毎日お仕事ぐーるぐる!
知っている人は知っている定期的に来る作者キチガイ発散回です。
クオリティの保証はできかねます。
人間初心者の無自覚な恋が、ガチ恋となると同時に成就したことで、天災兎はしめやかに爆散。
特級呪物が誕生することになった。
場所は教室。
時間は昼休み。
「えへへ、少年これ食べる?」
「…い、いただきます」
「はい、あーん…美味しい?」
「………美味しいです」
なんだコレ。
という周りの生徒たちの気持ちを少年はビンビンと感じ取っていた。
きつかった。
社会的に見れば24歳なんてまだまだ若いが、高校生に混じって全力で青春を謳歌するのはちょっときつかった。
少年は自責の念から歯切れが悪く、それを察したクラスメートたちの目線は自然とどうにかしてくれそうな人間へと助けを求めるように集まっていく。
その目線の先、痛々しいカスなお姉さんの妹である篠ノ之箒はそれはそれは重たいため息を吐き出した。
本当に勘弁してほしかった。
何が悲しくて初恋相手と一緒に送るドキドキスクールライフの最中に、姉の遅咲きうわきつラブストーリーを見なければならないのだろう。
身内の恥だ。
「くっ、束さん…羨ましいぜ…」
「一夏さん?」
当たり前のように、というより少年に受け入れてもらえるか不安で数の暴力でものにしようという割と最低な理由で3P推奨してたくせに、ガチ恋になった途端同担拒否し始める厄介オタクみたいな姉がいるという事実がもう最悪だし、そんなカスな姉が幸せそうな顔をしてるのが腹立つし、一夏がなぜか少年を独占する束に嫉妬しているのも頭がおかしくなりそうだった。
そんな不憫な箒はなんとか激情の手綱を握り、努めて冷静に姉へと話しかけた。
「姉さん、時と場所をわきまえてください」
「なぁに箒ちゃんそんな怖い顔して。嫉妬かにゃー?彼ピッピができたお姉ちゃんが羨ましいのかにゃー?あはっ」
びきり、と堪忍袋の尾と同時に物理的にボールペンが破壊される音がした。
びちゃっと、赤色のインクが飛び散り少年の机にかかる。
まるで血みたいだな、なんて場違いな感想を胸にしまい込みながら、少年はおずおずと口を開いた。
「…すみません、皆さん。一時的なものなので極力気にしないでください」
「いや、気にするなってのはちょっとな…」
「無理ですわね…」
「私は普通に視界に入るところでやるなと言っているんだが…」
「ねぇねぇ少年。他の女と話してるのは何?浮気?許されないよね、許せないよ?おいてかないって言ったんだからちゃんと責任取ってよ!ちゃんと毎分毎秒束お姉さんちゅきちゅき大ちゅきって言って、チューしてよ!!!!!!」
「…化物すぎてやべーですわね、あなたのお姉さん」
「言わないでくれ…」
それはそう。
上から一夏、セシリア、箒と順に続いた抗議に少年は全面的に賛成だった。
だが、違うのだ。
こればっかりは、ややこしい三角関係のせいというかなんというか。
言い訳でしかないが、少年としてもこんなことになるとは思っていなかったのだ。
「普通に僕のミスなんです。なので、叱るのは僕だけにしといてもらえると…」
「ノア、あまり姉さんを甘やかすな」
「えー!庇ってくれるなんてかっこいい!好き!」
「…ちょっと束お姉さんは黙っててください。というかキャラを戻してください」
「やばいですわね。人間ここまでこじらせたくないなと強く思いますわ…ところで一夏さん、ここに私のお手製弁当があるのですが…」
「……おう?」
「あ、味見してみませんこと…?」
「いいぜ!」
「お前ら!私に爆弾処理を押し付けて二人の世界を楽しむんじゃない!」
ほんとどうしようかなこの人。
でも学校の一部が更地になったあとだと、マシに見えるから不思議なんだよな…。
まじでどうしよう。
性欲ばかり向けてきて身体の関係だけに落ち着こうとしてる二人のケツを叩いただけのつもりだった少年は、本当に後悔していた。
『ドアの向こうに隠れてる方も含めて、カスなお姉さんたちのせいで、二人も同時に好きになっちゃったんです』
『責任、とってくださいね』
いや、あの時伝えたかった、自分がどんな未来に辿り着こうが二人は大好きな相手のままですよ、という思いは後悔していない。
いい加減セフレみたいな関係はやめたいというのも普通にあったし。
ただ、伝え方はミスったなと思っていた。
別に二股宣言をしたとかではなく、二人とも大好きくらいの気持ちで伝えたら、まさかこんなことになるなんて。
───駄目な大人たちが真剣に責任という言葉を吟味した結果、とりあえず少年は大人になった。
そして、純粋無垢な少年の性癖を破壊しつくして、堂々とした二股宣言(冤罪)をさせてしまったということを深く反省した二人が選んだのは、友だちを辞めること。
