ウルトラワールド:Scramble Engage   作:おろさん

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求める芸術(アルテ)、彩るインスピレーション 03

 

 

【『プリズマアックスセイバーU』!!!】

 

【『サファイアドリルランサーU』!!!】

 

「やあああああああああっ!!!!!」

 

 プリズマとサファイアが、同時にウォークロックの群れへ突撃。それぞれの固有武器を振るい、銃撃を行うウォークロックたちを次々となぎ倒す。

 

「GAAAAGAGAGAGAGGAGAGAGAGAGA!!!!!BAAAAA!!!」

 

「わああおうっ!!?」

 

 だが、ソルジャー世怪も黙ってはいない。両手にダガーを展開し、荒々しく振り回しながら迎撃。

 

 さらに、感覚的に放たれる斬撃が空を裂き、二人は回避に専念せざるを得なくなる。

 

「GIIIII!!!」

 

 追い打ちのように、ソルジャー世怪の頭部から銃弾が連射された。

 

「早いっ……!!」

 

 その直後――

 

「GAAAAA――」

 

 突撃してきたソルジャー世怪の進路に、突如として巨大な氷塊が出現した。

 

 次の瞬間。

 

「GYA!!!?」

 

 氷塊は、そのままソルジャー世怪に激突。勢いよく弾き飛ばされ、地面を転がった。

 

「え、な、何……!?何か、すっごく大きい氷……?」

 

「氷山……?でも、どうして……?」

 

 困惑するプリズマとサファイア。

 

「JIAHAAGAGAGAG――」

 

「はい、天誅っ!!!」

 

 氷山が消えた、その刹那。

 

 立ち上がろうとしたソルジャー世怪が、再び吹き飛ばされた。

 

 蹴りを叩き込んだのは鈴夜だった。

 

 氷山が出現した地点から、この空間へ一気に侵入。そのまま、凄まじいスピードで間合いを詰めたのだ。

 

「ふう……何か、変なことになってる感じ?」

 

「ええっ!?す、鈴夜さん!? なんでここに……」

 

「奏海さんにさぁ、アルテ・クリープって子の調査を頼まれてね。で、君らの学園の生徒だって分かって、慌てて来たんだけど……まあ、変な絵の具に包まれてたから、無理矢理入った」

 

「まあ、そんなわけだ」

 

 そう説明していると、奏海も空間内へと姿を現した。凛たちはどうやら外で待機させているようだ。

 

「そんじゃ、さっさと済ませますかぁ。」

 

「無論だ。変身(エンゲージ)!!」

 

【CLAP YOUR HANDS!!!】

 

【WONDERFUL THE ARCHIVE:GUARDIAN『ビビット』!!!】

 

【ESCORT THE DREAM:GUARDIAN『ガイア』!!!】

 

 鈴夜と奏海は、守護者の指輪をクロステライザーにはめ込み、同時に変身。

 

 再び湧き出すウォークロック、そして立ち上がるソルジャー世怪へと向かっていく。

 

「よ、良かった……あの人たちなら、あの侵蝕世怪人の動きに追いつける……!!」

 

「……それを、上手く利用する」

 

 サファイアは短く言い切る。

 

「行くよ、イリヤ」

 

「もっちろん!!」

 

 プリズマとサファイアにも、反撃の兆しが見え始めた。しかし、その時。

 

「GIIIIIIIIII!!……えn<、GI、UFDSAAAA……」

 

「あれ……?」

 

 二人は、同時に違和感を覚える。

 

 ほんの一瞬。ソルジャー世怪の動きが、ぎこちなく止まったのだ。

 

 まるで、()()()()()()()()()()()

 

***

 

 一方その頃、ガッチャード(アルテ)と対峙するメモリアの戦況は、依然として激しさを増していた。

 

【バレットバーン!】【アントルーパー!】

【ガッチャージツインバスター!】

 

「……ふっ!!」

 

 ガッチャード(アルテ)がガッチャージガンを構え、引き金を引く。

 

