シャングリラ・フロンティア〜兄を超えんとする者、神ゲーへと挑む〜 作:凌介
-対騏驎ー
手、足、背中、腹部等々あらゆる箇所を攻撃し弱点部位を探る中
毒による腐食を試す2人
「とりあえず効くかどうか試してみないとね」
「そうだね、結構いい槍なんだけど、攻撃が効くかどうか」
「どの道弱点部位を見つけるかこれで作れるなら作らないとね」
「だよね、まずもってその状況まで持っていくのもかなり大変だよねぇ〜」
「無理そう?」
「まさか、プロの格ゲーマー舐めてもらっちゃ困るよ」
「それじゃあよろしくね」
「え?」
言うやいなやペンシルゴンは槍を自分に突き立て自害する
「ええぇぇ!?はぁあ!?なんでいきなり自害!? 」
即座に蘇生アイテムを投げて蘇生させる
「遅いよ全く何してんの」
「いやこっちのセリフだから!」
「槍使いが片手で戦えるわけないでしょ」
「せめて合図してよね!」
「それじゃあ仕切り直して始めるよ!」
まずは弱点部位を見つけるか作り出す!
ガギンと甲高い音と共に槍が弾かれる
感触は他部位と同じそして部位汚染無し
「ほらほらコッチだよ!」
ペンシルゴンがヘイトを受け持ってる間に縄で腕を拘束する
「さっきみたいに軽くないだろ?薬に強化重ね掛けおまけに縄2本だ!!」
拘束から逃れようと騏驎が片足を上げるが片足を浮かせた瞬間に体制を崩すと騏驎が大きな音を立てて倒れる
「VRゲーム全盛のこの時代プロ格闘ゲーマーたるもの人の体がどんな状況下で動くのか熟知していて当然!」
「人じゃないけどね」
「人型ではあるでしょ似たようなもんだよ!」
「はいっこのタイミング!」
なおも立ち上がろうとする騏驎を再び転倒させる
縄もこの際持ってる分全部巻き付けて上げるよ
「行くよ!」
ペンシルゴンが強化付与したSHINE君の槍で背中の装甲を攻撃する
そして毒の付与は無し
「やっぱり無理かな?」
「いや、ラスト1回!『前面』行くよ!」
「あいよぉぉ!そんなに長く維持できないよ」
「オッケー腹を割って話そうか!【日差しの穂先】」
腹部に強力な一撃がヒットし毒による腐食が付与された
「効いた!!」
「マジで!?正直無理だと思ってたのに!」
「でも一時的だろうけどね!」
だが一時的にでも毒による腐食が付与されたならそこを削ればいい
「もう1発!【日差しの穂先】」
武器耐久値減少の表示が出るがここまで来たら装甲破壊くらしてもらわないとキツイ
「もうちょい頑張ってよ!ギリギリまでね!」
そして耐久値が限界となるギリギリで装甲が砕けた
「剥がれた!この槍の毒付与と強化重ね掛けが効いたんだね!」
「よしこのまま決めに行こう!」
だが腹部の装甲破壊がトリガーとなりデタラメにビームやミサイルを撒き散らす
「縄が全部逝った!何アレ!暴走モード!?」
「腹の装甲を破壊するのがトリガーだったみたいだね」
「どうする?一旦距離とる?」
「…いやこのまま『狙う』よさっさっと鎮めないとこのデタラメなビームやミサイルがあの2人のいる方向に被弾する可能性があるそうしたら後で''どうなるか''想像してみ?」
-以下想像-
「え!?なになに?俺達2人はお互い1体1でもユニークモンスターとやり合えるのに2人がかりでペット1匹すら抑えられない人達がいるんですかァ?」
「もはや笑えるのを通り越して片腹痛いんですけどお〜誘った張本人が俺から武器まで借りといてペット1匹抑えられないとかそんでもってプロかつ本気でやってユニーク自発出来ない凡庸魚類とかその時点で色々終わりじゃないですかぁ〜」
