シャングリラ・フロンティア〜兄を超えんとする者、神ゲーへと挑む〜   作:凌介

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泣いても笑っても残り10分騏驎とウェザエモン戦は更に激化する


第14話刹那に想いを込めて其の四

ウェザエモンの攻撃をパリィしつつ反撃するが正直本当にダメージが入っているのか疑いたくなる

「全く本当にダメージ入ってんだよな…?クリティカルヒットしてんのにまるで怯みやしない」

「着実にダメージは入ってる筈なんだけどね!」

「ペンシルゴンには及ばないが俺だってあんたの為に大金はたいて来たんだぜ!」

「もったいぶってないで使う!」

「わぁーってるよ!銭ゲバ兎に払ったオレの8万マーニで地べた舐めてもらうぜ致命刃術【水鏡の月】」

攻撃の当たり判定を敵の背後に鏡像体として発生させる事ができる

だがこのスキルの真価はそこじゃない

突然背後からの斬撃その「新手の奇襲」を迎え撃つべく敵は背を向ける水面に映る月夜空の月と見紛うかがやきを放つともそれは虚像でしかないしかしそれがウェザエモンの意識から一瞬俺を消してくれる。そして敵に気付かれていないまたはヘイトを向けられてない状態時に使用すると威力が上がるスキル

「【アサシンピアス】」

「【スピニングラッシュ】!」

「まだまだ憂さ晴らしはこんなもんじゃねぇぞ!【ドリルピアッサー】!」

「【哮牙突】【瞬天斬】」

「背中の傷は恥だったらごめんな、存分に恥じてくれ」

「最も一生見せられないくらいズタズタにするけどなぁ〜!」

「ふはははははははっ!」

「やっははははははっ!」

「……知ってた絶対殴り合うと思ってた」

ズドッ!!

「うぉおっと!」

「なんか狂人じみた笑い声が聞こえてるんだけどアイツら大丈夫!?」

「高笑いが聞こえてるうちは大丈夫でしょあの2人は逆境であればある程モチベーションとプレイヤースキルが跳ね上がる手合いだ」

「でも私達がコイツを食い止められなければただの無理ゲーになってしまう」

「何回か殴ってみたけどどうやらダメージは入るっぽいんだよね〜カッチカチだけど」

「言っておくけど危険を冒してまで倒す必要はないんだよヘイトを稼いで死ななきゃ私達の役割は及第点だ」

「及第点……ね、でもどうせなら『満点』取りたいよねぇ!''縄傀儡''【蛇】」

縄で拘束するが力負けして潰される

「はぁ...全くこの3人と来たら...」

すぐに蘇生アイテムを使いカッツォを蘇生させる

「やっぱ無理か…!!ビクともしない」

ペンシルゴンはカッツォに丸薬が入った瓶を渡す

「何これ?」

「魔魂丸薬(イヴィルフォース)15分だけ使用者のステータスを向上させることができる現状のカッツォ君でも実質レベル99ぐらいの能力になるんじゃないかな?」

「レベル99!?何その神アイテム!?そんな隠し球があるなら早く出してよ!」

「酷い副作用があってね!昔私も使った事あるけど色々酷かった…!!」

「副作用(ペナルティー)…」

「そりゃあ私だって散々やられてウンザリしてるんだ『満点』取りたいでしょ?だったらリスクをとる覚悟は…」

カッツォは丸薬を口にし告げる

「副作用?問題ないねスクラップにして花丸満点取ろうじゃか!」

カッツォは拳を打ち合わせ丸薬を噛み砕いた

「な…なんか色が反転して見える…?耳も聞こえにくくなってるような...」

「嗅覚や味覚も変になってるはずだよ」

「これが副作用?まぁ…ちょっと変な感じだけど想像してたよりずっとマシだね」

「いや…ヤバいのはそれらじゃなくて…」

「30秒毎にレベルが1ずつダウンしていくんだよ」

「………はぁあ!?レベルダウン!?15分継続!?戦闘中だけじゃなくてその後も!?」

「うん、私も使ったことあるけど喪失感が凄いんだ」

「30秒毎ってことは…15分でマイナス30…!!」

「この戦いが終わったらレベル20からやり直すの!?」

「先に言えよぉお!!あ、下がった」

「言う前に食べちゃうんだもん」

「因みに私は天秤の残りで能力アップ」

「おおーい!」

「ゲーム内設定とはいえ原料を知ってから口に入れるの…よく噛めたねキミ…」

「何食わしたのぉぉ!?」

叫ぶカッツォに騏驎の攻撃が迫る

「うひゃああ!あーもう完全に怒ったサンドバッグにしてやるから覚悟しろロボットめ!!」

「赤・黒足して緋色!''混合拳気''【火緋色】」

「私もありったけの『強化(バフ)』を…!!行くよカッツォ君!!」

「【インファイト】からの【デュアルインパクト】!!」

左手で十時の刻印を浮かび上がらせ刻印目掛けて右ストレート!!

