけどそれでも十分……!!」
フォーゼの変身を解除したサファイアが、淡々と言う。
「ナ……ナメルナガキイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」
リサイクル世怪は再び石を握り潰し、木を生成して振り回す。
「……最初から、そうすればよかったのに。」
【CROSSTAL RING!!!】
【『ニンニンジャー』!!!】
サファイアはアカニンジャーに再変身し、『忍者一番刀』と『五トン忍シュリケン』を構える。
【金の術!】
ダイヤルを回し、五トン忍シュリケンを装着。
「……手裏剣忍法、金の術!」
【キンキラジャー!】
「アアアア――メキョッ!!!?」
剣先を向けた瞬間、真上からタライが落下。盛大に目を回すリサイクル世怪は、そのまま担いだ木を落とした。
【火炎の術!】
「手裏剣忍法、火炎の術!」
【メラメラジャー!】
立て続けにアカニンジャー(サファイア)が放った火が、生成された木々を通じて一気に燃え広がった。
「ギャアアアアアアア!!アッジュ!? アッツ”!?アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!何故……何故自然ヲ破壊スル!!何故理解ヲ拒ム!!!世界カラ目ヲ背ケルクズガ……ユルサナ……ユルサナアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
「あなたが何をしたかったのか……私は知らない。でも、感情を押し付けて暴力に身を任せたところで……何かが変わる事なんてない。」
【『サファイアドリルランサーU』!!!】
サファイアはゆっくりと歩きながら、槍型武器を顕現させ、力を溜める。
「終わらせる……!!」
【『サファイア』LANCER STRAIGHT!!!!】
一瞬で距離を詰め、一直線に突き貫く。
「リサイクルウウアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
爆散するリサイクル世怪。そしてその中から、変貌していた男が吐き出されるように倒れ込む。
「環境……自然、を……」
そう呟きながら、男は失神した。
***
『な、何なんだ……ヤツの力はぁっ!?日々訓練を重ねてきた、この俺が……こんなにも押されるなんてぇっ!!?』
クロステラカイザープリズマの猛攻を受け、ケットー・ダイダンの操るソウクレイザー・ソーナルミアは、完全に劣勢へと追い込まれていた。
「よーし……このまま、押し切るよ!!!」
イリヤは迷いなく操縦レバーを握りしめ、クロステラカイザープリズマをさらに上空へと飛翔させる。
そして目前に浮かび上がる像を手に取り、そのグリップに備えられたトリガーを引く。
「『クロステラカイザー・不可思議カレイドバード』!!」
【『プリズマ』SABER BURST!!!!】
全身にエネルギーをまとったクロステラカイザープリズマが、光の速さで一直線に突撃する。
「何も……成しえず……ここで、潰えるのかぁぁぁぁ!!!!」
胴体を貫く一撃。それに重なるように連続攻撃。ケットーのその断末魔と同時に、ソウクレイザー・ソーナルミアは激しく爆散した。
「……おお。どっちも、ちゃんと倒したのね」
周囲のウォークロックを全て撃破したメモリアは、その光景を見届けほっと息をつく。
「ん?……何か、飛んできた?」
すると、ソウクレイザーの爆発跡から一つの物体が弾き飛ばされ、メモリアの手元へと転がり込んでくる。
「これ……クロステラノベル……?」
それは一冊のクロステラノベル。表紙には、赤いリボンを付けた少女。タイトルは『ヨイヤミイーター・ルーミア』と書かれてある。
「何だろう。どうしてか、懐かしい感じがする……」
理由は分からない。しかし確かに、胸の奥に引っかかる感覚があった。
メモリアはそう呟きながら、静かに空を見上げるのだった。
