ウルトラワールド:Scramble Engage   作:おろさん

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祭る出逢い、物言わぬ少女は何モンじゃ? 04

 

 

 一方、その頃。

 

「環境保護オオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

「……対処法は、もう分かった。再変身(エンゲージ)!!」

 

 無秩序に木々を生やし続けながら、叫びを繰り返すリサイクル世怪。

 

 対するサファイアはクロスタルリングを取り出し、クロステライザーにはめこむ。

 

【CROSSTAL RING!!!!】

【『フォーゼ』!!!】

 

【Radar ON】

【Wheel ON】

 

 手拍子と共に、『仮面ライダーフォーゼ』へ再変身。左腕と左足にモジュールを装備する。

 

「位置情報、行動パターン把握……距離を……詰める!!」

 

 レーダーモジュールで敵の動きを解析し、ホイールモジュールで一気に加速。

 

「タイヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!!環境破壊イイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

 

 リサイクル世怪は大橋へ移動し、橋を叩き壊しながら、欠けたコンクリートを握って次々と木を生成。

 

「物体を木に変える時……突き出すまでに、必ず時間差がある……その起動を読めば!!」

 

 フォーゼ(サファイア)は複数の腕の動き、生成時の手元。すべてをレーダーで捉え、突き出される方向を正確に読む。

 

 そのまま木々を避け、時には踏み台にしながら、橋の上のリサイクル世怪へと接近。

 

「ガアアアアア!!!ナンデ当タラナイイイイイイイイイイイイ!!!ナラバ――」

 

「もう、同じ手は通じない。」

 

 リサイクル世怪が腕に大砲を装備しようとした、その瞬間。

 

【Flash ON】

 

 フォーゼ(サファイア)が右腕にフラッシュモジュールを装備。自ら目を覆った直後、強烈な閃光が放たれる。

 

「ギャアアアアアアアアア!!!?目エエエエエエエエエエ!!!白熱電球ウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!」

 

「……刈り取る。」

 

【Chainsaw ON】

 

 右足にチェーンソーモジュールを装備。ホイールモジュールで高速回転しながら、蹴りと斬撃を叩き込む。

 

「ギッ……ギャッ……ベラアアアアアアアアッ!!アアアアア腕ガ!! 腕ガホトンド持ッテカレタアアアアアアア!!!!!」

 

 衝撃をもろに受け、リサイクル世怪は大きく吹き飛ばされた。立ち上がると、その木の腕はほとんどが刈り取られていた。

 

「手で握ったものを木に変えるなら……手を取り除けばいい。二本取りこぼしたけどそれでも十分……!!」

 

 フォーゼの変身を解除したサファイアが、淡々と言う。

 

「ナ……ナメルナガキイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

 

 リサイクル世怪は再び石を握り潰し、木を生成して振り回す。

 

「……最初から、そうすればよかったのに。」

 

【CROSSTAL RING!!!】

【『ニンニンジャー』!!!】

 

 サファイアはアカニンジャーに再変身し、『忍者一番刀』と『五トン忍シュリケン』を構える。

 

【金の術!】

 

 ダイヤルを回し、五トン忍シュリケンを装着。

 

「……手裏剣忍法、金の術!」

 

【キンキラジャー!】

 

「アアアア――メキョッ!!!?」

 

 剣先を向けた瞬間、真上からタライが落下。盛大に目を回すリサイクル世怪は、そのまま担いだ木を落とした。

 

【火炎の術!】

 

「手裏剣忍法、火炎の術!」

 

【メラメラジャー!】

 

 立て続けにアカニンジャー(サファイア)が放った火が、生成された木々を通じて一気に燃え広がった。

 

「ギャアアアアアアア!!アッジュ!? アッツ”!?アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!何故……何故自然ヲ破壊スル!!何故理解ヲ拒ム!!!世界カラ目ヲ背ケルクズガ……ユルサナ……ユルサナアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

「あなたが何をしたかったのか……私は知らない。でも、感情を押し付けて暴力に身を任せたところで……何かが変わる事なんてない。」

 

【『サファイアドリルランサーU』!!!】

 

 サファイアはゆっくりと歩きながら、槍型武器を顕現させ、力を溜める。

 

「終わらせる……!!」

 

【『サファイア』LANCER STRAIGHT!!!!】

 

 一瞬で距離を詰め、一直線に突き貫く。

 

「リサイクルウウアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 爆散するリサイクル世怪。そしてその中から、変貌していた男が吐き出されるように倒れ込む。

 

「環境……自然、を……」

 

 そう呟きながら、男は失神した。

 

***

 

『な、何なんだ……ヤツの力はぁっ!?日々訓練を重ねてきた、この俺が……こんなにも押されるなんてぇっ!!?』

 

 クロステラカイザープリズマの猛攻を受け、ケットー・ダイダンの操るソウクレイザー・ソーナルミアは、完全に劣勢へと追い込まれていた。

 

「よーし……このまま、押し切るよ!!!」

 

 イリヤは迷いなく操縦レバーを握りしめ、クロステラカイザープリズマをさらに上空へと飛翔させる。

 

 そして目前に浮かび上がる像を手に取り、そのグリップに備えられたトリガーを引く。

 

「『クロステラカイザー・不可思議カレイドバード』!!」

 

【『プリズマ』SABER BURST!!!!】

 

 全身にエネルギーをまとったクロステラカイザープリズマが、光の速さで一直線に突撃する。

 

「何も……成しえず……ここで、潰えるのかぁぁぁぁ!!!!」

 

