ウルトラワールド:Scramble Engage   作:おろさん

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イリヤ「ある日、流れ星みたいに空から降って来た2人組のお姉さん。何だか色々あったみたいだけどまさかの記憶喪失!?


しかも知らない事ばかりみたいで、色んなことを知ってすっごく興味津々だったなぁ。それで段々脱線してたから図書館に連れてって……


その時、いきなりとんでもない怪物が現れて大ピンチだったけど、その2人のお姉さんが合体したり、変身したりで何とかなっちゃった……んだけど、そこでお兄ちゃんの同級生の『遠坂凛』さんが2人を『守護者』?って言って来て……もおおっ!!何がどうなってるのぉぉぉ!?」


第2話:目覚めし伝説とワンダフル・ガールズ
目覚めし伝説とワンダフル・ガールズ 01


 

「――そうか、分かった。その二人については、こちらでも調査を進めておく」

 

 電話越しにそう告げる、黒い長髪の男性。

 

 時計塔の講師にして、現代魔術学科の学部長という要職に就く『ロード・エルメロイII世』である。

 

「引き続き、残りの守護者の指輪二つと、その所有者の捜索を頼む。それと……あの二人も、近いうちに日本へ向かうことになっている。協力して、任務に当たるように。」

 

 通話を終えたエルメロイII世は、深く息を吐く。

 

「二人で一人の守護者……しかも両名とも記憶喪失者、か。『異世界』が絡む案件は、どうしてこうも想定外が多い……む。」

 

 額に手を当て、思案に沈む。すると、突如として空間が歪み、彼の目前に奇妙な穴が開いた。

 

 青く長い髪、白いまつ毛と瞳孔、水色の瞳。ピラミッド状のヘッドフォン。

 

 そして、ぶかぶかの白衣を着た華奢な身体に、UFOやクレーンゲームのアームのような不釣り合いな金属腕。

 

 そんな随分と特徴的な少女が、空間の穴から姿を現した。

 

「久しぶりだな、ロード・エルメロイ」

 

「……誰かと思えば。確かに、数か月ぶりに見る顔だな『徒夢透(アダムスキ)』……それと、『II世』を付けろ」

 

「じゃあウェイ――」

 

「本当にやめろ」

 

 少女を知っている様子のエルメロイII世は、不機嫌を隠そうともせず問いかけた。

 

「とにかく……それで、このタイミングで何の用だ?」

 

「先程、非常にワンダーでスペシャルな反応を察知してな。大方、例の指輪絡みだとすぐに分かった。だから、久々に顔を出してみたというわけだ」

 

「まったく……」

 

 呑気な口調で答える徒夢透に対し、彼は呆れたように首を振る。

 

「確かに守護者の指輪の件ではあるが……来るなら、せめて時計塔内部に侵蝕世怪人(ワールドロイド)が潜入していた事実が発覚した時に来てほしかったものだな」

 

「む、そうだったのか? それはすまない。こちらも商売やら、実験体のケアやら、あとは見ようと思っていたアニメを見終えたりと、なかなかビジーでな」

 

「最後だけ露骨に私事を混ぜるな……ともかくだ。その侵蝕世怪人(ワールドロイド)は、冬木市へ移動した後、新たに誕生した守護者によって撃破された」

 

「そうか。やはり、初変身を遂げた守護者の力は侮れんな」

 

 徒夢透は、わずかに声色を変えた。

 

「……で、今さらだが聞こう。あのノベル、ついに冬木市へ飛ばしたのだな?」

 

「……ああ。情報の流出に加え、近年は連中の動きも活発化してきている。」

 

 エルメロイII世は窓の外へ視線を向ける。

 

「数々の不穏な動きや技術強奪、侵蝕世怪人の出現頻度と被害規模も増加もある……それに、お前のお陰でノベルも早々に見つかったからな。尚更、事を急がねばならなかった。」

 

