【再稿】ペルソナ3でハム子のヒーローアカデミア!   作:Cran

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パソコンを起動したら、1~2秒間隔で1~2秒、モニターがプリンパくらった状態になる不具合が。ディスプレイの設定を適当にいじってドライバ更新してシャットダウンして放置したら直りましたが、さすがに病院にパソコンを注文するほど勇気パラは育ってないので焦りました。

日を追うごとに評価やお気に入りが増え、感想がいただける幸せを感じております。いつもありがとうございます!

なお、これまで「(ヴィラン)」を単に「敵」と表記してきましたが、これだけだと文章表現でちょっと困る(敵が敵対行動を~など二重表現のようになるのを避けるために言い回しがややこしくなることがあるなど)ことが多いこと、ひとつひとつルビを打つのも読む側がうっとうしそうということなどがあって、今後は原則「ヴィラン」にすることにしました(仮想敵とかの表記は別です)。読みにくいなどありましたら対応しますので、お申し付けくださると幸いです。


実技試験②~渡我被身子の場合と総括~

「ハイスタートー!」

 

 わ、開始ですね。

 走り出します。最初はたくさんほかの参加者さんがいるのでそこに紛れようかとも思いましたが、予想以上に密集しているのでデメリットの方が大きいと考えて、破棄。即行で速攻しにいきます。

 

 今日のコーデは体にぴったりの真っ黒なスポーツウェアにTシャツとキュロットです。スポーツウェアはお父さんが自分のや公子ちゃんのでお世話になっているところに注文して作ってくれたやつで、熱にも寒さにも水にもついでに摩擦とか刃物とかにも強い素材だそうです。あんまりおしゃれじゃないですけど、Tシャツはキミちゃんが私の誕生花でデザインを決めてくれたザクロとサルビアの柄になってて、とってもカァイイんです! お洋服全部、ちょっとした工夫がしてあるやつでお高いみたいですが訓練に必要だってことで、いま首と両腕に巻いているものも含めてお誕生日プレゼントにいただいてしまいました。そろそろサイズがきつくなってきたんですが、ヒーロー科に入れたら新しいのを学校が無料で作ってくれるそうなので、楽しみです。

 

 腰のベルトポーチはキミちゃんとおそろいです。スピーカーと笛もです。大好きなお友達とおそろいって、それだけで幸せにでやる気満々になりますよね。ナイフやスタンロッドのホルダーとか、試験管を詰めた専用のバッグとかはおそろいじゃないのは残念ですけど。

 

 あ、さっそくみえましたね。決めた行動は迅速に実行するのが合理的、ですね!

 

「――!」

 

 キミちゃんがやってたゲームにいたのをもっと痩せさせたような戦闘ロボさんが、こっちにカメラを向けて私に気づ――いた未来もあったかもしれませんが、カメラが見つけて視線というかセンサーで追いかけたのは私ではなくて、残念ながらそれは私が指で弾きあげた小石さんです。その間にみえないところを静かに通過して近づいて、

 

(どれくらい硬いか、お試し!)

 

 上向いた頭部を下から蹴り上げます。

 

 ヒトだったら不意打ちで意識も持っていかれるかもしれませんが、ロボですからどうでしょうね! あ、めきょっていって頭が砕けちゃいました。持っていかれたのはいしきじゃなくていのちでした。いだけおんなじですね。このロボ、見た目はかっちかちそうだけど張りぼてっていうんでしょうか、プラスチックのおもちゃみたいな感じです。蹴り上げた感じ、体重も軽いですね。

 

 頭がなくなったらさすがに行動不能扱いですよね? 少しじたじたしましたけど、すぐに動かなくなりました。うん、大丈夫そう。これなら、あんまり隠れる必要もなさそうですね。修行の成果をばんばんみてもらいましょう。追いつけ追い越せ目指せキミちゃん越え! ……は無理だと思うから、ならんで主席合格できたらいいなプロジェクトの始動です! ……こっちも無理かな。頑張って主席と2位ですかね。しょんぼりトガです。

 

 さて!

 

「いっち、にー、さーんっ」

 

 手っ取り早く周辺のロボを倒しましたけど、早く次にいかないとほかの参加者さんたちに追いつかれちゃいますね。私はキミちゃんやショートくんとは違って、ひと呼吸でまとめて相手を倒すような必殺技は持っていないので、動きの速さと手数が勝負。

 

 あと、立体的な運動ですね。

 

「みーつけたーぁっ」

 

 通り過ぎかけたわき道の先に3ポイントさん発見です。距離はありますが地形を確認した感じ問題ありません。両手首に巻いていた布の固定していた部分を解いて、よいしょっ。助走をつけつつ向かう先の街灯に右手から布を放って、それがかぶるところで手首の動きで絡みつかせて、ぐいっと引き寄せながら大ジャンプです。即座に左手の布を次の街灯に放って同時にさっきひっかけた右手の布はスナップで外し、左手を引き寄せてやっぱりジャンプ。次は右、その次は左、いっちにっのさん!

