Fate/Scramble U World ~秘封トラベラー・メモリアル~ 作:おろさん
「チョックシイイイイイイイイン!!!」
「速い……!」
そんなわけでサーフィン対決に持ち込み、メガレッド(サファイア)はサイバースライダーで滑空。大波を起こしサーフボードで追いかけるキュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)と追いかけっこ状態になった。
「デスノオオオオオオオオオオ!!!」
「右っ……!」
「セエエエエエイ!!」
「上ッ……!!」
サーフボードによる突撃と、大波の生成。その猛攻を、メガレッド(サファイア)は軽やかに避ける。
「今度は私が……!!」
そのままサイバースライダーの軌道を変え、キュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)へと突撃を仕掛ける。
「オウッ!!?」
「(ユミカさんが好きなもので目を覚まさせるなら……やっぱりまずは……)」
下方に視線を走らせながら、キュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)を誘導するように回避と突撃を緩急厳しく繰り返す。
「タカナルパッションンンンンンン!!!」
「(叩き落とさないとダメ……!)」
するとメガレッド(サファイア)はその機能で、キュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)の行動データを解析。お互いに攻撃と追走を繰り返したことで、データを蓄積しているのだ。
「分析完了……見切った!!」
次にドリルセイバーを構え、またサイバースライダーを旋回。
「ナンドヤッテモナンドヤッテモ――」
「目を……覚ましてっ!!!」
キュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)の素早い突進を前に、メガレッド(サファイア)はドリルセイバーを脳天に叩きこんだ。
「オフッ!!?」
その衝撃でサーフボードから滑り落ち、キュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)はそのまま海へと落下する。
「よしっ……!!」
「グッ……ア……?」
海に投げ出された彼女は、反射的に海面を目指した。だが、その動きが唐突に止まる。水中に広がる光景を、目にした瞬間だった。
本来、榎小路ユミカが大好きな海の神秘を。
「キレイ……」
「今、助けます!!」
そこに、サファイアが突撃。海に潜り込んで、クロステライザーの剣先をキュアサマー・ヒートアップ(ユミカ)へと向ける。
【『サファイア』CROSS FINISH!!!】
「あっ……」
剣先が胸元に突き刺さり、眩く光り出す。そこから抽出された不気味な宝石を、サファイアは躊躇なく切り砕いた。
「う……」
「我ながら大分無茶苦茶だったけど……上手く行った……!」
サファイアは変身の解けたユミカを抱え、海底を強く蹴って水面へと急浮上した。
***
「RIZASYUTUUUUUUUUUUU!!!!!」
一方。プリズマはレンキン世怪と交戦中。頭部の釜から生成したミサイルを乱射するレンキン世怪に対し、プリズマは容易く地を蹴り、攻撃を避けながら間合いを詰めていく。
「そこっ!!」
「SYGOLTU!!__??GIIIIIIII!!!」
レンキン世怪は、杖から魔法弾を連射し、釜からはありとあらゆる爆発物を生成しては四方八方へと撒き散らす。
「捕角!!」
その時、ガイアがエゴルギアの力によって糸を生成。敵が放った複数の爆発物を、まとめて瞬時にぐるぐる巻きにして封じ込めた。
「I……GARA!!?」
「もう好き勝手はお終いっ!!」
「そろそろパパッと終わらせないとね!」
動揺し隙が出来たレンキン世怪に、ビビットがガトリングの銃弾を、加蓮が斬撃を放つ。
更に奏が魔法弾を放ち痺れさせ、すかさずメモリアがライドシューターで生成したワイヤーで縛り付ける。
「あら、このくらいで隙だらけになるなんて……」
「今だよイリヤちゃん!!」
「オッケー!!」
プリズマはそのまま錬金世界の眼前へと突撃し、クロステライザーに力を凝縮させる。
【『プリズマ』CROSS FINISH!!!】
強烈な一撃が、レンキン世怪の胸元に突き刺さる。その装甲が避け、露出した内部には図体の大きな男性が一人。
『う……う?ぐっ……』
男がクロステライザーを掴むと、プリズマは彼をそのまま引っ張り出す。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
そのままレンキン世怪は、不気味な宝石ごと爆散。そしてプリズマの手には、『ライザのアトリエ』の指輪が飛んできた。
「やった、出来た!……あとは美遊は……」
変身を解いたイリヤ達は海の方へ視線を向ける。すると丁度良く、ユミカを運びながら美遊が砂浜に戻ってきた。