 放たれた銃弾は飛翔する途中で数を増し、まるで群れをなすアリのように、波となってメモリアへと襲いかかった。

 

『風都タワー』→『仮面ライダーW』

『ガイアメモリ(サイクロン、ジョーカー)』

 

再変身(エンゲージ)!!」

 

【CROSSTAL RING!!!】

 

【『W(ダブル)』!!!】

 

 迎え撃つメモリアは、迷いなくクロスタルリングを起動。

 

 再び『仮面ライダーW』へと姿を変え、迫る弾幕に正面から立ち向かう。

 

【サイクロン!メタル!】

 

「メタルシャフトっ!!!」

 

 メモリチェンジ。W(メモリア)は棒状の武器『メタルシャフト』を振り回し、風を纏った防御壁を展開。弾丸は次々と弾かれ、軌道を逸らしていった。

 

【ルナ!メタル!】

 

【FINISH CHARGE『W』!!!】

【メタルマキシマムドライブ!】

 

「メタルイリュージョン!!」

 

 さらにメモリチェンジ。W(メモリア)がメタルシャフトを高速回転させると、空中に無数の金色の輪が描かれ、それらが一斉にガッチャード(アルテ)へと飛来する。

 

「……切り刻む!」

 

『キング・オブ・ハートのエンブレム』→『ドモン・カッシュ』

『ゴッドガンダム』

 

【『Gガンダム』!!!】

 

 対してガッチャード(アルテ)もクロスタルリングを使用。

 

 エクスガッチャリバーを振りかざし、ゴッドガンダムの力を付与する。

 

「ばぁぁぁくねつ……ゴッドスラッシュ!!!」

 

 回転斬りが放たれ、迫る金色の輪を一つ残らず切り裂いていった。

 

「だったら!!」

 

【ルナ!ジョーカー!】

 

 W(メモリア)は即座にルナジョーカーへフォームチェンジ。

 右腕が異様なほど伸び、しなやかに空を裂く。

 

「うおうっ……!!」

 

「はっ!!!」

 

 伸びた腕のチョップがガッチャード(アルテ)に直撃。

 

 体勢を崩した隙に頭部を掴み、距離を詰めてから蹴りを叩き込む。

 

「へぇ……だったら……!!」

 

【ゴキゲンメテオンストラッシュ!】

 

 ガッチャード(アルテ)はカードを取り出し、エクスガッチャリバーへ挿入。

 

「え、あっ、ひゃっ!!!?」

 

 着地したばかりのW(メモリア)を狙うように、複数の隕石が空から降り注ぐ。直撃を受け、再び大きく吹き飛ばされた。

 

「へぇ、強いじゃん……!!」

 

「そっちこそ、中々良い動きしてる……!!」

 

 互いに距離を取り、体勢を立て直しながら言葉を交わす。

 

 ガッチャード(アルテ)は、その奥に楽しげな笑みを浮かべているのが分かった。それにつられるように、メモリアもまた、無意識のうちに笑っていた。

 

「いいよ……もっと見せてよ、その輝き……その不思議な色が、ぼくをときめかせる……!!!」

 

 間違いなく、ガッチャード(アルテ)は高揚している。この短い交戦だけでも、メモリアにはアルテ・クリープという存在が、少しずつ見えてきた気がしていた。

 

 インスピレーションを求める理由が。

 

 ここまで自分たちに執着する理由が。

 

 そして、彼女自身が抱える『願い』が。

 

「む……」

 

 その時。上空に、違和感を感知。

 

 何かが急降下してくるのを、メモリアとガッチャード(アルテ)は同時に察知し、それぞれ跳躍して回避した。

 

「■■■■……」

 

 鋭い爪のようなもので斬り裂こうとしてきたそれは、人の形をしていながら、全身が黒いモヤで構成された存在だった。

 

 言うなれば、サーヴァントになりきれなかった霊体『シャドウサーヴァント』。

 

「ジキキ……」

 