その攻撃に騏驎が怯む

「ナイス!ようやく怯んだね!薬の効果出たじゃない!後は私がその膝を砕け散るまでイジメ倒してあげるよ!!

【日差しの穂先(スピアオブサンレイズ)】」

ダメージは通った…けどこれだけ『強化』をガン積みして…破損すらしないのか!

一瞬の隙に騏驎がコードを繋ぎ手からレーザーを放ちペンシルゴンが巻き込まれる

「ペンシルゴン!」

「まったく…どこまでが『よろけモーション』なのかハッキリしてよね…!!」

紙一重で回避に成功したが片腕を失ってしまうがギリギリで持ち堪えたようだ

「能力強化だけじゃ…奴を打開するのは難しそうだね」

「装甲が一番厚いのはあの腹部大事な部位が詰まってそうだけど…」

「問題はそのカッチカチの装甲をどうやってこじ開けるか…ん?装甲…破壊…ペンシルゴン毒効くかな?」

「なにいきなり?一応1つ案はあるけど聞くだけ聞いてあげる」

「実はレベル上げの時SHINE君が槍使っててその槍さ毒で部位汚染して弱点部位作り出せるんだよね…」

「それに私が『強化』盛り盛りにしたらいけるかもって?良いね!毒は試したこと無かったしダメなら私の案を最終手段として使うって事で!SHINE君〜!」

ペンシルゴンとカッツォが左右に分かれて攻撃を回避しつつウェザエモンを相手にしている兄弟の弟のPNを呼んだ

「なんです!?こっちもこっちで手離せないんですけど!?」

「君槍持ってるんだってね!それちょっとお姉さんに貸してくれないかな?」

「毒があのサイバーロボに効くわけないっしょ!?うぉっと!」

「試してみないとわかんないって〜壊したら素材集め手伝うからさ〜」

「嘘くせぇ〜でもこっちも余裕ないしひっじょーに不本意だけど…渡すしかないな〜」

俺はインベントリの画面を操作し蛇蜂槍【改二】を取り出すと投げ渡した

「壊したらマジで弁償ですからね!」

俺はそれだけ言うとウェザエモンに意識を戻した。

 

-対ウェザエモン-

 

攻撃がクリティカルヒットしそこに追撃し繰り出される攻撃を掻い潜る俺達2人

「よぉし頭パリィからの斬撃コンボようやく慣れてきたぜ」

「こっちもちょっとだけ余裕が出来てきたよ」

「どうしたどうした?ロボ武者流剣術が通用しないのがそんなにショックか?ハハハハハ」

「ようやくお前の攻撃にも慣れてきたからな!そう簡単に殺られねーよ!」

ラク兄の兎月もそうだけど俺と雪兎の相性もかなり良い特に瞬雪は鞘に納めておいた時間が長い程初撃の威力が増すのに加え体力が減るが新雪の方は攻撃がクリティカルヒットした際に1割の体力回復と

次の攻撃に威力補正が掛かる兎月はこの能力が分割されてるらしいけど俺の場合はHPはあんまり関係ないけどラク兄の方はスキル的にかなり役立つらしいまぁ俺も持ってるスキル【餓狼の闘志】が空腹度とHPの少なさに依存するから俺もHPをを1割に落としてはいるけれど俺はヒットアンドアウェイのスタイル状一撃必殺が求められるためそしてカウンタースキルが多いためギリギリで回避が間に合っているためこれらを上手く扱えさえすれば勝機は必ずある...!!

