私が、友達が変わらずにいられる世界へ 作:アルトリア・ブラック(Main)
ー数時間前ー
「…聞いてないんだけど…こんな王女ナリで行くなんて…」
そう呟き慣れないドレスに扇子で顔を隠す
「魔導王の妹っていうなら、誰にも攻撃されないし、良いじゃないですか」
ニコーと笑うのは自分のNPC・童磨で、氷系のキャラクターをイメージして作ったらまんま鬼滅の刃の童磨になってしまい、修正変更がめんどくさかったのでそのままにし、レベル上げを頑張ったら私より強くなってしまった。
著作権に関しては数百年経っており、あの現実世界ではフリー素材と化していた。
「…いやまぁ、ワガママ言ったのは事実だし…甘んじて受け入れるけど…」
そう呟きながら目の前の童磨を見る
「?」
「見た目イケメンに騙されて帝国の女中を落とさないようにね?貴方は人間が食べ物なんだから」
鬼人は人間がメインで血が副菜扱いになっている。
つまる所、単に人選ミスなのだが、これから行く帝国でむやみやたらに食べないようにと警告すると、扇子で仰ぎながら笑いつつ
「そんなむやみやたらに食べるほどお腹空いてませんよ〜アベリオンシープでなんとかしてます」
あははは〜と笑う童磨に若干苦笑いする
「というか、なんで俺を連れて来たんです?」
「貴方が一番人間に見えて節操があるから」
「俺が節操あるなんて、斜線堂奏様が作った者達は相当ヤバいですねぇ」
「………」
自分が作ったNPCは他にもいる。
影人間という特殊な種族で作った一人は連れて来ているし、万一にも攻撃を受けそうに慣ればオートで反撃してくれる
影人間も百レベルなので、私いらない
「…私は本が読みたいだけなのに…めんどくさい政治ごとにも関わりたくないのに、いっそのこと婚姻でも結んで…」
「発想がヤケクソになってますよ〜というかそんなことしたらアイズ様ガチギレの大嵐ですよ」
ニコニコ笑いながら言われる
「そうなのよね…あの人、アンデットに引っ張られすぎているというか…私への固執やばくない?」
「最後まで残ってくれた友人、って言ってましたからねぇ〜まぁ、その気になれば」
童磨が笑いながら言葉を濁す
言いたいことはわかってる。
確かにあのナザリックは居心地が悪い、本を読むには適している場所だが、常に彼らはこちらの思考が彼らを凌駕していると考えている。
だからこそ、余計な深読みをし、挙げ句の果てには戦争なんて引き起こした。
それが至高の御方の考えだと言わんばかりに
(…キャラクターに殺される創造主、みたい)
そう思いながら窓の外を眺め、帝国に着くのを待っていた。
帝国に着き、いろんな場所の話を聞きながら本が貯蔵している場所に向かう
(わぁ)
流石は帝国、立派な本の量と綺麗に扱われているそれを見て息を呑む
案内の間の休憩時間に、その場所に足を踏み入れていいか尋ねると一つ返事で了承される。
「帝国の歴史…こっちには青春物語もあるのね、群雄劇もあって」
興味津々に手に取って本を読んでいた。
「王宮内の本は全体的に歴史関係が多いですね」
セバスの言葉に斜線堂奏は本棚の間を歩きながら色々見ていた。
「歴史物に重点を置いているのは、自分の国に自信があるってことよね、勝った戦いの書物もあるけれど、負けた戦いの本まであるわ、やっぱり帝国はすごいのね」
そして、本棚一つ一つ手入れされているのを見れば本をいかに大事にしているか分かる
本を借りても良いか、必ず返却するという約束を皇帝と結び読みたい本を数冊持ってナザリックに帰還することにした。
ナザリックに帰還した斜線堂奏は自室のベットに座り、本を読んでいた。
本を読む時間こそ最高の時間であり、前世では出来なかった自由な時間で永遠に本を読むのに費やせた。
とは言っても、この世界に転移して来た以上、モモンガさんとの話し合いも勿論大事になる。
「…ラナー王女の懐柔ですか、無理じゃないですか、彼女を部下にするなんて」
「ですよね…ただでさえ何考えているか分かんないんだし…ナザリックのNPCとは違って現地の人間だし、クライムとかいう戦士とセットっていうのも…」
「ラナー王女の性格、なんとなく分かりますよ」
「え」
「頭脳明晰なところは微塵も分かりませんけど、性格的に言えば外道仮面のメンヘラバージョンです」
「余計分かんないです」
外道仮面と名付けたが、見た目は完全に『メイドインアビス』のボンドルドだ
こちらも童磨よろしく変更修正がめんどくさくなったのでそのまま採用、結果的に度し難い性格のままナザリックにいる。
(…彼いるならミーティとナナチとセットで作ればよかった…)
まぁはそれは置いといて
「クライムをペットのように可愛がり、彼でしか快楽を味わえない。犬を愛するのと同じ感じだと思います。そこにヤンデレが乗っかって『クライムに見つめられたら殺す、クライムが助けた人殺す』って思考になるんだと思います。想像するだけで仲間に入れたくない」
「…もう聞いてるだけで嫌悪感やばいんですけど…」
「そこに頭の良さがデミウルゴスとアルベド並みと来たじゃないですか、もう関わってしまったら終わりですよ」
知ってしまったが最後命がない、そういう怪奇の類にしか思えない。