「なるほどな……それで、残り三人の守護者が冬木市に集うと予測し、指輪をワープさせ……そして実際に一人、見つかったというわけか。で、その最初に見つかった守護者は、どんな人物だ?」

 

 徒夢透の問いに対し、問いに対し、エルメロイII世は苦々しく言った。

 

「それが……少々想定外でな。変身者は『二人で一人』という形らしい。しかも、その二人は揃って記憶喪失だ」

 

「……随分とユニークな状況だな。じゃあちょっとこの目で見てみるか。」

 

 そう呟くと、徒夢透は再びワープホールを開いた。

 

「え、おい」

 

「では、また後で」

 

 エルメロイII世が何か言う前に、彼女の姿は消えていた。

 

「……本当に、あの気軽さで高性能技術を扱う神経が理解できん」

 

 彼は再び頭を抱えた。

 

 徒夢透――フルネーム『徒夢透・エビデンス・宇宙』。

 

 全く異なる時空から訪れた、怪人少女を名乗る者。

 

 2年前から発生した特殊な異変。その最中に彼女は突如現れ、クロスタルリングや異世界の情報を此方に提供してきた。

 

 そんな正体不明の存在の彼女は出会った当初、随分妙な事を彼に告げていた。

 

()()()()()()()()()()()()……あの時の言葉……お前は何を知っているんだ……?」

 

 

*****

 

 

 一方。図書館からアインツベルン邸へ戻ったイリヤ達。色々あって砂埃がこびりついているのをセラには何とか誤魔化し、とりあえず風呂に入るよう言われてから約1時間後。

 

「さてと……」

 

 イリヤの部屋のベッドに腰掛け、3人を待っていた遠坂凛。

 

「お待たせー」

 

 イリヤが部屋に入ってきたのを確認し、凛は同じく部屋で待っていた蓮子とメリー、そしてイリヤへと視線を向ける。

 

「あの、それで……一体全体、何が起きているのか説明してくれません?さっきの怪物のこととか、さっきまで私とメリーの身に起きた事とか、それに……」

 

 あの怪人が倒されてすぐ。荒れに荒れ切っていたはずの図書館は、いつの間にか完全に元通りになっていた。そして怪物に吸収されていった者達も全員復活し、何事もなかったかのように全てを忘れていた。

 

 一体全体どう言うことなのか。そして一体何が起きているのか。蓮子達は、それを凛に問いかけた。

 

「……改めて自己紹介するわね。私は遠坂凛。魔術師よ。一年前まで、『魔術協会』の本部『時計塔』で魔術を学んでいた身。ちなみに主席候補。」

 

「魔術師……?」

 

「『魔法使い』って括りで考えてみれば、分かりやすいかな」

 

 イリヤが首を傾げると、メリーがそうフォローを入れる。

 

「主席候補、随分すごいじゃない。で、その主席候補様がどうしてここに?」

 

「ここからが本題よ」

 

 蓮子の問いかけに対し、凛は何故か得意げに眼鏡をかけてそう話し始める。

 

「結論から言うと、私達は時計塔からの指示で『指輪』を回収しに来ているの。私が去年、冬木市に転校してきたのも、それが一番の理由ね」

 

「指輪って……やっぱり、これ?」

 

 凛の言葉に、メリーは右手人差し指にはめた『守護者メモリア』の指輪と、怪人が落とした『炎神戦隊ゴーオンジャー』の指輪を見せる。

 

「そう。それも含めた、それら全部が『クロスタルリング』よ。歴戦の英雄の力が込められているという指輪……世界中に軽く100個以上は散らばっているらしいけど、どれも一つ一つが協力な代物。悪用されれば、町一つ簡単に吹き飛ばせるくらいの力を持ってるって話よ」

 

「あ、つまり凛さんって、世界中に散らばったヤバい物の欠片を集める任務を任された、裏社会の凄腕エージェント、みたいな感じなんだね!」

 

 話を聞いていたイリヤが、目を輝かせながらそう言う。例えとしては大きく外れてはいないため、凛も否定しづらい。

 

