ポケットモンスターSpecial 冒険記録   作:KAZ1421

3 / 14
アルフ遺跡①

 

 

これは、冒険記に記されなかった記録。

 

 

─── アルフの遺跡 ───

 

 

その人物は目の前の少年達が出した書類に目を通して話す。

 

 

「はい、サトシ様御一行の方々ですね。 ようこそアルフの遺跡へ。」

 

 

その受付がサトシ達5()()を通すのを許してくれたので、

 

 

『ありがとうございます。』

 

 

サトシ達は感謝を言い、アルフの遺跡へと入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─── キキョウシティ ───

 

 

なぜ、アルフの遺跡に行く事になったのか。 

 

 

それはサトシ達4人がキキョウシティにいた時に遡る。

 

 

 

『うわっぷ!? クソ〜ガキ共め、やりやがったな。』

 

『ちょっと、ゴールド。 『それ』やっちゃダメよ。』

 

 

キキョウシティに寄り、ちょうどいいのでハヤトとクリスに会いに来たのだ。

 

ジムでハヤトと会った時、彼はその父のハヤテからジムリーダーのイロハを学んでいた最中だった。

 

 

ロケット団や四天王の件で実力不足を痛感し、ポケモン協会の件で自身が信じていた警察への不信もあり、警察兼、ジムリーダーとしてこのキキョウシティを守るとハヤトは決心したらしく、その努力を重ねていたのだ。

 

 

その際、力を貸してくれた事への感謝を伝え、ハヤトとハヤテからは警察官、そしてジムリーダーとして力になれなかったことを謝罪されるなどあった。

 

その後、ハヤト達と別れ、クリスの所に行ったのだが、彼女はポケモン塾にいるとの事でそのまま向かったのだ。

 

そしてその際、自身より年下の子供達と遊ぶクリスと会い、現在はレッド達4人もその子供達と遊んでいる状態なのだ。

 

(その際、子供達がサトシのピカチュウを引っ張り合って、怒ったピカチュウが電気を放つその瞬間にサトシが子供達から取り上げて電撃を喰らうというハプニングもあったが。)

 

 

『クリス、オレはやられた事はやり返さなきゃ性に合わねえタチでな。 倍返しに……。』

 

『だからってニョたろうを繰り出そうとしないの。 せめて持っている水鉄砲でやって。』

 

 

先程子供達全員に狙い打ちされた故に、ニョたろうで反撃という大人気ない事をしようとしているゴールドをクリスは止める。

 

 

 

その一方、

 

 

『どうだ? 怖くないか?』

 

『うん!』

 

 

フッシーのつるで順番に持ち上げたりしているレッドと

 

 

『しっかり掴まってね。』

 

『わあっ! 早い早い!』

 

 

ドドすけに乗せて走っているイエローと比較的平和に過ごしていた。

 

 

そして、子供達が迎えに来た親達に連れられて事務所に入り、

 

その際、ポケモン塾にあったテレビのニュースが流れる。

 

 

《明日より、アルフの遺跡の調査隊隊長にヒワダタウンのジムリーダー、ツクシが任命されるとの事で、より詳しい調査が期待されており……。》

 

『! ツクシさんが?』

 

 

サトシはそのニュースを見て驚きと同時にある考えが過ぎるがすぐに切り替えようとする。

 

 

『……サトシ、どうしたんだ?』

 

 

だがそれをレッドに見抜かれてしまったのだ。

 

 

『……レッド。』

 

 

サトシは少し考えて、レッドに話す。

 

 

『……アルフの遺跡に一度行ってみたいんだ。 この世界に来る前、ロケット団と戦っていたのは俺の世界のアルフの遺跡だったから。』

 

『── 前にジョウトで旅した時はいけなかったのか?』

 

 

レッドの言葉にサトシは頷く。

 

 

『前はオーキド博士やウツギ博士にはそんな権限はないし、ポケモン協会も動いてくれなかったんだ。 まあ、その理由は今は分かるけどさ。』

 

 

以前、ジョウトを旅した時のポケモン協会にはシモンがいた。 

 

彼からすればサトシは警戒するべき存在。

その彼が行こうとしている場所には『巨石』があるのではないか?

 

それとも何かこちらに不都合な事ができる様になるのではないか?

 

 

全て想像でしかないが、不安要素は排除するべきと考え、妨害していてもおかしくない。

 

 

『でも今はシモンはいないし、アルフの遺跡の現場責任者がツクシさんなら行けると思ったんだ。』

 

『なら行こうぜ! 元の世界に帰れるヒントはあるかもしれないしさ。』

 

 

レッドの言葉にサトシは頷く。

 

とはいえ、巨石がある今の状況で戻るつもりはないが、元の世界に帰れる手段があるなしではやはり心境が違うのだ。

 

2人は頷き、イエローとゴールドにアルフの遺跡に行く事を話す。

 

 

『そういう事なら。』

 

『もちろん行くッス。』

 

 

イエローとゴールドはレッド達の提案に頷く。

 

そしてゴールドはクリスに聞く。

 