「「ちょっと詳しく聞かせて貰っていいですかぁ?腹抱えて笑ってあげますんでぇ〜」」
-想像・終-
想像してみて壮絶かつ猛烈に腹が立った
「きっと絶対半年は言い続けるよあの2人」
「間違いない俺でもそうするもん」
「私も絶対やる」
「…よし!そういう事なら下準備も終わったことだしサッサっと「必殺の策」を決めよう!」
「そうだね!SHINE君には武器まで借りてここまで来たからねここから本気の巨人狩り(ジャイアントキリング)といこうか!!」
デタラメに撒き散らすビームやミサイルを躱しつつ最後の追い込みをかける
「さぁ「必殺の策」ぶち込みに行こう!」
「もう残りの槍が2本しかないああ…勿体ないなぁ1本作るのにどれだけお金かかってるか…」
「今更葛藤してる場合じゃないでしょう!」
「君は拳だから減らなくて良いよね」
「…ふぅ…よし!『汝縫い留しもの我繋ぎ留しもの万象に寄り添いしかして相容れぬ万有の黒を穿つ』【黒楔の槍】(シャドウウェッジ)」
槍を騏驎の影に刺し動きを止める
「おそらくもって5秒…」
チャンスは1度きり
「行くよ!最後の1本!『巨人殺し・串刺し(ジャイアントキリングスキューア)』」
「騏驎甲冑(デカブツ)にはお誂え向きでしょ!行くよカッツォ君!!」
「オーケー!外すなよ!…!!」
だがそう甘くは無いようでトドメの一撃を放つ直接ペンシルゴンの左手にミサイルが被弾する
「ペンシルゴン!!」
「問題…無い!!槍使いが片腕で戦えるわけないって言ったのあれ撤回するよ」
騏驎甲冑(アンタ)は片腕で十分だ…!!
「行けぇ…!!巨人殺し!!【乾坤一擲】!!」
槍は腹部に深く突き刺さる
「後は頼んだよカッツォ君」
「赤、青、黄!三色混合拳気【過重黒衝】」
「いい加減沈め伽藍堂…!!人力パイルバンカー!!」
最大威力の拳で打ち込んだ槍が騏驎を穿ち抜き騏驎は倒れた。
「カッツォ君!」
「は…はは無事…」
ペンシルゴンがカッツォの無事を確認してすぐ騏驎はポリゴンの破片となり消えた
「…や…やった…」
「はぁぁぁ…疲れたぁぁあれで倒せなかったら詰んでたよSHINE君は槍が装甲を弱体化させてくれた分ちょっと楽だったけどさ」
「ぬ〜…「過重黒衝」の反動で身体が全然動かない…」
「スタミナ切れだね少し休んでればすぐに…そうだ!2人は…!?」
-対ウェザエモン-
正真正銘これが最後と言い放った俺達は最後の天晴を攻略中だ
「ラク兄!リキャストは?」
「【餓狼の闘志】【クライマックスブースト】共にリキャストタイム終了…!!そっちは!?」
「こっちも準備OK!」
準備は整った正真正銘これがクライマックスだ!!
『断風』
「【自動反撃】!」
リキャストタイムを利用して『晴天大征』の正確な時間を把握「天晴」まであと2秒
「最後の『天晴』来いよウェザエモン!!」
「正真正銘真正面からお前の技を破ってやる!!」
攻略の鍵は俺の雪兎【雪羅】とラク兄の兎月【双弦月】
自身の能力値が敵より劣っていればいるほどクリティカル威力と成功率を上司よさせる特殊効果が付与される【双弦月】
そしてクリティカルヒットした際に一撃の威力が倍になる【雪羅】
つまり「天晴」をクリティカルヒットで弾くか鍔迫り合いののちに打ち破る必要があるだろうこの状況下では最適な武器
『パリィ』の成功確率が上昇する…!!
