ポケットモンスターSpecial 冒険記録   作:KAZ1421

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レッド、イエロー、サトシ、ゴールドの4人の物語を一部、番外編として描きました。


ここで語られている過去は自分で参考にしながら描きました。


番外編
エンジュシティ


これは、冒険記に記されなかった記録。

 

 

 

 

 

 

 

─── エンジュシティ ───

 

 

エンジュシティにある宿泊施設の一室。そこで一体のポケモンが目を覚ます。

 

 

「ピカ? チャアー。」

 

 

そのポケモン、『ピカチュウ』があくびと共に立ち上がり、隣にいる自身のトレーナーを起こす。

 

 

「ピカピ。 ピカチュウ。」

 

「Zzzzz。」

 

 

だが、そのトレーナー『サトシ』はピカチュウが揺らしても全く起きる気配がなかった。

 

 

そこでピカチュウはいつものように起こす事を決める。

 

 

「ピカ、チュウ!」

 

「あぎゃあああああ!!」

 

 

ピカチュウが電撃をサトシに放ち、その攻撃を受けたサトシが大声を出す。

 

 

「うーん、! またっスか。」

 

 

その大声に寝ていた少年、『ゴールド』もまた目を覚ます。

 

ピカチュウの電撃で大声を出すサトシで目を覚ますのはもう慣れてしまった。

 

 

「お、おはようピカチュウ。」

 

「ピカチュウ。」

 

 

サトシはベッドから起き上がり、同じく()()()()()()()起きたゴールドに挨拶する。

 

 

「おはようゴールド。 また起こしちゃったな。」

 

「おはようございます。 もう慣れたんで大丈夫っス。」

 

 

ゴールドはそうサトシに言い、共に部屋を出る。

 

 

 

エントランスに出ると2人を待っていたであろうレッドとイエローがいた。

 

 

「サトシ、ゴールド。」

 

「おはようございます。」

 

 

2人はサトシとゴールドに挨拶をする。

 

 

「おはよう、2人共。」

 

「おはようです。 先輩方。」

 

「ピカチュウ。」

 

 

2人と1匹もそれに返事をするのだった。

 

 

「2人共。 ご飯の用意が出来てるってさ。」

 

「お! 楽しみだな。 何だろう?」

 

 

レッドの言葉にサトシは上機嫌に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

出された食パンと目玉焼き、サラダの朝食を食べながらイエローはゴールドに聞く。

 

 

「ゴールドさん。()()()()()()()()()()()の様子はどうですか?」

 

「おう。 少しだけ動いたぜ。 孵化にはまだ程遠いけどな。」

 

「なあ、サトシ。 確か『ピチュー』ってポケモンが生まれるんだっけか?」

 

「ああ。 ピカとチュチュのタマゴなら、間違いなく『ピチュー』だよ。 楽しみだな。」

 

 

4人がそう、ゴールドが持っているタマゴの事を話していた。

 

 

 

「先輩達から預かったんだ。 絶対に大切にするぜ。」

 

「ゴールドなら大丈夫。 トゲたろうの時も孵化したしな。」

 

 

そのまま4人の話題は次の目的地についての話題となる。

 

 

「エンジュシティの何処に行きましょうか?」

 

「そうだな。 マツバさんは今は別件で会えるのは夕方頃だし、それまではエンジュシティのいろんな場所を見てみるか。」

 

「だったら、いい場所があるぜ? 前に『舞妓』だっけ? それをみる事が出来る場所があったんだ。 この街に住んでいた時何度か見た。」

 

「へえ。 見てみてえな。 (もしかしたら可愛い子もいるかもな。)」

 

 

3人はサトシが紹介した場所に興味が出て、食事後一緒に行く事を決める。

 

 

 

 

 

 

舞妓の踊りを見ることができる施設へ向かい、チケットをどうにか買った4人。

 

なぜなら。

 

 

「フウ、運が良かった。 まさか、特別公演の日に見れるなんて。」

 

「はい。 僕たちで丁度売り切れましたし、本当に運が良かったです。」

 

 

レッドとイエローは長蛇の列に並んで、当日券ギリギリで買えた幸運に喜ぶ。

 

 

「スゲー人の数だな。 ゴールド大丈夫か?」

 

「おう。 問題ないッス。」

 

 

4人はそれぞれ、ピカチュウ、ピカ、チュチュ、トゲたろうを繰り出していて、そう話しながら座布団に並んで座る。

 