 

「えいっ」

 

 あっという間に通路を移動しながら、最後の投擲は3ポイントさんめがけて行います。捕縛布ってお名前ですけど、残念ながら目的は捕縛ではありません。ぶっ壊しちゃんの前段階です。ひっかけた布を思いっきり引っ張りながら体をぶつける勢いで踏みつけキックです。念のため、脆すぎたときに備えて残った片手の布は電柱の上部にひっかけています。うん、適度な硬さでしたので踏み台にできました。空中でくるっと回って着地します。ついでに距離も稼げましたし、この調子でいきましょう!

 

 市街地を模しているというだけあって、とっかかりになるものがたくさんありますし、走るよりも空中を移動したほうが早いのは当たり前なのでぴょんぴょん飛び回っていましたが、同じように空中を移動するお仲間、なんだか角に乗って空を飛んでいる女の子をみたときにはちょっとびっくりしました。角と金髪でくりっとしたおめめがかぁいい子で、ちょうど空中ですれちがったので、たぶんお互いになんとなくでハイタッチしたりしました。

 

「Good luck!」

「You too!」

 

 笑顔で応援とばいばいをくれたので、こっちもお返しです。あの子があっちから来たんだとしたら、別の方向にしたほうがいいですね。上から見つけられるロボはきっと倒してきてるんでしょうし、まだ未確認の可能性が高いほうにいくのが合理的だと、イマジナリーお父さんがいってます。キミちゃんはその横で腕くんでうんうんうなずいてます。イマジナリーですけどかぁいいですね。いまごろキミちゃんは大暴れしているんでしょうね*1

 

 おっと、3匹のロボに追っかけられてる子がいますね。心が折れちゃったってやつかもしれません。助けるのがヒーローです。手近なマンションっぽいおうちの壁を経由して捕縛布を飛ばして、そこから飛びこんで振り子の動きで蹴っ飛ばします。蹴った勢いで方向転換してもう一匹。

 

 残った一匹も着地しながら腕だけ砕いておきます。これなら大丈夫でしょう。

 

「怪我はないですね、あとどうぞっ」

「え、あぁ、ありがとう」

「お邪魔しましたー」

 

 ばいばいってして、移動開始です。

 そうやってぱたぱた倒したりお助けトガをしたりしてたら、

 

「あ」

 

 トガセンサーにビビっときました。嘘です。なんか地面が揺れたのがみえました。これはなんか来ますね?

 

 警戒してたら、地面からにょきっと大きいのがわいてきました。地下に格納庫でもあったんですかね。

 

「おっきい」

 

 危険ですね?

 びっくりして転んだり、腰を抜かした感じの子もいます。

 

 これはちょっとジョブチェンジが必要ですね。私は試験管を手に取りました。

 

 

 υ´• ﻌ •`υ

 

 

 雄英高校の会議室。ヒーロー科の実技試験の総合成績が出され、その結果に基づいて合格者を決めるために校長以下の教師陣が集まっての協議の場だ。合格に必要なのは、まずはヴィランポイントであり、仮想敵を行動不能にした際に相手の種類に応じて付与される。そして隠し成績である救助(レスキュー)ポイント。他の参加者を援護する行為などに代表される、ヴィランを撃破する以外でのヒーローらしさを採点するためのものだ。

 

 大講堂で、校長以下の雄英の教師陣はもちろんとして、何人もの職員や外部の人員も集めて行われる審査によって、それぞれが集計される。各所に設置されたカメラや何台も放たれたドローンのカメラをも駆使し、機械的な集計とマニュアル作業とを何層も組み合わせたチェック、その労力がようやく報われる場である*2

 

「校長は自信満々だったが、まさか本当に定員4名オーバーを認めさせるとはな」

「今年は特に際立って上位も低位もハイレベルだったから足切りするにはもったいなさすぎるって押し通したよ。たまには大きめに貸しを返してもらうのもありってことさ」

「さすがのネズミ―校長だぜ……しっかし、最初っから上位争いは荒れるだろうと思ってたけど、救助ポイントが0で3位を取るやつがいるとは、たまげたなあ」

「他の受験生が個性を過剰に使用しすぎで途中でダレるものが多かったというのもありますが、彼の開始から最後までペースを落とすことなく迎撃し続けたタフネスも、早々に仮想敵を引き付けることが有用だと気がついた判断力も目を見張るものですね」