 さらに、その周囲にはウォークロックまで出現し始める。

 

「あれって、凛さんが言ってたやつ……?」

 

 メモリアは警戒を強める。

 

「あーあー……割り込まないでほしいけど……」

 

 ガッチャード(アルテ)は、露骨に不満そうな声を漏らしつつも、

 

「まあいいや、丁度いい。どうせだし、次は協力してアレ倒そうよ。連携することで、もっとインスピレーションを引き出せる気がするからさ。」

 

 そう言って、メモリアの方へ歩み寄った。

 

「よく言うわね……まあ、良いんだけれど!」

 

 つい先ほどまで激しく刃を交えていた相手からの、あまりにも軽い提案。

 

 メモリアはため息をつきながらも、その表情には拒絶よりも、どこか前向きな色が滲んでいた。

 

「■■■■■■!!!」

 

 こうしてメモリアとガッチャード(アルテ)は一時的な共闘関係となり、突如現れたシャドウサーヴァントと、その取り巻きとの戦闘に突入するのだった。

 

***

 

「せえええいっ!!」

 

「しゃらあああ!!」

 

「FAAKAKAKAKKAKAKA!!!!?」

 

 一方。加勢に入ったビビットとガイアは、目にも留まらぬ速度でソルジャー世怪へと攻撃を叩き込んでいた。

 

 振り回されるダガーや、乱射される銃弾など意にも介さず、二人は的確に蹴りや斬撃を入れていく。

 

「せーのっ!!」

 

 その隙を逃さず、プリズマとサファイアも同時に距離を詰める。

 

 ビビットとガイアの猛攻で体勢を崩した瞬間を、正確に突いた。

 

「GUUUUU……!!!」

 

 連続攻撃を受け、ソルジャー世怪は明らかに動きが鈍くなっている。

 

 その様子を見て、プリズマは違和感を覚えた。

 

「(やっぱり、何か変……)」

 

 ただのダメージとは違う。苦しみ方が、どこか不自然だった。

 

「よっし、この調子でやれば……ん?」

 

 そう思った矢先、左右から銃撃が飛んでくる。

 

 狙われたのはビビットとガイアだ。

 

 しかし二人は、発射の気配を事前に察知していたかのように、難なく回避する。

 

「ジキキキキ……!!!」

 

 そこへ、先ほどよりも明らかに数を増したウォークロックの群れが出現した。

 

「……雑兵は俺らがやる。」

 

 短く言い残し、ガイアは即座に方向転換。ウォークロックの集団へと一直線に駆け出す。

 

「オッケー、そっちは任せた!」

 

 ビビットはグッドサインを返しつつ、再びソルジャー世怪との戦闘に集中した。

 

***

 

「ジキキキキ……!!!」

 

 ウォークロックの大群が一斉に銃を構え、統率の取れた動きで包囲網を形成する。

 

「……ん、ああ。準備万端で何より。」

 

 対するガイアは余裕を崩さず、歩きながら携帯を操作していた。まるで、誰かと合流する段取りが最初から決まっていたかのように。

 

「じゃ、頼むぜ。5人とも!」

 

 ガイアは、右手から赤黒いエネルギーを生成し、ソレが召喚術を形作る。

 

「無事、到着ですね。」

 

「少し、緊張しました……!」

 

 ありす、文香、菜々、小梅、アナスタシア。計5人の少女が、この戦場に姿を現した。

 

「ジキ……!?」

 

 完全に想定外だったのか、ウォークロック達は一瞬だけ動きを止める。

 だがすぐに判断を切り替え、突撃を開始した。

 

「乗り掛かった舟ってやつです! 思いっきりやっちゃいましょう!!」

 

「誰も、逃がさないよ……♪」

 

準備万端(Готов к работе)……いきます!」

 

 5人はそれぞれ、魔法少女さながらの変身で衣装を展開し、戦闘態勢へ。

 

 なお、菜々は妖精、小梅はネクロマンサー、アナスタシアは魔法騎士を思わせる装いとなっている。

 

