ナルト「三年ぶりだってばよ!」 サクラ「ヒナタならカレシ出来たわよ?」 《NARUTO -ナルト- 異彩伝 ~新たなる運命~》   作:北条 ゆう(いすわーる)

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《第一一話:芽吹き》

 家々が、紅蓮の炎を巻き上げて(くず)れ去っていく。

 木の葉の里中心部に出現した《陰の九尾》が放つ、()き気を催すほどに濃密なチャクラ、何よりその殺意。里の忍たちはその巨大な暴力の前に、なす(すべ)もなく防戦を強いられていた。

 その地獄(じごく)絵図の中、今一筋の銀光が駆け抜ける。

 

「三代目様!!」

 

 はたけカカシは、三代目火影:猿飛ヒルゼン率いる暗部精鋭(せいえい)部隊の元へと飛び込んだ。

 ヒルゼンは金棒:金剛如意を構え、苦渋(くじゅう)の表情で忍たちの指揮を執っている。燃え盛る里の惨状を見つめ。

 

「カカシか? ミナトはどうした、クシナは無事なのか?」

 

「クシナ様は……九尾を仮面の襲撃者に引き抜かれましたが、リンが蘇生(そせい)を試みています! 四代目火影は襲撃者を追撃中! オビトを始めとした診療所警備部隊は、仮面の襲撃者の部下たちと(おぼ)しき勢力と交戦状態にあり!」

 

「何?! ……九尾を引き抜かれた、だと……」

 

 尾獣消失は、それを宿した人柱力の死に直結する。

 何より、里の抑止力たる尾獣:九尾の消失。

 目の前の、里に出現し暴れまわる九尾の存在により、おおよその事態は予測していたものの、現状を確認したヒルゼンの背に戦慄(せんりつ)が走る。

 

「三代目様、ご指示を! 俺たちも前線へ出ます!」

 

「……ならぬ。カカシ、お前たち若い世代は非戦闘員の避難誘導(ひなんゆうどう)に回れ。九尾との対決はワシら年寄りの仕事だ。これ以上木の葉の《芽》を()ませるわけにはいかん」

 

 ヒルゼンの言葉は重く、断固としていた。

 

「それはできません、三代目様」

 

 しかし、カカシは一歩も退かなかった。

 

「今、この瞬間もオビトやリンは、死を覚悟して最前線で戦っています」

 

 カカシの後ろには、彼のアカデミー時代の同期達の姿。

 

「俺たち若い世代だけが安全な場所でノウノウとしているなんて……そんな《青春》ありえません!」

 

 カカシに呼応するように、ガイが拳を握りしめて三代目の前に踊り出る。

 ヒルゼンは木の葉の若き芽たち見つめる。

 カカシ、ガイ、紅、ハヤテ、ゲンマ……そしてなにより――

 

「アスマ……」

 

 アスマ、己が息子:猿飛アスマの決意を秘めた眼差し。

 父と同じく、里を背負わんとする覚悟が、その瞳には宿っていた。

 

「……フン、若造どもが」

 

 ヒルゼンは小さく笑う。

 

「ガイ、紅! お前たちは今すぐオビトとリンの元へ援軍に向かえ! リンとクシナの身を絶対に守り抜くのだ」

 

 ガイと紅は目配せし、洞窟診療所へと走り出す。

 

「カカシ、アスマ! お前たちはここに残れ!」

 

 ヒルゼンは金棒を地に突き立てる。

 

「共に九尾を食い止めようぞ! 里の忍、その総力をもってこの災厄(さいやく)()退()けるのじゃ!!」

 

 カカシが雷切をその腕に宿し、アスマは二本の愛刀に風属性のチャクラを纏わせる。九尾へと立ち向かわんと――

 《八門遁甲》の門を開くガイ、クシナにかけられた写輪眼幻術を解く算段を練る紅。ガイは紅を抱え高速で洞窟診療所へと駆けつけんと――

 三代目の旗下、里の忍たちが一丸となり、いざ厄災に立ち向かわん!!




・あとがき

 お楽しみいただけていたら幸いです。

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 それでは、またお会いしましょう。
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