戦いは嫌なので音楽をしたいと思います。 作:名無し
つまり何が言いたいのかというと……推薦のための志望理由書が書けなさすぎる。
はい、作者のどうでもいい愚痴でした。
16時に特別回も投稿していますのでそちらも是非御覧ください。
それでは本編へどうぞ。
ハルのアンデッドによる蹂躙はイベントの様子を見ている不参加者の間で某大盾少女と同じように話題に鳴っていた。
241 名前:名無しの観戦者
やっぱ優勝はペインか?
ゲーム内最高レベルだし無双してんな
242 名前:名無しの観戦者
あれはやばい
動きが人間辞めてるw
243 名前:名無しの観戦者
でもやっぱ順当に勝ちを重ねてるのはよく聞く名前ばっかだな
244 名前:名無しの観戦者
トッププレイヤーが強いのはそりゃ当然よ
245 名前:名無しの観戦者
は?何こいつ…やばくね?
246 名前:名無しの観戦者
うっわ映ってる奴ら強っ
247 名前:名無しの観戦者
メイプルって大盾の子、暫定ランキングに入っているのに百二十人潰して被ダメなんとゼロ
248 名前:名無しの観戦者
異常な程に硬い上に状態異常と大盾で無抵抗に潰してやがる
249 名前:名無しの観戦者
可愛い顔してえげつないな
250 名前:名無しの観戦者
おい、そろそろ目を逸らさずに我らが歌姫を見ようや
251 名前:名無しの観戦者
いやだ!あんなホラーなハルちゃん見たくない!
252 名前:名無しの観戦者
アンデッドも魅了した歌声よ
253 名前:名無しの観戦者
初期装備じゃなくてドレスになってるな…こう…セクシーと可愛いの融合が
254 名前:名無しの観戦者
アンデッドに殺されるぞ
255 名前:名無しの観戦者
すみませんでした!!(スライディング土下座)
256 名前:名無しの観戦者
潔いwww
257 名前:名無しの観戦者
メイプルちゃんマジ何あの歩く要塞w
258 名前:名無しの観戦者
マジで歩く要塞で草生える
259 名前:名無しの観戦者
それじゃハルちゃんは死者の女王だな
そのようなやり取りが裏で行われていたとは露知らず、ハルはアンデッドを率いてプレイヤーたちを蹂躙しているうちに、残り1時間となっていた。
(っ!息が続かない!)
「ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ!」
『3位、同率でメイプルさんとハルさんだドラ!』
現時点での順位の発表と共にハルの呼吸が限界を迎え、【冥府の歌】が終了する。
その瞬間、それまでハルに従っていたアンデッドたちが無制御になり、無秩序に暴れ出す。
「くっ!」
それは主人であったハルにも牙を剥き、ハルはアンデッドの攻撃を回避する。
(もう【冥府の歌】を使うMPは残って居ない……なら!)
「閉門!そして【聖歌】!」
咄嗟の判断で門を閉じ、アンデッドを滅する聖なる歌を歌う。
「Κύριε ἐλέησον Κύριε ἐλέησον」
ハルの聖歌にアンデッドは浄化され、苦しみながら消滅していく。
アンデッドが全て消えた時、そこには戦う術のないハルのみが残されていた。
「居たぞ!あそこだ!」
見通しのいい岩場なのが災いし、ハルは集まって来たプレイヤーに即座に発見されてしまう。
「……逃げますか」
バフやデバフは消えていないこともあり、ハルはプレイヤーの間を駆け抜ける。
例えAGIを多めに振っているプレイヤーでも、デバフにより10%ダウンしている上、元よりAGが比較的高く、バフで更に10%アップしているハルの足には届かなかった。
「しつこいですね……」
それでもマップに位置が表示されていることもあってプレイヤーは集まってくる。
「!あれは……」
その時、ハルは視界に崖の下で戦闘中の集団と端に追いやられている見覚えのある赤鎧が入った。
「この距離ならギリギリ聞こえないはずですね……」
追い詰められている赤鎧のプレイヤーにはギリギリ聞こず、攻撃しているプレイヤーたちにのみ聞こえる絶妙な距離にハルは立ち、その戦いを見守る。
その間にハルへ近づいてきたプレイヤーを避け、受け流し、投げ飛ばしながら待機し、攻撃していたプレイヤーが全員倒されたのを確認してからその赤鎧のプレイヤーに近づく。
「クロムさん!」
「ん?ってハルか!どうした!?」
「共闘!お願いします!」
ハルは追われながら青いウィンドウを出してクロムにパーティ申請をする。
アンデッドを従えて蹂躙している間に、このイベントでもパーティで協力プレイができることは確認済なのだ。
ハルの問いかけにクロムはニヤリと笑い、申請を受諾する。
「いいぞ!支援を頼む!」
「了解しました!」
パーティを組んだハルは素早くクロムの後ろへ移動し、【並列演奏】による多重バフをクロムにかかるようにして問いかける。
「アンデッド地獄以来の乱戦ですが、大丈夫ですか?」
「おいおい、誰に聞いてるんだ?」
襲ってきたプレイヤーを短刀で一刀両断にしつつクロムが好戦的な笑みを浮かべる。