「お待たせイリヤ。こっちも無事に上手く行った。ユミカさんも無事。」
「良かった……あれ、そういえば何か忘れてるような――」
しかし、その時だった。
「貴様ら……貴様ら貴様ら貴様ら……よくもやってくれたなっ……!!!」
突如として、怒りに満ちた不気味な声が聞こえる。振り返ると、そこにいるのはコンバーサリーだ。
「あろうことか、着いた頃にはあっさりとジュエルを砕くなんてっ……我が救済を拒む愚か者共が……何故諦めない……何故分からない!!!」
こちらの話を全く聞かないように苛立っている彼女は、マスケット銃を構え銃口を向けて来た。
「だが関係ない……もう一度我が救済を受ければ、理解出来る……受けるがいいっ!!」
放たれた一発の銃弾が、空を切り裂きながらユミカと美遊へと迫る。
「っ――」
「駄目っ!!」
その刹那、イリヤが立ちはだかり、迫る銃弾をクロステライザーで受け止める。衝突してもなお勢いが衰えない弾丸を押し返そうと、ぐっと足を踏み込んで力を込めた。
「イリヤっ……!?」
「このくらい……うおりゃああああああああっ!!!」
そして、思い切り薙ぎ払う。そのまま銃弾は、粉々に砕け散った。
「は?は?はあああああああ!?」
それを目の当たりにし、コンバーサリーは理解できていないように怒りを露わにした。
「一回受けたことあるからかな……対処方法ってやつも何となく分かった。」
「ふっっっざけるなあああああああああああああああ””!何故!!!何故救済を拒む!!理解しろよ!!理解しろよふざけ――」
迷いのない目を向けるイリヤに対し、コンバーサリーは奇声を発そうとする。
「その辺にしなさぁい……」
だがその瞬間、彼女の背後に影が滑り込んだ。振り返る間もなく突きつけられたのは、二人の少女が構える武器。片方は金棒を、もう片方は火炎放射器を、容赦なく向けていた。
「『紅晴結菜』に『大庭樹里』だと……貴様らっ、引っ付き虫共が何故……」
「何故も何も、貴方に帰還命令が出ているのよぉ……それ以上は反逆行為だけどいいのかしらぁ……?」
「それにお前の部下が指輪の借りパクした挙句、随分とバカげたことしてくれたじゃねぇか?えぇ?」
「っ……!!おのれっ!!」
悪態をついたまま、コンバーサリーは姿を消した。
「……さて、私達も戻るわよぉ。」
「だな……んじゃ、またいつかな。」
結菜と樹里という名前の、高校生くらいの少女達。二人はイリヤ達を一瞥すると、手を振りながらそのまま(時計を介した転送で)この場を去ってしまった。
「え、い、今の何……?」
突然現れ流れるように去った二人。対するイリヤ達は困惑していた。
「(あの修道服の女……どこかで……)」
ただ一人、鈴夜を除いて。
「ん……んん……?」
「あっ……」
そうこうしていると、ユミカが目を覚ました。
「あれ……ここは……身共は一体何を……?」
「ユミカさん、無事で何よりです。」
「え、どういう……あ……そういえば何か感情が昂って……ああっ!!」
すると、ユミカはハッと何かを思い出し、即座に立ち上がって周囲を見回した。
「思い出しましたの!!あの時暴走して……装置!!装置は何処ですの!?何か意識を失ってた時にどこかに落として――」
『それって、これのことかな?』
その瞬間、海を割って巨大なロボットが姿を現した。
「あれって、確かレボルキング……!?」
『その通り。そしてこれは私の専用機、『レボルキング・レンダライコー』……ああ、私はパトレボルシオンの『アゼル・インベルソ』。ロボ越しだから素顔見せれないのはゴメンね~なんて。』
身構える蓮子達に対し、レボルキング・レンダライコーに乗るアゼルは軽い挨拶をする。
その機体は右腕に、例の重厚な装置を抱え持っていた。
「あっ……そんな、装置が……」
「私に任せて……!!」
【出陣!クロステラカイザー伝説】
【新たな力を手にした伝説の巨人が、彼を呼ぶ者の声に応える】
【アウェイキング!!】
動揺するユミカの前に美遊は立つ。
【『クロステラカイザーサファイア』!!!】
そして、クロステラカイザーを顕現させ、レボルキング・レンダライコーと向かい合った。
「っ……!?あ、あれ、ここはもしかして……」
ユミカが目を開けると、そこはコックピット内。操縦席に座る美遊が、彼女にこう言った。
「……さっきの件で色々責任感じてるかもしれないけど……だからこそ、今だけは貴方に見せたかった。」
「えっ……?」
「今の私の、覚悟を……!!」
操縦桿を握り、美遊はレボルキング・レンダライコーへと間合いを詰め始めた。
=クロスタルリングカセット=
『ライザのアトリエ』
錬金術で作成したアイテム→ライザリン・シュタウト
固定絵:たる&錬金釜
指輪能力:錬金術による道具生成
獲得者:イリヤ
・指輪所有者状況
=
『レンキン
使用指輪:ライザのアトリエ
憑り付いた人物:ジュエルを植え付けられた一般人
侵蝕スキル:素材を無視した錬金術スキル