そしてウェザエモンが刀を腰に添えた瞬間俺の第六感が警戒アラートを鳴らす

「パリングプロテクトで頭パリィ決めてやるぜ!!」

「待って!なんか嫌な予感がす!距離とって!」

「…!?」

俺の声に反応して距離をとるラク兄も何かを感じたようで身構える

「なんだ!?なんで斬ってこない!…?」

『…ア…アリス』

「「アリス…?」」

『ア…リス認証キー断片……アリスは…紡が…れた…か』

「アリス?」

「アリスって言ったね…」

これは…スキル詠唱ではない…言葉だ

『永久は果てな…く…我が身朽ち果…て』

その言葉にヴァッシュの言葉が重なる

『アイツはもう自分で倒れることもできねぇ生きる屍よ』

『彼ら…の…行く末見ざれど…』

間違いない言葉を発している肉体を機械で動かしてるだけの屍だと思ってたけど…多分違う魂が死んでないと言うべきか…

『確かに「フロンティア」は為さ成さ…れた…』

彼ら…?「フロンティア」?

「アリス…フロンティア?」

「SHINE?」

「いや、なんとなくなんだけど名前っぽく感じてさ…けど絶対何か来るのは確定だね構えが変わったよ」

「みたいだな」

『行くぞ…「2号計画(セカンドプラン)」の申し子よ』

ウェザエモンは肩の装甲を投げ捨てる

「攻略に全神経使ってんだこれ以上脳みそ回らねぇよ!」

「でも聞き逃すというか聞き流していい情報でも無さそうなんだよね…」

『我が誓いを…踏み躙る…であれば…「我が晴天大征」にて…潰えよ』

「ようやく本気ってか!!良いぜかかって来いよ!」

「ここまで来たら出し惜しみ無しでいかせてもらうぜ!」

『断風』

「おおっ!」

「あぶね!」

繰り出させる神速の一刀を紙一重で躱す

「はっ様子が変わった気がしたが普通の断風―――」

断風のすぐ後に刀が雷を帯びる

『雷鐘』

「間髪入れずにかよ」

「おそらく連続技だよ!まだ来る!」

「おいおい!!何を焦ってんだウェザエモン…!!」

『入道雲』

「マジか!?まだ雷が降ってる途中でしょうがぁ!!」

「だあああらぁあ!!」

「クソ!ふざけろ!危機感知センサーがビリビリ鳴ってるよ!」

技の連続発動しかもほぼノータイムとくれば悪態を着きたくもなる

『大時化』

「ラク兄!危ねぇ!【刹那瞬脚】!」

ウェザエモンがラク兄に掴みかかる寸前にスキルによる蹴りで腕の起動を逸らす

「刀持ってても出せるのなそれ!」

「とはいえヘイトは俺かな?」

『断風』「首」『断風』「胴体」『断風』「脚!」

「今!【爆拳掌底】!ラク兄!一旦退いて!多分初見技!」

「あーそうですか!リキャストタイム無視で同じ技やら初見技やら叩き込めるんですかァ!ふざけやがって…!」

全ての技を見切れてる前提で放ってきてる所を見ると多分違うと思うがこの20分と少しで見てきたどの技でもないから初見出間違いないだろう

『火砕龍』

炎の龍が襲い来るが俺達はそれを上手く躱していく

「はっはぁ!どうしたよ!?初出しで俺をやれなきゃ意味ねぇぞ!」

「油断大敵だよ!まだなんかある!」

とはいえスタミナも回避スキルもロクに残ってないこのまま連続技が続くと不味いけど俺はまだ発動してないスキルもあるけどこれはまだ使うべきじゃないと第六感が告げている

俺の【ニトロドライブ】と【ツインブースト】そして【キラーパンツァー】は全て同時発動すれば一撃の威力とスピードをHPを対価に5割増しにしてくれるがHPが強制的に1になるため使い所が限られる

そしてトドメの一撃に使うと威力2倍の【最後の刺突撃】が鍵になると思うが雪兎2本が1つになった【雪兎雪羅】の時のみ使える特殊技が切り札になると仮定して動き攻略する必要がある