「しかし、上位2名がまたとんでもない。なあ、その2位だが、イレイザー?」

「どうした、ブラド」

「訓練をつけてるってのは聞いていたが、コスチュームをみたときにはおどろいたぞ。よりにもよってあれの使い方を仕込むとはな」

「2年間も先輩の指導を受けてたんですよね。みっちりとしごかれて羨ま――いえ、しごかれたとしても、随分と使いこなしているようにみえます。今回のような市街地だけじゃなく、僕のところ*3での動きもみてみたいですね」

「森や狭隘地での機動力が期待できるな。類似点はあるが生まれながらの個性の瀬呂とはまた異なるベクトルで高いレベルで仕上がっている。よくもあそこまで鍛えたもんだ」

 

 そんな会話に合わせたか、セメントスが再放送とばかりに、被身子メインの切り抜き映像を流しはじめる。路地を自由自在に飛び回って仮想敵を撃破したり、他の受験生を救助する姿が映っている。

 

「ヒミコちゃんのバランス感覚は天性のもんでな、仕込んでみたらうまくいったってところだ。それに執念もあるんだろうが、とにかく上達も早い。身体も小さく体重が軽い分、いまでは立体機動についちゃ、俺よりも動ける場面は多いだろうな」

「あと、ここだな」

 

 ブラドキングが、映像を0ポイントが出現した部分に変える。

 

「ここな! いきなりイレイザーが出てきて笑っちまったぜ。何かのギャグみたいな感じっての?」

 

 そう。出現を見て取ってから即座に被身子は試験管の中身を飲み下すと、一回り以上も大きな男性の姿――彼女がお父さんと慕う、ヒーローコスチューム姿の相澤消太へと“変身”したのである。

 

「ああ。だが、注目すべきはその行動だ。イレイザーに姿を変えて真っ先にやったのが、転んだり呆然としたりして動けない受験生の救助だとはな」

 

 イレイザー被身子が変身をしつつも飛び上がり、高所から、より大きく長い消太の捕縛布と自身の捕縛布を併用して、助けの手が必要な受験生たちを引っ張り上げては後方に降ろしていく。

 

「あの子の長所だな。できることとできないことを冷徹に判断できる。0ポイントに対抗する選択肢を即座に捨てて救助に徹底できる迅速さも特筆すべきところだろうな」

「イレイザーヘッドニ変身シタノモ、立チ向カウタメデハナク、体格差ノアル受験生ヲ救助スルノニ有用ト判断シタカラダロウトイウ点モ含メテ、見事ナモノダ」

「惜しいのは、声がけが不十分だったところか。救助が早すぎたからだといえばそうかもしれんが、何が起こったのかが分からないで救助されてもしばらく動けなかった受験生もいたからな。そのへんはイレイザーの指導の改善点か?」

「省みるよ」

「まあ、それでも撃破ポイントが52、救助ポイントが35で、堂々の2位ね」

「そんでまー、キミコについてなんだけどよ」

「はは……、僕はあの子の能力はみる機会はなかったですが、すさまじいですね」

「本当に一般入試で受験させてよかったのかっていうとこあるわよね」

「本人の希望です。――まァ、推薦でもうまくいけたかはわかりませんが」

「マジかぁ?」

「公子は持久力も瞬発力も人並外れてますが、あの試験*4だと、速度の面じゃ、いささか分が悪い」

「確かに、夜嵐くんと轟くんを押しのけて1位、みたいな展開にはならなさそうね」

「同じことは逆もいえますがね。夜嵐も焦凍くんも面制圧はともかく、市街地の乱戦で他所を巻き込まずに済ますには小回りが利かないタイプです。面制圧もピンポイントでの狙撃もこなせる公子を抑えられたかどうか」

 

 そうねぇ……といったところで、件の公子の映像である。

 

「別会場で相打ちでぶったおした緑谷も緑谷でぱねぇが、見事に周囲への損害最低限で行動不能にしたうえに、事前の救助行動もこなされちゃあなぁ。首席も当然だろーな」

「こっちは轟くんなら氷漬けで同じような対処はできたかもしれないけどね」

「俺としちゃ、本人も予期したもんじゃないだろうが彼への救助活動について結果も考慮して花丸をやりたいがね」

 

 消太が切り替えた画面に映された受験生は、紫色の髪の少年。公子が試験開始してほどなく救助した彼だ。名前を心操人使(しんそうひとし)

 

