プリンヒーロー・ヴラム   作:匿名希望

1 / 4
ラキアつよつよ短編妄想です。
めっちゃ強いです。
誤字脱字あったらごめんなさい。

それでは、どうぞ。


『激強!プリンなヒーロー』

 

「ラーゲ9、君はヒーローになれる」

「は?」

「青年、君はヒーローになるべきだ。弟を思うならばこそ」

 

「…」

 

「どうする?その力、敵(ヴィラン)の野望の為に使い続けるか?ヒーローとして使うか?選ぶんだ!」

「…」

 

 ーーーーーー兄ちゃん。

 

「コメル」

 

 ーーーーーー兄ちゃんなら絶対なれるよ。かっこいいヒーローに。

 

「青年!私は信じている。君を…!」

 

 

 

『激強!プリンなヒーロー』

 

 

 

 敵(ヴィラン)連合を名乗る敵集団による雄英襲撃。

 その中の1人に扮していたラキアは…。

 

「ふっざけんなよなぁ、おい、お前…!そこのお前。お前が邪魔しなきゃオールマイトとそこのガキを殺せたのに…!」

「お前程度じゃ無理だな」

 

 雄英の生徒、緑谷、爆豪、轟、切島。そしてNo.1ヒーロー・オールマイトの前に出て、ラキアは敵に立ち塞がった。

 敵の1人…と思っていた人物が急にこちら側に立ったものだから、雄英生徒らはひととき混乱に陥った。

 だがラキアの姿を見てオールマイトが笑みを浮かべている。たったそれだけで彼らの混乱は消し飛んだ。

 彼は自分達の味方なのだ、と。

 

「お前、裏切るのかよ…」

「お前らの仲間になった覚えはない。お前らが勝手に仲間だと勘違いして俺に声を掛けただけだ」

 

 裏切り行為を糾弾されるも、顔色ひとつ変える事なく言い返す。

 

「お前らの間抜けを俺のせいにするな」

 

 これに対し、死柄木は目の色を変える。

 決めた、こいつ殺す…と。

 

「まあ、いいや。お前くらい1人居なくたって脳無がいれば事は足りるんだよ」

「お前とこれ以上話すのは無駄だ。だるいからかかってこい。さっさと片付けてやる」

「はぁ〜、顔見た時から思ってたけど…ああっ、ほんっとムカつく奴だなぁ!オールマイト諸共にぶっ殺してやるよ。でもまずはオールマイトだ。脳無」

 

 怪人・脳無、巨体がオールマイトに向く。

 

「ハッハッハ!まだまだ…これからさ!」

「オールマイト、アンタはさっさと下がってろ。だるい」

「ハッハッハッ、そういうわけにもいかないさ。私は…"ヒーロー"だからね」

「つくづくだるいな、ヒーローってのは」

「そうだね。でも私は君の言う"だるい"を喜んで引き受けるよ。それが、ヒーローなのだから」

「ふん…」

 

 ラキアとオールマイトは並び立つ。

 

「信じていたよ。アマルガ青年」

「話は後だ。今は…」

「ああ、その通りだ」

「死柄木と黒霧は俺がやる。アンタは…」

「脳無と呼ばれた怪人、だな」

「ああ」

 

 始まる2対3の戦い。

 オールマイトは脳無と激しく殴り合いを繰り広げ、ラキアは死柄木と黒霧を相手にアクロバットに立ち回る。

 その間、ラキアは目立った個性も使わずに渡り合っていた。

 その光景に雄英生徒らは驚きを隠せない。

 

「す、凄え!あの人、敵2人を相手に一歩も引いてねぇ!」

「引かないどころか…優位に立ってる!」

 

 これがプロの戦いか、と彼らはレベルの差というのを嫌と言うほどに理解させられた。

 

「脳無!先にガキを殺せ!」

 

 事が思う通りに運ばず、しかも押されている状況に苛立った死柄木の言葉にこの場の誰よりも早く反応したのはラキアだった。

 脳無がオールマイトから目標を切り替えて約1秒、ラキアは死柄木の顔面を踏みつけ、黒霧の実体部を蹴り飛ばし、狙われた雄英生徒の元へ駆け出した。

 脳無の拳が雄英生徒、爆豪勝己の眼前に迫った直後、ラキアは超スピードの蹴りを脳無の頭部に叩き込み、地面に転ばせた。

 万全のオールマイトなら脳無の動きに対応できたろうが、負傷していて尚且つ活動限界寸前では無理だろう。この時、ラキアが瞬時に動いていなければ爆豪勝己は間違いなく死んでいた。

 爆豪勝己自身、脳無に狙われてから微動だに出来ていなかった。認識できたのは、ラキアが脳無を蹴り飛ばしてからだ。

 そして脳無と入れ替わるように、爆豪勝己の前にはラキアの姿がある。

 