さらにラク兄は【餓狼の闘志】【クライマックスブースト】の重ね掛けでAGIを強化する
俺は俺で【ニトロドライブ】【ツインブースト】【キラーパンツァー】を全て同時発動し技の威力を底上げする
「この状態なら「天晴」に喰らいつける」
「こっちも準備万端!」
そう思ったのもつかの間ラク兄が調整ミスったらしい
「あぁ〜もう!肝心な時に!仕方ない!」
『…【天…】』
「そうはさせないよ!」
俺は【雪羅】の固有スキルを発動する瞬雪と新雪の刃でXを刻みそれを刺突の容量で押し込む技【致命の吹雪】(ブリザードヴォーパル)
「今だ!」
「助かったぜ!SHINE!」
ラク兄は自傷ダメージで食いしばり【双弦月】のスキルを発動する
「晴天大征は「天晴」を以って終わる一連のアクション言い換えれば「天晴」を放たなければ終われない「晴天大征」のアクションも永い永い墓守の誓いすらも!」
「「俺達の親分(ヴァッシュ)に代わって張っ倒してやるよ!!」」
「【致命の三日月】」「【致命の吹雪】!!」
『【天晴】!!』
「そろそろ眠りな!!墓守のウェザエモン!!!」
「お前に終焉が訪れるぜ!!」
【天晴】と【致命の三日月】【致命の吹雪】が激突しウェザエモンの放った【天晴】を打ち破った…
「お前は強かった!けどな死ぬほど見てるんだぜ?俺達にはもうその刃は届かねぇよ」
「出来ることなら生ける屍となる前の貴方と刃を交えたかったですよ…」
「「窮極の1太刀攻略完了です!(だ!)」」
弾かれ地面に突き刺さったウェザエモンの刀は半ばからパキりと折れる
『……見事晴天転じて我が窮極の【天晴】言葉は移りて祝いに転ず『天晴』である』
「「……いやダジャレかよ(じゃん!)」」
『…』
「(あ…つい)」
『呵々セツナにも言われたものよ…』
ウェザエモンは
刀を拾いこちらに向かって来るが戦意は感じない
『重ねて天晴である「拓く者」の末えいよ…』
一切話が通じない奴かと思ったけどリアクションしてくれるとはね…「まさかまだ…!?」
「いや…」
「戦意はないよ、もう限界だからね彼も…」
『我が身朽ち果て眠るセツ…ナ……今…そコ…へ…』
セツナの墓の前に刀を突き立てた瞬間ウェザエモンの身体は崩れ去った
「どうか安らかに死してなお愛する者の墓を守りし強者よ…」
「お…終わった…?」
「クリア表示はまだ出ないみたい…」
「おい!桜の木が枯れていくぞ」
「エリアが元に戻っていってるのかな?」
「!」
NPCセツナがウェザエモンの刀に触れるように手をかざす中、刀も崩壊する
「セッちゃん…」
『アーサー…それにオイカッツォ、サンラク、SHINE、成し遂げてくれたのね本当にありがとうわたしの…いいえ遠き過去に「セツナ」が抱いた願いはここに果たされました』
「?」
俺とラク兄は一瞬顔を見合わせセツナに向き直る
「引っかかる言い方だな」
「まるで「自分は''セツナじゃない''」みたいに言うね」
「実際その通りなんですよ、あの人はセツナであってセツナじゃないその答えが今示されます」
「セッちゃん…?セツナって貴方のことでしょ?」
『私は確かに「''セツナ''」ではあるけれどあの日死んだ「セツナ本人」とは違う…』
セツナの願い…「もしも恋人がずっとずっと私の死に囚われるのならどうかやめてほしい」その思いが生み出した彼女の残滓
『謂わば筆跡まで完全に再現された写本のようなもの』
やっぱりそうなんだ…願いが形になった存在…それがあのセツナなんだ
「だから「遠き日の」セツナ…なんですね」
「私はセツナの残滓役割を終えれば消える存在」
「!待って!セッちゃん…!!」