 胴体を貫く一撃。それに重なるように連続攻撃。ケットーのその断末魔と同時に、ソウクレイザー・ソーナルミアは激しく爆散した。

 

「……おお。どっちも、ちゃんと倒したのね」

 

 周囲のウォークロックを全て撃破したメモリアは、その光景を見届けほっと息をつく。

 

「ん?……何か、飛んできた?」

 

 すると、ソウクレイザーの爆発跡から一つの物体が弾き飛ばされ、メモリアの手元へと転がり込んでくる。

 

「これ……クロステラノベル……?」

 

 それは一冊のクロステラノベル。表紙には、赤いリボンを付けた少女。タイトルは『ヨイヤミイーター・ルーミア』と書かれてある。

 

「何だろう。どうしてか、懐かしい感じがする……」

 

 理由は分からない。しかし確かに、胸の奥に引っかかる感覚があった。

 

 メモリアはそう呟きながら、静かに空を見上げるのだった。

 

 

*****

 

 

 クロスタルプロテクターの結界が解除され、一同は現場に合流する。

 

「多少のアクシデントはありましたが……無事解決、ですわね。皆さん、よくやりましたわ」

 

「あの男性については、然るべき場所に引き渡しておきます」

 

「はい……」

 

 ルヴィアと桜の会話を耳にしつつ、美遊は奪取したクロスタルリング『うえきの法則』を手に取り、じっと見つめていた。

 

「やったね、美遊さん!これって一日で四つも手に入ったって事だよね?」

 

「……確かに、そうなる」

 

 イリヤの言葉に、美遊は少し考えるような仕草を見せる。

 

「……」

 

 そして美遊は、

 イリヤと、自分の手の中にある『うえきの法則』の指輪を、交互に見比べた。

 

「……イリヤスフィール。これは、貴方にあげる」

 

 そのまま美遊は、ためらいなく『うえきの法則』のクロスタルリングを差し出した

 

「えっ!?い、いいの? そんな……」

 

「貴方がいなければ、勝つのは厳しかった……だから、お礼」

 

 静かにそう告げ、美遊は指輪をイリヤの手に握らせる。

 

「そっか……私の方こそ、ありがとう。美遊さん」

 

「……『美遊』でいい。呼び捨てで」

 

「えっ……じゃあ、私のことも『イリヤ』でいいよ。イリヤスフィールって呼ばれるのはちょっと固いし、それに友達は皆そう呼ぶから……あ、嫌なら――」

 

「……分かった。じゃあ、そうする」

 

 そう言って、美遊は小さく頷き、手を差し出す。

 

「……改めて、よろしく。イリヤ」

 

「……!!うん、よろしくね、美遊!!」

 

 二人は、しっかりと握手を交わした。

 

「色々、気になる事は増えたけど……あの二人、なんだかんだで仲良くなれそうね」

 

「……ええ。何だか、私達が初めて出会った時を()()()()かも。」

 

「そうだよね……ん?」

 

 その様子を見ていた蓮子とメリーは、ふと、違和感に気づく。

 

「初めて出会った時……?ねえメリー、それって……」

 

「え?大学の同じ講義を受けてて、偶然会って、そこから少しゴタゴタがあって、お互いの目の事を知って……あら?」

 

 二人の中に、疑問が浮かぶ。

 

 アインツベルン邸で目覚めてから、思い出せなかったはずの『最初の出会い』の記憶。

 

「「もしかして……記憶が――」」

 

 蓮子とメリーが言いかけた、その時。

 

「それで……これで、とうとう『5人』の守護者が揃ったって事ね」

 

 凛が、さらりと言った。

 

「え?……『5人』?」

 

 イリヤは思わず、凛の方を振り返る。

 

「あー……そう言えば、まだちゃんと説明してなかったわね。守護者の指輪は、全部で『5つ』。つまり、守護者は『5人』いるってこと。で、そのうちの残り2人は……『ロード・エルメロイII世』曰くすでに協力関係にある……らしいのよ」

 

「……」

 

 一瞬の沈黙。そしてすぐさま、

 

「……えええええええええええええええっ!!!!?」

 

 イリヤの絶叫が、晴れた空へと響き渡ったのだった……。

 

 

 






=NEXT=

イリヤ「私達の前に現れるのは、先輩守護者!女の人?それが違くて、人によっては大当たり?

けど、指輪とは別で、私達の知らない出来事がどんどん起こっているみたい。ある女子高生のお姉さんが、その出来事に巻き込まれ始めて……

……というわけで次回、第5話『猫バカ女と青春キメラ』。ここから、色んな作品が本格的に出始める!!」


・今サブタイトルの元ネタ:手裏剣戦隊ニンニンジャー
ED『なんじゃモンじゃ!ニンジャ祭り!』

***


=クロスタルリングカセット=
『うえきの法則』
イラスト:木とリサイクルのマーク→植木耕助
固定絵:二ツ星神器『威風堂堂』
獲得者:美遊→イリヤ


侵蝕世怪人(ワールドロイド)・巨大戦力=
『リサイクル世怪(ワイルド)
使用指輪:うえきの法則
憑り付いた人物:過激環境活動家の男
侵蝕スキル:ゴミを木に変える程度のスキル

『ソウクレイザー・ソーナルミア』
搭乗者:上級ウォークロック『ケットー・ダイダン』
(ウォークロックの名前の元ネタ:ロケット団(ポケットモンスター)、ダイターン3(無敵鋼人ダイターン3))
固有武器:ソーナルミアホッチキス
ベース:ルーミア

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