体育館から声がする。私は思わずその声ににやけてしまう
ずっと聞いていなかった懐かしい声。あいつらは今どうしているだろうか、風の噂で新入生が4人も入ったと聞いた。
マネージャーの潔子さんも一人では大変だろう。どんな奴らが待っているのか。
私は体育館のドアを開け、空気を吸い込む。まだ誰も気づいていないみたいだ。もう一度大きく息を吸い込み大きな声で叫ぶように言った
「ただいま」
私の声に弾かれたように皆がこちらを見る。田中や西谷の顔が変わる。新入生だろうか、レシーブの練習をしていた二人組が不思議そうな顔でこちらを見ている。田中と西谷が駆け寄ってくる
「おい!お前、停学だったんじゃなかったのかよ!」
「戻ってこれたのか!?」
二人から大声で聞かれて、私はちょっと戸惑う。でも、これからはずっとこいつらといれるのだと思うとこの大声も心地よく感じる。西谷が帰ってきているということは、、
「八雲!やっと来たか。ケガはもう治ったのか?」
「久しぶりだな〜これからもよろしく頼むぞ?」
「ややや八雲!お前もう怪我は大丈夫なのか!?まさか無断で来たりしてないよな!?」
懐かしい顔ぶれ。大地さんに菅さんに、、旭さんももう帰ってるみたいだ。相変わらずの心配症に思わず笑いが漏れてしまう。
「この足を見たらケガが治ったってすぐわかるだろ、それに無断で来たりしねーよ。」
「大地さん!この人、誰ですか?」
「初対面の人に向かって指さすな!日向ボケェ」
オレンジ色の髪の子が私を指さしながら言う。その後すぐにきた、黒い髪の子に頭を叩かれている。オレンジ色の髪の子は、日向というそうだ。
「よぉ!、新入生か?私は八雲愛子。2年のマネージャーだ!これからよろしくな。」
「「よ、よろしくおねがいしまっす!」」
二人で声を揃えて言う。可愛いな。
「ところで、いつになったら体育館に入らしてくれるんだ?」
私が笑いながら言うと、みんなが道をあけてくれる。私は改めて天井を見上げ、笑う。また、この場所に戻ってこれた。また、ここでみんなとバレーができるのだ。なんて嬉しいことだろう。もう、練習が再開されている。これからのことを考えてる暇はない。私は、先生達がいるところに向かった。そこには潔子さんと今年から新しく入ったらしい先生がいた。潔子さんはこちらを向くと、一言
「おかえり」
と言った。私が、
「ただいま」
というと、にこりと笑ってくれた。新しく来たらしい先生が、自己紹介をしてくれた。
「僕は武田一鉄。みんなには武ちゃんと呼ばれてるよ。バレーは初心者だけどみんなに貢献できるように頑張るから!よろしくね。」
どうやらこの先生は私のことをあまり知らないみたいだ。普通の先生なら私のことは無視したりするのに、、なんだか嬉しくなって、
「2年マネの、八雲愛子です!よろしくね!武ちゃん!」
と言うと、嬉しそうに笑ったが、
「先生には敬語を使わなくちゃダメだぞ!」
と言われた。さすが先生だなと思って、私は「はい。」と返事をした。
よろしくおねがいします