 だが、蓮子がそこで疑問を口にする。

 

「でもさ。指輪の回収って言ってたけど……あの怪物を倒したら指輪を落としたって事は、つまり、ああいう怪物が他にも沢山いるって事にならない?」

 

 メリーとイリヤも「確かに」と頷く。

 

 それに対し、凛は少し表情を引き締めた。

 

「ソレは少し違くて……あの怪物『侵蝕世怪人(ワールドロイド)』は、何者かによって作られたものよ」

 

 その言葉に、3人は思わず息を呑む。

 

「可能性としては考えてたけど……本当にそうだったんだ」

 

「クロスタルリングは本来、あんな怪物を作るための物じゃない。指輪を手にした者同士が、その力を使って競い合うのが本来の用途なんだと。」

 

「急に物騒な話になったわね……」

 

「気持ちは分かるけど……まあ、説明すると長くなるから、そこは一旦省くわ」

 

 蓮子が思わず突っ込むものの、凛はそう前置きして話を戻す。

 

「で、指輪の力を使うために必要なアイテムがあるんだけど、ねぇ、あの手の形をした武器を出せないかしら?念じればいけると思うんだけど……」

 

 言われて蓮子が試しに念じると、右手に、例の右手状の剣が現れる。『ワンダークロスワールド』と書かれた本型アイテムも、そこに装着されていた。

 

「問題なさそうね……それが『クロステライザー』と『クロステラノベル』。それと指輪を組み合わせる事で、指輪の力を使えるんだと。」

 

「なるほど……」

 

「ただ……そこにちょっと問題が起きてね……事の発端は2年前。『クレイジークロック』と呼ばれる組織が、侵蝕世怪人を作り出し、それを各地で暴れさせ始めた。」

 

「完全に悪の組織じゃん……で、その組織って一体?」

 

 イリヤの問いに、凛は少し間を置いて答える。

 

「実際そうみたい。性格に問題のある人間を暴走させたり、特殊組織の壊滅、技術の強奪……指輪以前から、厄介な事ばかりやってた連中よ」

 

「じゃあ、集団で出てきたあの時計みたいな頭の怪物も……」

 

「そうみたいね。アレは『ウォークロック』って呼ばれている量産兵だと。」

 

「何か、随分詳しいけど……やっぱり長い事、そのクレイジークロックと戦ってきたから?」

 

 そこで蓮子がそう尋ねると、凛は少し考えるように視線を逸らす。

 

「まあ、それもあるわね。ただ補足すると……」

 

 待ってましたと言わんばかりにポケットから何かを取り出した。それはまさにクロスタルリングだった。

 

「2年前、この指輪を使った侵蝕世怪人がロンドンに現れたの。それを日本に行くよう命じられた時、もしもの時のために渡されたってこと。 ……まあ他にも事情があるんだけど、そこはそのうち話すわ。」

 

 説明する彼女の手元の指輪を、イリヤが興味深そうに覗き込む。描かれているのは『キュアワンダフル』、そして固定絵の『ニコガーデン』。

 

 じっとそれを見つめたまま、イリヤは口を開く。

 

「それ……描かれてる絵からして、『わんだふるぷりきゅあ!』だよね?」

 

「ワンダフル……」

 

「……プリキュア?」

 

 蓮子とメリーは、揃って首を傾げる。

 

「『プリキュア』シリーズの一つだよ。変身して戦う女の子の作品で、わんだふるぷりきゅあは唯一、武力で解決しない系のプリキュアなの!しかも主人公は飼い犬で、飼い主も変身して、さらに追加戦士が猫とその飼い主で――」

 

「分かった、分かったから一旦落ち着いて」

 

 グイグイ迫るイリヤの勢いを、三人はまあまあとどうにか落ち着かせるのだった。

 

*****

 

 冬木市のどこか。人がまず近寄らなさそうな、薄暗い路地裏。そこを歩く二人組が、地面に転がる何かに視線を向ける。

 

「見つけた」

 