「っし、行くぞ!」

 

 ガイアの掛け声と共に、戦闘開始。ウォークロックの大群との乱戦が幕を開けた。

 

「貴方達の攻撃パターンは、もう分かってます!」

 

「防いで……ええいっ!!」

 

 ありすはフライパンで、文香は分厚い本で銃撃を受け止めつつ、火の玉や魔法弾で反撃。

 冷静かつ正確に、敵を一体ずつ撃ち落としていく。

 

「お願いします、ゴルーグさん!!」

 

 さらに5人は、それぞれモンスターボールを投げる。

 

 文香のゴーレムポケモン『ゴルーグ』、

 

 ありすのてつあしポケモン『メタグロス』、

 

 菜々のうさぎポケモン『ミミロップ』、

 

 小梅のぬいぐるみポケモン『ジュペッタ』、

 

 アナスタシアのひょうりゅうポケモン『セグレイブ』。

 

 それぞれのパートナーポケモンが、今繰り出された。

 

「ウサミンパワーっ!!!」

 

 菜々がステッキを振ると、星型の弾幕が広範囲にばら撒かれ、敵の動きを封じる。そこへミミロップが突入し、『ぶんまわす』で次々と蹴り飛ばしていく。

 

「スプラッターショーの始まり……!」

 

 小梅はジュペッタの『ゴーストダイブ』で姿を消し、出現を繰り返しながら攪乱。杖から投影されたスプラッター系ホラーキャラが、ウォークロック達を切り刻んでいく。なお本人は、楽しそうに目を輝かせていた。

 

「とっても……隙だらけです!」

 

 アナスタシアはレイピアに氷の魔力を纏わせ、縦横無尽に斬撃を放つ。さらにセグレイブが『つららおとし』を発動し、正確無比につららを叩き込んでいった。

 

「ジガガガガガ……!!!!」

 

 押し切られまいと、ウォークロック達は一斉に銃へ出力を集中。銃口が赤く灼け、圧縮された魔力が凝縮されていく。

 

 次の瞬間。通常の弾丸とは比べ物にならない、巨大な魔弾がいくつも放たれた。

 

「させるかよっ!!」

 

 それらがアイドル達へ到達するよりも早く、ガイアが前に出る。一気に超加速で間合いを詰め、力強い剣技で、迫り来る魔弾を次々と斬り砕いた。

 

 爆ぜた魔力の残滓が宙を舞う中、ガイアは肩越しに振り返る。

 

「プロデューサーを、見くびるんじゃねぇぞ。」

 

 その声には、確かな余裕と信頼が込められていた。

 

 言い終えると同時に、ガイアはクロスタルリングを三つ取り出す。

 

『結束バンドのメンバーたち』→『後藤ひとり』

『ダンボールとエレキギター』

 

『ファイブマンの額のエンブレム』→『ファイブレッド』

『Vチェンジャーブレス&Vチェンジャーコンパクト』

 

『カブト(マスクドフォーム)』→『カブト(ライダーフォーム)』

『カブトゼクター』

 

【CROSSTAL RING!!!】

 

 三つのリングをクロステライザーへ次々とはめ込み、クラップ。

 

 ガイアが剣先を前方へ突き出すと、それぞれ特有のエフェクトが展開され――

 

【『ぼっち・ざ・ろっく!』!!!】

【『ファイブマン』!!!】

【『カブト』!!!】

 

 パラレルファイター『後藤ひとり』『ファイブレッド』『仮面ライダーカブト』、それぞれのアバターが光と共に召喚された。

 

「ジガガ!!!」

 

 ウォークロック達は怯むことなく、再び銃弾を放つ。

 

 最前列に立ったのは、アイドル達と同系統のナイト風装いをした後藤ひとり(アバター)。明らかに怯えたそぶりを見せながらも、彼女は歯を食いしばり、盾を構える。直撃するはずだった銃弾は、その盾に弾かれ、進路を失った。

 

