ポケットモンスターSpecial 冒険記録 作:KAZ1421
これは、冒険記に記されなかった記録。
─── キキョウシティ ───
「よし、捕まえた メリープ達をオーキド博士に送ったと。」
ジョウトを旅していたレッド、イエロー、サトシ、ゴールドの4人は道中のポケモンセンターで今までジョウトで捕まえていたポケモン達をオーキド博士へ送る。
ポケモン図鑑を埋める事と、オーキド博士の研究の手伝いのためだ。
「相変わらずこの転送装置は便利だな。 一体誰が作ったんだ?」
ゴールドの疑問にサトシが答える。
「これを作ったのはカントーのマサキさんだよ。 ハナダのはずれの岬の小屋で住んでいるんだ。」
「そしてオレ達の友人さ。」
ゴールドはその言葉を聞いて質問する。
「へえ、サトシさんとレッド先輩はそのマサキって奴とどうやって知り合ったんっスか?」
「あ、僕もそれ気になります。 マサキさんとはどの様な出会いだったんですか?」
ゴールドとイエローに聞かれて二人はマサキとの出会いを話す。
「ああ。 あれはオレ達がハナダシティでカスミとのバトルに勝利した後なんだけど───。」
─── 24ー25番道路 ───
時はハナダシティでジムリーダーのカスミからジムバッチを手に入れた後に遡る。
レッドは今ある悩みを抱えていた。
「うーん、そろそろボールの持ち運びがキツくなってきたぞ。」
多くのモンスターボールを見てレッドがそう言う。
「ああ。 でもポケモン図鑑は結構埋まって来たな。」
「ピカチュウ。」
サトシとピカチュウの言葉にレッドは頷く。
「ああ! でも張り切り過ぎた。 ごめんなサトシ。 捕まえたポケモン達を持って貰って。」
「気にすんな。」
2人がそう話していると 目の前を“ズズズ”と丸太をロープで引っ張っているポケモンがいた。
「ん? あれって……、コラッタだよな?」
「でも何か、姿が違うような?」
2人は目の前のコラッタと思われるポケモンを見て考え、一つの結論に至る。
「──もしかして、新種のポケモンだったりして!」
「! もしそうならすげーぞ!!! よし、サトシ協力してくれないか?」
「ああ!」
レッドとサトシは目の前のポケモンに気付かれない様に挟み撃ちの形でコラッタに迫る。
そして、目の前のポケモンが疲れたのか引っ張るのを一度やめたその時!
サトシとピカチュウが仕掛ける。
「ピカチュウ、“エレキネット”!!」
「ピカピカピカ、ピッカ!!」
ピカチュウの“エレキネット”がそのポケモンを逃さないように周囲をまるで虫取り網の網の様に包む。
「ピカ、“10万ボルト”!!」
畳み掛ける様にピカの“10万ボルト”をピカが貯めて、放つその瞬間!!