 そう呟いたのは、暑そうなコートを着た、棒人間のように細長く、関節が不自然に曲がる男。目つきの悪いその男は、地面に転がる指輪を、まるで死体でも突っつくかのように拾い上げた。

 

「『ひだまりスケッチ』の指輪……侵蝕世怪人が分解されたとは聞いていたが、やはり近くに落ちていたな……少し急いだ方が良さそうだ。新たな守護者が誕生した上に、エンジン世怪(ワイルド)まで倒されたとなると少し急がねばならん。」

 

「申し訳ない、兄者……あの時、あの二人組から早急に指輪を奪っていれば……」

 

 そう声をかけたのは、黄色い中華風の髪型をした黒目の少女。気に病んでいる彼女に対し、男は静かに首を横に振る

 

「いや……彼女らが守護者になる者だったのなら起こり得た事だ。裁定者の介入を想定しなかった私のミスでもある。だから気にするな」

 

「兄者……」

 

「……とりあえず、こいつは作り直そう。一応、巨大化実験の大事なサンプルなんだ。」

 

 そう言って、男はどこからか何かを取り出す。

 

 それは、手のような形状をした剣。見た目はクロステライザーに似ているが、随分とメタリックな色合いと歪んだ形状をしている。

 

 手の甲のスロットには『侵蝕世怪譚』と題された、異様な形状のクロステラノベルが装着されていた。

 

【憑依、寄生、降臨、悪鬼羅刹】

 

『明るい日差しとひだまり荘』→『ゆの』

『スケッチブックに描かれたひだまり荘の住人』

 

侵蝕生成(ワイルドクラフト)

 

 クロスタルリングを装着すると、禍々しいエネルギーが溢れ出す。

 

【『縺イ縺?縺セ繧翫せ繧ア繝?メ(ひだまりスケッチ)』!!!】

 

 放たれたエネルギーは、文字化けしたような光とモザイクに包まれ、人型を形作り、やがて固体化した。

 

「AAAAAAAAAAAAA!!!!」

 

 こうして生成された『ヒダマリ世怪(ワイルド)』。その姿は、てるてる坊主と絵描きの画材を無理矢理混ぜ合わせたような異形だった。

 

「さて、本当はすぐ冬木市へ向かいたいところだが……。念には念を入れよう」

 

 男は周囲を見渡し、そして何もない空間に向かって声を張る。

 

「……オイ!」

 

 すると、何処からともなくウォークロックが一体。ただし頭部は銅色。右腕には時計と思しき造形の腕章を持つ。

 

「『インテリー・デデーン』、只今参りました。『ドクター・エビテン』様、何用でございましょうか?」

 

 クレイジークロック隊員『インテリー・デデーン』

 

 やけにダンディな声で名乗るその姿に、ドクター・エビテンと呼ばれた男は指示を出す。

 

「お前には、『守護者の指輪』の奪取を頼みたい。現在行方不明となっている指輪とノベルも含めてな。あと、これは支給品だ。」

 

 彼は、コートのポケットからもう一つクロスタルリングを取り出し、インテリーの手のひらに授ける。

 

「おお、ありがたき幸せ!このインテリー、必ずやドクターのご期待に応えてみせます!!」

 

 『ライジングホッパーのライダモデル』と『ゼロワン』が描かれた『仮面ライダーゼロワン』の指輪。

 

 それを嬉しそうに受け取ったインテリーはヒダマリ世怪と共に、再び開いたワープホールへ消えていった。

 

「……さてと。一旦戻るぞ『コロモ』。」

 

「……ああ。」

 

 エビテンが背後を振り返りながら声をかけると、コロモと呼ばれた少女は小さく頷いた。

 

 二人は息を合わせるように歩き出し、そのまま深い暗闇の向こうへと溶けていった。

 

 

 

 








*注釈:本作品は、自著の文章をAI(ChatGPT等)で推敲・校正して投稿しています。ストーリーや台詞はすべて作者が作成したものですが、読みやすさ向上のために文章の整理を行っています。
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