「…でも、アルベドとデミウルゴスは仲間にする気満々で止められないんですよ…」
「………」
モモンガの、部下達に嫌われたくない、見捨てられたくないという感情ゆえに任せきりになる性格はアンデットになったとはいえ嫌いだった。
こうして任せる任せると言って戦争なんて引き起こした
「私が最重要課題にしているのは都市の存続です。図書館は勿論、無意味な破壊はしたくありませんし、なおかつその後が面倒じゃないですか」
「…まぁ」
「だから、ここは私に任せてもらって良いですか?」
「任せるって…ラナー王女の件ですか?」
「はい、少なくともナザリックには入れたくない、できるなら外に配置しておきたい存在なのでそれを上手く伝えてみます」
そう言って椅子から降りる
「…ありがとうございます。斜線堂奏さん。ところで、ジルクニフのところに行く時はあの姿で行ったんですか?」
「金髪皇帝だから金髪美女で行けば似合うかなと」
「あはは…」
本当の容姿は白髪に赤い瞳のロリ…ではある。
このナザリック地下大墳墓におわす、至高の御方々の一人である斜線堂奏様がアルベド、デミウルゴスを呼び出してきた。
かの御方はあまり積極的な人物ではなく、読書が趣味で自室に篭りがちな御方と言われていた。
しかし、その知識量は至高の御方々の中でも一、二を争う御方であった。
レベルが低いという理由でアインズ様はかの御方をお守りするという決定に至った。
勿論、シモベ一同も危険を孕むよりも安全な場所で穏やかな生活を約束出来る方が良いと判断した。
「…忙しいのにわざわざ集まってくれてありがとう。お二人」
執務室の椅子に座っているかの御方の両脇にいる御方に創られた童磨と外道仮面。
そして、御方の足元にいるであろう影人間
「そんなことはございません!至高の御方のご命令があれば、すぐに馳せ参じます」
そういうとアルベドも頷き同じことを言う。
「…一つ聞きたいのだけど、どうして、ラナー王女を懐柔したのかしら?」
「それは、王国を支配下に置く為には必要な人材であり、彼女の精神は異形種となんら遜色のない人間だからです。彼女の存在があれば至高の御方々の目標により近づきましょう」
そういうと御方は無表情のまま
「確かにデミウルゴスの言う通り、彼女は頭が良いわ、彼女を採用すれば貴方達の負担も減らせますし、私やモモンガさんからして見ても採用したい存在には他なりません。でも」
淡々と話す御方に息を呑む
レベルが低いにも関わらず威圧感は凄まじかった。
「ナザリックに招き入れるのは言語両断という話をモモンガさんも言ってました」
「なんと!」
「本当なのですか?」
「モモンガさんは二人の手前、進んだ計画をストップするのに気が引けたのでしょうね、悩みつつも了承しました」
「アインズ様の智慧があるならば、一介の女の思考など…」
「デミウルゴス。どうして、人間がいると思う?」
椅子の向きを変え、降りて来る
歩み寄って来るかの御方を下に見ないようにアルベドと共に跪く
「人間が…ですか、それは…」
なんと答えれば正解なのか分からず黙ると
「人間が存在する理由は神が創造した物とは別の進化を遂げた…失敗作です」
アルベドのことばに御方の表情は相変わらず変わらず
「神様は人間を意図して作ったのと思うのだけど、アルベドの言う通り、間違った進化をした失敗作ともとれるわ、でもね」
背中で手を組み、背を向ける
「均一人種ばかりじゃつまらないと思ったんじゃないかしら、同一の悪魔ばかりいたらつまらないと思うし、竜ばかりいたら面白みもない」
くるりと振り返り
「アルベドの言う通り、神様は間違えて失敗作を作った。その言葉の通り、私達だって間違える、神が万能であるなら存在する必要すらない。ラナー王女は知識や先見の明は凄まじいわ、でも、その性格に大きなリスクがある。クライムという人間を愛する為なら国すら明け渡せる判断力」
デミウルゴスとアルベドを見下ろし
「何かの為に国を明け渡し、何かを裏切ったような人間は信用が出来ない。だからこそ、この…私達の世界には指一本触れさせたくない」
ニコリと笑い、アルベドのみを見て
「ありえないでしょうけど、頭の良い人間が複数いてモモンガさんがアルベドに気を遣ってラナーばかり使ってしまったら?嫌じゃない?」
そう聞かれ、アルベドがぴくっとなった後震えながら「嫌です!」と答える
「しかし!斜線堂様っ!」
デミウルゴスの言葉にシィとやり
「貴方の言うことは一理あるわ、採用しないと言ってるんじゃないわ、採用してもナザリックには近づけない、外の、ナザリックが領地にした場所の支配者という扱いなら良いの、そうモモンガさんも望んでるわ」
そう言って振り返り童磨と外道仮面を呼ぶ
横を通り過ぎる御方が去るまで、頭を下げ続ける
童磨
NPC
【性別】男
【種族】鬼人
【レベル】100
【属性】極悪
【職業】戦闘職
【詳細】
氷系キャラクターイケメン…とイメージして作ったらこうなった。結局鬼滅の刃の童磨風になったので結果的に童磨にした。
性格は原作通り、ただし、忠誠心は持ち合わせている。
原作通りに近いが日光はある程度平気。太陽光さんさんの所にいれば『皮膚が焼けるくらい熱い』とは感じる