「考えることが多すぎて思考纏まんねぇし相変わらず第六感の警戒アラートがビービー鳴ってるしクソ!こうなりゃこの第六感信じて動くしかないっしょ!」

攻撃を避けつつ声に出して考えを纏めるがウェザエモンもそれを黙って見てるほど甘い相手ではない訳で…

『晴天大征 流転と手向けを以って終極と為す晴天転じて我が究極の1太刀!我、龍をも断つ…天晴!』

全力で移動中のラク兄をウェザエモンが捉えラク兄がパリィを試みたが失敗に終わり斬り伏せされる。

そしてラク兄と反対方向に回避し距離を開けたからこそわかった

「回避不能の一刀か…ラク兄はセルフ蘇生したみたいだし次も俺がタゲられないって保証ないしとりあえず足を止めない事だな!」

俺は全力で移動しながらラク兄に情報共有を求める

「ラク兄!今のくらってみてどう感じた!?」

「ヤバすぎる!自己蘇生があって助かったがパリィは100%無理だ!」

「了解!」

『しからば我が窮極を超えぬ限りこの身は斃るることあらず晴天大征』

『雷鐘』

「うわぁっ!」

「っとぉ!」

「おいおいまさか…」

「そのまさかだろうね!連続技からやり直し!」

『断風』「おわぁ!!」『断風』「あぶねっ」

「ラク兄!クソ!こっちだ落武者!【一閃】!」

「ラク兄!『天晴』来るまでどのくらいだった!?」

「大体30秒前後!」

『火砕龍』

ウェザエモンが再び技を放つ

『火砕龍』─発生までのラグがあるので正直さほど脅威ではない

その後の『灰吹雪』も同様プレイヤーを包囲するまで数秒あるので備えていれば回避は容易い

【晴天大征】で繰り出される技はランダム選出だがワザの回避は自体は覚えゲー他の技も考慮に入れた上でスタミナを維持しウェザエモンと3メートル前後の距離を維持するのがベスト

動きは最小限に対応跳躍は以ての外なのでひたすら回避に徹していれば怖いものではない問題は…

『天晴』

この『天晴』だこれが俺の第六感が警戒アラートを鳴らしてた技だ

そしてくらって分かったが『断風』や通常攻撃で斬られてきた感覚とはまるで違うもっと根本的にプレイヤーをぶち殺しに来てる

即死攻撃仮にレベル99のプレイヤーがフル装備で防御する固め盾を構えたとしてもコイツはモノホンの達人が巻藁をスパッと切るように真っ二つにできるだろうしなによりヤバいのは『天晴』時に発生する回避行動の阻害跳躍出来るならワンチャンあるだろうが無理だ

この状態で跳躍スキルを使おうとしたが無理だった。

「天晴」を攻略するには真っ向から受けなくてはならない

太刀を破壊する?無理だあの連続技を潜り抜けて出来るとは到底思えない本体の撃破も同様だ

「ラク兄!再誕の涙珠こっちも尽きた!」

「俺もさっきのが最後だ!お互い後5回が限界だぞ!SHINE!なんかねぇーのか!そもそも10分耐えるってのも初期予想だぞ!」

「あの天晴を真正面からねじ伏せるしかないよ!」

「それは分かってる!やる事は最後の瞬間のための調整だ!俺はようやく整い始めたんだがそっちは?」

「【ニトロドライブ】と【ツインブースト】そして【キラーパンツァー】は全て同時発動すれば一撃の威力とスピードをHPを対価に5割増しにしてトドメの一撃に使うと威力2倍の【最後の刺突撃】が鍵になるからタイミング調整中!成功すれば雪兎の合体と特殊技でいけるんだけどまだタイミングが合わない!」

「わかった! 」

俺とラク兄がそれぞれスイッチしヘイトを受け持ちながらベストなタイミングを探る中ラク兄が最後の蘇生アイテムを使いラク兄の方は攻略の糸口を掴んだようだ

「なら今しかないね!スイッチ!」

「おう!」

『断風』

「食らうかよ!【自動反撃】!」

『大時化』

「無駄だ!【アサルトフット】!」

『入道雲!』

「後ろに回れば安全ってね!【ライトニングステップ】!」

「『天晴』が来る直前のここ!」

【ニトロドライブ】【ツインブースト】そして【キラーパンツァー】を全て同時発動し【最後の刺突撃】を放つのと同時にウェザエモンの『天晴』が発動し一瞬の競り合いののち押し負けるが俺も蘇生アイテムを使い蘇生し距離とって雪兎【瞬雪】【新雪】を抜き放ち

一つにし大双刃へと姿を変える

「これが最後だ!舞台は整った!」

「破壊のウェザエモン窮極の1太刀攻略して終幕(フィナーレ)といこうか!!」

「俺達がその1太刀を真正面から打ち破り有終の美を飾るんだからな!!」

ラク兄が兎月【双弦月】を俺が雪兎【雪羅】を構えウェザエモンに

最後の勝負を挑む…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




14話目です。長くなりそうなので次に持ち越します。
正直これで終わるかなと思ったんですけど次あたりになると思います。
次回「刹那に思いを込めて其の五」
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