『悲しまないでアーサー彼女の願いに「世界が応えた」時点でいつかはこうなることは決まっていたの』
『貴方達は開拓者2号計画(セカンドプラン)の末裔世界を「拓く者」もしも貴方達が自身のルーツ「世界の真実」を知りたいと願うのなら…「バハムート」を探しなさい』
「バハムート?」
「知らんのかカッツォ大体ドラゴンとして扱われる魚だよ」
「それくらいは知ってるってのこのゲームにおけるバハムートの事だよ」
「多分モンスターじゃないですよこの場合のバハムート、ペンシルゴンさん、モンスターとしてのバハムートに覚えは?」
「……『シャンフロ』に「バハムート」なんてモンスターはいない筈…」
「やっぱりそうなんですね、モンスターでないとするとおそらくは何かの別称なんでしょうね」
「セッちゃんそれはどういう…」
『ここから先は自分で見つけ出してちょうだいだってそれが未来を切り拓くってことでしょう?』
『アーサーこれは「セツナ」として「私」自身が貴女に贈る言葉
いつも「私」に会いに来てくれてありがとう大好きよアーサー』
「こちらこそ!」
アーサーペンシルゴンとして彼女と1番接して来たものとして悲しい別れは嫌だったのだろうペンシルゴンさんは涙をこらえて笑っていた
「……ペンシルゴン」
「……泣いてないよ」
「まだ何も言ってないんだが」
「……今は泣いても許されるんでしょうけどねぇ悲しいお別れは望みませんよね」
「ペンシルゴンにも暖かな涙を流す機能があったとはねぇ〜」
「コノキモチ…コレガ…ココロ…」
「トテモ…アタタカイネェ…って不味い!」
ペンシルゴンさんが拳をプルプルさせながら殴りかかってきたのをヒラりと躱す俺と怒るペンシルゴンさんと身代わり立てて逃げようとするカッツォさんに盾にされるラク兄と中々カオスである
「そのネタ天丼じゃん!もういい3人とも縊り殺す!SHINE君には一瞬でも感謝しようと思った私が馬鹿らしい!」
「ここに来てPK食らうとかまっぴらだよ代わりに死んでくれサンラク」
「ここはラク兄に任せて先に行こう!」
「ふざけろ!?」
ふざけ合っているとウィンドウが表示される
「……本当にクリア出来たんだね…3人とも私のワガママに付き合ってくれてありがとう」
「俺達はやりたいと思ったから参加しただけだよ」
「そうですね、やりたいと思ったからやっただけですよ!」
「『シャングリラ・フロンティア』がサービス開始されてから初のユニークモンスター討伐か…」
【ユニークシナリオEX『比岸より彼岸へ愛を込めて』をクリアしました】
「いやぁ〜どんな恩恵があるのか楽しみだねぇ!!」
「よーし!それじゃ早速…報酬確認と洒落込もう…!!」
その瞬間カランカランと鐘の音が鳴り響いてアナウンスが流れる
昔観た剣を手に浮遊する城を攻略する某アニメのワンシーンのようだ
『現時刻を持ちましてユニークモンスター【墓守のウェザエモン】の討伐を確認致しました討伐者プレイヤー名は「サンラク」「SHINE」「オイカッツォ」「アーサーペンシルゴン」の4名ですさらにユニークモンスター討伐に伴いワールドストーリー『シャングリラ・フロンティア』が進行しました』
「ワールド…ストーリー?」
「随分御大層な…」
この日神ゲーシャングリラ・フロンティアにログインしていたプレイヤーが震撼した。
15話目対ウェザエモン&騏驎終了です。
次が後日談になりますかね上手くライブラリや黒狼も登場させて
ペンシルゴンPK卒業して新章に向けてって感じですかね。次回はもしかしたらちょっと短いかもしれないですがお楽しみに
次回「進む世界、明かされる英雄」
GGC編も欲しいですか?
-
お願いします。
-
そのまま深淵の使徒を穿てを進めてください