「邪魔だ。さっさと引っ込んでろ」

「あ"あ"っ⁉︎誰が…っ!」

「お前だ」

「テメェ…!言わせておけば…!」

「だるっ」

「あ"あ"っ⁉︎」

 

 ラキアの気怠い態度に爆豪は顔に怒りを滲ませると同時に口調を荒立て、腹を立てる。

 

「爆豪、落ち着けって!」

「かっちゃん!」

 

 ラキアに食ってかかろうとする爆豪を緑谷と切島が体を張って止める。

 

「放せクソデクてめぇッ!」

「もう俺らの出る幕ねぇって。俺らが人質にでもなったら、ただの足手纏いになっちまう。ここはオールマイトとあの人に任せるべきだぜ」

 

 切島の正論に反論できない爆豪は唇を噛み締める。オールマイトの邪魔にだけはなるまい、と。

 爆豪は切島に肩を掴まれながら数歩下がり、緑谷と轟も戦いの邪魔にならぬように距離を取りながらプロの戦いを固唾を飲んで見守る。

 

「助かったよ。アマルガ青年」

「本当にもう下がってろ」

 

 と、言ったところで死柄木が牙を向いた。

 

「死ね!」

 

 急接近した死柄木は五指でラキアに触れようとしたが、ラキアに油断はない。瞬時に反応して死柄木を蹴り飛ばした。

 その際、死柄木の顔を掴んでいた手の装飾が外れた。

 地面に転がる不気味な手。それで錯乱した死柄木は「ああ…ごめんなさい。お父さん…ごめんなさい」とうわ言のように呟く。

 

「気味が悪いな」

 

 死柄木の様子を見たラキアが呟いた。

 錯乱した死柄木だったが、手の装飾を顔に付け直して本調子を取り戻すと、怒りに満ちた目で張本人を睨み付ける。

 全身を掻きむしりながら、脳無に命令を出す。

 

「はぁ〜、ムカつくなぁ、ほんっとによぉ!おい、脳無!オールマイトの前にあいつだ!あいつから殺せ!」

 

 死柄木弔からの命令に、脳無は標的をオールマイトからラキアへ。

 

「だる…」

 

 気怠そうなラキアだが、死柄木や黒霧を睨み付ける目には闘気が籠っている。

 オールマイトは…もう限界だ。こうなったら使うしかない。使う覚悟を決めたラキアは、懐からヴラスタムギア取り出す。

 ここで使う気はなかったが、やむを得ない。

 もう出し惜しみはなしだ、とヴラスタムギアを装着。

 相棒のプリンゴチゾウの力を借りる。

 

〈ヴラスタムギア〉

〈カップオン〉

 

「…変身」

 

 『変身』ーーーそれは覚悟の言葉。

 自らの姿形を変えて戦いに臨むその言葉を口にしたラキアは、ヴラスタムギアでプリンゴチゾウの力を解放。

 

〈プディング・ヴラムシステム〉

 

 プリンの装いを纏う復讐の戦士・仮面ライダーヴラムへと変身した。

 

「お前…!()()()()()()だったのか…!」

 

 死柄木は目を血走らせて今までで一番の鋭い眼光をヴラムに向ける。

 予期せぬ仮面ライダーの登場に緑谷出久達も驚きを隠せない。

 

「ま、そういう事だ」

 

 

 『仮面ライダーヴラム』

 近頃、巷で敵を数多く狩っている非合法ヒーロー。

 噂ではオールマイトを手こずらせた敵・ラーゲ9を倒したとか…?

 

 

「3人まとめて相手してやる。こい」

「調子に乗るなよ…やれ!脳無!」

 

 高速移動でヴラムへ迫り、巨大な拳を振りかぶる脳無。

 脳無のパワーはオールマイトと互角に渡り合う程に強力。その耐久性はオールマイトの100%を耐えるほどに強固。

 が、ヴラムはなんと…!その脳無のパワーに怯む事なく、拳を軽々と払い退けた上、真正面から腹にスマッシュ何発も打ち込んだ。

 軽快な動きで脳無を翻弄、足を引っ掛けるなどの芸当も見せ、脳無相手に余裕すら感じる動きで圧倒して見せる。

 脳無を足蹴にして軽く相手にするヴラムの手に弓型の武器が現れる。

 

〈ヴラムブレイカー〉

 

 現れた武器・ヴラムブレイカー。

 武器にベルトのプリンゴチゾウをセットし、ヴラムは脳無へ終わりの一撃を放つ。

 

「終わりだ」

 

〈ヴラム・シューティング〉

 

 弓のヴラムブレイカーから放たれた矢は脳無を張り串刺しに。

 串刺しになった脳無は膝を突いた後、ズシンと巨体をその場で倒し、動かなくなった。

 倒された脳無を前に死柄木は更に気分を害して、体を掻きむしる。

 

「ふざけるなよ…!対オールマイト用の脳無がお前なんかに…!ふざけるな…っ!」

「次はお前だ」

「このっ…!」

「一つ聞いておく。()()()()()()()()()()()に心当たりはあるか?」

「ああ?ハッ!知ってても言うかよ。バーカ」

「そうか。なら…」

 

