悲劇のプロローグ
Side?
「…ンあ?…何処だ此処はあ!?…」
俺の名は白斗、只の白徒だ。
俺がふと目を覚ますと真っ白なだだっ広い空間に居た。
「私は君達で言う所の神だ。残念ながら君は死に至った…だがそれは此方側でも想定外の事象であった」
「マジかよ…という事は…」
突如俺の背後に神と名乗る男性が現れてそう告げられる。
「うむ、お詫びと言ってはなのだが転生の権利が与えられる。
しかし転生先は選択する事は出来ぬがな…代わりに特典は望む限りに付与しよう」
「では…」
俺は神に望む特典を告げた。
「あい分かった。
君の次の人生に幸有れ」
俺の体は光に包まれ目の前が真っ白になった。
~…~
「という訳で予定していたよりも大分早いのだけれど父さん達は隠居する事にしたのさ。
これからはお前がシラガマ家の四代目当主となる!
枷はいくつもあるがね…」
「ん…いってらっしゃい…」
「本当にごめんなさいねハクト君もシロハも…」
「分かっている、義母さん達が謝罪する必要性なんか無いって事は俺達が良く理解しているからよ」
「流石は俺の息子に義娘だな!」
俺が生まれ変わったのは宇宙開発が盛んになった魔法も存在するスペースオペラファンタジーな世界だった。
そしてハクト・シラガマとして転生を果たしたのだがシラガマ家の財政状況はかなり崖っぷちに立たされていた。
それというのも父であるソルガ・シラガマが他の貴族のやっかみを買った結果だ。
だが父さんの行いが間違っていただなんて俺は微塵も思ってなどいないしむしろ誇りであるのだ。
そんな父さんと再婚してくれたシラナ・ヘオリック・シラガマ義母さんには物凄く感謝している。
義妹のシロハもちょっと変な所もあるけど可愛いしな!
まあそんな状況だからちょっとばかり早い隠居移住生活を送る羽目に父さん達はなってしまったようだ。
「家の立て直しも任せてくれ!俺に既に良い考えが有るから」
「な、何!?そ、それは本当なのか!?」
「ああマジだぜ!」
「それならば頼んだぞ!」
「ああ!」
俺からそう告げられた父さんは素っ頓狂な声を上げながらも納得してくれ旅立って行った。
さてと家再興の為にもちゃっちゃっとMSとZOIDSの製造に勤しむと致しましょうかね。
下手な火種にしかなりかねない事は重々理解しているので無論機体自体は売らずに売り込むのは一部の武器に限るが。
企業名はそうだな…義母さんの元の名前を使わせてもらおうかな。
そう考えていた俺だったのだが真逆あんな悲劇が引き起こされるとは夢にも思っていなかった…それが起こったのは製造業が軌道に乗り再興にかなり近付いていた矢先の三年後の事だった。
「…」
「シロハどうしたんだ?」
俺が籠っているラボラトリーにシロハが既に先の宇宙戦争で亡くなっている実父の形見である長刀を何時も通り大切そうに抱えながらやってきた。
だがその表情は何時もよりも暗い表情で酷く焦っている様だった。
「帰りのモノレールの中でスペースSNSを観ていたの。
そしたら…」
「何?…」
シロハはそう言いながら自身のスマホを見せてくる。
其処には目を疑う衝撃的な事柄が記してあった。
「は!?…オイコレってマジなのかよ!?…」
「フェイクじゃない…TVのニュースでもやってた…」
それは父さん達が移住先にした惑星が消滅させられたというニュースであった。
無論ビッグバン等の自然現象などが訪れるには明らかに早過ぎるのもあり何者かの手によるものであるのは明白だった。
惑星を破壊しようだなんて考える様な輩はほんの一握りしかいない…
「宇宙海賊の仕業か…」
父さん達の移住先が宇宙海賊による襲撃に遭った挙句に最終的に惑星破壊が行われたという紛れも無い事実に俺は歯ぎしりするしかなかった。
「ハクト義兄ちゃん…」
「シロハ…諦めるにはまだ早いと思う…宇宙海賊の中には人質を痛ぶる非人道趣味を持っている輩がわんさか居やがる様だからな…もしかたら…」
「…」
義母さんはかなりの美人だし父さんもそれなりだ。
いくら惑星破壊が行われたのだとしてもそれに巻き込まれてしまった確率は限りなく低いと判断して良いだろう。
だがその代わりに人質として囚われてしまっている可能性の方が高いか…
「絶対に許さんぞ宇宙海賊の屑共め!…必ず見つけ出して父さん達を取り戻す!…」
俺はそう決意し早急に調査に乗り出したのだった。