「俺は、『NWO』で最高位の大盾プレイヤーだぞ」
その顔を見てハルはフッと笑う。
「愚問でしたね……オーダーは?」
「陽気に行こうぜ!」
「承りました!」
クロムのオーダーにハルはそれまで続けていた【冥府の歌】の伴奏を取り消し、陽気な音を鳴らし歌いだす。
「外から窓をくぐった光が床に作った最初の友達」
その演奏の間にもプレイヤーたちは2人に襲い掛かり、クロムがこれを捌いていく。
「空っぽの手を容易く取られて連れ出されてから夢の中」
アコースティックギターを手に持ってハルは戦場に見合わず軽快に歌っていく。
「どうして体は生きたがるの心に何を求めてるの
肺が吸い込んだ続きの世界 何度でも吐いた命の証」
サビに入り、クロムを信じ切っているハルは最早演奏しながら踊る余力すらあった。
「さあ今鍵が廻る音 探し物が囁くよ
赤い血が巡るその全てで 見えない糸を手繰り寄せて」
そうこうしているうちに時間は過ぎ、バフを受けて鬼神の如き力を見せたクロムと、多くの曲を軽快に奏でるハルのコンビは最後まで死ぬことなくイベント終了を迎えようとしていた。
「あ、クロムさん」
「何だ?」
終わりのなかったプレイヤーの波も減っており、残り時間からしてバフを切ってもいいと判断したハルはクロムに話しかけた。
「私の事、殺します?」
「はぁ!?」
クロムは唐突なハルの発言に驚きながらプレイヤーの攻撃を大盾で受ける。
「いえ、手伝っていただいた謝礼のような意味で……ポイント結構入りますよ?」
「あのなぁ……」
プレイヤーを器用に捌きながらクロムは溜息を吐く。
「一緒に頑張った相方なんだから殺すわけないだろ。子供が気を遣うんじゃねぇよ」
「クロムさん……」
そんなやり取りをしている間にイベントは終了した。
1時間の間、逃げと支援に徹していたハルは同率3位から5位に落ちていたが、本来は非戦闘員なのだから大健闘だろう。
「メイプルさん、初心者なんですよね?」
「そのはずだな」
「なんで3位なんですか」
「知らん」
最後に同じパーティだったからか、授賞式のようなもので2人は近くに居た。
そんな2人の話題は共通のフレンドであり、初心者であるはずなのに3位になっているメイプルだった。
「あれ、ユニークシリーズらしいですよ」
「運が良かったんだな」
緊張した様子でガチガチになっているメイプルを眺めながら雑談をしていると、メイプルのインタビューの番がやってきた。
『えっあっえっ?えっと、その、一杯耐えれてよかったでしゅ』
「締まらないですねぇ……」
「だな……」
2人は記念品の金メダルを受け取り、解散した。
「【魔王】に【死者の女王】……また二つ名が……」
後日、自身のことが書いてあるスレッドで新たな二つ名を知ってイズの店の隅で恥ずかしがるハルの姿があったという。
掲示板の序盤は原作からのコピペでそこからメイプルとハルを混ぜて語らせました。
本当にパーティを組める設定だったかについては、アニオリでメイプルにジェットストリームアタックを仕掛けようとした「灼熱の三兄弟」と名乗る三人組が居たため「このイベントって個人戦以外もできるんじゃね?」と思った結果です。
なお「灼熱の三兄弟」は麻痺させられたあとにメイプルの魔力になりました。
一応レベル比較すると
ペイン 48
ハル 32
メイプル 20
です。メイプルこのレベルで3位ってやっぱりおかしいよ。
ペインに関してはメイプルがイベント前に掲示板で手に入れた「らしい」情報な上、イベント開始1週間前の時点なので実際のレベルは不明ですが、第一層でそこまで上げるのも難しいだろうという予想のもと本作では48で採用しています。
ハルのレベルが高い理由はクロムとのレベル上げで、それに付き合っていたクロムも原作より強くなっています。
今回の曲は
Adoより『トットムジカ』
『Kyrie eleison』
BUMP OF CHICKENより『Sleep Walking Orchestra』
でした。
『トットムジカ』と『Kyrie eleison』は過去に登場済みなので省略させていただきましょう。
『Sleep Walking Orchestra』はマシュマロでのリクエストです。かなり遅れてしまいましたが採用させていただきました。
こちらはアニメ『ダンジョン飯』の第一クールのオープニングテーマで、ケルト調のリズムが魅力的な曲です。
マシュマロにてリクエスト楽曲は常時募集中です。応えられるかは話の流れや作者の気分で変わりますが。
次回 『周囲の反応』
それにしてもクロムがいい男過ぎますね……
第二回イベントで武器を手に入れる?
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いいよ!
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ハルさんが武器を持つわけないだろうが!