 

『クリスはどうするんだ? 一緒に行くか?』

 

『うーん。 私は明日もみんなに会うつもりだから行けないわ。 ごめんね。』

 

 

そうクリスが断ろうとしたが、

 

 

『良いんじゃないかな? 行ってきなさいアル。』

 

 

ポケモン塾のジョバンニ先生はクリスにアルフの遺跡に行っても良いと伝える。

 

 

『え?』

 

『いつもボランティアで塾を手伝ってくれているアル。 たまには友達と旅をするのもいい事アル。』

 

『そんな、ボランティアなんて。 私はみんなと遊んでいるだけだし、それに私はここが好きなんです。』

 

 

そうクリスはここに来ている理由を話す。

 

 

『安心してポケモンたちと遊んで、ポケモンのことを勉強できる、 こんなステキな場所ほかにはないもの。』

 

『うん。 いつも、とてもとても助かっているアルよ。 でも、彼らと行きたい気持ちを抑えてまで、此処に残るなんてして欲しくないアル。』

 

『……ジョバンニ先生。』

 

 

ジョバンニ先生はそのままクリスに近づき、肩に手を置く。

 

 

『アルフの遺跡は近くだし、1日くらい問題ないアル。 それに、』

 

 

そう言いつつジョバンニ先生はゴールドを見て小声でクリスに言う。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。』

 

『ジョ、ジョバンニ先生!!』

 

 

クリスがそう大声を出したので、4人は疑問に思うのだった。

 

 

 

 

 

─── アルフ遺跡 ───

 

 

アルフの遺跡に向かう前に、オーキド博士に連絡した時、丁度オーキド博士もこの件で入れるように手続きをしていた様で、その許可証をキキョウシティに来ていたウツギ博士の助手から受け取った5人はアルフの遺跡に入るのだった。

 

 

 

「ここが、アルフの遺跡か。」

 

 

その遺跡を見たゴールドはそう呟くと同時にある人物が5人の前に現れる。

 

 

「ゴールド、クリス。 それにみんなも待ってたよ。」

 

 

「『ツクシ!』さん!」

 

 

5人は現れたヒワダタウンのジムリーダーのツクシと合流し、互いに再会を喜ぶ。

 

 

「みんな元気そうで良かったよ。 話は既にオーキド博士とウツギ博士から聞いている。 このアルフの遺跡に世界を渡り歩く『何か』がある可能性があるかもしれない。 少し楽しみなんだ。」

 

 

そう楽しそうにツクシは語る。

 

 

「とりあえずボクもまだこの遺跡を把握しきれていないから周りながら話そうか。」

 

 

ツクシの提案に5人は頷き、アルフの遺跡を歩き回る。

 

謎のパズルや、広い部屋などを回ってきた時、ゴールドは気になった事をサトシに聞く。

 

 

「サトシさんの世界でもアルフの遺跡はあったって聞いてっけど、どうすか?」

 

 

そうゴールドはサトシにこの世界とサトシの世界のアルフの遺跡を比べて見てどうかと聞く。

 

 

「うーん、俺の世界のアルフの遺跡はポケモンの化石がたくさん発見された場所だったし、少なくともこの世界のアルフの遺跡より調査も進んでいたと思うよ。」

 

 

そうサトシが言うとクリスが質問する。

 

 

「そういえば気になっていたんですけど、サトシさんの世界のアルフの遺跡からこの世界にやって来たんですよね? どうしてロケット団はアルフの遺跡にいたんですか?」

 

 

クリスはサトシの世界のロケット団がアルフの遺跡にいた理由を聞く。

 

 

「……それが、俺にも良く分からない。 ロケット団が言うにはアルフの遺跡にしたのには理由があるみたいだけど。」

 

「ピカチュウ。」

 

「……確か、サトシの世界のロケット団は平行世界からポケモンを手に入れて戦力にしようとしていたんだっけ?」

 

 

レッドの質問にサトシは頷くとツクシはしばらく考えて、話す。

 

 

「……本来なら自分の基地などで行動すれば安全にも関わらず、アルフの遺跡で行ったって事はやっぱりこのアルフの遺跡には何かがあるって事で良いかもしれないね。 他の世界に繋がりやすいとか。」

 

「……もしかしたらサトシさんの世界に帰る方法が分かるかも知れないですね。」

 

「……なら、頑張って『手がかり』の様な物を見つけないとな。」

 

 

レッドの言葉に全員は頷く。

 

その後、全員で遺跡を見たが、やはりその様な物はなかった。

 

 

「うーん、何か新しい部屋とか見つかるかなって思ってたけど、」

 

「全然見つからね。」

 

 

そうゴールドは面倒そうに言いながらその場に寝転ぶ。

 

 

「ちょっとゴールド。真面目にやってよ。」

 

「そうは言ってもよ、やっぱり何もわからねえのは堪えるぜ。」

 

「…ゴールドの言う通りだね。 一度休息所に行くか。」

 

 

ツクシの言葉に全員が頷き、休息にすることとなった。

 

 

 

 

 