*****
クロスタルプロテクターの結界が解除され、一同は現場に合流する。
「多少のアクシデントはありましたが……無事解決、ですわね。皆さん、よくやりましたわ」
「あの男性については、然るべき場所に引き渡しておきます」
「はい……」
ルヴィアと桜の会話を耳にしつつ、美遊は奪取したクロスタルリング『うえきの法則』を手に取り、じっと見つめていた。
「やったね、美遊さん!これって一日で四つも手に入ったって事だよね?」
「……確かに、そうなる」
イリヤの言葉に、美遊は少し考えるような仕草を見せる。
「……」
そして美遊は、
イリヤと、自分の手の中にある『うえきの法則』の指輪を、交互に見比べた。
「……イリヤスフィール。これは、貴方にあげる」
そのまま美遊は、ためらいなく『うえきの法則』のクロスタルリングを差し出した
「えっ!?い、いいの? そんな……」
「貴方がいなければ、勝つのは厳しかった……だから、お礼」
静かにそう告げ、美遊は指輪をイリヤの手に握らせる。
「そっか……私の方こそ、ありがとう。美遊さん」
「……『美遊』でいい。呼び捨てで」
「えっ……じゃあ、私のことも『イリヤ』でいいよ。イリヤスフィールって呼ばれるのはちょっと固いし、それに友達は皆そう呼ぶから……あ、嫌なら――」
「……分かった。じゃあ、そうする」
そう言って、美遊は小さく頷き、手を差し出す。
「……改めて、よろしく。イリヤ」
「……!!うん、よろしくね、美遊!!」
二人は、しっかりと握手を交わした。
「色々、気になる事は増えたけど……あの二人、なんだかんだで仲良くなれそうね」
「……ええ。何だか、私達が初めて出会った時を
「そうだよね……ん?」
その様子を見ていた蓮子とメリーは、ふと、違和感に気づく。
「初めて出会った時……?ねえメリー、それって……」
「え?大学の同じ講義を受けてて、偶然会って、そこから少しゴタゴタがあって、お互いの目の事を知って……あら?」
二人の中に、疑問が浮かぶ。
アインツベルン邸で目覚めてから、思い出せなかったはずの『最初の出会い』の記憶。
「「もしかして……記憶が――」」
蓮子とメリーが言いかけた、その時。
「それで……これで、とうとう『5人』の守護者が揃ったって事ね」
凛が、さらりと言った。
「え?……『5人』?」
イリヤは思わず、凛の方を振り返る。
「あー……そう言えば、まだちゃんと説明してなかったわね。守護者の指輪は、全部で『5つ』。つまり、守護者は『5人』いるってこと。で、そのうちの残り2人は……『ロード・エルメロイII世』曰くすでに協力関係にある……らしいのよ」
「……」
一瞬の沈黙。そしてすぐさま、
「……えええええええええええええええっ!!!!?」
イリヤの絶叫が、晴れた空へと響き渡ったのだった……。
=NEXT=
イリヤ「私達の前に現れるのは、先輩守護者!女の人?それが違くて、人によっては大当たり?
けど、指輪とは別で、私達の知らない出来事がどんどん起こっているみたい。ある女子高生のお姉さんが、その出来事に巻き込まれ始めて……
……というわけで次回、第5話『猫バカ女と青春キメラ』。ここから、色んな作品が本格的に出始める!!」
・今サブタイトルの元ネタ:手裏剣戦隊ニンニンジャー
ED『なんじゃモンじゃ!ニンジャ祭り!』
***
=クロスタルリングカセット=
『うえきの法則』
イラスト:木とリサイクルのマーク→植木耕助
固定絵:二ツ星神器『威風堂堂』
獲得者:美遊→イリヤ
=
『リサイクル
使用指輪:うえきの法則
憑り付いた人物:過激環境活動家の男
侵蝕スキル:ゴミを木に変える程度のスキル
『ソウクレイザー・ソーナルミア』
搭乗者:上級ウォークロック『ケットー・ダイダン』
(ウォークロックの名前の元ネタ:ロケット団(ポケットモンスター)、ダイターン3(無敵鋼人ダイターン3))
固有武器:ソーナルミアホッチキス
ベース:ルーミア