「な、なんやこれは!!」
目の前のコラッタが
「「へ?」」
レッドとサトシはその事実に驚き、頭が真っ白になる。
故に、ピカの攻撃を止めることは出来なかった。
ピカは“エレキネット”の中にいる喋るコラッタに“10万ボルト”を浴びせる。
「ぎゃわわわわわ!!」
その攻撃を喰らったコラッタはそのまま気絶してしまう。
「………なあ、サトシ? 今こいつ喋ったよな?」
「………ああ、喋ったな。」
レッドとサトシはしばらく呆然としていたが、直ぐに“ハッ”とコラッタの所へ2人は向かう。
気絶しているが大した怪我もしていない。
「……なあ、レッド。 このコラッタを捕まえる前に話を聞いてみないか?」
「……ああ。 オレもどうして喋れるのか知りたいしな。」
サトシの提案にレッドは同意し、2人はこのコラッタを治療しつつ、結局1日を過ごす事になる。
翌日、レッドが目覚めて様子をみるもコラッタはまだ寝ているようだった。
「コラッタ…だよな? まだねてるみたいだな。」
レッドがそう言葉にしているとサトシが起きる。
「ふわぁぁぁ。 おはようレッド。」
「ピカチュウ。」
その様子を見てレッドは驚く。
「サトシ? 珍しいな、ピカチュウの電撃の前に起きるなんて。」
「まあ、流石にコラッタが心配だからさ。」
サトシはそう早く起きた理由を話す。
「それにしても見れば見る程不思議なコラッタだな。 色んな人が見たらすごい驚くんじゃないか?」
「うん。 喋る事もそうだけど、まるで人の顔みたいだ。 一度オーキド博士にも見せた方が良いかな?」
「そうだな、もしかしたらオーキド博士ならこのコラッタの事調べて詳しい事が分かるかもな。」
レッドとサトシがそう話しながら、朝食の為に一度離れる。
「─────マズイ。」
離れた時、そのコラッタはレッドとサトシに聞こえないように呟く。
「(マズイ、マズイマズイマズイ!! さっき起きたらやばい事言ってたわ! 『色んな人が見たら』とか、『博士に見せたら』とか絶対碌な事にならへん!!)」
コラッタは自分が多くの人への見せ物になったり、研究のサンプルとなる未来を想像し、背筋が凍る。
「(何とかせんと、わいの人生終わる!!)」
コラッタは自分が生き残る為に逃げる事を決意する。
「「ごちそうさまでした。」」
「ピカチュウ。」
レッドとサトシ、そしてポケモン達は作ったサンドウィッチを食べ終わり、片付けの準備に入る。
「ピカチュウは相変わらずケチャップが好きだな。 ケチャップのサンドウィッチなんて。」
「あははは。 ピカチュウはケチャップが好きなんだよな。」
「ピカチュウ!!」
レッドとサトシがそう話しながら作業をし、そろそろ終わると思ったその時。
「ダネダ!!」
フシギダネのフッシーがレッドを呼ぶ。
「? フッシー、どうしたんだ?」
レッドがフッシーの後に着いていくと、コラッタが眠っている場所に着く。 だがそこには、
「! コラッタがいない!?」
ここで眠っていたコラッタが居なくなっていたのだ。
「はあ、はあ、はあ、はあ。」
コラッタは必死になって走る。 走り過ぎて息も苦しく、足も痛いがそれでも走る。
生き残る為に。
「(どないすればええねん。 本当なら火を起こして人を呼ぼうとしたんやけど、今回みたいな事になるなら呼ばん方がええやないか!!)」
コラッタ───いや、『マサキ』は現状の状況に絶望していた。
マサキは『ポケモン転送マシン』の修理をしていたのだが、うっかり機械に巻き込まれてしまい、転送先にコラッタが居た事で合体してしまったのだ。
その合体を分離させるプログラムは機械に入っている状況では起動が出来ない。
そしてここは人が中々来ない場所なので火を起こして呼ぼうとしたのだが、この状況だ。
「はあ、はあ、もう……無理や。 はあ、はあ、動けへん。」
マサキはその場で倒れ、絶望感が襲う。
「は、ははは。 もしかしてわいはずっとこのままなんやろうか?」
そう何もする事なくただ倒れていると、空中から何かが迫ってくる。
「? (何や?)」
迫っている『それ』を認識すると、マサキは驚愕する。
「!? オニドリルや!!」
そう、オニドリルがこっちに目掛けて近付いて来たのだ。
マサキはオニドリルから逃げようと身体を動かすが、
「あ、(アカン、身体動かへん。)」
先程必死に逃げた事で身体が思うように動かず、そのままオニドリルの爪で捕らわれて空へと飛ぶ。
「い、嫌や!! まだ死にとうない!!」
このままではオニドリルにエサとして食われてしまうと考えたマサキは叫びながら言うが、体力もなく暴れる事も出来なかった。
「──そっか、わいは此処で終わりか。」
マサキは自分に死が迫って来ている事を察してただ運命を受け入れようと目を瞑ったその時!!