『少年は、友達同士が争うの嫌かなって思って』
『だから私たちは友達を辞めることにした』
『これで心置きなくやれるね!』
『ああ、任せろ。その顔面じゃがいもに作り直してやる』
『……は?え、ちょっと待ってください。なんで二人そろってメンチ切り合いながら釘バット持ってるんですか?』
結局のところ。
ようは恋心を自覚したことで軽率に千冬を自分の味方として引き入れた過去を後悔し頭を抱えた束と、それと同時に少年からの同意を得られた今もう遠慮はしないと普通に束を隠れ蓑にするのをやめた千冬。
彼女たちによる割とほんとに血で血を洗う女の戦いの火蓋が切って落とされたのだ。
『未成年に手を出すなんてとんでもない教師だよね!弟離れできない上にドSでショタコンな年増とか需要あるのかな〜!なー!!!』
『ふん、お前こそ引きこもってばかりで最近腹に脂肪がついてきたんじゃないか?そんなだらしない身体を見せびらかす趣味は私にはないし、イカれマッドでセクハラ魔人なお前は恋人にふさわしくないと思うぞ』
『むきゃー!セクハラに関してはちーちゃんも人のこといえないでしょ!』
『知らんな。それにお前、初めてを私に譲ってもいいとか言ってたくせに普通に抜け駆けしたな?大人の性教育を施す女教師…とかいうコスプレまでして!当てつけかこの女!』
『いいじゃんずるいじゃん!いつも少年の前でその卑猥な身体見せびらかして授業してるんだから私だってやりたかったんだもん!』
『見せびらかしてないぞ流石に!』
『ま、楽しかったからいいけどね!プロジェクターで教室の風景作って、少年に補習命じて、問題解く少年の視界の高さで足組んで…チラ見えするストッキングの奥に少年の目線が吸い寄せられてるのに気づいた私は言うの。「ふーん、こっちの補習もしてほしいんだ?」って───』
『やめろぉ!聞きたくない!』
ブーメランにつぐブーメラン。
もはや相手を傷つけてるつもりの言葉が自分を傷つけていて、自戒してるのか相手を咎めてるのかわからないようなめちゃくちゃな様相となった口喧嘩は、普通にパンチ・キックの飛び交うキャットファイトへ移行。
やがては部屋を飛び出し気づけば学校全体を巻き込み、暴走する無人機や混乱に乗じて突入してくるテロリストたちが入り乱れ、全て沈静化する頃にはIS学園の一部は更地になっていた。
夕陽と瓦礫をバックに少年を天に掲げて雄叫びを上げる束の姿は、まさにライオンキング。
これにて、ヒロインレース(物理)の勝者の束が、たった一人の恋人の座を手に入れたということだ。
…まぁこんな結末を千冬が認めるわけもないし、そもそも少年の性癖は既に千冬と束の二人がかりで破壊されつくされている。
つまり義理堅く真面目な少年が、二人の結末を尊重して束を恋人としてどれだけ大切に扱っていても、迫られたらなんやかんや逆らえない少年は、定期的に
少年はこの結末を見て、思った。
ああやっぱ元祖カスなお姉さんが最強なんだな、と。
「少年少年、美味しい?私の手作り弁当!」
「美味しいです…」
この話のオチ?
そんなものここにはないよ。
強いて言うなら、我慢の限界がきた少年が感応能力で自分の感じていた羞恥心を天災浮かれ兎に叩き込んだ結果、しばらく部屋どころか布団から出られなくなるカスなお姉さんイモムシがいたりするわけだが、人間らしさを獲得しつつあっていいことだな、と少年は思った。
「おまえの苦労をずっと見ていたぞ。本当によく頑張ったな…遂に我慢が報われるときがきたのだ…」
「何やってんだ千冬姉」
「織斑一夏、篠ノ之箒。あの発情天災泥棒兎をしめてこい」
あと、お付き合いの告白と勘違いさせた千冬さんのフォローもしとかないとまた一悶着あるな、と思った少年はちゃんと付き合えないけど大好きですよという死体蹴りをかますことになるのだが、まぁ。
これに関しては、未成年どころか一桁年齢の子供に手を出した大人二人がちょっと痛い目を見たということで精算とすることにしよう。
だって結局この3人、お互いのこと大好きだし。
今更離れられるわけもないのだから。
束さんに化物みたいな言動させてる瞬間が一番筆が乗るの、やっぱ作者ってこういう路線好きなんだなと思いました。
仕事に疲れた作者を癒やすために今回もたくさんの評価や感想もらえると嬉しいです(乞食)。
それかよしよししてください(化物)。
書くことなかったらこの作品大好きです!の一言のあとに好きな性癖とか教えてください。
作者は逆ntrはもちろんのこと、モンスターに色仕掛けされて勇者とかヒーローが敗北するやつ、人妻や熟女による女性上位もの、ふたなりが大好きです!!