戦いは嫌なので音楽をしたいと思います。   作:名無し

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自分は絵の才能がないからAIを頼って浩/ハルを出力しようと思ったんですけどどれを使えばいいんでしょう?

誤字報告、ありがとうございます。


音楽少女とイベント開始

イベント開始15分前、ハルはイベント参加者の集まる広場へとやってきた。

 

「結構な人数が居ますね……」

 

頑張れば数えられるくらいの人数ではあるが、時間の無駄であるしかなりの手間なのでハルはライバルを数えることを諦める。

 

「おや?あの方は……」

 

そんなとき、ハルは広場の中央付近に居る黒い装備をした大盾の少女を発見した。

その姿が以前、イズの店でフレンド登録をした初期装備の少女であることを確認し、声をかける。

 

「こんにちは、メイプルさん……でしたよね?」

 

「あ、はい!そうです!」

 

緊張している様子のメイプルを見てハルは微笑み、世間話をする。

 

「やはりメイプルさんでしたか……その装備、オーダーメイドかユニークシリーズですよね?」

 

「はい!【毒竜の迷宮】でユニークシリーズをゲットして……」

 

「それはおめでとうございます」

 

メイプルの嬉しそうな様子を見て、ハルは素直に祝福の言葉を贈る。

 

「ありがとうございます!えっと……」

 

「ハルです。イズさんの店に居た」

 

「あぁ!ハルさん!ありがとうございます!」

 

イズの店ではフレンド登録こそしたものの、余り会話をしなかったので忘れられていたようだ。

ハルの服装が初期装備から大きく変わっていることも原因の1つだろう。

 

「それではイベント、頑張ってくださいね?」

 

「はい!頑張ります!」

 

ハルはメイプルの緊張が解けたようすを見て別れ、イベント開始を待っていると、今度はクロムを見つけたので話しかける。

 

「どうも、クロムさん」

 

「ん?ああ、ハルか。どうかしたか?」

 

数日間コンビを組んでレベル上げしたこともあり、2人の関係はかなり気安いものとなっていた。

それでも丁寧語を崩さないハルにクロムは「真面目だなぁ」という感想を持っていたりもする。

 

「いえ、見かけたので声をかけておこうと……特訓や検証に付き合ってくださいましたし」

 

「俺もいい経験になったからな……アレは酷かったが」

 

「アレですか……」

 

2人は遠い目をし、ハルのスキル検証の時に起きた事件を思い出す。

 

 


 

 

「【死の拒絶】ってヤバいな」

 

「はい……毒の沼も炎のトラップも麻痺トラップも無効なのは予想以上でした」

 

「しかもパッシブだろ?ハルが居ると居ないで攻略の幅が大分違うぞ」

 

事件はハルとクロムでパーティを組んでレベル上げをする傍ら、ハルのスキル検証をしていた時に起きた。

2人は『生者のシューズ』に付いている【死の拒絶】の効果を纏め、その効果に驚きながら可能性を考察し、次の検証を行う。

 

「じゃあ次は『ヘカテの髪飾り』に付いている【冥府の門】ですね」

 

「ああ……アンデッドを召喚するスキルなんだろ?てなると使役系か……」

 

「まあ物は試しといいますし……【冥府の門】!」

 

ハルがスキルを使用すると、何もないところから冥府へと繋がる不気味な門が現れた。

 

「なんか……冥府っつーより地獄みたいだな」

 

「丁度ダンテの『神曲』をモチーフにしたオーギュスト・ロダンの『地獄の門』に似ていますね」

 

「既視感あると思ったがそれか」

 

ハルの例えにクロムは納得の言葉を見せる。

 

「MPは大丈夫か?」

 

「はい。消費は大きいですがステータスをMPに結構振りましたし、装備やスキルのこともあるので」

 

「そうか……で、門が出るだけか?」

 

「私の意思で開けるみたいですよ」

 

