戦いは嫌なので音楽をしたいと思います。   作:名無し

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原作ではサリーが出てきたり色々する二回イベントまでの間ですが、我らがハルさんにはそんなイベントは無いのです。
そこでもういっそメイプルと組ませてしまえ!となりました。
描写するかは分かりませんが、他にも偶に支援助っ人に入ったり(偶にな理由は本編にて)クロムの相方やったりアンデッド狩ったり色々やってます。
便利屋ハルですね……おや?何やら某社長の声が。


二章
音楽少女と二層実装


「うぅ……」

 

「ハルちゃん、元気出しなさいよ」

 

第一回イベントが終わった翌日、ハルはイズの店の隅にて指で「の」を書きながら丸くなっていた。

 

「【死者の女王(ヘル)】ってなんですか【死者の女王(ヘル)】って……何故こんな二つ名が……」

 

「あれだけアンデッドを従えていたらそうなると思うわよ?」

 

「恥ずかしいものは恥ずかしいんですよ!」

 

そう、ハルの頭を悩ませているのはイベントで付いてしまった新たな二つ名である。

 

「うぅ……もういいです。切り替えていきましょう」

 

「復活も早いのね」

 

以前、家で悶えていたときと同じように深呼吸をして落ち着いたハルをイズは微笑ましいものを見るような目で眺めていた。

 

「それはそうと、イベント5位おめでとう」

 

「ありがとうございます」

 

「他のトッププレイヤーたちは階層攻略に動いてるけど、二層には行かなくていいの?」

 

「んー……まだいいです。イズさんが行く時に御一緒しますよ」

 

そんなやり取りをしていると店のドアが開き、今話題沸騰中となっている第一回イベント3位のメイプルが入って来た。

 

「あら!いらっしゃい。随分と有名人になったわね……ここに来た時はまだ装備も初期装備だったのにね」

 

「イベント前はあんなに緊張していたのに、まさか3位とは思いませんでしたよ」

 

「ありがとうございます!……ってうわあああ!ハルさん!言わないでください!」

 

イズが以前メイプルが来たときのことをしみじみと語り、ハルはイベント前に会ったときのことを弄り、メイプルは顔を真っ赤にさせていた。

 

「それで、今日はどうしたの?」

 

「あ、はい!無理ならいいんですけど……」

 

そう前置きをしてメイプルが話し始める。

オーダーを最後まで聞いたイズはメイプルの話を確認するように復唱した。

 

「性能は気にしなくていいから、純白の、見た目にこだわった装備一式が欲しくて、そうなると作るのにはいくらかかるか…ね」

 

「今の装備は黒いですし、対にするんですか?」

 

「はい!それで、どうですか?」

 

「そうね……ある程度素材持ち込みなら一式で100万ゴールドってところかしら。持ち込む素材によっては勝手にある程度性能は上がるかもしれないけど」

 

頭の中でその装備に身を包んだ自分をイメージしたメイプルが「むふふっ」と笑う。

 

「分かりました!お金と素材を持ってまた来ます!」

 

そうして店を飛び出そうとしたメイプルをハルは呼び止めた。

 

「待ってください」

 

「へ?」

 

急ブレーキをかけて止まり、振り返りながら間の抜けた声で聴き返すメイプルにハルは問いかけた。

 

「何を集めればいいのか分かっているんですか?」

 

「あ……」

 

「はぁ……」

 

勢い任せなメイプルにハルはつい溜息を吐いてしまった。

 

「情報掲示板で……」

 

「プロのイズさん、何処で何を集めればいいのか分かります?」

 

「容赦ないわね……情報掲示板でも分かるかもだけど、白水晶か白魚の鱗かしら?メイプルの【DEX】は?」

 

「えっと……【VIT】以外は0です」

 

ハルはメイプルの言葉を遮ってイズに質問する。

イズは2つの素材を挙げて、メイプルのステータスを確認した。

 

「なら白水晶は採取できないから町の南にある地底湖がいいわね」

 

「ありがとうございます!」

 

「行く前に町で釣りセットを買うように。釣りは【AGI】や【DEX】依存だから難しいかもだけど頑張ってね」

 

「はい!」

 

「それと……ハルちゃん?」

 

「何でしょう?」

 

メイプルの元気のいい返事を聞いて頷いたイズはハルの方へ目をやった。

 

「今日、暇よね?」

 

「まあクロムさんも居ませんし、火急の用もないので……ってまさか」

 

「どうせこの店に居座るんだから、メイプルちゃんの手伝いをしてきなさい!」

 

「やっぱり……」

 

「ええ!?そんな、悪いですよ!」

 

イズの店に入り浸っているハルは、基本的にイズに頭が上がらない。

そんな状況を突いてきたイズにハルは呻き声をあげ、メイプルは遠慮するが、イズは下がらない。

 

「いいのよ、ハルちゃんも偶にはここ以外にも行きなさい」

 

「ほら……ライブで稼いだり……」

 

「今はそこそこ貯めているでしょ」

 

「うっ」

 

僅かに抵抗を見せるハルだったが、抵抗虚しくイズに撃破される。

ハルにこれ以上反論のしようもなく項垂れてしまった。

 

「でも悪いですし……」

 

「いいのよ、クロムに連れられる以外はこの子、アンデッド狩りくらいしか町の外に出てないんだから」

 

「私は支援型なので……」

 

「野良パーティも組まないでしょう」

 

「組まないんじゃなくて組めないんですよ!」

 

そう、ハルは有名になってしまったが故にパーティを組めないのだ。

人気や実力はあれど、余り世に出したくないスキルもあるため知り合いとしか組んでいない。

 

「その点、メイプルちゃんなら大丈夫でしょ?」

 

「まあそうですけど……分かりました、行きますよ」

 

結局ハルが負けてメイプルに付いて行くことになった。

その日、ハルは地底湖で軽く30匹は釣り上げたという。





移動と釣りのシーンはカットだ!面白味がないからな!
ちなみに【死の拒絶】はやろうと思えば水上歩行も可能です。ヤバイなこのスキル。

前話はプロフィールで読んでない人もいるかもなんでアンケートについて再度説明。
作者の趣味でやりたくなったことがあるけれど、ハルの「戦いは嫌い」という点を重視したい読者も居るかと思ってアンケートにしました。
手に入れるの方ならロマンが来るでしょう。
ちなみに第二回で手に入れなくても暫く先に大砲は入手します。
まだ分かりませんが今の感じだと武器無しっぽいですねー……せっかくなのでロマン武器持たせてみたかったんですが……新作書くか。(執筆開始)
というわけで明日のストックはありますが、その先の更新は未定です。新作書いてきます。

次回 『二層へ』
二層へ向かいます!行った後に何かあるかと言われると何もないので次々話は第二回イベントまでスキップですが。

第二回イベントで武器を手に入れる?

  • いいよ!
  • ハルさんが武器を持つわけないだろうが!
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