 その瞬間を逃さず、跳び上がったファイブレッド(アバター)が銃アイテム『ファイブラスター』を構え、的確に照準。反撃の一斉射がウォークロック達を撃ち抜いていく。

 

 さらにシュン、と音もなく、カブト(アバター)の姿が掻き消えた。

 

 次の瞬間には、時間が歪んだかのような高速移動『クロックアップ』。目で追えないような速度で敵陣を駆け抜け、次々と蹴りを叩き込む。

 

 ウォークロック達は、為す術もなく宙を舞い、地面へと叩きつけられていった。

 

「今です……『じしん』!」

 

「メタグロス、『ストーンエッジ』です!」

 

 文香とありすの指示が、ほぼ同時に飛ぶ。

 

 ゴルーグは地面へ拳を叩きつけ、地割れのような衝撃波を周囲へ走らせ、続いてメタグロスが念動力を集中させると、地面が盛り上がり、無数の尖った岩石が槍のように突き出した。

 

 振動と岩の奔流に巻き込まれ、ウォークロック達は体勢を崩し、次々と倒れていく。

 

「ギルガルド、『せいなるつるぎ』!ミミッキュは『まねっこ』だ!」

 

 ガイアも間髪入れず、モンスターボールを放る。現れたのは、おうけんポケモン『ギルガルド』と、ばけのかわポケモン『ミミッキュ』。

 

 指示と同時に、ギルガルドは自らの身体を剣として振るい、神聖な斬撃を次々と叩き込む。

 

 それを見たミミッキュは、『まねっこ』で同じ技を模倣し、同調するように斬撃を放った。

 

「続けて……!」

 

【PRODUCE!!!】

 

 ガイアはクロステライザーのノベルを二度押し込み、剣先をパラレルファイター(アバター)達へ向ける。剣先から放たれた光がアバター達を包み込むと、その光は三方向へ分かれた。

 

 光は菜々、小梅、アナスタシアの三人をそれぞれ覆い、ファイブレッド、後藤ひとり、仮面ライダーカブトの力が、彼女達の身体へとそれぞれお転写される。

 

 衣装には、元となったパラレルファイターの意匠を思わせる装飾が追加された。

 

「身も心も凍える音楽……聞かせてあげる……!」

 

 小梅はエレキギターを構え、弦を掻き鳴らす。

 

「ジギ……オウ……」

 

 歪んだ旋律が空間に響いた瞬間、ウォークロック達の動きが、目に見えて鈍った。戦意が削がれ、集中力が霧散していくのがはっきりと分かる。

 

「何だか頭が冴えてきます……! という事で、ウサミンVソードアタック!」

 

「アーニャも……攻めます!!」

 

 菜々は長柄の剣武器『Vソード』を振りかぶり、アナスタシアはクナイモードの『カブトクナイガン』を構える。

 

 気力を削がれたウォークロック達は、反応が間に合わない。

 

 鋭い斬撃と高速の連続攻撃が次々と決まり、敵は瞬く間に数を減らしていった。

 

 間断なく攻め続けた結果。ウォークロックの軍隊は、その大半が撃破される。

 

「ジ、ジキキ……!!」

 

 下級と言えど、数百体を投入したはずの戦力がここまで一方的に崩壊した事実。

 

 残ったウォークロック達は、明らかに動揺を隠せなくなっていた。

 

「ひゃっ……!?」

 

 そこに、低く重い地響きが走る。

 視線の先の、ビルのように積み上げられた美術品群の向こう側から、古時計をモチーフにした巨大なロボットが姿を現した。ソウクレイザーだ。

 

『何と言う事だ! この奇妙な空間、よりにもよってありふれたものばかりが乱立しているなんて!』

 

 毒塗りマッドアーティスト『ベイキー・ペンダッコ』

 

『許せん……腐食こそアート! 何もかも我が毒で染めてしまおう!!』

 

 彼は苛立ちを露わにしながら、ベイキーは『ソウクレイザー・イロドルオータム』を操縦。銃型武装『イロドルオータムシューター』を構え、狙いを定める。

 