席は満員で開演が迫って来るにつれて4人はこれから行われるのを今かと楽しみにしていると開演の音が鳴る。

 

 

幕が上がる前に、1人の男性が現れて、今回の舞台の説明をする。

 

 

「皆様方、近くの方から遠くまで。 今回の舞台を見に来て下さり、誠にありがとうございます。」

 

 

男性は頭を下げた後、こう話す。

 

 

「今回のテーマは我がエンジュシティに伝わる伝説でございます。 では、お楽しみくださいませ。」

 

 

その言葉と同時に舞台の幕が上がる。

 

舞台には1人の女性がスポットライトを浴びており、語り始める。

 

 

「はるか昔、エンジュの人々は2つの塔を建てました。」

 

 

後ろのスクリーンに2つの塔が映る。

 

 

「今にも天にも届きそうな2つの塔。」

 

 

その塔の名を語る。

 

 

「一つは『鈴の塔』ともう一つは『鐘の塔』と言います。」

 

「(……鐘の塔?)」

 

 

女性の言葉にサトシは初めて聞くその言葉に驚く。 

 

 

「ある日、はるか遠くから2体のポケモン伝説のポケモンが現れました。」

 

 

女性はそのポケモン達の名を語る。

 

 

「『虹の神』ホウオウと、『海の神』ルギアです。」

 

「(──ルギアって、スオウ島で会った。)」

 

「(──ホウオウは確か、仮面の男がブルーを攫った時に。)」

 

 

イエローとレッドはその言葉を聞き、驚愕すると共にその言葉を聞く。

 

 

「鈴の塔にはホウオウ。 鐘の塔にはルギアが舞い降りました。 人々はそのポケモン達と対話し、やがて両者との間に絆が。 それは150年前まで続いていました。」

 

 

その言葉と同時に女性はボールからブラッキーを繰り出し、“つきのひかり”を放つと同時に辺りが暗くなる。

 

しばらく経つとスポットライトが灯り、別の女性が姿を見せ、語る。

 

 

「150年前、ルギアとホウオウ。2体のその安息は奪われたのです。」

 

 

その言葉と共にサンダースを繰り出し、電撃を放つ。

 

それと同時に映像の中の鐘の塔に雷が直撃し、塔が燃える。

 

 

「凄まじい風と激しい雷がエンジュを襲い、鐘の塔は火事になってしまったのです。 しかし、それに対応する手は足りませんでした。」

 

 

また現れた別の女性は歩きながらその理由を語る。

 

 

「当時、戦が相次でおり、そんな中での出来事。 人もポケモンも不足しており、八方塞がりでありました。」

 

 

その言葉と共に映像のルギアが動く。

 

 

「『海の神』ルギアはその光景を見てエンジュの人とポケモンを助ける為に激しい風と雨を降らせました。 その炎が消えるまで。」

 

 

言い終わると同時に、2人の女性はそれぞれ『ブースター』と『シャワーズ』を繰り出し、炎と水をぶつける。 水蒸気が辺りを包み込み、スポットライトが消え、女性達の姿が見えなくなる。

 

 

しばらく経つとまた別の女性が連れているエーフィ共に姿を見せる

 

 

「…朝日がのぼり始めた時。炎が治り、エンジュは救われましたが、その火事で名も無き3体のポケモンが命を落としました。」

 

 

その時、映像の中のホウオウが姿を見せる。

 

 

「『虹の神』ホウオウは死んだそのポケモン達を救う為、その虹の力で蘇らせたのです。」

 

「これが、今目撃が相次いでいる『スイクン』、『エンテイ』、『ライコウ』の3体です。」

 

 

「「「「………。」」」」

 

 

レッド、イエロー、サトシ、ゴールドはそれぞれ会った事があるポケモン達の伝説という『過去』を聞き言葉が出なかった。

 

 

だが、次の言葉に皆驚く。

 

 

「その光景を見たエンジュの人々は自然を操り、命を蘇られたその力を恐れて力で抑えようとしたのです。」

 

「──何で。」

 

 

イエローはその言葉に驚くしかなかった。

 

ルギアはエンジュの人々とポケモンを助ける為に、ホウオウは死んだ三体のポケモンを助ける為にその力を使い、最終的には死者はいないという最良の結果となった。

 

 