「出だしで早々に持ち込んだ武器を失い、怪我もして心も折れちまってたようだが、あそこで化けたな」

「Boy Meets Girl! どん底な状態からキミコに出会って、あとはまさに上がるしかねえって感じだったな」

「“困ったときは助け合い”か。古いがヒーローを体現する言葉を彼に伝え、彼もそれをつないだな。いい育て方をしてるじゃないか、イレイザー」

「俺は大して教えちゃいない。あの子が勝手に学んだだけだ」

「けど、本当にほんの数分もたたずに化けたわよね。着実な撃破に救助活動。0ポイントが出たときも臆さず、キミちゃんの反対側から“洗脳”を使って、浮足立った子たちを強制的に逃げさせていったもの」

「ヴィランの捕縛にも今回みたいな救助にも活用できるいい個性だ。今後、もしもひと声で複数名を洗脳できるようになれるとしたらその有用性はすさまじいぞ。とんでもないジョーカーがいたもんだ」

 

 感心する教師陣に、だからこの試験は合理的じゃないといってるんだと胸中でぼやく。まあ、幸いなことに――。

 

「ヴィランポイント20ポイント、救助ポイント35ポイント。ヴィランポイント2だけで終わりかねなかった彼を合格にできたのは、まさしくイレイザーのいうとおり公子ちゃんの大手柄さ!」

 

 一番の望みがかなえられずあえなく普通科になっていた歴史もあったかもしれないが、彼は見事に、ヒーロー科への合格を果たすのだった。

 

「それで、今回は粒ぞろいだったけど、問題はクラス分けなのさ」

「特に考慮が必要な上位4名。イレイザーチャイルド、ポストイレイザー、ボンバーボーイにローズガールの分配、こいつは難題だ」

「変な呼び名をつけんな。……俺は、言動に難のある爆豪と個性制御が未熟な緑谷を受け持ったほうがいいかと思ってましたが、どうです?」

「そうだね、私の伝手で確認したけど、爆豪君は中学校時代もいささか矯正が必要そうな振る舞いがあったみたいだし、緑谷君との関係も気になるところでね」

「……いやぁね。虐めですか? 校長」

「賢いネズミは多くを語らないものさ。まぁ、彼らの中学校はちょっと手を入れてもらう必要があると思うよ。さて、そういうわけで、爆豪君の矯正と緑谷君の暴発をコントロールできるように導く役回りはイレイザーヘッドが適任だろうというのは、僕も同意見さ」

「了解しました。あと、公子はどこでもやっていけますしブラドのところでいいでしょう。ヒミコちゃんとしては公子と離されるのは文句はあっても我慢はできるんでしょうが、あの子の一番のやる気スイッチと一緒にしたほうがより一段と成長が望めます。なので、あの子も同じにすることも提案したいですね」

「じゃあ、塩崎はイレイザーだな」

 

 と、結論が出たように思えたところで、待ったが入る。

 

「そこをブラドキングには申し訳ないんだけど、公子ちゃんもイレイザーヘッドにお任せしたいんだ。被身子ちゃんもペアでね」

 

 校長の言葉に、皆が意表を突かれたようにみる。

 

「大きな理由としては3つ。1つ目は、彼女の親が雄英高校の現役教師のイレイザーヘッドであるということ。秘密にしようとどうあっても漏れるもんだからね、最初から隠さずにやるつもりなんだけれど、これがクラス間競争にどんな悪影響を及ぼすかがいまいち読めない。A組とB組は互いに実力を高め合うという意味でもこちらから競争を促していく方針に変わりはないけど、イレイザーヘッドと別クラスにすると“Aクラスの担任が父親だから相澤公子はBクラスでの活動に手を抜いているんじゃないか”あるいは“Bクラスの娘可愛さにAクラスの担任のイレイザーヘッドが不公正な行動をしているんじゃないか”といった声が出てくるかもしれない。生徒たちがそういう可能性はゼロと断言はできないし、一番の問題は保護者や外部からの声さ」

 

 単なるやっかみや根拠のない陰口もあれば、どうしたって火の気もないところに煙を立ててみせて火事を煽る輩はいるということだ。

 

「2つ目は、彼女の能力――ペルソナがいまだに未知数であるということ。この数年でもう暴走は観測されていないわけだけれども、あれだけの力が何かしらの原因で解き放たれてしまったときのことを考慮すると、それを抑えるほぼ唯一にして最大の札として、イレイザーヘッドは可能な限り近くに置いておきたい」

 

 ミッドナイトの香りで鎮圧できることは過去に確認済みだが、近づく必要があるし、悪いことに公子のペルソナは近づかせないことに関しては非常に優秀な力だ。

 