 ガイアは状況を一瞥し、静かに息を吐いた。

 

「……まあ、そりゃ来るよな。何かあったらすぐ戻るから、残りのは任せるぞ。」

 

 その言葉に、五人は迷いなく頷く。

 

 それを確認すると、ガイアはクロステライザーのノベルを付け替えた。

 

【出陣!クロステラカイザー伝説】

【新たな力を手にした伝説の巨人が、彼を呼ぶ者の声に応える】

 

【アウェイキング!!】

 

 空を切り裂くように、巨大な右手型物体が飛来する。

 

 ガイアは変身を解除し、神官のようなバトルドレス姿となると、自身の指輪に似た装置の内部へと飛び込んだ。

 

 同時に、『超次元アイドル伝説 クリスタルグルーヴ』のノベルは狼型へ、『ガイアフレイムアーチU』は各部パーツへと変形。

 

 それらが合体し、クロステラカイザーと一体化する。

 

【『クロステラカイザーガイア』!!!】

 

「さて……やってみるか!!」

 

 コックピットへと転送された奏海がレバーを握り、クロステラカイザーガイアが、ゆっくりと動き出す。

 

『愚かにもこの私に歯向かうかっ!!』

 

 咆哮と共に迫る、ソウクレイザー・イロドルオータム。

 

 二体の巨人が向かい合い、激突の時が訪れた。

 

***

 

「HAASAGAAAAAA!!!」

 

 一方その頃。ソルジャー世怪は、怒号を上げながら前進し、手にしたダガーやランチャー状の武装を次々と展開。無差別に攻撃を開始した。

 

「上から……散弾!!」

 

 それに対し、プリズマ、サファイア、ビビットの三人は即座に反応する。

 

 降り注ぐ弾丸を軽やかな身のこなしでかわしつつ、空中と地上から交差するように弾幕を張り、途切れない集中砲火で押し返していく。

 

「これで終わらせる……!!!」

 

「よく狙って……」

 

 サファイアとプリズマが同時に踏み込み、それぞれの固有武器を構えた。二人の間に、迷いはない。

 

【『サファイア』LANCER STRAIGHT!!!!】

【『プリズマ』SABER BURST!!!!】

 

 放たれたのは、槍と剣の斬撃。一直線に伸びたエネルギーがソルジャー世怪を正面から貫き、直撃の瞬間、激しい爆風が周囲を包み込んだ。

 

「GIAAAKWJAA……」

 

 爆煙が晴れたあと。ソルジャー世怪はよろめきながらも、なお倒れずにその場に立ち上がる。全身は傷だらけで、動きも明らかに鈍っていた。

 

「ありゃ、随分タフ……ん?」

 

 ビビットが眉をひそめる。敵の様子がどこかおかしいことに、彼も気づいたようだ。

 

「GIE……QWVE……タス……ケ……」

 

「えっ……?」

 

 プリズマとサファイアも、その異変に気づく。

 今、確かに「助けて」と、ソルジャー世怪はそう言っていた。

 

 次の瞬間だった。

 

「VCCESWERWERSWCERCWERWERECWRCWERCEWR!!!!!」

 

 不気味な咆哮とともに、青いエネルギーがソルジャー世怪の身体を強引に包み込む。

 

 その光は膨張し、暴走するようにうねり……やがて凄まじい波動となって、解き放たれた。

 

「え」

 

 避ける間もなく、その衝撃が三人をまとめて飲み込んだ。

 

 

 






=クロスタルリングカセット=
『ぼっち・ざ・ろっく!』
イラスト:結束バンドのメンバーたち→後藤ひとり
固定絵:ダンボールとエレキギター
指輪能力:ギター演奏による気力低下デバフ
所有者:奏海

『地球戦隊ファイブマン』
イラスト:ファイブマンの額のエンブレム→ファイブレッド
固定絵:Vチェンジャーブレス&Vチェンジャーコンパクト
所有者:奏海


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