なのに救われた人々は力で従わせようとしたのだ。

 

 

「戦が相次いだこの状況で伝説のポケモン達の力を悪用しようとしたのか、純粋に恐れて排除しようとしたのか。 それを知る術はもうありません。 しかし、その光景を見てホウオウとルギア。 そしてスイクン、エンテイ、ライコウは何もせず立ち去りました。  ───人間に失望したかの様に。」

 

 

「──失望。」

 

 

ゴールドは自身を救ったライコウとその状況を想像し悲しみ、実際にルギアやスイクン達と会ったレッド達はルギアが人のいない場所へ行った理由などを知り、なんとも言えない気持ちになる。

 

 

 

「彼らは今も、清らかな心を持った者を今待ち続けています。」

 

 

その言葉と同時に5人の舞妓とポケモンは踊り、最後には手を掲げるような仕草で止まる。

 

 

「鐘の塔は失った物を忘れない様に、そして同じ過ちを起こさない為に。」

 

「焼けた塔として今も残り続けているのです。」

 

 

その言葉と共に5人の舞妓は頭を下げる。

 

 

その光景を見て、この公演は終わりを迎えたのだと理解する。

 

 

客達は皆“パチパチ”と拍手をして、幕が下がるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公演が終わり、4人は何とも言えない感情になる。

 

演出や踊りはとても良かったし、楽しかった。 

 

 

 

しかし、話に出ていたポケモン達と実際に会っている4人だからこそ抱く感情が4人を襲っていた。

 

 

「…楽しかったな、3人とも。」

 

「ああ。 来て良かったって思ってるよ。 でもさ、」

 

「……スオウ島であったルギアやスイクン達にそんな過去があったなんて。」

 

「…悲しいよな。」

 

 

その過去を聞き、焼けた塔を見る。

 

 

あの焼けた塔はエンジュの人々の愚かさを示す戒めとして残っているという。

 

果たして、ホウオウやルギア、スイクン達が再び人間を信じる事ができる日が来るのだろうか。 いや、来て欲しいと願いながら、夕方となったのでエンジュジムへと向かう。

 

 

 

 

 

 

─── エンジュジム ───

 

 

 

「……そうか、あの舞台を見たのか。」

 

 

マツバは4人の少し考えている様子の理由を聞き、納得する。

 

 

「はい。 ホウオウやルギア達は人間に失望してエンジュシティから去ったって聞いて。」

 

「みんなが人間をまた信じてくれるのは難しいだろうなって思ったんです。」

 

 

 

レッドとイエローの言葉にマツバと見るミナキはきょとんとして、笑い始める。

 

 

「はははは。 なんだ、そんな事か。 なら大丈夫じゃないか。」

 

「…ん? どういう意味だ?」

 

 

笑う2人にゴールドは質問するとマツバは答える。

 

 

 

 

 

「もう、既に君達のおかげで人間を信じ始めているじゃないか。」

 

 

「え?」

 

 

 

マツバの言葉に4人は疑問に思うが、ミナキが答える。

 

 

「イエロー君。 例えばクチバシティで四天王と戦った時に君を助けたのはスイクンだったし、サトシ君とレッド君はエンテイ。 ゴールド君はライコウが助けていたじゃないか。」

 

 

「「「「あ。」」」」

 

 

その言葉に4人は気付く。

 

スイクン達は自分達を何度も救っている事に。

 

 

「伝説の通りに人間を憎んでいれば、彼らが君達を助ける訳はないし、エンテイがカツラさんのポケモンとして共に戦うなんてしないさ。」

 

「それにスオウ島でルギアを救ってレッド君達に感謝していたんだろう?

少しずつだけど、彼らは人間を再び信じ始めていると考えているのさ。」

 

 

マツバとミナキはそう語りながら、そのきっかけを産んだサトシを見る。

 

 

「(だから、最初に焼けた塔での仮面の男との戦いで一緒に戦ったサトシ君の事を知ってびっくりしたんだよ。)」

 

 

きっと彼らがまた人間を信じ始めたのはこのエンジュシティで仮面の男との戦いで共に戦ったあの出来事からだと思うから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




以上如何でしたでしょうか?

今回は様々な情報を参考にしてエンジュシティの伝説を自分なりに描きました。

まずはコレから旅するジョウトとはどんな場所か、どのような伝説があるかを書きました。



ではまた次回にて。
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