スキルの詳細を2人で確認していく。

どうやら門の召喚にMPを消費し、開くかどうかはハルの意思で決められるようだ。

 

「じゃあ開きますね」

 

「ああ」

 

クロムの了承を得てハルが門を開く。

重い金属製の門がゆっくりと開かれていき、肌寒い空気が流れ出てきた。

 

「冥府の空気って冷たいんですね」

 

「そうだな……お、アンデッドが出てきたぞ」

 

実はこの空気には一部例外を除く【冥府の門】使用者のパーティメンバー以外にスリップダメージを与える瘴気が含まれているのだが、2人の周囲にはプレイヤーやモンスターが居なかったので気づくことはなかった。

 

「……普通のアンデッドですね」

 

「ゾンビにスケルトン……ああ、レイスも居るな」

 

門から出てきたのは【死霊の穴】にも出現するごく一般的なアンデッドだった。

冥府のモンスターだから特別……ということもなく、ハルやクロムなら余裕で倒せる相手である。

 

「……なあ、何か様子がおかしいぞ」

 

「そうですね、こちらに襲い掛かってくるような……」

 

そんなアンデッドたちを観察していた2人が違和感に気づいた直後、召喚された大量のアンデッドが襲い掛かった。

咄嗟にクロムがハルを庇って大盾でゾンビの攻撃を受け止める。

 

「は!?使役系じゃないのかよ!?」

 

「これは……そういえばスキルの詳細にも召喚とはありましたが使役とはありませんでしたね」

 

「そんなのアリか!?って落ち着いてる場合じゃないだろ!」

 

クロムに庇われたハルがスキルを冷静に考察し、クロムがそれにツッコむ。

そうこうしているうちにも門からはアンデッドが召喚されていた。

 

「門を閉じてもいいんですが……これは使えると思いまして」

 

「使える、だと?」

 

「はい。だって、この場はモンスターが無限に湧く最高のレベル上げスポットになったんですよ?」

 

ハルの言葉にクロムが目を見開き、すぐに好戦的な顔になる。

 

「じゃあ、心ゆくまでやるとするか!」

 

「【聖歌】はどうします?」

 

「いや、俺も戦いたいし支援を頼む」

 

こうして目一杯レベル上げを行った2人だったが、大量に溢れるアンデッドを全て捌けるはずもなく、打ち漏らしが掲示板で話題になったことから火消しに追われることになったのだ。

 

 


 

 

「アレのお陰でレベルは上がりましたが……使う場所は考えないとですね」

 

「そうだな……」

 

2人して遠い目をしていたところでドラぞうという『NewWorld Online』のマスコットキャラクターが現れ、イベントの説明をする。

 

「それじゃあ、お互いに頑張ろうぜ」

 

「はい。もしイベントでパーティを組めたら、その時は共闘しましょう」

 

「それもいいな」

 

そこまで言ったところでイベント参加者が光に包まれ、イベントフィールドに転移した。

『NewWorld Online』第一回イベント、開幕である。





はい、【冥府の門】のデメリット紹介でした。
アンデッドの召喚は無限ですが、召喚者にも襲い掛かる上に召喚後もフィールドに残り続けます。
一体一体の強さはそこまでですが、以前にも書いた通り本作のアンデッドは耐久に優れている上、無限に召喚されていくのでトッププレイヤーのクロムやアンデッド特攻のハルでないと数の暴力にやられてすぐに死亡します。
というか多分クロムを含め、トッププレイヤーたちでも数の暴力でそのうち死亡するでしょう……メイプルというそもそも攻撃が通らない例外以外は。
強力だけど使用者にも牙をむく特大の欠陥スキルです。なんでこんなものを運営は実装したのか……

アンケートは今のペースだと多分馬になる。
一応選択肢の動物は全て音楽に関わりがあるものを選んでるんでモチーフを探ってみるのも面白いかも。

次回 『アンデッド無双』
第一回イベントはーじまーるよー

ハルは相棒を手に入れる?

  • 七層まで待て
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