 ヴラムブレイカーを弓モードから鎌モードに。物騒な音を刃から掻き鳴らしながらゆっくり死柄木に迫るヴラム。

 死柄木に回転する刃を振るおうと力を込めた時、目の前に巨体が立ち塞がった。

 

「STOP!待つんだ。敵といえど殺してはならない!」

 

 巨体の正体はオールマイトだった。

 

「何を甘い事を言っている?」

「だとしても、だ」

「だる…」

 

 ヴラムとオールマイトが対立している内に黒霧の個性で死柄木達は逃亡。

 逃亡の際、黒霧は脳無を回収しようとしたが、ヴラムによって阻まれて已む無く脳無の回収を断念して消えた。

 黒霧がワープした後には、不自然に開けた空間と重苦しい空気だけが残された。

 これ以上言い争っても無意味だと判断したヴラムはゴチゾウをベルトから取り外す。

 

「くそ、逃げられたか」

 

 変身を解除したラキアはオールマイトに文句でも言ってやろうと鋭い視線で睨み付けるが、当のオールマイトは限界を迎えていて、返す言葉すらない。

 直後、この施設、USJの正門が開いて教師兼プロヒーロー達が多数駆けつけた。

 多数の敵が次々と無力化される中、ラキアにもその矛が向けられた。

 プロヒーロー・セメントスの攻撃。地面が波のように唸って襲ってくるが、ラキアは呑み込まれる前に地面を蹴って宙へ逃れ、攻撃を避ける。

 セメントスはラキアを敵と勘違いしている。両者睨み合って一色触発と思われたが…。

 

「セメントス、彼は違うんだ!敵ではない。敵に潜入していた私の友人で、デビューしたてのヒーローさ」

 

 オールマイトの言葉に臨戦体勢を解いて拳を下すセメントス。

 

「は?俺がいつ…第一俺は…」

 

(頼むアマルガ青年!話を合わせてくれ!この通りだ)

 

「はぁ…だる…」

 

 オールマイトの頼みとあってはまあ…無碍にする事も出来ない。心底だるそうな顔をしつつも、セメントスに名乗る事にした。

 

「ラキア・アマルガ…ヒーロー名は…」

「プリンヒーロー…仮面ライダーヴラムだろ?」

 

 ない、と言おうとしたところ、オールマイトが先んじて言葉を発した。

 これに更にため息を吐くラキアは「もう好きにすればいい」と内心諦めた。

 仮面ライダー、その名にセメントスは驚きの表情を浮かべるが、オールマイトの言う事なら…と納得した。

 

 その後、襲撃班の敵は殆ど確保、警察に引き渡された。

 死柄木と黒霧、主犯は取り逃したが。

 

「ラキア・アマルガ…でいいかな?」

 

 USJを出たら声をかけられた。

 

「ああ。アンタは、この世界の警官…ってやつか?」

「この世界…?」

「気にするな。で、なんの用件だ?」

「オールマイトから話は聞いている。警察官の塚内だ。本件の事情聴取、それから君の事情も聞きたい。()()()9()

「…」

「オールマイトから聞いてると言ったろ」

 

 だる…。あのお喋りめ。

 

「彼を責めないで欲しい…とは言えないな。今回ばかりは勝手に話したオールマイトも悪い。まあ、そこは話を聞いた私も同罪って事で。なに、悪いようにはしない。君の自由も保証する。同行して貰えないかな?」

「わかった。いいだろう」

「巷ではラーゲ9はヴラムに倒された。君が君を倒したという奇怪な事になっているが…心当たりは?」

「ない。知らん」

「やはり何処かで噂に尾鰭がついたのか…」

 

 世の中、市民の間ではヴラムがラーゲ9を倒した…という噂が広がっているらしい。

 

「だがそれはそれで好都合かもしれないな。ラーゲ9は死んだ。君もその方がヴラムとして動きやすいだろう?仮面ライダー」

「…」

「大方、ラーゲ9が姿を見せなくなった直後に君が仮面ライダーヴラムとして現れた。それが一人歩きした結果…『ヴラムがラーゲ9を倒した』なんてデマが広がったんだろう」

「どうでもいいが…」

「ああ、すまない。行こうか」

 

 ラキア・アマルガ。

 彼の正体は元敵(ヴィラン)ラーゲ9。

 そして今は、仮面ライダーヴラム。

 

 弟、コメル・アマルガの無念を晴らす復讐鬼だ。

 青い炎で焼かれた弟の仇を探して…。

 

(コメル…)

 

 警察車両に乗ったラキアは亡き弟を思う。

 青い炎を操る敵…絶対に見つけてコメルの仇を討つ。

 絶対に…。




弟の仇を討つためにヒーローに。
ステインさんにバレたら粛清対象にされちゃうよ…。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。