【再稿】ペルソナ3でハム子のヒーローアカデミア! 作:Cran
短いですけど、なんとか。生存報告として……!
へえ、随分とまあ、やるじゃないか。
俺がまず思ったのは、そんなところだった。
イレイザーヘッドを中心にした前衛のグループ、茶髪の女と、目出度い色の男、緑色の男に、金髪の男、金髪っぽい女……、いや、なんだか色とりどりな感じがするが、そこでフォーメーションを組んでる。身体の動かし方からするに、おそらく生徒の中でも手練れなほうなんだろうと見て取れる。これで、前衛が5名ってところか。
後ろにはその他の学生と、ヒーローである13号。こちらは、後方で防御ってところか。そして、隙を見て離脱して援軍を呼ぶというところかな。もしかしたら、先制攻撃をこちらに仕掛けてくるかと思っていたから、そんなことをしてきたら、その手を咎めるところだったが、悪くねえ。さすが、トップヒーローを育ててきた学校ってところだ。
「おい」
傍にいる、名前はなんつったかな、遠距離攻撃が得意な奴に声をかけると、首を振る。個性が出せないってことだ。そりゃそうだな、予想通りだ。イレイザーヘッドがイレースしなかったら困るだろ、そりゃあ。すると、黒霧もワープを出せなくなっているだろうな。ま。それも予想通りだ。
盤面を見ると、攻撃側が俺たちで、ヒーロー側が防衛。防衛がわからすりゃあ、援軍が来たら勝ちってところだろ。防衛側は一方的に個性を使える状況なら、いくらでも耐えられるってところだろ。そのとおりだ。
で。
そんなことを予測していないはずはねえよな?
プラン通りだ。
「んじゃあ、やるか」
俺が言うや否や、両翼のやつらが、攻撃を開始した。
υ´• ﻌ •`υ
消太と公子が身構える中、襲撃者たちが行ったのは、整然と隊列を整えること。
それから、
(火器だと!)
ヴィランたちが懐から取り出したのは、拳銃や短機関銃などの類だ。
「伏せろ!」
消太の声に、公子や焦凍たちも身を隠す。
こちらは入り口の高い位置にあり、相手は広場の低位置にあるため、仮に銃撃をされたとしても弾丸を受ける可能性は少ないが、万が一ということもある。
ぱぱぱ、ぱぱんという音が響き渡る中、消太たちの前衛組も、13号を含めた面々も身を伏せている。
(ぱぱぱ…?)
まるでおもちゃのような火薬音に、いち早く察したのは消太だ。
随分と長いブランクはあったが、過去にイレイザーヘッドとして活動する中で幾度も銃声などは聞いたことがあるが、こんなおもちゃのような音ではない。率直に言えば、あんな音であるわけがない。
(やられた!)
察するや否や早く立ち上がり、襲撃者たちを見るが、広場にあるのは煙の塊。
(こいつは……)
同時に、何かが足元に着弾するような、音。
そして。
閃光。真っ白を感じた瞬間に真っ黒になる視界。
「右翼、左翼、作戦通りやれ! 荼毘も行け!」
(――俺の“抹消”を、ハナから狙ってやがったか!)
反射的に瞼を閉じてしまったことに強い後悔を覚えるが、目がしばらくは使い物にならないことを理解し、歯噛みする。
状況は進んでいく。
υ´• ﻌ •`υ
くそ、後手に回っていやがる!
ヴィランどもに仕掛けられた最初の動きは決して間違っていなかった、そのはずだ。公子を前衛のリーダーとして、相澤さん、いや、先生が抹消を使いながら俺たちが攻撃をしのぐってのは間違いない。あと一歩だ、あと一歩早ければ、俺や公子が奴らに遠距離からでも攻撃を仕掛けて潰してっていう流れになったはずだ。
だが、今はどうだ? 銃撃らしきものを回避したと思えば、おそらくは閃光弾らしきものを受けて、俺も含めて皆がおたついている。くそ、公子のペルソナとのやりあいなら身構えもするが、不意打ちでの閃光はきつい……! だが、そうもいっちゃいられねえ。
「なに……!?」
立ち上がると、ほとんど何も見えねえくらいに煙が立っていやがる。
個性か? いや、あの銃撃といい閃光弾といい、そういった道具かもしれねえ。なら、煙幕か。そうだな、“抹消”に対抗するなら視界を防ぐのはそれこそ合理的ってやつだ。
「公子! 被身子! 緑谷、爆豪!」
「焦凍! みんな、ええい、【ガルーラ】!」
おそらく俺と同じように立ち上がっただろう公子の声とともに旋風が周りを駆け巡り、煙をすべて天上に向かって巻き上げていく。
そして、煙が晴れたと思ったら、目の前に。
なんだか、白い髪をした男がいて。
なんでか、懐かしい気がして。
そいつが、親しみを込めて。
「よっ、轟焦凍。俺と、組手しようぜっ」
とか言いながら俺の手を取った。
瞬間、黒い何かが俺とそいつを包み込んでいった。
だれでしょうね、こいつ(しれっと)。