死んじゃいけないゲームなんてクソすぎるぜ   作:RAKU0221

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 1話目死ぬほど短いです。

 オリ主、ドンマイ!くらいの熱量で書いたので。2話目以降はそれなりの文字数書いて行きたい。


アインクラッド編
よりにもよって………


 

 

 ゲーム、特にRPGに分類される物は「死ぬ」ことが前提にあると俺は考える。

 

 何回も死んで、対策を立てながら挑む。そしてそのトライアンドエラーの末にクリアに辿り着く。RPGとはそういうゲームのはずだ。

 

 ならば仮に、死んではいけないRPGがあるのだとすればそれは紛れもなく「クソゲー」だろう。そして俺はなぜか、そんなクソゲーに無理矢理参加させられている。

 

 

「一気に決めるぞ!アスナ、『グレイ』!最後の攻撃、一緒に頼む!」

 

「分かった!」

 

「死んだら憑いて呪い殺すぞ」

 

 

 第一層ボス、イルファング・ザ・コボルトロード。体制を崩したその大きな体躯の怪物に、剣、細剣、そして短剣の連撃が次々にぶち込まれる。ボスは反撃をしようとするが、その挙動全てを短剣の一撃によって『起こり』から潰される。

 

 そしてボスはなす術もなく、雄叫びを上げながらその身体をポリゴン体へと変え砕け散った。

 

 

 Congratulation

 

 勝利を祝うその単語が俺をイラつかせる。

 

 

 そして程なくして、先程俺が助けた青髪の剣士の取り巻きがラストアタックを勝ち取った細身の剣士の少年に対して怒りと侮蔑の言葉をぶつける。なぜボスの武器が変わっていたのを知っていて隠していたのかと、少々の『改変』はあったが概ね俺の記憶にある言葉と同じセリフを吐く。

 

 

 ああ、『こんな流れだったな』

 

 

 少年は、彼らの言葉に対して嘲笑を返し、黒いコートに身を包み次の戦いへと1人で向かって行った。

 

 

 この流れも『知っている』

 

 

 

 ここはソードアート・オンライン。

 死ぬことが許されない、剣が織りなす『地獄』の舞台。

 

 

 俺、グレイこと灰原誠が『突如として』巻き込まれた、クソゲーの世界である。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 始まりは本当にバチバチに唐突だった。

 

 

 

 

 

 

 先生の勧めで地元のそれなりの進学校に入学したは良いものの、ノリも学力もやはり中学とはかなり違っており中々に精神も体力も削られていた。

 

 部活を終え、帰宅しバッシュを床に投げ、何回か読んだお気に入りのラノベや漫画を意味もなくパラパラめくり、そのまま寝落ちしたのだ。

 

 

 

「……………いい風ー」

 

 

 

 そして目を覚ましてみると、そこにはあたり一面に広がる草原と気持ちのいい風。寝ぼけていたんだろう、良い風だな、気持ちがいい。それくらいの感想しか出てこなかった。

 

 だがその数秒後、流石に飛び起きた。

 

 

「いや、何処だよ!」

 

 

 俺は実家の自室でダラダラしていたはずだった。だが目を覚ましてみればどうだろう、そこには家どころか人工物らしいものも特に見当たらない自然。そしていつの間にか俺の衣服も変わっており、腰には小さいながらもしっかりとした重みのある刃が携えられていた。

 

 だが俺はさらに数秒後、あることに気がついたのだ。俺はこの光景を知っている、いや見るのは初めてだが、目を凝らしてみると遠くに見える外壁の様な物を見た時に、ここが何処なのかピンと来た。元々、異常があっても冷静を保てるタイプだし、環境に適応するのも早い方だったので俺は妙に落ち着いていた。それでも、この世界が何処なのか分かった時は、流石に一瞬心臓が跳ね上がった。

 

 なにせ、寝落ちする前に流し読みしていたんだから。

 

 

「………ここ、アインクラッドだよな」

 

 

 その瞬間、俺の近くにモンスターがポップした。

 確か、クラインとキリトが狩っていた猪だ。猪は俺を捕捉すると一直線にこちらに駆けてくる。

 俺は反射的に腰に手を伸ばし、短剣を引き抜いた。そして猪に向かって駆け出し、突進をかわしながらすれ違いざまに短剣を深く突き刺しそのまま猪の推進力も利用して切り裂いた。

 

 

「………なんで俺、アインクラッドに…………これが異世界転移ってやつかよ、よりにもよって…………」

 

 

 なんでSAOなんだ神よ、あの物語は外野から眺めているのが1番楽しいんだぞふざけるな。

 

 こんな

 

 

 

 こんな

 