「見つけた!!」
そう声が聞こえる。 マサキがそれに気付き、目を開けると驚きの光景が映る。
「カ、カイリュー!?」
そう、目に映ったのはドラゴンポケモンのカイリューとその上にいるサトシとレッドだった。
オニドリルに捕まっていたコラッタをどうにか見つけたサトシは救おうと行動する。
「レッド! 行くぜ!」
「ああ!」
サトシとレッドはピカチュウとピカの技を放つ。
「「“10万ボルト”!!」」
ピカチュウとピカの“10万ボルト”がオニドリルに命中。 オニドリルはその電撃の威力に耐えられずそのままコラッタを話して地上へ落下する。
「カイリュー!!」
そのままサトシはカイリューを向かわせて落ちているコラッタをキャッチする。
「キャッチ!!」
一方で落ちているオニドリルに倒してレッドはボールを取り出して投げる。
するとオニドリルは見る見るうちにボールへと吸い込まれて“カチ”と音がする。
それからすぐにボールをキャッチするのだった。
「ふう。大丈夫か、コラッタ?」
「ピカチュウ?」
サトシとピカチュウがコラッタを心配しそう言う。
「……助かった。」
コラッタは助かったのと同時に助けてくれたのがあの2人である事を理解するも、
「……(もうどうでもええか。)」
命あっての物種と覚悟をするのだった。
地上に降りたレッドとサトシはコラッタを地上へ降ろすとコラッタは言う。
「……もうどうでもええわ。 実験体でも見せ物でも好きにしたらええ。 さあ来い!!」
そう言いながらコラッタは倒れる。
そんなコラッタに対して2人はこう返す。
「「? 何の事だ?」」
「───へ?」
─── 岬の小屋 ───
レッドが装置のレバーを引くと機械が起動する。
その後“プシュー”と煙と共に扉から1人の人間が出て来る。
「やれやれ助かったわ。ほんまありがとうな、レッド、サトシ。」
マサキはレッドとサトシに礼をする。
「無事に戻って良かったです。」
「ピカチュウ。」
サトシがそう言う中、レッドは目の前の機械に興味を持つ。
「なあ、マサキ。 これって、」
「ポケモン転送装置や。 ポケモンやアイテムを離れた場所に転送できるっちゅうすぐれモンやでぇ!」
「ス……スゲエ!」
その言葉にサトシも驚く。
「科学の力ってスゲエ!」
マサキはこの転送装置の調整中に機械に巻き込まれて転送先にコラッタが居た事で合体してしまったそうだ。
「では改めて自己紹介や。わいはマサキ。」
「俺はサトシ。 こっちは相棒のピカチュウ。」
「ピカ、ピカチュウ。」
「あ……、オレはレッド。 最強のポケモントレーナーを目指して旅をしているんだ!」
その言葉にマサキは驚きつつも言う。
「最強か……凄いやないか。 そらええ。 助けてもろた礼や! ポケモン評論家のこのマサキ、何でも相談に乗りまっせ!」
マサキはそう言いながらレッドとサトシが抱えているボールを見る。
「まずは、その重そうな荷物! 預かっとくわ。」
「わっとと。」
「ありがとうございます。」
レッドとサトシはマサキの提案に感謝する。
「この転送マシンで、どこにいても即時お届けしまっせ、ダンナ。」
マサキがそう一つ目のボールを転送しようとしてボールを見る。
「──ん?」
そのポケモンには『オニドリル』がいたのだ。
「オ…オニドリル!!」
マサキは先程のオニドリルを見て尻餅を着き、それを見たレッドとサトシは笑うのだった。
─── キキョウシティ ───
「……ポケモンと、」
「合体っスか?」
イエローとゴールドは聞いた事もない事例に驚きを隠せなかった。
「ああ。 それでマサキを元に戻して以降、友達になったんだ。」
「ヤマブキシティや四天王の時も色々助けてくれたしな。」
レッドとサトシはマサキが良き友人である事を喜んでいるようだった。
「そうか、一度オレも会ってみてえな。」
「今度機会があったら会いに行こうぜ。」
ゴールドにサトシは今度機会があれば紹介すると約束したのだった。
以上いかがでしょうか?
また気分が乗れば更新します。