「最後に、これは1つ目に少し重なるけれど、彼女の素性がいまだに判然としないこと。つまり、“ヴィランのスパイ”の疑いの問題さ」

「校長、それは!」

「わかってるよ、イレイザーヘッド」

 

 抑えるようなしぐさをするネズミの身体の校長。

 

「私が疑念を抱いているということじゃないよ。素性不明でその懸念は排除しきれないが、そのために除籍回数150回以上の苛烈な教師が監視も兼ねて養い親として公私にわたって傍についており、いざというときには容赦なく除籍して排除する――そういうポーズも必要ということさ。盾としては心もとないけれど、内外の毒から公子ちゃんを守るための手は少しでも多く必要なんだ」

 

 彼女を保護した責任を可能な限り果たすためにもね。しばらく面々が黙考する時間が続くが、反対意見は出ず、今年のヒーロー科の編成が決まったのだった。

 

 

 υ´• ﻌ •`υ

 

 

「ちなみに、渡我だけでも俺のところというのは?」

「ばらけさせるメリットより一緒にするメリットの方が強そうだねえ」

「血の個性同士ということで、その相互作用が期待できるとか」

「つながりは血ってだけじゃないかい? なあに、ブラドキングなら大丈夫さ!」

「見苦しいぞ、ブラド」

「そうだぜー、生徒を成績だけで選ぶのはカッコワリーぞ」

「男らしくないわよ、ブラド」

「見どころのある生徒を鍛えてやりたいと思うのは教師のサガだろうが!」

「そうだな、その意味では、公子、ヒミコちゃん、焦凍くん。どれも太鼓判を押してやるぞ」

「自慢かお前ぇ!」

「でも物間みたいなワイルドカードもあるしな、シンソーも夜嵐もブラドんとこだし、シナジーとんでもねえだろ」

「そうだな。……ああ、そういやマイク、ヒミコちゃんの個性の更新部分は確認したか? 最後のページに追記されてるぞ」

「おや、みんなみてなかったのかな。みてみるといいのさ」

「ん? 更新してたのか……あん?」

「私も気がつかなかったわ。あら、“好きな相手ならその個性も使用できる”。……やばくない?」

「そして、一応俺も好きな部類に入るようだ」

「まさにポストイレイザーじゃねえか。ヤッベ、軒並み抹消されかねねぇ」

「くっくっく……逆に、どこまでやれるのか試してみたくなってきたな。打倒イレイザーか」

「それ、公子ちゃんのペルソナはどうなの?」

「いまのところは扱えないようだな」

「いまのところは」

「なにかが出そうで出ない感覚はあるといっているが、気のせいかもしれんそうだ」

「やっぱお前んとこのクラスで正解だろ。いざってときがあったらヤベェ」

*1
稲妻を雨あられしてるよ。

*2
審査の仕組みについては捏造設定。10000人以上の受験生数となると、いかに精強な雄英教師陣であっても、独力で公平かつ的確に個別のポイントを審査することは不可能であると思われるため。

*3
みんな大好きUSJ。

*4
個性必須のアスレチック長距離レース。




「はっ、トガセンサーが反応しました!」
「どったの、ヒミちゃん」
「久しぶりだな、それ」
「キミちゃんとついでにショート君も同じクラスになる予感がする!」
「そうなったらいいね!」
「俺はついでなんだな」
「もちろんショートくんも一緒だと嬉しいですよ。なんかそろそろショートくんの個性も扱えそうな気がしてきましたし」
「好感度チェックにわかりやすいよね、それ」
「ヒミコの好感度、あと一歩か……」
「あげるための選択肢としては、デートに誘う、プレゼントをする、おしゃれを褒める、さりげないスキンシップとかがあるかな。性別逆ならいきなりお部屋に誘うとかでもありだけど*1
「ショートくんにはハードル高そうですね」
「お母さんに聞いてみるか」
「聞くの恥ずかしくありません?」
「まだ時間あるし、帰りに病院寄っていこっか?」
「それもいいかもな」
「そういえば普通にお迎えに来てくれてましたけど、学校あったんじゃないんです?」
「サボった」
「焦凍がぐれた」
「寂しかったんですねえ」



さくっと終わるはずが、今話も8000字近く。
賛否両論ありそうな、トガちゃんの武器とA・B組からの合計4名の原作からの脱落者発生です。他の方の作品では○○不在というのをよく見るのですが、タグで明示した方がよいのでしょうか……?
2025/7/10追記:定員の件、もともと悩んでいたこともあり、定員超過でいくことにしました。ふわっふわな書き手で申し訳ありません……!

次は、入学初日の風景です。

*1
人による。

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