 

 

 

「クソゲーじゃねぇかぁああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこから俺の行動は早かった。

 まずは雑魚モンスターを狩りまくってレベルを上げる事、日付と時刻を確認すると俺が転移したのはSAO事件の起きる当日の昼頃、本当にSAOのサービスが開始してすぐ辺りだった。俺のログアウトボタンは、当然の様に無かったので、脱出は早々に諦めた。いまならリソースが有り余っている、ガチガチにレベル上げて生存率を上げまくる。

 

 ゲームがクリアされれば元の世界に帰れるのか、それともこの世界と共に俺の身も消失するのかは分からないが、こんなわけわからんまま転移させられて、名も残らぬモブAとして散るなんてのだけは気に食わない。

 

 どう転んでも消失する可能性、その考えにはすぐに至った。そしてその段階で、俺のこの世界でやるべき事、というのは大それた言い方だがやりたい事は見つかった。

 

 すなわち、原作死亡キャラの救済。

 

 もちろん全員を救えるとは思っちゃいないが、それが俺という異分子に演出できる精一杯の、この世界に対しての抵抗だと思った。

 

 

「短剣……、原作読んでた時はシリカとかが使っててどっか頼りないイメージだったけど、中々どうして性に合うッ!」

 

 

 迫り来る狼のエネミーの牙をかわしつつ、安全圏から斬る。時には腕や足を使って攻撃を捌き、焦らずジワジワ削っていく。

 バスケで磨かれたフットワークや読みの力はこの世界でも役に立つらしい。俺は回避して斬る、もしくはいなして斬るを念頭に置きつつ戦っていく。

 

 

 次々にモンスターを狩った、ひたすらがむしゃらに斬りまくった。レベルは徐々に上がって行き、雑魚狩りも容易くなってきた頃、俺は出会ったんだ。

 

 主人公様に。

 

 

「アンタ、βテスターか?ソードスキルも使わずにその動き、かなりの使い手だろ」

 

「すっげー!どうやったらあんなに細かく動けんだよ!」

 

 

 そこにいたのは真のSAOが始まる前の、男前勇者顔のキリトと、ピンクロン毛のクラインだった。

 

 

「…………こんなに早く会うつもりはなかったんだけどな」

 

「え、なんて?」

 

 

 運がいいのか悪いのか、主人公様と出会った俺はそこから一緒に行動を共にし、レベリングに勤しんだ。とは言っても、基本的にはクラインに指導するのを手伝うだけだったが。

 

 程なくして、その時は来た。ラスボス茅場さんが真のSAOを始めやがり、キリトとクラインは行動を別にした。俺もそこで、キリト達と別れる決断をした。一層のボス戦前には、俺が生きてさえいればまた再会できるからだ。

 

 キリトについていくと、俺の成長が阻害される気がしたのと、確かキリトって他のβテスターに嵌められてなかったか?その巻き添えで死ぬ可能性もあるしそんなのはゴメンなので俺は1人で各所を周り、転移前は想像しかできなかったあんな所やこんな所を巡り、感動を覚えつつレベリングとトレーニングに勤しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして目論見通り、第一層攻略会議で俺はキリトに再会しボスに挑んだわけだ。

 

 そしてここで、俺は大きく原作の流れに首を突っ込む決断をした。

 

 俺が救う1人目の原作死亡キャラ、青髪のナイト様ことディアベルだ。彼が死に、一度ここで攻略組は離散することになる。なんとなく彼を救っても同じ様な流れになる気はしていた、ディアベルが責任感と罪悪感から結局リーダーの座を降りることになる可能性も高かったかだからだ。

 

 でも俺は助けた。というより、助けられる立場にいて見捨てるという選択をできるほど俺の人間性は冷めていなかったから。

 

 

 俺はボスの攻撃から彼を救った。

 

 

 だが結局、二層進出と同時に彼はリーダーを辞め、一層攻略メンバーは2つに割れた。

 だがこれでも構わない、俺は確かに一人の命を救い、一つの運命を捻じ曲げたのだという実感があったからだ。そして同時に、俺は本当にSAOに来てしまったんだという実感もあった。

 

 

 

「まぁいい、俺がどうなるかなんて考えた所でわかんねぇしな」

 

 

 

 さぁここからだぞ誠、いやグレイ。生き残ってやる、生きて生きて生き延びて、この世界の崩壊まで勝ち続けて、突然召喚されたこの世界に抗って先に何があるのかをしっかりこの目で見届けようじゃないか。

 

 

 

 どうせなら、ラスボスに一回くらい挑戦して、その顔に一発くれてやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 






 次の話からは5000文字は書きたいなぁ………
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