ツクシと同じ調査隊の1人が、5人に飲み物が入ったコップを渡してくる。

 

 

「ありがとうございます。」

 

 

サトシは礼を言いコップを受け取って飲む。

 

 

「ふう、平行世界だから俺の世界の様な部屋があるかなってきたけど、特に何も無かったな。 ごめんなみんな。」

 

「何言ってんだよ。 探検みたいで楽しかったですぜ。」

 

「はい。」

 

 

レッドとイエローの言葉にゴールドとクリスも頷く。

 

 

「ツクシさん。 このアルフの遺跡で他にありませんか? どんなことでも言いんです。」

 

 

クリスの質問にツクシはしばらく考え、話す。

 

 

「そういえば、この遺跡には『シンボルポケモン』というナゾのポケモンが生息していたという説がある。 実際に見た人は誰もいないけど。」

 

「シンボルポケモン?」

 

 

ゴールド達はそのポケモンがどの様なポケモンなのか想像が出来ないが、

 

 

「『シンボルポケモン』? もしかして『アンノーン』の事か?」

 

 

サトシはその言葉を聞いてそのポケモンの名前を語る。

 

 

「『アンノーン』?」

 

 

レッドは早速アンノーンというポケモンについてポケモン図鑑で調べてみる。

 

 

「“体自体は 薄っぺらく いつも 壁に 張りついている。 形に なにか 意味があるらしい”か。 確かにシンボルポケモンって書かれてる。」

 

「少し見せてくれないか?」

 

 

そうツクシはポケモン図鑑をみる。

 

 

「……これがアンノーンか。 初めて見たよ。」

 

「この遺跡にアンノーンか、厄介な事にならなきゃ良いけど。」

 

「……どういう意味ですか?」

 

 

イエローの質問にサトシは答える。

 

 

「アンノーンは一体一体は大した事はないけど、複数だったら厄介だよ。 アンノーンには()()()()()()()()()()()()()。」

 

「世界を歪ませる?」

 

 

サトシはレッドの言葉に頷き、話す。

 

 

「ああ。 ある町をずっと夜にしたり、俺達のポケモンと同じ実力があるポケモンや伝説のポケモンとかを具現化とかするんだよ。」

 

「マジっスか。」

 

「……もしそうなら確かに気をつけないといけないね。 アンノーン達を怒らせない様にしないと。」

 

 

そう話して、休息の時間が終わるのだった。

 

 

「さてと、一度この遺跡のパズルを解いてみないっスか?」

 

「パズルか、もしかしたら未知の場所が見つかる可能性があるかも知れないね。 一度解くのに挑戦してみようか。」

 

 

ツクシの言葉に全員が頷くのだった。

 

 

 

パズルの部屋に行くとそのパズルに書かれているポケモンのヒントがあった。

 

 

「何々? 『海底に隠れては背中の目で辺りを見ていたポケモン』? どんなポケモンだろう。」

 

 

そのヒントを見てレッドはそのポケモンについて考える。

 

 

「うーん、海底って事は『みずタイプ』って事ですよね? それで背中に目があるポケモンっていましたっけ?」

 

 

全員がそのポケモンを考えるも、検討もつかない。

 

 

「……そういえばツクシさん。 このアルフの遺跡って何年前からあるんですか? その年代から推測出来るかなって思ったんですけど。」

 

 

クリスの言葉にツクシは目を開く。

 

 

「! 確かに、年数から予測するのも良いかもしれないね。 このアルフの遺跡は1500年前の遺跡だよ。」

 

「1500年……、すごい昔からあったんだな。 その当時なら化石ポケモンだって野生として生きているんじゃないか?」

 

「…『化石ポケモン』。」

 

 

レッドの何気ない言葉にサトシはハッと気付く。

 

 

「もしかして、そのポケモンは『カブト』の事じゃないか?」

 

「カブト?」

 

 

サトシの言葉にイエローはポケモン図鑑でカブトをみる。 すると、

 

 

「! “海底に隠れては()()()()()()()()()()()()()()()。” 確かにカブトかも知れません!!」

 

 

イエローが見ているカブトとパズルに描かれた絵を見ると確かにカブトに似ている。

 

 

「って事は、このカブトの形になる様に並べれば!」

 

「パズルは解けるって事か!!」

 

 

このパズルの最有力な答えを導き、期待を胸にパズルを並べて行く。

 

 

「これが、最後。」

 

 

サトシの言葉に全員が固唾を呑んで見守り、最後のピースを嵌める。

 

 

 

 

その瞬間!!

 

 

 

6人の足元が動いて、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()

 

 

 

『───え?』

 

 

突然の事で6人は頭の整理が追いつかない。

 

頭をグルグルと回して、ようやく床が動いて空いたのだと認識した時にはもう遅かった。

 

 

『う、うわああああああ!?』

 

「ピカ!?」

 

 

6人と1匹のポケモンの絶叫と共に6人は落ちて行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





以上如何でしょうか?


番外編(ジョウト編)次回は『あのポケモン』たちとの接触です。

ではまた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。